【社説】文政権に向かって「北の立場を米国に説こうと思うな」…くぎ刺したバイデン政権(朝鮮日報)
韓国外交部(省に相当)の次期長官に指名されている鄭義溶(チョン・ウィヨン)氏が国会で行われた人事聴聞会で「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は非核化の意志を持っている」と発言したことについて、米国務省は「北朝鮮による違法な核とミサイル拡散の意志は、国際社会の平和に対して脅威となっている」とコメントした。鄭候補者の発言に正面から反論した形だ。 (中略)
米国の元官僚らも「金正恩氏に非核化の意志があることを示す証拠はなかった」と主張している。トランプ前政権当時、北朝鮮との交渉に関与したランドル・シュライバー元国務次官補はRFAの取材に「金正恩氏が非核化の約束を守っていることを示す証拠は今も目撃できていない」「関与する政策に先立ち、一定期間は北朝鮮に対して圧力を加える政策を新たに展開することの方が知恵のあるやり方だ」と主張した。 (中略)
ロバート・ガルーチ元国務省北核特使は「韓国の大統領が米国の新しい大統領に『北朝鮮は非核化に真剣に取り組んでいる』と説得するのは良いアイディアではない」と指摘した。
(引用ここまで)
文大統領は新年の記者会見で「金正恩委員長には非核化に対する明確な意志がある」と主張した。またバイデン大統領の当選を祝うとした上で「トランプ前政権が成し遂げた(対北朝鮮政策の)成果が次の政権にもしっかりと引き継がれるようにしたい」との考えも示した。トランプ政権の政策否定を進めているバイデン大統領に対し、トランプ式の首脳会談に乗り出すよう求めたのだ。 (中略)
トランプ前大統領と金正恩氏との首脳会談についてバイデン大統領は以前から「無意味なテレビ用のショー」と批判してきた。対北朝鮮政策の全般的な再検討にもすでに着手しており、制裁を主張する人物を中心にチームも立ち上げた。北朝鮮人権特使も4年ぶりに指名される見通しだという。このような動きを示しているバイデン政権の考えを理解しようとせず、トランプ式の平和ショーを訴え続けているようでは、今後韓米関係はどうなってしまうだろうか。「金正恩氏の非核化の意志を保障しようと考えるな」という警告を軽く受け止めてはならない。
(引用ここまで)
チョン・ウィヨン元国家安保室長が次期外交部長官に指名され、その国会での人事聴聞会で「北朝鮮は非核化の意思をまだ持っている」と発言しました。
同時にムン・ジェイン大統領も先月行われた新年記者会見の中で「キム・ジョンウン委員長には非核化に対する明確な意思がある」と発言しています。
ムン・ジェイン政権からはバイデン新政権に向けて「シンガポールでの合意を尊重し、引き継いで欲しい」という意思表明があったともされています。
いわば、北朝鮮核問題に対する韓国の意識は2019年2月のハノイにおける米朝首脳会談の破綻以前のままである、という表明といえるでしょうね。
ハノイで決裂したことを見ていない……というか見るつもりがない。
その後、南北共同連絡事務所が爆破されたことなども記憶にないようです。
南北融和、統一こそが最大の価値としているムン・ジェイン政権にとっては都合の悪いことはなかったことになっているのです。
ですが、現実を相手にしなければならないアメリカにとっては「北朝鮮の非核化の意思」なんてものは絵空事そのもの。
大統領選挙戦での討論会で「私はキム・ジョンウン委員長と仲がいいのだ」と述べたトランプ前大統領に対して、バイデン大統領は「ヒトラーと仲がいいと自慢されても……」というように語っていました。
「核拡散を目論む危険な国家」として北朝鮮を扱うことがバイデン政権の基本的な方針なのでしょう。
とはいえ、おそらくは対中外交のサブセット扱いだとは思いますけども。
「北朝鮮特使であり、その意向を特使としてアメリカに伝えたチョン・ウィヨンが外交部長官に指名されたこと自体がメッセージ」ともされていますが。
マイク・ポンペオ前国務長官に「あいつは嘘つきだ」と呼ばれたような人物。
まあ、嘘つきよばわりされたのはチョン・ウィヨンとキム・ジョンウンの両方なのですけどね。
ちなみに嘘つきよばわりされたのは彼らだけじゃなくて、「キム・ジョンウンはムン・ジェインを嘘つきだと言っていた」とトランプ前大統領がG7の場でぶっちゃけていたなんてエピソードもあります。
……まあ、そういうことも含めてなにもかもを見ない振りしたままで南北交渉するんだろうなぁ。
