野党・国民の力の趙太庸(チョ・テヨン)議員室が17日に明らかにしたところによると、統一部の全羅南道統一敎育センターが主管した「平和統一リーダーシップ・アカデミー」で、円光大学名誉教授のA氏が今年6月10日に講演者として登壇した際、質疑応答で「北朝鮮の国内総生産(GDP)は韓国の国防費にもならない。そのような北朝鮮を相手に、米軍がいなければならないなんて、話になるものか」と述べた。さらに、「米国が平和協定を結ばないのは中国のせいだ。在韓米軍が残るには、北朝鮮の脅威をあおらなければならない。これが戦争を終わらせない背景だ。北朝鮮の核兵器のせいで戦争が終わらないというのは話にならない」とも語ったという。
A氏は、2014年の統合進歩党・李石基(イ・ソッキ)元議員による「内乱陰謀事件」控訴審の第8回公判に証人として出廷し、「(韓国海軍哨戒艦)天安(爆破・沈没)事件は韓国と米国が大規模な軍事合同演習を北朝鮮の目と鼻の先で行おうとして、北朝鮮を刺激して起こった。延坪島(砲撃)事件も同じだ」と主張した人物だ。
(引用ここまで)
韓国政府の統一部傘下にある機関による講演で──
「米軍は中国牽制を狙いとして駐留している」
「北朝鮮の核兵器が問題で終戦宣言が出せないのは建前だ」
「北朝鮮は脅威ではない」
──と語ったとの話。
まあ、韓国左派が共通して持っている感情でしょうね。
特に「在韓米軍があるからこそ北朝鮮が韓国に対してちょっかいを出している」というのは、「北朝鮮が無謬である」とする彼らにとっての大きな論拠になっています。
引用後半部分の「天安艦撃沈事件、延坪島砲撃事件は米韓合同軍事演習があったから北朝鮮の機嫌を損ねた結果として生じたもの」というのも同様。
他の左派と異なって「北朝鮮の仕業ではない」とまでは言っていないので、これでもまだ穏当な意見だったりするのです。
ちなみにイ・ソッキというのは北朝鮮侵攻を手伝い、テロを行おうと共謀していたことで内乱陰謀罪、国家保安法違反等で逮捕、起訴されて懲役9年の判決が確定している元国会議員。所属していた政党は違憲政党として解散させられました。
これらの意見は現在の韓国左派を牛耳る「運動圏」── 学生運動出身の人々が持つ根本的な話といえると思います。
北朝鮮は在韓米軍さえいなければ統一に乗り気になるはずで、平和な相手となってくれる。しかし、米軍が駐留しているから対立しなければならないのだ、という。
要するに「自分たちはなにも悪くない」「北朝鮮も悪ではない」という話ですね。
すべての悪は在韓米軍、アメリカが原因となっているという思想です。
大統領候補のイ・ジェミョンは運動圏の出身ではないのですが、逆にそれがコンプレックスとなっていてより過激な言動に走っているのでないかと推測できる部分があります。
「侵略国家である日本こそが分断されるべきだったのに、韓国と北朝鮮が犠牲になった」なんてのも同様。
より過激な言説で、より韓国の正統性というものを際立たせていくしかないのです。
「自分の正統性」というものがないですからね。
建国における正統性がないとして、北朝鮮にコンプレックスを持つ運動圏。
その運動圏にコンプレックスを持つイ・ジェミョン。なかなか構造が複雑ですね。
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