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カテゴリ:イ・ミョンバクの記事一覧

韓国政府「UAEの原発受注での軍事協力には国会の同意が必要(だから無理)」→UAE「じゃあしろ」→韓国「え?」→「いいから国会で批准してこい」

カテゴリ:イ・ミョンバク コメント:(119)
UAE相手に「積弊清算」外交、文在寅政権にブーメラン(朝鮮日報)
 アラブ首長国連邦(UAE)が、李明博(イ・ミョンバク)政権当時に韓国と締結した非公開の軍事了解覚書(MOU)を正式な軍事協定に切り替え、国会での批准同意もしてほしいと韓国政府に要求していることが27日までに分かった。しかし韓国政府は、国内の政治状況や外交的に微妙な問題であることを考慮すると、国会での批准同意は困難という立場を取っている。韓国大統領府(青瓦台)および外交チャンネルを通して、交渉で解決しようと説得しているが、UAE側が受け入れるかどうかは未知数だ。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権は昨年末、この軍事MOUを修正しようと要求したが、UAEとの外交摩擦に突き当たった。大統領まで乗り出してどうにか取り繕ったが、わずか8カ月で再び問題が膨れ上がっているのだ。外交関係者の間からは「李明博政権時代の軍事MOUに触れたことがやぶ蛇になった」という声が上がっている。

 2009年、当時の李明博政権はUAEの原発を受注するとともに、アーク部隊(UAE軍事訓練協力団。Akh Unit)の派遣を含め、有事の際に韓国軍がUAEを支援するという内容の軍事MOUを締結した。UAEに対する軍事支援は中東諸国の反発を買いかねないデリケートな内容だということで、MOU形式にされた。当時、軍事協力を推進していた金泰栄(キム・テヨン)元国防長官は「国益のため最善を選んだ」と語った。

 ところが文在寅政権は「MOUに問題がある」として、UAE側に修正を求めた。UAEが強く反発すると、大統領府はイム・ジョンソク秘書室長を特使として派遣し、文在寅大統領もUAEを訪問して問題を取り繕った。

 しかしUAE政府はその後、両国間の協議の過程で、MOUを具体的な軍事協定に転換して国会で批准同意を受けるよう要求してきた。韓国政府の関係者は「有事の際におけるUAEへの韓国の軍事支援や介入の問題が表面化した場合、ほかの中東諸国が問題を提起する可能性がある」「国民的同意を得るのも困難だろう」と語った。

 複数の韓国政府関係者が伝えたところによると、イム・ジョンソク大統領秘書室長は近々UAEナンバー2のハルドゥーン・アブダビ執行関係庁長官と電話会談を行い、問題について話し合うという。ハルドゥーン長官がイム秘書室長との電話会談でも国会批准同意を要求し続けた場合、韓国政府としては外交上難関に突き当たりかねない。UAEの国会批准要求を拒否した場合、韓国型原発はもちろん、UAEに進出した韓国企業にも悪影響が及びかねないのだ。野党では「国益が懸かったデリケートな外交問題を『積弊清算』として追い立て、それがブーメランになって返ってきた」と指摘している。
(引用ここまで)

 なるほどねー。
 去年の年末から今年にかけてUAEとやたら行き来がありまして。
 皇太子の甥は訪韓するわ、大統領府の秘書室長がUAEに向かうわで。
 最終的には「どうやら原発売り込みの時の軍事関連の約束を反故にしようとしたらしい」との結論づけられていました。
 ムン・ジェイン政権によってローラー作戦的に過去9年の保守政権によって行われた政権の見直しが図られていまして。
 ひとつでも齟齬があればそれを追求して保守派の根絶に役立てようという意向があったのです。
 その調査チームによってUAEの原発建設についても「合法とは言い切れない手法」で受注を得たことが判明していたというわけですね。

 2009年当時、日本やフランスといった原発建設に経験のある国、企業を押しのけて韓国がUAEの原発を受注したのですよ。
 そりゃもうえらい騒ぎでしたわ。「韓国の技術が日仏を上回った!」「日仏露で占められてた原発受注を韓国が崩した!」といった新聞記事が山ほど出ていました。イ・ミョンバクについても「さすが経済大統領」と絶賛でしたね。
 笑っちゃうのはこの受注に成功した日を「原子力発電の日」に制定しちゃったことです。

 このUAEでの受注について当時から「眉唾だなー」とは思っていたのですが、その後に60年稼働保証や9000億円クラスの借款、さらには軍事協力といったオプションが山ほどついていたことが判明して「受注実績を重ねるためのなりふり構わないオマケ商法だった」というオチに終わっています。
 その後、トルコからも原発受注を狙っていたのですが「じゃあUAEと同条件で頼むわ」という依頼を韓国側が拒絶したところ、最終的な受注を日本企業に持っていかれたという結果でしたね。
 なりふり構わない受注はどうしたって歪みを生むのさ……。

 で、ムン・ジェイン政権としてはこのUAEにおける原発受注に伴う軍事協力を「政権が変わったのでもはや無効だ」とばかりに反故にしようとしていたのですが。
 UAEからは強烈な反発を喰らって大騒ぎになった……というのが年末から年明けの騒ぎだったようです。

 さて、この騒動をUAE側の視点から見てみましょうか。
 UAEとしては韓国側(当時のイ・ミョンバク政権)と結んだ軍事に関するMOUを、ムン・ジェイン政権が反故にしようとしてきたわけですね。
 これでは拘束力が弱いと考えて当然。
 韓国は年末の交渉時に「この軍事協力をまともに行使するには国会での同意、批准が必要」というような言い訳をしたのだそうです。
 というわけで、UAEから「じゃあ国会で批准しろ」と依頼があったと。

 なんという藪蛇。
 これについて反故にした場合の罰則事項があるのかないのかなんとも言いかねる部分ですが。
 心証がよくないのは間違いないところでしょう。
 まあ、自分の国では「原発は汚い電気」とばかりに原発ゼロ政策を推し進めておきながら、他国で原発建設をするなんて矛盾が通用するわけもないでしょうにね。

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死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日
門田 隆将
PHP研究所
2012/11/22

パク・クネに続きイ・ミョンバクも逮捕、有罪なら懲役10年以上が確定する理由とは

李元大統領の逮捕状発付 「証拠隠滅の恐れ」=韓国地裁(聯合ニュース)
韓国のソウル中央地裁は22日、巨額の収賄や横領などの容疑で検察が請求した李明博(イ・ミョンバク)元大統領(76)の逮捕状を発付した。 (中略)

 地裁は、李容疑者が逮捕状の発付可否を決める審査への出席を拒んだことから、検察の令状請求書と意見書、弁護人の意見書などを検討する書面審査を実施。「証拠隠滅の恐れがある」などとして発付を認めた。

 李容疑者は約14の事案について収賄、横領、脱税、職権乱用などの容疑が持たれている。

 一つは、大統領在任中(2008~13年)に情報機関の国家情報院(国情院)から7億ウォン(約7000万円)の特殊活動費を受け取った収賄容疑だ。検察は国情院資金の受け取りの窓口役を担った金伯駿(キム・ベクジュン)元青瓦台(大統領府)総務企画官を収賄罪で起訴した際、起訴状に李容疑者を「主犯」と記載した。

 李容疑者はまた、検察が李容疑者の実質所有と見なす自動車部品会社「ダース」の米国での訴訟費用60億ウォン余りをサムスン電子に肩代わりさせたり、財界人などから賄賂を受け取ったりしたとされ、疑われる収賄額の合計は114億ウォンに上る。

 このほか、大統領就任以前の1991年から2007年にかけダースを利用して裏金をつくり総額350億ウォンを横領した疑い、国家機関にダースの米国での訴訟を支援させた職権乱用の疑いなども持たれている。
(引用ここまで)

 予想されていたことですが、イ・ミョンバクも逮捕されました。
 全斗煥、盧泰愚、パク・クネに続いて4人目の大統領経験者の逮捕。
 主たる逮捕要因は収賄となっています。

 記事中にあるように総額で100億ウォンを越える収賄が疑われています。
 1億ウォン以上の収賄については「特定犯罪加重処罰法」が適用されます。特定犯罪加重処罰法は懲役10年以上の有期刑か無期懲役。
 というわけで有罪になれば最低でも懲役10年が確定しているというわけですね。
 いまイ・ミョンバクは76歳ですから、獄死も覚悟しないといけないレベル。
 ちなみにパク・クネへの地裁での求刑が懲役30年となっているのも、同法の適用があったからです。
 収賄額から見ても求刑は20年以上、判決は15~18年ってところですかね。

 イ・ミョンバクは現代建設を大きく成長させ、会長にまでなったことからノ・ムヒョンによってガタガタにされた経済を建て直すことが期待された「経済大統領」と呼ばれていたものでしたが。
 もはや韓国経済自体がボロボロで手直しは難しい状況にまで追い込まれていたこともあって、どうにもできませんでしたね。
 もうひとつ、財閥系企業の会長職を経ていたことから、すでに巨万の富を稼いでいるのでクリーンであることも期待されていたのですが。
 韓国の大統領は「国家元首兼行政の長」という強大な権力を持っているがために、汚職をせずにはいられない立場にあるのです。
 汚職をしないと周囲が許さないとでもいうべきか。
 この汚職をしないといられない構造については今週末にでもちょっと書きましょう。

大統領を殺す国 韓国 (角川oneテーマ21)
辺 真一
KADOKAWA / 角川書店
2014/3/10

ムン・ジェインによる報復でイ・ミョンバクが逮捕寸前→検察の取り調べは14時間にも!

李明博氏も被疑者に…「帝王的大統領制」が招いた不幸の歴史(朝鮮日報)
李明博前大統領14時間検察の調査終了... 調書検討した後帰宅(マネートゥデイ・朝鮮語)
 法曹界によると、李氏は情報機関の国家情報院(国情院)や、サムスンをはじめとする企業などから110億ウォン(約11億円)台に上る不正資金を受け取った疑いで検察の捜査を受けている。検察は取り調べで、李氏が資金の受け取りの事実を認識していたか、また、李氏の兄が会長を務め、裏金作りなどさまざまな疑惑が取り沙汰される自動車部品メーカー「ダース」の実質的な所有者が誰なのかを追及する見通しだ。

 収賄は1億ウォンを超えると特定犯罪加重処罰法が適用され、有罪になれば無期または10年以上の懲役と法定刑が非常に重い。このため、起訴された場合の量刑に決定的な影響を与える収賄疑惑の認否を巡り、検察と李氏側は一歩も引かない攻防を繰り広げると予想される。
(引用ここまで)
100億ウォン台収賄などの疑いを受ける李前大統領(77)に対する検察の調査が14時間で終わった。この前大統領は、調書のレビューを終えた後、帰宅するとみられる。

ソウル中央地検14日午後11時55分ごろ、この前大統領の調査を終えたと述べた。この前大統領はこの日午前9時23分ごろ、ソウル瑞草洞ソウル中央地検庁舎に到着し、午前9時50分ごろから本格的な調査を受けた。 (中略)

この前大統領が受けている疑いはすべてで20件以上となっている。大統領選挙を通じて選出された2007年末から在任中の2012年まで、側近などを介して渡されたものと思われるお金の合計100億ウォン台に達する。ドナーまたはフォワーダ別△三星グループ約60億ウォン(ダース米国訴訟費用)△イ・パルソン前ウリ金融持株会長22億5000万ウォン△国家情報院、17億5000万ウォン△対歩兵グループ5億ウォン△キム・ソナム前セヌリ党議員4億ウォンなどだ。このほか、たくさんの300億ウォン台の秘密資金造成に関与してダースの米国企画の国家機関を動員したなどの疑いもある。
(引用ここまで)

 楽韓Webではこれまでうまいこと取り上げるタイミングを取れなくて報じられなかったのですが、イ・ミョンバクが逮捕寸前の状況となっています。
 昨日の昼から検察に聴取されて、それが14時間にも及ぶというちょっと尋常じゃない事態になっているのですね。

 容疑は収賄。サムスン財閥等から110億ウォンに及ぶ不正資金があったのではないかということを捜査しているとのこと。
 また、イ・ミョンバクの実兄が会長、長男が社長をしている自動車部品製造企業の「ダース」が実際にはイ・ミョンバクが経営者なのではないかとの疑惑があり、そのあたりについても調べられているとのこと。
 いくつかの疑惑はすでに検察が調査していて、嫌疑なしという結論が出ているものもあるのですけどね。
 ムン・ジェイン政権になってから再捜査が行われているものもあります。
 たとえばコメント部隊云々に関しては元国家情報院長に執行猶予つきの有罪判決が出て終結しています。
 でも、コメント部隊に関しても再調査されているのですね。
 ソ・ギョンドクはその煽りで「あいつもイ・ミョンバク一派だ!」として吊し上げられたわけです。
 一事不再理の原則? そんなものは韓国にはありませんよ。事後法で有罪になる人間がいるのですから、一度終結した案件でも蒸し返すのが当然です。

 ムン・ジェインはパク・クネを打倒する形で大統領になったものの、直接的にはイ・ミョンバクを憎んでいるのは間違いありません。
 ムン・ジェインとノ・ムヒョンは同じ事務所の先輩後輩弁護士であり、ノ・ムヒョンが政界入りしてからも盟友であったのですよ。
 そして、その盟友たるノ・ムヒョンに対して捜査の手を向かわせたのは間違いなくイ・ミョンバクであり、その死の責任を問うつもりなのでしょう。
 いつまで経っても政治報復が極端な形で行われて、止むところをしらない。
 世間の「保守を叩け!」という風潮もあって、特に今回は極端な形で行われていますね。
 まあ……こうして、保守を根切りしてしまえば、報復合戦もなくなるということかもしれません。
 その国は「大韓民国」ではなくなっているかもしれませんが。

韓国大統領列伝 権力者の栄華と転落 (中公新書)
池東旭
中央公論新社
2002/7/25

ムン・ジェインの仇敵、イ・ミョンバクへの弾圧捜査のとばっちりで「韓国広報専門家」のソ・ギョンドクにも捜査の手が伸びる模様

検察、「国家情報院の外郭長」領収書2次確保...ソ・ギョンドク資料を含む(中央日報)
李明博政権当時の国家情報院の「世論操作」事件を調査中の検察が当時、国情院が運営していたサイバー郊外チーム長に移った「領収書」の資料を確保し、分析に入った。検察の領収書関連資料の確保は今回が2度目だ。

21日、検察によると、ソウル中央地検国家情報院専任捜査チームは19日、国家情報院から2次捜査依頼された外郭長と関連した領収書の資料を渡されて、分析を開始した。その領収書に記載された金額は、5億ウォンに知らされた。

国家情報院が過ぎた資料には、外郭長18人、国家情報院で受けた資金の内訳が記録されたものと伝えられた。特に、ソ・ギョンドク誠信女子大教授と関連した資料も含まれたものと伝えられた。ソ教授は、国家情報院の世論操作事件に関与したという疑惑を数回否認している。

検察は去る9日に1次捜査依頼された外郭長30人に関する領収書のデータを受け、分析作業を行った。1次の領収書資料と今回の資料を加えると、国情院がサイバー郊外チーム運営に入れた資金規模は合計70億ウォン台増える。
(引用ここまで)

 「ソ・ギョンドク死亡確認!」ってとこですか。
 これまで韓国広報専門家としてしょぼい広告を出したり、嘘をついたり嘘をついたりだまされたり してきた男でしたが。
 これにてろうそく革命の炎に燃やされ、ギロチン行きが決定です。  ムン・ジェインの念願というか、悲願であるノ・ムヒョンの仇討ちのとばっちりを受けたって感じですけどね。

 ただ、実はすでにこのコメント部隊、コメント疑惑についてはもうパク・クネ政権下で元国家情報院長に有罪判決が出て捜査は終了しています。

【社説】国家情報院の政治介入は“有罪”…大胆な改革の契機になるべき=韓国(中央日報)

 この記事が2014年11月。
 2012年末の大統領選直後からコメント部隊の存在はささやかれていたのですが、この判決で終了……とまあ普通なら思いますが。

 ムン・ジェインにとっては仇敵。さらに旧KCIAである国情院と左派政権は言ってみれば犬猿の仲。
 攻め手が大統領になったのであれば、一事不再理の原則なんて韓国にはありませんから。

 楽韓Webでは以前から甲乙葛藤=カプチルを下の人間が糾弾しても、実際に下の人間が上の立場になれば同じようなことを起こすと断言してきました。
 その例としてスポーツの協会で内紛が起きる理由なんかを挙げていましたね
 それと同じことがムン・ジェインとイ・ミョンバクの間で起きている、というだけの話なのです。
 おそらくは近々に資源外交と4大河川事業についても糾弾がはじまることでしょう。
 究極的にはノ・ムヒョンと同じ道をイ・ミョンバクに辿らせたいと思っているのでしょう。
 できればろうそく革命の反革命主義者としてギロチンにかけるという形で。

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バンダイ
2016/12/24

ムン・ジェインら左派が今度はイ・ミョンバクを高く吊す。韓国に「大分断時代」の訪れ

文在寅政権、2代前の李明博政権にも政治報復(朝鮮日報)
ソウル市長、李元大統領を告訴=情報機関使い批判展開疑い(時事通信)
 文在寅(ムン・ジェイン)政権のいわゆる「積弊清算」事業は、朴槿恵(パク・クンヘ)政権に続き、その前の李明博(イ・ミョンバク)政権を本格的に狙っている。共に民主党と親文在寅政権勢力が一斉に「李明博審判」を主張し、国家情報院や検察が呼応している。これについて、李明博元大統領や旧与党関係者は「前政権だけで足りず、前々政権に対する政治報復が行われている」「盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領に対する捜査の腹いせだ」などと反発し始めた。(中略)

文在寅政権が設置した「国家情報院改革発展委員会」は14日、李明博政権当時の国家情報院によるいわゆる「文化・芸能界ブラックリスト」を発見したとし、検察に捜査依頼。18日には李明博政権の「公営放送掌握」に関する文書について、傘下の積弊清算タスクフォースに真相究明を求めた。与党はさらに、文在寅大統領が就任直後、監査院に監査を指示した▲4大河川事業▲資源外交▲防衛産業不正疑惑――と共に、過去に検察が「嫌疑なし」との判断を下した李明博元大統領の「BBK株価捜査疑惑」の対する再捜査も主張している。 (中略)

 李明博政権で大統領府(青瓦台)の政務首席補佐官を務めた自由韓国党の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国会議員は「執ような恨みを抱いた人々が不倶戴天の敵に対するように、一斉に李明博元大統領をのろい始めた。政権実力者がちらつかせていた李元大統領に対する司法処理のシナリオが視界に入った格好だ」と指摘した。鄭議員はまた、「米国、日本、中国、ロシアのどの国であれ、21世紀にもなって、前職の大統領、首相、国家主席を法廷に立て、監獄に入れた国はないだろう。例外があるとすれば、兄を毒殺し、おじを高射砲で撃ち殺した金正恩(キム・ジョンウン)ぐらいではないか」と話した。
(引用ここまで)
韓国の朴元淳ソウル市長は19日、保守系の李明博元政権時代に情報機関、国家情報院(国情院)に北朝鮮寄りだと批判されて名誉を傷つけられたとして、李元大統領らを名誉毀損(きそん)などの疑いで告訴した。韓国メディアが伝えた。聯合ニュースによると、地検は捜査に着手した。
(引用ここまで)

 パク・クネは国会で弾劾され、さらに憲法裁判所でも弾劾が成立したことで、ノ・ムヒョン以上の恥をかかせることに成功した。そして、なによりも大統領を辞めさせるという実績ができた。 
 あとは裁判の結果に委ねられている……といえば聞こえはいいのですが。ムン・ジェインの支持率が高いかぎりは、その意向に沿うことしかできないのが韓国司法というものです。
 サムスン電子副会長のイ・ジェヨンに懲役5年の実刑判決が出たように、パク・クネにも想定以上の判決が出るのは間違いないでしょう。
 パク・クネは叩き潰した。

 では、ここらでイ・ミョンバクに矛先を代えてみようか、といったところでしょうか。
 むしろ、ムン・ジェインにとってはこちらが本丸。なにしろ盟友であるノ・ムヒョンを自殺に追い込んだ男ですからね。
 言ってみれば、ソ・ギョンドクはそのとばっちりを食らったようなものかもしれません。イ・ミョンバクと親しくしていたために、流れ弾を食らいやすいところにいたということでしょうね。
 実兄が逮捕されたということを除けば、韓国の歴代大統領の中ではもっとも退任後に安穏としている人物ですが。
 ムン・ジェインによって高く吊されることになるでしょう。

 楽韓Webではパク・クネの弾劾裁判判決前日に「これからの韓国は右派・左派、高齢層・青年層、持つものと持たざるものがいがみ合う大分断時代が訪れる」と予言しました。
 まずは、ムン・ジェインが保守派を叩き潰す。それによって右派・左派がくっきりと別れることとなるでしょう。それをきっかけにして高齢者と青年層も右派と左派の分断を受けて別れていくことでしょうね。
 そういった大小の分断を持ち続け、不安定な社会へとなっていくことでしょう。

復讐するは我にあり (文春文庫)
佐木 隆三
文藝春秋
2009/11/10

ついに韓国の4大河川で「アオコバブル」が誕生。ここ数年で最悪の状態……って毎年言ってますね、これ

アオコのバブル花開く……「とても目を開いていられない」(オーマイニュース・朝鮮語)
錦江に緑藻が咲いた。川底にたまったヘドロが腐ってふつふつと休むことなく沸き起こる。夜遅くになってもアオコは消えない。昼よりも多くのアオコが沸き上がっている。携帯電話のカメラで鮮明に撮影できるほどだ。

水資源公社は忙しい。昨日も走った。今日も走る。早朝から公州堰に停泊していたボートは、休む暇がない。緑水のしぶきを起こしてジグザグに走る。川岸周辺に押し寄せた緑藻を流す作業のためだ。緑の川の川岸には波が打ち寄せていく。

しかし、ボートで押し出すアオコは限界がある。せいぜい視界に入る範囲ほどだ。ボートが及ばないところは目を開いて見るのが難しい状況である。腐った川底で湧き上がる気泡はさらに深刻だ。近づくほど悪臭は沸き起こる。 (中略)

今年の夏の記者が接触した元水資源公社の職員の話だ。

「過去2012年、李明博大統領の4大河川事業のおかげで水資源公社に契約社員として就職した。ボートを運転する業務であった。オオマリコケムシとアオコが発生したときなどたまらない仕事だ。出勤すると、ボートに乗って川をかき回し通った。特に上級職員が訪れるときなどは乗り物酔いするほどに攪拌しなければならなかった。しかし、彼らが戻れば再びアオコは集まった。人がすべき仕事ではないと考えて(水資源公社を)やめた」 (中略)

公州・扶余では第63回百済文化祭を準備している。イベントの特性上、川をはさんで祭りが行われる。水面には百済時代造形物も浮かべて浮き橋も設置する。その間、遠くから眺めていた川水も目の前で見るようになる。行事関係者の心配は並大抵ではない。素顔で見せなければならないアオコのためである。
(引用ここまで)

 いままで抹茶ラテだのなんだのはやし立てられていた四大河川事業によるアオコ被害がとてつもないものになっています。
 緑を超えて茶色になってますね。
 ノリが緑のものを重ねて黒くなっているように、もはや緑を超えた緑というか。
 アオコが腐って川底にヘドロとなって堆積し、そこからガスが出て水面のアオコがバブル状になっているっていう。

 以前からボートを走らせて水面を攪拌して酸素を供給できるように……というのはやっていたのですが、2015年の時点で「これ意味ないだろう」ってところまでアオコが繁殖していました
 去年は余りにも繁殖しすぎて水面を多い、水中酸素量が少なくなって魚の生存を許さなくなったほど。
 ちなみに湖じゃなくて川です。

 で、今年は「アオコバブル」の誕生。
 イ・ミョンバクとも敵対しているムン・ジェインの支持によって、6月には4大河川事業で創られた堰が解放されているのですが、むしろ悪化している模様。
 堰そのものよりも富栄養化が問題じゃないんですかね。
 毎年悪化の一途を辿っているようですので、ボジョレー・ヌーボーの出来栄え評価のようにアオコも評価すればよいのではないでしょうか。
 今年は「ここ数年で最悪の出来。堆積ヘドロによるガスが生じてバブルも」ってところで。

ユーグレナ ミドリムシのちから サプリメント 200粒入り
ユーグレナ
2012/7/13

ムン・ジェイン当選前「報復の歴史は終わらせるべき」 → 当選翌日「イ・ミョンバク政権の事業はすべて監査せよ!」

文在寅大統領、自叙伝で李明博政権に敵意むき出し(朝鮮日報)
【社説】李明博政権の4大河川事業、7年で4回目の監査(朝鮮日報)
 文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこれまで発行した自らの自叙伝や対談集などの中で、李明博(イ・ミョンバク)政権に対する感情をむき出しにしてきた。

 今回の大統領選挙が始まる前に出版した『大韓民国が問う』(2017)では「李明博政権の4大河川開発事業も美しい国土を完全にぶちこわした。最初から話にならない計画だった」と指摘した上で「22兆ウォン(現在のレートで約2兆2000億円)という巨額の国費を投入した国家事業が総体的手抜きだったとなれば、今からでも真相解明を行い責任を追及すべきだ」と主張した。前回2012年の第18代大統領選挙を前に発行された著書では「李明博政権発足により、参与政府(盧武鉉〈ノ・ムヒョン〉政権)は国家権力を動員した非常に厳しい報復を受けざるを得なかった」「前政権に対して容赦なく加えられる報復の歴史は必ず終わらせなければならない」などとも訴えた。(中略)

文大統領は09年に盧元大統領が逝去した直後、当時の李明博政権と葬儀の手順をめぐって対立したことについて「政府の狭量な態度がわれわれを苦しめた」と指摘し、当時の政府の態度を批判している。
(引用ここまで・太字引用者)
 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日、李明博(イ・ミョンバク)政権が行った4大河川開発事業に対する監査を改めて行うよう指示した。文大統領はせきの撤去や補強が適切だったかの判断も2018年までに結論を出したいとしている。(中略)

朴前大統領は検察を使って不正がなかったかしらみつぶしに調べたが、工事を行った企業を苦しめただけで特別な問題は発見されなかったのだ。今回行われる4回目の監査もその結果はある程度分かり切っている。李元大統領を敵視する文大統領が指示したため、監査院はその意向に沿った結果を発表するだろう。またその監査結果を受けて検察が再び動きだすかもしれない。

 官民合同の評価も朴前政権ですでに行われた。中立とされる民間の専門家92人で構成された委員会が1年かけて延べ240回にわたり現場で調査を行い、2014年12月に2500ページからなる報告書を提出した。その結論は「一部で副作用もあるが(洪水や干ばつへの備えという面では)一定の成果もあった」というものだ。これがいわば常識的な判断だろう。

 4大河川開発事業はその規模の大きさに比例して賛成あるいは反対のいずれの声も大きくなるだろう。いわば効果と弊害の双方があるのはある意味当然のことだ。ところが複数の左翼系メディアは弊害ばかりで効果など全くなかったかのように数年にわたり執拗(しつよう)に攻撃し、野党がこれに加勢してきたことで、4大河川開発事業は完全な「悪」だったとするレッテルが貼られてしまった。しかもこの事業で確保された水量を干ばつの際に使うため水を引く水路の工事にも彼らは反対している。彼らの言動を見ていると、風車を怪物と考えて突進したという小説「ドン・キホーテ」がふと思い出される。
(引用ここまで)

 私怨ですなー。
 ムン・ジェインはノ・ムヒョンとは弁護士時代に共同事務所を開設するなど、盟友と言ってもいい仲だったのです。
 ノ・ムヒョンが大統領になってからは大統領側近として。
 その死後は金大中とノ・ムヒョンの遺志を継ぐ者として政治家(国会議員)になったという人物です。
 幾度となく楽韓Webでも「ノ・ムヒョンの後継者」という言いかたをしていますね。

 ノ・ムヒョンが自殺した当時、「イ・ミョンバクの責任だ」という話がけっこう出ていました。ハンギョレなんかはその旗振り役でしたね。
 イ・ミョンバク政権が検察に捜査を命じなければあのようなことにはならなかったはずだ、と。
 すなわち、これは弔い合戦なのですよ。
 この4大河川事業をはじめとして、資源外交も同様に俎上に乗せられることでしょう。イ・ミョンバク政権のやったことはすべて監査することになるくらいの勢いになるでしょうね。
 4大河川事業の詳細と、それをどのように監査するのかという話はこちらのエントリをごらんください。

ムン・ジェイン「保守政権で行われた4大河川事業の不正調査に着手する! 不正蓄財があれば没収だ!!」

 大統領就任翌日に、政権の最優先課題として持ち出した話……ですよ。
 ちなみに引用の太字部分ですが「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」という韓国の一般常識に従って処理されることでしょう。
 そもそも、イ・ミョンバク政権は「前政権」ではありませんしね(笑)。
 報復の歴史を繰り返してもセーフなのでしょう。

サイコパス (文春新書)
中野信子
文藝春秋
2016/11/18

イ・ミョンバク「日本に『静かな外交』が通用しなかったので独島上陸をした」 → 日本人「あれからの行動で韓国人が嫌いになったんだよなー」

李明博前大統領「静かな外交通じず独島訪問」(中央日報)
「独島(ドクト、日本名・竹島)の日」だった25日、李明博(イ・ミョンバク)前大統領は2012年8月の独島訪問に関連して「韓国の『静かな外交』はその意味が色褪せていると考えた。私が自ら独島に行くことによって、大韓民国が独島を実効的に支配していることを示せると判断した」とフェイスブックに記した。
(引用ここまで)

 確かにイ・ミョンバクは対日外交方針として、最初の4年弱は大人しいというか静かな外交を繰り広げていたのは間違いないのですよ。さすがに前任のノ・ムヒョンほどバカではなかったというか。
 世界各地に行っては「日本はひどい国なんだよ」って首脳に言ってまわるようなバカな真似はほとんどしていませんでした。
 ですが、2011年の8月に韓国の憲法裁判所が「慰安婦問題を放置することは憲法違反」という判断が下されてから180度転換した。
 野田前首相をして「もはや意思疎通は不可能だった」と言わしめるレベル。

 竹島上陸に続いて、天皇謝罪要求親書返送と日韓関係をゼロ以下のところにまで叩き落とした張本人となってしまった。
 まあ、それでイ・ミョンバク的にはなにか得るところがあったのでしょう。国内問題として。
 でもって、日本にとっては多くに日本人が「本当の韓国人」がどういうものであるかを知るきっかけになった。

 な~んだ。これはWin-Winの関係というヤツじゃないですか。
 俺によしお前によし、というヤツですね。そして、パク・クネはその路線を引き継いで日韓関係はさらに混沌の渦へと入っていったわけですね。
 うーん、やっぱりイ・ミョンバクの回顧録は読んでみたいなぁ……。

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2015/11/03