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カテゴリ:ハングルの記事一覧

韓国人「韓国語とハングルを世界公用語にすべきだ」と運動を開始……あ、ノーベル文学賞を受けてのニュースではありません

カテゴリ:ハングル コメント:(99)
韓国語を「世界公用語」に 推進委員会発足=日本などに支部設け活動へ(聯合ニュース)
韓国の社団法人、韓国正しい言葉研究院は7日、ハングルの制定を記念する祝日「ハングルの日」(10月9日)を迎え、韓国語を世界で広く使われる公用語とすることを目指す「世界公用語(韓国語)国際推進委員会」の結成大会をソウル市内で開催した。

 現在、国連をはじめとする主要国際機関では英語、フランス語、中国語、スペイン語、ロシア語、アラビア語の6言語を公用語として使用しているが、これに韓国語を加えて世界で広く使われるようにしようというのが同委員会の目標だ。

 委員会側は「韓流ブームと国力伸長により韓国語の勢いが増しているなか、世界的に多くの学者からハングルの優秀さを認められている」と説明した。

 この日の結成大会を皮切りに米ニューヨーク、シカゴ、ハワイ、中国、日本、フランスの6カ所に海外支部を設置し、本格的な活動に乗り出す計画だ。
(引用ここまで)


 韓国人はじめてのノーベル文学賞受賞で韓国はえらいことになっています。
 国会審議が中断されるほどの事態。
 ネチズンからは「(受賞を知って)道で大声を上げた。涙が出るほどだった」とか「ニュースを知って本屋に駆けつけた」等々、賛美の声が上がっています。
 まあ、具体的なノーベル賞関連は次かその次くらいのエントリで。

 さて、そんな中で「韓国語を世界公用語にしよう」とする運動がはじまりました。
 あ、いや。ノーベル文学賞受賞を受けてのものではなく、今月7日のニュース。
 なので「勢い余って」ではなく、彼らの日常の妄想考えが反映されたものといえるでしょう。


 曰く、国連などの国際機関では「英語、フランス語、中国語、スペイン語、ロシア語、アラビア語が公用語として扱われている。これに韓国語が加わるべきだ」としているのですが。
 ……うーん。

●世界の言語、使用人口
1.英語 15億人
2.中国語 14億人
3.スペイン語 5億人
4.アラビア語 4億人
5.フランス語 4億人
 ¦
10.ロシア語 1億5000万人
11.日本語 1億2500万人
 ¦
15.韓国語/朝鮮語 7000万人

 フランス語まではランキング上位。ロシア語はまあ、国連安保理常任理事国だってことと、文化圏を形成しているからってことでしょうかね。
 で、そこに「韓国語が加わるべき」なのだそうですが。

 ホントに「なに言ってんだおまえら」ってところですかね。
 「ハングルの優秀さを伝える」のだそうですよ。これまで文字を持たない少数民族に使わせようとして失敗し続けているのにね(笑)。

『世界最高の文字』であるハングルをインドネシアのチアチア族に教えようとする事業、やっぱり失敗(楽韓Web過去エントリ)

 チアチア族へ教える事業だけでなく、黒竜江流域のオロチョン族やタイ・チェンマイのラオ族、ネパールのチェパン族にも教えようとして失敗を続けています。
 あと去年も同じように「ハングルを分け与えてあげよう」とするコラムとかも書かれています。
 朝鮮半島以外でハングルを使わせようとするのは彼らの念願なのですね。
 ……まあ、「大きなお世話」で終了です。

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韓国人「読みにくい漢字ではなく、我々の美しいハングルを書いたK書道こそが世界化にふさわしい」

「書道、漢字ではなくハングルが主になってこそ…。K書道で「世界化」が実現すれば」(ニュース1・朝鮮語)
「読みにくい漢字ではなく、私たちの美しいハングルで堂々と丁寧に書いたK書道を一緒に分かち合いたいです」

一生を政治・行政家の人生を生きてきたソン・ハジン前全羅北道知事(72)が墨香をいっぱい含んだ書道家として世の中と疎通に乗り出す。

ソン前知事は自身初の招待展である「躊躇なく書く、青い石・翠石ソン・ハジン招待展」を開く。 招待展は今月25日から10月1日までソウル仁寺洞の韓国美術館で、10月11日から11月10日まで全州現代美術館で開催される。 招待展では計105点の作品を見ることができる。

ソン・ハジン前道知事は、韓国の書道界ではよく知られている人物だ。 彼は幼い頃から祖父の柳在、宋基面先生と父親のカンアム、ソン・ソンヨン先生の影響を受け、目が覚めると筆跡を書いてきた書道愛好家だ。 (中略)

ソン前知事は「大衆が書道に接する度に漢字のために当惑しているのを見て、書道をより簡単に楽しめる芸術にすることはできないかと悩むようになった」として「芸術は全て社会的機能を持っているが、書道はその部分が弱いのではないかという考えをした。 そこで下した結論が、ハングルが主となる韓国書道への変化が必要だという考えに至った」と説明した。

続けて「ピカソと言えばスペインを思い浮かべるように、すべての芸術は国籍がある」として「ところで書道は漢文漢字を使うので韓国人が書いたのか中国、日本人が書いたのか分からない」と指摘した。
(引用ここまで)


 漢字関連ニュース2本ほど。
 韓国にはハングル書道、なるものがありまして。
 まあ、あまり迫力とかを感じないものとなっています。

 漢字は書きかたに流れがあるので書道として成り立っている部分があるのですが、ハングルって記号ですからね。
 ○とかあるし。
 結果、書道ではなくどこかカリグラフィー的なものになっていたりします。
 なんというか、細部をごまかしたものになってしまっているのですね。

ハングル書道.jpg

 最終的にはこうした形でやるしかない、と。
 「すべての芸術には国籍がある」って(笑)。しかも「ピカソといえばスペイン」とか、もうピカソが抜け出したかったのがそうした「型」なんだけどね。


 もうひとつこちら。

「今後公告」に「どこの工業高校?」…笑ってばかりはいられない「識字力低下」(TV朝鮮・朝鮮語)
ある大学のコミュニティに「今後の工業高校はどこか」という質問が上がってきました。

「事が過ぎ去った後」という意味の「今後」と「広く知らせる」という「公告」の言葉の意味が分からなくてできた現象です。

コメディアンのキム・デヒ氏のユーチューブでは「友人の娘の結婚式の祝辞をしに行く」と言うと、ゲストが「祝辞は牛を育てるとのことではないか」というとんでもない質問をして話題になっています。

識字力の低下がますます深刻になるのです。

「退屈な謝罪」と「武運を祈る」の意味を知っている人がどれくらいいるのか直接聞いてみます。

ハム・ドンチャン / 京畿道安山市 「(退屈とはどういう意味だと思いますか?)お見舞いの言葉を伝えるという感じだと思いますが」
シン・ソンウク / 京畿道利川市 「『武運』は正直よく分かりません。 私たちももう少し勉強してみる必要があると思います」。

教育部によると、国内成人の3%を超える146万人は、小学校1、2年生レベルの識字力に過ぎず、基本的な読み書きも難しい水準でした。

これ以上笑って済ますことはできない状況だという嘆きが出てきます。
(引用ここまで)

 「今後公告します」と書かれたものに対して、「今後の工業高校とはどこか?」となってしまうギャグ的な光景。
 「公告」が「工高」のハングルと同じなのですね。

 先日の「対辺」と「大便」が同じってパターンと一緒。
 「公告」なんて難しい言い回しではなく「今後知らせます」くらいにしておかないとダメってことです。
 「肩甲骨」を「かたのほね」ってしないと理解できないのと同じですね。

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韓国人「いまこそハングルを文字を持たない人々に分け与えるべきだ」……傲慢かつ滑稽だなぁ、これまで何度も失敗しているのに

カテゴリ:ハングル コメント:(110)
タグ: ハングル
【コラム】韓国だけで使うにはもったいない、「ハングル分け合い」を深く考える時期(中央日報)
ハングルの特性の中の一つは音素文字、すなわちアルファベット文字という事実だ。これは子音と母音を同時に備えていて人間の言語を正確書く可能性が大きい文字だ。アルファベット文字の一つであるローマ字は現在地球上に文字として表記されている4000余種類の言語のうち、1440種類を表記するのに使われている。文字の優秀性はまさにこのような事実、すなわち「言語を正確に書くことができる能力」から見出さなくてはならない。

ところでハングルはどうだろうか。ハングルは今まで韓国語を書く文字としてのみ使われてきた。ハングルはローマ字とは違った特性があり、これを活用して言語を書くことができる能力もまた優れている。

ある人々はハングルは韓国語を書くものであり、他の言語を書くということはできるのかと不思議がる。そのうえ、このような試みが国粋主義から出た発想程度に考える人が意外にも多いが、これはハングル誕生の偉大な目標を忘れているだけでなく、相変らずハングルをとても下に見ていることにほかならない。

ハングルが優れていると思うなら、これからは音素文字がしなければならないこと、すなわち外国語表記にも関心を持つべきだ。ハングルが持つ文字的特性を十分に活用するなら、無文字言語(字で書かない言語)や難文字言語(字が難しくて書いて読み取ることが難しい言語)を簡単に書き取ることができる。このような「ハングルの分け合い」が現実のものになれば、ハングルは人類の文明を保全する役割を果たすことになるだろう。

あと20年もすればハングル創製600周年を迎える。我々は世宗(セジョン)大王が愛民精神と共に社会的弱者のために創り出したハングルを新たに認識し直すべきで、ハングルで世界のさまざまな言語を表記することができるように研究・準備し、新たな600年を迎えなければならないだろう。そのような意味でハングルは新しい出発点に立っている。
(引用ここまで)


 まーた韓国人の自尊心で無文字文明にハングルを「教えてあげよう」とするコラム。

 かつてインドネシアのチアチア族という持たない少数民族にハングル、そして韓国語を教えこもうとするありがた迷惑なプロジェクトがあったのですね。
 2009年のことでした。

インドネシアにハングルを使う島が誕生(楽韓Web過去エントリ)

 当時から楽韓Webでは「現地政府の公認を得ずにやっているのではないか」としていたのですが、案の定その通りで失敗。
 こちらが2011年。

『世界最高の文字』であるハングルをインドネシアのチアチア族に教えようとする事業、やっぱり失敗(楽韓Web過去エントリ)

 ついで2012年には韓国語教育プロジェクトも終了しています。

「世界最高文字のハングルと韓国語を教えてあげます!」→「それより約束した援助金くれよ」(楽韓Web過去エントリ)

 けっきょくのところ、チアチア族のいるバウバウ市が「韓国からの援助」をハングルを使うってダシにして求めていただけでした。


 それ以前にも「これまで学会は中国・黒竜江流域のオロチョン族やタイ・チェンマイのラオ族、ネパールのチェパン族など少数民族にハングルを伝えようとしていた。しかし韓国に対する反感や非体系的な方法のため失敗していた」とありまして。
 何度も何度も「ハングルを無文字文明に採用」させようとして失敗を繰り返しているのですよ。

 そうした過去があるにも関わらず、いまだに「ハングルを分け合おう」とか言っている傲慢さ、そして滑稽さよ。
 まだローマ字で表記してアルファベットに慣れ親しんでいたほうがなんぼかマシ。
 ハングルなんか書けたところで応用はミリほども利きませんからね。

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韓国人「問題文がなにを書いているのか分からない」……文章読解力が下落した理由とは?

カテゴリ:ハングル コメント:(175)
「問題が何を言っているのか分からない」小中生の文章読解力「赤信号」(ニューシス・朝鮮語)
小学校3年生の甥の世話をするイ某(51・女)さんに問題集採点は容易なことではない。間違った問題よりアスタリスクの問題が多いからだ。イさんは「同じタイプの問題をどんなものに当ててどんなことに星印をつけたのか尋ねたら、問題がなんなのか分からない」とし「10年前の子供を育てる時と比べると学習量が少ないわけでもないが、ただ理解力が不足して悩んでいる」と言った。

23日、ニューシス取材を総合すれば最近、両親の間では子どもの問解力が心配に浮上している。文解力とは、文字を読んで理解する能力をいう。デジタルとインターネットに慣れて以来、着実に指摘されてきた「文力不足」問題がコロナ19以降さらに深化したという分析も出ている。 (中略)

文解力低下が深化したのにはコロナ19の影響もある。登校制限で教師が子供たちの文解力のレベルを把握することさえ難しくなった。

ここにオンライン学習の普遍化で学生たちはデジタル機器と映像を近づける一方、銀年中に文字を拒否する傾向を見せる。英語教師C氏は「e学習場、YouTubeなど映像媒体に触れることが多いので、子供たちがほとんど読書をしない」とし「問題文を解釈する「職人」、「義母」が出たのに意味が分からない。『景気低迷』という言葉を単年に覚えて解釈はしたが、意味を知らずに不思議な答えをしたりもする。難しい」と話した。

学生たちの文解力がますます落ちる現象は数値でも現れる。

韓国教育課程評価院が昨年12月に公開した「経済協力開発機構( OECD )国際学業成果度評価( PISA )研究報告書」によると、韓国学生の読書領域平均学業成就度は2009年539.29点から2018年515.72点と23.57ポイント下落した。
(引用ここまで)


 韓国人児童の文章読解力が下落している、というニュース。
 これまでは小学生、中学生くらいまでの読解力では世界でも指折りだったのですけどね。
 ま、それも中学生くらいまでで青年以降では世界でも下のほうになってます。

 漢字読解が完全にできなくなったことと関連しているかなぁ……という感触。
 これまでは親・教師世代はまだ漢字に接してきた経験があったので、なんとか漢字起源の単語をさらっと解説できてきたのでしょう。

 それが親・教師の世代もハングルのみで教育を受けてきた世代になり、意味を解説できずに単語を覚えるだけの作業になりつつある。
 そんな中で、単純に覚えることができない児童は落ちこぼれるしかない、という構造ではないかな。

 なんかの韓国ドラマで漢字の四字熟語を知っているかどうかでマウントを取り合うなんていうシーンがありまして。
 韓国において「漢字を知っている」というのは、特権階級におけるそういう扱いになっているのだなぁと感じたものです。


 まあ、医学用語で胸椎や肩甲骨といった「暗号文のような言葉」ではなく「せなかのほね」「かたのほね」と言い換える、とのことですから。
 あと祝儀袋に書かれた漢字の名前が読み取れない
 そりゃまあ、「義母」とか書かれても分からないだろうなぁっていう。

   いち早くハングルオンリーにした北朝鮮では外国語として漢字学習を行っている層があるようですけどね。
 「これまで使ってきた文字を一気に消滅させる」といった壮大な社会実験は世代を超えて調査しないとその効果が分からないということなのでしょう。
 まあ、それでも「世界文字オリンピック2回連続金メダル」のハングルは韓国人にちょうどいいんじゃないかと思います。
 好きでそれを選んだわけですしね。

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野党代表「大統領選でブウンを祈る」→韓国人アナウンサー「彼は無運、運がないことを祈ると言い、神経戦を繰り広げた」……ハングルは文字オリンピックで優勝したんだから!

カテゴリ:ハングル コメント:(153)
「ブウンを祈る」ってどんな意味?  韓国で検索順位が急上昇(朝鮮日報)
11月2日、ポータルサイト「ネイバー」で「ブウン」という単語の検索順位が上昇した。多くのユーザーが「ブウン」、あるいは「ブウンとは」といった言葉を検索に掛けたのだ。

 こうした検索順位の変動はその前日、「国民の力」の李俊錫(イ・ジュンソク)代表が、大統領選挙への出馬を表明した「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)代表に「武運を祈る」と言ったのを、あるテレビ局の記者がニュースに出演し「無運(武運と発音が同じ)を祈る」と誤認したことに対し、批判が相次いだことで起こった。同記者は「武運(戦争の勝敗を分ける運)」を「無運」と理解しているようだった。これと同時に、「武運」の意味を知らなかった市民が、ひそかにスマートフォンで同単語を検索したというわけだ。 (中略)

 先月、京畿道の国政監査では、国民の力のソン・ソクュン議員が「羊の仮面をかぶった子犬の人形」を机の上に乗せ、大庄洞開発企業優待疑惑が「羊頭狗肉」の意味と似ていると批判した。すると同日、「羊頭狗肉」(羊の頭と見せ掛けて犬の肉を売るという意味で、表と裏が違うこと)という単語のネイバーでの検索回数は、普段の30倍に上る8000件へと上昇した。(中略)今年7月、東京五輪で女子アーチェリー代表が「9連覇」を達成したという記事のレスには、「優勝したのに連勝ではなく、なぜ連敗(ハングル表記が連覇と同じ)と書くのか」という質問が相次いだ。

 こうした現象は、漢字を知らない若者たちが増えたことに起因する。国立国語院の調査によると、「新聞やテレビで使用される言葉の意味が分からず、困ったことがある」と回答した市民は、2015年の5.6%から昨年(2020年)には36.3%と、6倍以上に増えた。回答者の約半数(46.3%)は「難易度の高い漢字だから」と答えた。

 特に、2000年から適用されている「第7次教育課程」で、漢字は必須科目から外され、その後に学生時代を過ごした現在の20代は漢字をあまり知らない。 (中略) 淑明女子大学教育学科のソン・ギチャン教授は「最近、博士課程の学生も漢字を読むことができず、古典を理解するのに苦労している」とし「学生たちには時間を割いてでも漢字を勉強するよう促している」と話した。
(引用ここまで)


 漢字を読めるようになることで韓国語の理解度が上がる、という話は漢字復活論者から長くされてきたものです。
 保守紙である朝鮮日報も同様に漢字教育復活派なので、こうした記事を年に何回か掲載しているのです。

 武運と無運が同じ読みなので「ご武運を」という言葉に対して「国民の党代表は『運がないように』と言い、神経戦を繰り広げた」とか言ってしまう。
 ちなみにこれをやってしまったのは、ニュース専門の放送局であるYTNのアナウンサーだとのこと。
 報道専門のレベルでもこんなんです。
 連覇と連敗が同じ読みなので金メダルを9回連続で取った韓国代表に対して「9連覇だ」と書くと「彼女たちに対してなぜ負けたと言うのだ」とマヌケな質問が飛ぶ。

 こうした例に対してもハングル推進派からは「言い換えればいいのだ」というだけ。
 実際にそれで暮らしてこれているのだからいいだろう、ということですね。

 ただ、おそらく韓国で機能性非識字が多いことに、ハングルはかなり貢献してしまっている。
 そして高度な思考力(教師になれるていど)の持ち主の割合が低いことにも影響しているでしょうね。


 なにしろ、韓国語の70%が漢字由来のものだとされています。
 それを人為的に変異させたわけですから。

 金大中は漢字復活派で、在任中になんとかして教育に漢字を取り入れようとしていた形跡があるのですが。
 ハングル派に負けて最小限の漢字教育を小学校に取り入れるだけでした。
 その後、そのささやかな漢字教育もなくなってしまいます。

 北朝鮮が早期からハングルオンリーにしていた影響も少なくないでしょうね。
 北朝鮮は1948年の建国以来、漢字は「外国語」としての教育は行われているものの、出版等で使われている文字は完全にハングルのみ。
 その「純化」に影響されている部分は少なくないと思われます。
 漢字を使わず、ハングルを使うほうがより「正統」であるということなのだろうなぁ……。

 まあ、世界文字オリンピックで2連敗ならぬ2連覇を遂げたハングルなので。
 韓国人はハングルのみで生きるのもいいんじゃないですか。
 いまさら戻ることもできないでしょうし。
 お金を使って漢字教育を受けた人だけがまともな思考力を得ることになって、また分断が拡大することになるのでしょうけども。
 それはそれでとても韓国らしいお話ではないでしょうかね?

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韓国メディア「ドイツがひざまずいた! 金属活字の元祖は韓国だ!!」

ドイツひざまずいた世界初の韓国金属活字、ミュージックビデオも(ヘラルド経済・朝鮮語)
去る6月ソウル、仁寺洞(インサドン)で発見された金属活字はグーテンベルクのドイツがこの分野での最初の発明国が韓国だという点を否定できず、ついに認めてしまった証拠だ。 もちろん先立って詳定古今例文と直指などが金属活字で印刷されたという考証があったがドイツはこれを無視していた。しかし、今回はこれ以上「グーテンベルクが最初」を主張しないことにした。
(引用ここまで)


 この「世界最古の金属活字」が発見された、という件自体はまあいいのですが。
 おそらくは本物なのでしょうし。
 以前、偽物もあったのですけどね。
 でも、この件でものすごく面白いなと感じた部分がありまして。

 この「ドイツがひざまずいた〜」の記事の画像をちらっと見てみましょうか。

スクリーンショット 2021-11-14 11.01.31.png
(画像引用元・上記記事)

 まるでハングルの活字が見つかったかのようになっていますね。

 もうひとつ、韓国の古宮博物館で「仁寺洞出土遺物公開展」として、この活字等を展示する特別展が開催されているのですが。
 この記事はそれを記念してミュージックビデオが公開されたというもの。
 そのミュージックビデオとやらがこれなのですが。



 あ、別にこれ自体は再生しなくていいです。


 で、動画の最後に特別展のポスターと思われるものが出てきまして。それがこちら。

kokyuuhakubutsukan.png

 ここでもほとんどハングル活字のみがピックアップされています。

 実際には出土した活字は1600点あまりで、うち約1000点が漢字。残りがハングルという割合だったそうです。
 発見が伝えられた際のニュースを見てみましょうか。

朝鮮王朝時代の金属活字1600点発見 最古のハングル活字も=韓国(聯合ニュース)
 今回の調査で最も関心を集める金属活字は、漢字活字約1000点とハングル活字約600点からなる。

 朝鮮王朝時代前期の金属活字が一カ所から出土したのは初めてで、グーテンベルクが西洋で初めて金属活字と印刷術を発明した1440年代と同時期、またはそれより早い時期に作られたものと判断される遺物も含まれている。
(引用ここまで)

 出土したものは漢字のほうがはるかに多いのに、あたかも「ハングルの活字が出土した」みたいな扱いになっている。

 そして、グーテンベルク以前に金属活字を発明したのだ、ドイツもひざまずいた……ということになっている。
 まあ、正確な時期はどうか分からないのですが。
 あたかも李氏朝鮮のほうがグーテンベルクよりも偉大だ、みたいな話になってて苦笑。
 グーテンベルクの真の偉大さは印刷という技術を発明することでルネサンスを、宗教革命を産むほどの熱量を産んだことと「印刷技術」だけではなくて「印刷業」までを作り上げたこと。
 ただ活字を作ったかどうかなんて些事でしかない。

 でもまあ、こうして「ハングル活字が〜」なんてやっているところは幸せそうでいいですね。
 文字オリンピックで2回の金メダルに輝いたように、誇っていてもいいんじゃないでしょうかね。世界最古の金属活字。
 そもそも活字自体は中国の発明ですけど。

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印刷所に勤める元ヤンお姉さんが同人印刷に翻弄されたりされなかったりするお話。おすすめ。

韓国の国立墓地に掲げられた文字、くっそダサい……その理由とは?

【コラム】顕忠門の「安重根体」は残念(朝鮮日報)
 扁額はすなわち建物の顔だ。宮殿、寺院、楼閣の建物にはほぼ例外なく扁額が掲げられている。王をはじめ、当代を代表する知識人や名筆が心血を注いで書いたため、扁額にはその時代の精神や価値、芸術の神髄が込められている。光化門の扁額の文字を巡ってこれまでさまざまな主張が繰り広げられてきたのも、「景福宮正門の顔」という象徴性がそれだけ強いためだ。

 だが、最近目を疑いたくなる扁額が新たに掲げられた。今年5月29日に国立大田顕忠院に掲げられた「顕忠門」の扁額だ。国家報勲処(政府部署)は、大田顕忠院の竣工を記念して故・全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領が1985年に書いた扁額を下ろし、安重根体で構成した扁額に新たに変更した、と発表した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は先月ここで開かれた第65回顯忠日記念追悼式典で「国立大田顕忠院の扁額を安重根(アン・ジュングン)義士の書体に変えたことは非常に意味深い」とし「安重根義士の崇高な精神が全ての愛国の魂と共にあるものと信じる」と述べた。

 そもそも「安重根体」とは何なのか。昨年、安重根義士の義挙110周年を記念して、安重根義士記念館と韓国著作権委員会が制作した書体だという。安重根義士記念館によると、安義士が書いた「丈夫歌」のハングル書体から型を抜粋して開発された。「丈夫歌」は、安義士が義挙の3日前に挙事に対する思いを込めて作ったもので、直筆の原本は国内には存在しない。記念館の関係者は「日本の検察が安義士を取り調べる際、A3原稿用紙を渡して『丈夫歌』の内容を書かせた。安義士は左側にハングル、右側には漢文で書いた」とし「私たちが持っているのは原本を撮影した写真資料」と説明した。この写真からハングル文字を抽出して安重根体を開発したというのだ。

 しかし、「丈夫歌」に記されたハングルはわずか170字程度にすぎない。代表書体として開発するには一次資料が非常に不足しており、他の漢文の遺墨から湧き出る迫力と気概もあまり感じられない。美術史家のファン・ジョンスさんは「紙1枚に書かれた文字が幾つか残っているからと言って代表書体を作成したのも無謀な取り組みだが、さらに深刻なのはそのようにして開発された小さな文字を専門家の諮問もなしに扁額として掛けたことだ」という。
(引用ここまで)


 「安重根体」なるハングルのフォントができて、それを利用して国立大田顕忠院の扁額を作った……と。
 で、その画像がこれ。

anjuukon_hengaku.jpg
朝鮮日報 上記記事より画面キャプチャ

 え、だっさ。
 ……だっさ。

 なんでも、現存する安重根の文字をキャプチャして、母音と子音を分解して合成したものが「安重根体」なのだそうで。
 ハングルは文字というよりは発音記号に近いものなので、少ない資料からも合成することによってハングルのおおよその文字を作ることはできるでしょうが。
 あれだなー、発音記号を使いすぎてて「文字に流れがある」とかそういう実感がなくなってしまっているのでしょうね。
 以前になんとかという俳優が埼玉の高麗神社に来た際に記帳していったのですが、その際に筆+漢字で名前を書いてそれが完全に「漢字を記号として認識している書きかた」だったのですね。
 まあ、漢字を使わなくなって、記号ばかりを使っていたら字の流れとか意識できなくなるか。
 その結果として、こんなクソダサフォントを「扁額」として掲げることができるようになってしまうのですね。彼らの中では違和感はないのでしょう。
 ムン・ジェイン大統領からも「安重根義士の崇高な精神が全ての愛国の魂と共にあるものと信じる」とかいうコメントが出てしまう。

 一応、ハングルにも書道は存在しているようですがまあ、発音記号なのでそれほど普及していない模様。
 学校にも書道の時間とかないはずです。

 そういう意味ではパク・ウォンスンの遺書代わりのメモはそこそこ流れがあったなぁ……とふといま思い出しましたが。これは筆ペンで書いたものかな。

pakuuxonsun_will.jpg
聯合ニュース 朴元淳ソウル市長の遺書公開 「全ての方々に申し訳ない」より画面キャプチャ

 こういう流れがある文字であればともかくなぁ……。
 いやぁ、クソダサ。
 しかも国家有功者が眠る国立墓地にこれ。
 先日、ここに埋葬されたパク・ソンヨプ将軍も苦笑してることでしょうよ。

「投薬ガイドが理解できない」韓国人、全成人の12.2%……韓国の識字率、公式見解よりもはるかに低かった模様

「読むことはできても意味が分からない」……日常が苦しい「実質非識字層」22.4%(ニューシス・朝鮮語)
9日、国家生涯教育振興院(国生教)の「成人識字教育の現状」によると、2017年基準成人960万人(22.4%)が、日常生活や公共・経済生活の識字が離れて困難を経験する実質非識字層であることが分かった。

実質非識字率はハングルを読むことができない、いわゆる「カマクヌン」とは異なる概念である。2008年に国立国語院が公式調査によると、韓国人のうちハングルを読むことができない非識字率は1.7%と非常に低かった。

しかし、国生教資料によると、実質非識字層である成人960万人中、日常生活に必要な基本的な読み・書き・算数が不可能な大人の人口は311万人(7.2%)である。これら小学校1~2年生の学習が必要なレベルである。

次に、基本的な文字解読は可能ですが、投薬ガイドを理解できないなど日常生活での活用が不十分な人口は217万人(5.1%)である。この場合、小学校3~6年生の学習が必要である。

日常生活は可能ですが、保険約款を理解するなどの公共・経済生活の中で読む・書く・算数が難しく中学1~3年生レベルの学習が必要な成人人口は432万人(10.1%)と集計された。
(引用ここまで)


 元ネタはシンシアリーさんのところから。

 以前から「韓国の識字率は高い」「非識字率は2%ていど」という政府の公式見解に対して「実質的な非識字率、それ以前の非識字率っていうのはもっと高いんじゃないの」という話は多く出てまして。
 2002年の調査では小学校6年生ていどの読み書き算数がまったくできない非識字率は8.4%、小学6年生ていどの読み書き算数が難しい実質的非識字率が16.2%。合わせて24.8%が読み書きに難があるとされていました。
 2015年の記事では非識字率と実質的非識字率は合わせて7%ていどであるとされていました。

 で、今回は非識字率は7.2%。小学校高学年ていどの文章を理解できない人が5.1%。もうちょっと複雑な文章になるとお手上げとなる層が10.1%。
 これらをまとめると22.4%となる、という2002年の調査と似通った数字が出てきました。
 それぞれの調査で基準が異なっているのでなんともいえませんが、成人している韓国人の2割前後が文章を読めないと考えてもおかしくないでしょう。
 コリアニメの中の人が2002年の調査を見て「バス停とかでおばちゃんから『次のバスはいつ来るの?』と問われることが多くて不思議だったのだけど、この調査を見ると納得できる」というような話をしていましたね。

 ちなみに「韓国の識字率が高い」とされていますが、これは調査の結果ではなく「1950-60年代の雑な調査で8-9%ていどの非識字率だったので、いまは就学率も上がったから2-5%ていどだろう」という推測の数字にしか過ぎなかったりします。
 これも2002年の調査で暴露されていることなので、そちらのエントリ参照で。

 以前にロッテマートで免税手引き書をもらったところ、それがひらがなだけでした。
 そのときにハングルで暮らすことはひらがなだけで暮らすことと同じ、という実感が得られたのですが。
 韓国語学習者が言うことなのですが「ハングルはすぐに読めるようになるけど、単語の意味が分からなくてむしろ歯がゆくなる」とのことで。
 漢字由来の言葉が語彙の大半を占めている中、ハングルオンリーにしたことでこうなっている部分もあるのだろうなぁ……と。
 北朝鮮が早くから漢字廃止を行った、というのもその体制を考えると納得できる部分があります。