相互RSS募集中です

カテゴリ:サブカルチャーの記事一覧

韓国メディア「日本は韓国文化にメロメロだ。ポップアップストアにウェブトゥーン、アニメまで韓国原作が覇権を握っている」……えーっと、現実の日本ではそうなっていないみたいなんですけど……

[ルポ]子供から大人まで、ウェブトゥーンからアニメまで··· 列島はKカルチャーホリック(デジタルタイムズ・朝鮮語)
最近訪れた日本東京の有名繁華街、渋谷中心部の「ラインフレンズスクエア渋谷」。

売り場の片側に用意されているBTS(BTS)のハンドプリンティング展示館を訪れた日本人女子学生2人がメンバーの手の形が陰刻されている額縁にそっと手を乗せて「キャハハ」と笑った。 その後、もう一歩横に移動し、7人のメンバーに一度ずつ手を差し伸べた。 展示館でお互いの写真を撮りながら楽しいひと時を過ごした彼らは、BT21キャラクター商品をじっくりと見て回った後、スマートフォンのグリップトークを一つ購入してからは、軽い足取りで売り場を出た。

ラインフレンズスクエア渋谷にはBT21の他にも韓国アーティストの多様なキャラクター商品と共同企画商品、協業商品が陳列されている。 (中略)

7日から25日まではここの地下空間でK-ウェブトゥーン「入学用兵」の初ポップアップストアが開かれもした。 「入学用兵」ポップアップはネイバーウェブトゥーンの日本サービスプラットフォームであるラインマンガとIPXが手を組んだ結果だ。 漫画強国である日本で初めて開かれたK-ウェブトゥーンのポップアップには、日本現地の20代女性と30代男性ファンが均等に訪問した。 (中略)

ピッコマと張り詰めた競争関係のラインマンガは今年1月、日本デジタル漫画アプリ市場シェア51%を記録し、1位になった。 昨年有料コンテンツ、広告、IPビジネス事業領域が全て均等に大幅に成長し、売上は前年対比年間成長率(YoY)25%、有料コンテンツ月間決済者数(MPU)は14.1%、有料決済利用者当り平均決済額(ARPPU)4.6%増加という結果を得た。
(引用ここまで)


 「日本がKカルチャーにメロメロ」という設定の記事。
 渋谷に「ラインフレンズスクエア渋谷」ってショップがありまして、雑居ビルの地下1階から2階までが当該のコンテンツ広場のようになっています。
 んーっとね。
 狭いです。

 あくまでもポップアップストアでしかないので、そこまで品揃えがいいわけでもなく。
 「都心に店を構えている」と主張したいのと、地下階でイベントができるのでその使い勝手のために出店しているってとこかなーと感じました。
 渋谷で展開するってところがちょっと時代遅れを感じさせてよいですね。

 ここ最近の渋谷は都会としての地位が凋落している状況で、「なんの特徴もないのっぺらぼうの街」になりかかっているのです。
 そこにウェブトゥーン関連のポップアップストアってのはよく噛みあっている感じです。


 ポップアップストアって比較的簡単にできるんですよ。
 最近驚いたのがひとつあって、「デスノート・弥海砂ポップアップストア」ってのが開催されるとのこと。

『デスノート』ミサミサがテーマのポップアップショップ“DEATH NOTE -My Dear Light- POP UP SHOP”が池袋・名古屋パルコで開催決定(ファミ通.com)

 グッズはモノトーンじゃなくて黒ピンクとか黒赤じゃないのと思ったのですが、そうすると男性への訴求力が減るのか。
 まあ、こんな感じで懐かしいマンガのキャラクターひとつでなんとか立ち上げられてしまうのがポップアップストアなわけです。

 あと「ラインマンガとピッコマがアプリ1位、2位を争っている!」っていつものあれやっているんですが、まあ以前も指摘したように「日本市場で日本のマンガが売れているだけ」なんですね。

韓国メディア「ウェブトゥーン社の売り上げは順調に伸びている!」……それって日本のマンガが売れているだけなのでは?(半年ぶり2回目の指摘)(楽韓Web過去エントリ)

 電子書籍市場での最大手であると思われるKindleがまったく出てこないのは、アプリ内での書籍購入に対応していないから。
 AmazonはGoogle税、Apple税を払いたくないのでこうしているのでしょう。
 その一方で韓国勢は「アプリで1位!」ってアピール効果がほしいのでしょう。

 あとアニメで「俺だけレベルアップな件」が大好評だって話(引用外)なんですが……そうなの?
 現状でなにが売れているのかグッズとかチェックしにアニメイトとかたまに行くのですが、覇権を取っているようには見えないんですけどね。
 取っているの?

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

「いずれ世界を席巻する」「スマホ向きはマンガよりもこちら」だったはずの韓国ウェブトゥーン、すでに韓国国内で息切れ。タイトル数は減少をはじめ、半数以上が成人向けだった

「縮小したウェブトゥーン市場」昨年の作品数6.7%減……流通作の半分が「18禁」(聯合ニュース・朝鮮語)
最近ウェブトゥーン産業が沈滞し、国内プラットフォームに登録された作品数が1年ぶりに7%近く減ったことが分かった。

12日、韓国漫画映像振興院が発刊した「2024年漫画·ウェブトゥーン流通統計資料」によると、昨年登録された作品数は計1万8792本で、前年度(2万141本)対比6.7%減少した。

プラットフォーム別にはカカオエンターテインメントの主力プラットフォームであるカカオページの流通作品が2023年1401本から昨年1176本に16.1%減少し、カカオウェブトゥーンの作品は計486本から379本に22.0%減った。

反面、ネイバーウェブトゥーン流通作は353本から424本に20.1%増えた。 ネイバーシリーズの場合、2304本から2775本へと20.4%増加した。

全般的には新作ウェブトゥーンの減少傾向が目立った。

各プラットフォームに登録された全体新作数は2023年1万7245個だったが、昨年14.6%減った1万4723個に止まった。 (中略)

昨年登録されたウェブトゥーンの中で「18才以上利用可」、いわゆる成人ウェブトゥーンに分類される作品の比重は57.7%に達した。 (中略)

大型プラットフォームの中ではネイバーシリーズ内の「18才以上」ウェブトゥーン比重が48.6%で相対的に高く、カカオページは17.0%、カカオウェブトゥーンとネイバーウェブトゥーンは各々6.6%、5.2%に止まった。
(引用ここまで)


 「いずれ世界を席巻することになる」
 「日本のマンガを超えていく」
 「日本市場にもしっかりと食らいついている」  「将来の市場規模は4兆円」

 etc.etc...
 ウェブトゥーンの将来はとてつもなく明るいとされていたのですが。
 2023年と2024年の作品数を調べたところ、2万141本から1万8792本と6.7%減。
 これは掲載本数でしょうね。1日あたりの掲載数が55本→51本。

 唯一、ネイバー傘下のウェブトゥーンだけは増えているものの、他のプラットフォームでは減少傾向。
 新作数も同様に14.6%減。


 日本の場合、23年から24年の市場動向としては前年比1.5%増。
 電子コミックについては6%増。
 紙市場が壍減、電子市場はまだ伸びてはいるものの、だいぶ伸び率は縮小しましたね。
 この電子の伸び率がまだ余裕のあるうちに次の手、具体的には海外市場に向けての手を打ちたいところ。

 あ、ウェブトゥーンでしたっけ?
 んー、まあ……こんなもんじゃないですかね。
 韓国市場はコロナ禍での先取りが完全に終わってしまって、読者に飽きられている。
 北米ではいくら経っても課金文化が拡がらない。あまりにも拡がらないので、どうしようもなくなって欧米ではウェブトゥーンを刷って紙の本を出版しているほどです。

「最近、誰が紙の本を? あれ、これができるんだ」…···米国で逆発想で大ヒットしたKウェブトゥーン(毎日経済・朝鮮語)

 窮余の一策ではありましたが、そこそこ売れている模様。

 そしてリリースされているタイトルの半分以上がアダルト作品。
 なんかよく分からない絵柄のしょーもないR18コミックが広告で出てきたりしますが、あれの大半がウェブトゥーンです。
 まあ、そっちの市場もあるのは間違いないのでそのあたりを重点的にして戦ってみるのはよいんじゃないでしょうかね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

期待以下の決算連発で株価下落のウェブトゥーン社、社員に株を配りはじめてしまう……将来のないスタートアップ企業が歩く筋道に向かってますね

「役職員をなだめよう」……ネイバーウェブトゥーン、自社株1000万ウォン分をばら撒く(デジタルデイリー・朝鮮語)
ネイバーウェブトゥーンが全役職員に約1000万ウォン規模の自社株を支給する。

27日、ネイバーウェブトゥーンは「全職員1人当り530株、約1000万ウォン規模の譲渡制限条件付き株式(RSU)を支給する予定」と明らかにした。 RSUは会社がインセンティブとして提供する株式であり、直ちに売却することはできず、一定期間勤務および成果目標達成などの条件を満たしてこそ支給される。 また、支給時点の株式価値を反映するため、金額規模が変動する可能性が高い。 (中略)

今回のRSU支給は昨年6月、ウェブトゥーンエンターの米国ナスダック上場以後、株価下落に触発された労使葛藤を解消しようとする措置と解説される。

昨年11月、ネイバーウェブトゥーン労組は、米国上場後、一部の経営陣と役員だけに補償が集中し、職員は疎外されたとし、京畿地方労働委員会に調整申請をした。 以後、ストライキ議論まで進行されたが、10回の交渉の末に暫定合意に至った経緯がある。

ネイバーウェブトゥーンの役職員が保有していたストックオプションの行使価格は、米国上場当時20ドル(約2万7400ウォン)以上だった。 ストックオプションは決まった価格で株式を買収できる権利であり、株価が行使価格を越えてこそ利益を実現することができる。

しかし、ウェブトゥーン·エンターテインメントの株価は26日(現地時間)、8.98ドル(約1万2929ウォン)を記録し、上場価格(1株当たり21ドル)に比べて半分以上下落した。 このため、ストックオプションを行使する場合、かえって損をすることになり、一部の役職員は30ドル(約4万1000ウォン)以上の行使価格でストックオプションを与えられ、不満が大きくなったものとみられる。
(引用ここまで)


 ネイバー傘下のウェブトゥーンエンターテインメント社の株価下落が止まりません。
 去年6月にあった上場以来の値動きはこんな感じ。

スクリーンショット 2025-02-28 18.34.47.png

 18〜21ドルの公開価格に対して、初値は21.3ドル。
 その後、25.66ドルの高値をつけたものの、最初の四半期IRレポートの公開と同時に12ドルまで暴落しました。

 その後は10〜13ドル近辺をうろうろしていたのですが、先日のIRレポート公開とともにまた下落。
 昨日の終値は9.15ドル。
 最高値の1/3レベルにまで落ちこんでいます。


 これで危機に瀕しているのが同社のストックオプション。
 それなりに優秀な人物が起業することなく、それなりの資産を築くことのできる唯一の手段がストックオプションではないかと思っているのですが。

 企業側の視点からすると、ストックオプションは優秀な社員を確保するための手段でもあるのですね。
 「企業に属しているのであればストックオプションをあげますよ。ただし、買える権利であって実際の株じゃないけどね」ってところ。
 上場して株価がつり上がればその権利を行使して一財産築くことも不可能ではない。
 企業価値が上がれば株価は上昇するので、モチベーションを保つ役割も持っていると。
 一見いいことずくめなのですが。

 さて、ウェブトゥーンの場合。
 同社のストックオプションは上場後初値と同レベルで株を購入できる権利であるとのことで。
 初値から半分以下になっている株価の場合、ストックオプションを行使してもなんの利益も生まないわけです。
 しかたなく実際の株をばらまくことになったのだそうです。

 ひとりあたり530株。
 時価で5000ドル弱ってところか。
 将来が見えなくなったスタートアップがやるステップを着実に歩みはじめてますね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国メディア「ウェブトゥーン社の売り上げは順調に伸びている!」……それって日本のマンガが売れているだけなのでは?(半年ぶり2回目の指摘)

ウェブトゥーンエンターテインメント、昨年売上高1兆8402億ウォン···前年比 5.1%↑(ニューシス・朝鮮語)
ネイバーウェブトゥーン親会社ウェブトゥーンエンターテインメントの昨年の売上が日本市場高成長、韓国事業有料モデル強化に支えられ前年対比5.1%増加した。

ウェブトゥーン・エンターテインメントは25日(現地時間)、連結基準で昨年の売上高が13億5000万ドル(1兆8402億ウォン、年平均為替レートが1363.09ウォン)、営業損失が1億69万9000ドル(1373億ウォン)に達したと発表した。

売上は前年同期比5.1%増加した。 為替レートの変動、連結除外事業の効果を除去した同一為替レート基準では13%成長した。

事業部門別では、有料コンテンツの売上げが5.3%増の10億830万ドル(1兆3722億ウォン)、広告売上げは14.2%増の1億6610万ドル(2265億ウォン)、知識財産(IP)ビジネスの売上げは8.3%減の9940万ドル(1355億ウォン)を記録した。

全体の売上増加には日本市場の高成長の影響が大きかった。 ウェブトゥーン・エンターテインメントは日本でラインマンガでサービス中だが、昨年の売上が25.8%(同一為替基準)成長した6億4820万ドル(8836億ウォン)を記録し、韓国を抜いて最高の売上地域に位置づけられた。

昨年、年平均ライン網価格月利用者数(MAU)は前年対比3.5%増加した2190万人だ。 このうち、月有料利用者数(MPU)は14.6%増加した220万人を記録した。

韓国ネイバーウェブトゥーンでは年平均MAUが小幅(2.1%)減少した2440万人、MPUも7.6%減少した370万人を記録した。 グローバル年平均MAUは1.5%減の1億6640万人、MPUは10万人あまり減の770万人となった。

一方、第4四半期の売上高は前年同期比5.6%増の3億5280万ドル(4921億ウォン·第4四半期平均為替レート1394.92ウォン)を記録した。 同一為替レート基準では10.4%増加した数値だ。
(引用ここまで)


 定期的にお伝えしているWebtoon Entertainmentの決算状況。
 今回は2024年の年間売り上げ等が出てきたのでチェックしてみましょう。

WEBTOON Entertainment Inc. Reports Fourth Quarter and Full Year 2024 Financial Results(Webtoon Entertainment・PDF)

・売上 13億5000万ドル(前年比+5.1%)
・純損失 1億5290万ドル(前年は1億4480万ドル)

 ざっくりPDF読んだ感じだと、M&Aで吸収した企業ののれん代でだいぶ損失が膨らんでいる感じです。
 電子出版企業を割と買っているんですよね。
 特にカナダの小説関連企業を買って、これがかなり読者数の伸びに寄与している感じ。
 ただし、売り上げについては……ってところ。


 韓国での有料コンテンツ売り上げは23年比-8.7%。
 韓国ではだいぶ飽きられているっぽいなぁ。

 一方で日本の売り上げは+12.7%。
 ラインマンガが伸びているってことでしょうが、前にチェックしたように総合ランキングではほぼ常に日本のマンガが上位を占めています。

韓国メディア「ウェブトゥーンの世界戦略のために市場の大きい日本で勝負だ!」……日本で売れてるのってもしかして日本のマンガ中心なのでは?(楽韓Web過去エントリ)

 さっきの総合ランキングがこちら。

スクリーンショット 2025-02-26 12.01.58.png

1位 OUT 27巻
2位 雑用付与術師が自分の最強に気付くまで 8巻
3位 抱きしめて ついでにキスも 14巻
4位 顔だけじゃ好きになりません 13巻
5位 真実の愛を見つけたと言われて婚約破棄されたので、復縁を迫られても今さらもう遅いです! 6巻
6位 異世界迷宮でハーレムを 11巻

 ……うちが知らないだけでこの中にウェブトゥーンあるんですかね?
 ただのマンガの電子書籍マーケットとして繁盛しているだけなのでは。

 日本・韓国を除いた全世界ベースの売り上げは通年ではプラス18.2%なのですが、前年同期比である第4四半期の比較では-1.4%。
 ……飽きられてない?
 日本国外ではおそらく日本のマンガを売ることはできていないのも大きな原因でしょう。

 「ウェブトゥーンは世界の覇権コンテンツになる!」って大言壮語して久しいですが。
 2022年頃に語られていた「ウェブトゥーンは2029年には4兆円産業になるだろう」って話だと、1年につき32%の成長率が必要になるんですよね。
 しかも、これマンガの売り上げを除いたウェブトゥーン単体でね。

 ……うーん。
 達成できるといいですね?

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

KADOKAWAの筆頭株主であったカカオ、2ヶ月前まで「日本はウェブトゥーンの最大市場」と自信満々だった……なんか哀れっすな

「漫画大国? 今はKウェブトゥーン最大市場」…カカオエンター、日本ファンダムに照準(ニューシス・朝鮮語)
国内代表エンターテインメント企業カカオエンターテインメント(カカオエンターテインメント)が日本でIP(知識財産権)拡張に本格的に乗り出す。 1万5000余りのウェブトゥーンやウェブ小説のIPを日本のゲーム、アニメーションなど2次コンテンツにして、ファンダム文化が強固な日本市場を攻略するという目標だ。

カカオエンターは26日から29日まで、東京千葉県の幕張メッセで開かれた東京ゲームショウ2024にB2B(企業間取引)ブースを設けた。 東京ゲームショーは世界3大ゲームショーの一つで、今年歴代最大規模で開催された。

今回の東京ゲームショー参加をリードしているカカオエンターストーリーIP事業チーフマネジャーは「俺だけレベルアップな件、テムパルをゲームで製作することになり、ゲーム市場に対する可能性をうかがうことになった」とし「日本中堅および中小型ゲーム製作会社を通じてIPを拡張するために東京ゲームショーB2B展示に初めて参加することになった」と話した。

続いて彼は「東京ゲームショーでバイヤー10ヶ所余りとミーティングを進行する予定」とし「日本有名出版社である角川傘下のゲーム事業部門とも会う予定」と話した。 (中略)

ファンマネージャーは「日本はIP市場規模が韓国よりはるかに大きい。 人口数も数倍なのにコンテンツを購買する購買力がはるかに高い」として「国内でも異世界アイドルというバーチューバーを活用してウェブトゥーンを作ったが、1ヶ月でMDが完売するほど」と説明した。

これまでカカオエンターは、日本でさまざまなパートナーシップを結ぶために努力してきた。 その結果、人気ウェブトゥーン「外科医エリーゼ」が昨年、日本で12部作のテレビアニメとして製作された。 合わせてカカオウェブトゥーンのナホンレップを活用してネットマーブルが製作したゲーム「俺だけレベルアップな件:アライブ」が日本をはじめグローバル市場の興行に成功し、現地の認知度を高めている。

ファンマネージャーは「また別の女性向け作品の日本アニメーション化を準備中」とし「日本のファンダムがあるIPを基盤にウェブトゥーン化する作業も進行している。 東京ゲームショーをきっかけにゲーム化事例も拡大する予定」と述べた。
(引用ここまで)


 2ヶ月前の記事なのですが、ちょっと面白かったのでピックアップ。
 カカオのIP担当が「日本はマンガ大国だが、ウェブトゥーンの最大市場でもある」っつーて、さまざまなIPがアニメ化やらゲーム化があるって話をしています。

 2ヶ月前ですから、ソニーのKADOKAWA買収のはるか前。
 まだカカオが実質的に筆頭株主であった頃の話です(実際にはカカオ系列のファンドが筆頭株主)。
 ゲーム化はKADOKAWA傘下のゲーム部門って言っているので、まあこれは契約がもうされているのかな。
 なんかこう、自信満々で面白い。その2ヶ月後にはソニーにKADOKAWAが買収されることになるわけですが。


 なんというか、こう……「KADOKAWAと協力関係にあって日本市場は安泰だ」くらいの感じがにじみ出てますよね。
 まあ、まだソニーがKADOKAWAを買収するかどうか決定していないのでなんともいえませんけどね。

 ただ、今回の買収劇は「KADOKAWAからソニーに持ちかけた」との話も出てまして。
 外資からの買収を避けるためのホワイトナイト的な役割がソニーに求められた、ってことでもあるのでしょう。
 もちろん、KADOKAWAの持つIPや傘下のゲーム企業も魅力なんでしょうけども。

 ちなみにウェブトゥーンのもう一方の雄であるNAVERはebook JAPANに出資していて、こちらも筆頭株主だったはず。
 といってもebook JAPANは「電書本屋」的な企業なので、LINEマンガに日本のIPを掲載するのに役立っているかもしれませんがIPをどうこうはできていません。

 カカオとしては喉から手が出るくらいにKADOKAWAほしかったんでしょうね。
 ウェブトゥーンで扱っているIPって、KADOKAWAのそれに近似してますから。
 でもまあ……うん、ほぼゲームオーバーだなぁ。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

世界から飽きられはじめつつあるウェブトゥーン、課題はジャンル偏向とローカライズの失敗……株価もぱっとしないねぇ

ネイバーウェブトゥーンの世界利用者数の減少、原因は「ジャンル偏向と現地化失敗」(ビジネスポスト・朝鮮語)
ネイバーコンテンツ事業の核心に挙げられる「ネイバーウェブトゥーン」利用者数が日本を除いて継続的に減少している。

専門家たちはネイバーウェブトゥーンがロマンスなど特定のジャンル作品を主に供給しながら斬新性が落ち、世界各国の現地に合ったサービス戦略と作品がなく、利用者数の減少が避けられないと見込んだ。

19日、関連業界取材を総合すれば、ネイバーウェブトゥーンの世界利用者指標が下落傾向を免れずにいる。

ネイバーウェブトゥーンの米国本社ウェブトゥーンエンターテイメントが去る7日(現地時間)第3四半期実績発表時に公開した利用者指標によると、世界月間活動利用者数(MAU)は1億6690万人で昨年同期比4.9%減少した。同期間の月間有料利用者数(MPU)も1.1%減った790万人を記録し、下落傾向を見せた。

地域別では日本が唯一増加傾向を示した。日本の第3四半期MAUは2250万人、MPUは230万人で、前年同期比それぞれ4.3%、15%増えた。
(引用ここまで)


 11月頭頃に発表された7〜9月期のウェブトゥーン社の決算。
 悪い決算か、と問われたらそこまででもなく。
 その一方でよい決算だったか……と問われたらまあ、そうとも言いがたい。
 ただ、将来の伸びに期待していた投資家にとっては「これはないんじゃないの?」って感じの決算でした。

 株価もそれを反映した形で、11ドル前後を行ったり来たり。
 「反応しようがないわな」ってところですかね。
 まさに「ぱっとしない」ってとこ。

スクリーンショット 2024-11-20 20.13.54.png

 特に悪材料として挙げられるのが、お膝元の韓国、そして世界での有料利用者数が減っていること。
 それをなんとか日本の伸びで糊塗している状況です。


 ところが日本での事業は多くが日本のマンガを掲載してるからこそ伸びているですね。
 LINEマンガのストア(要するに有料コンテンツ)の総合人気ランキングをぽつぽつと見ているのですが、日本のマンガ以外が1位……どころか、ランキング上位になったことを見たことがないですね。
 まあ、うちが見ていないところでウェブトゥーンものが1位になってたりするのかもしれませんが。

 ちなみに今日のストア総合ランキングこれで、1位から講談社、講談社、講談社、コアミックス、講談社、講談社。

スクリーンショット 2024-11-20 20.37.59.png

 日本のマンガを売って手数料を稼ぐのはよい手法じゃないですかね。

 本当に売りたいウェブトゥーンは「ジャンルが偏りすぎ」「ローカライズできてない」って判断されている。
 まあ……北米ではアニメ、マンガユーザーがいてもアクション系が好まれているのはNARUTOやらドラゴンボールのヒットでよく分かるところ。
 NYのスタバの店員さんに「Do you know'bout NARUTO?」って聞かれた話しましたっけ? ふたりいてふたりともNARUTO大好き店員だったんですよね(笑)。

 それなのにやっているのは「ぶぉんじゅーる」とかすっかすかの異世界ものとかですからね。アクションとかほぼない。
 ……あれは受けないよなぁ。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

「世界を制覇するコンテンツはウェブトゥーン」のはずが、世界各地からの撤退が相次ぐ……決算も株価もどうにも奮わない

人気漫画家、Webtoon配信のため1年も無収入→車や土地を売り費用捻出(BIZ-JOURNAL)
 たとえば近年日本でヒットした『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)などは横読み型の漫画だが、業界としては「ウェブマンガはWebtoonでないともう通用しない」という考えが主流なのか。

「以前はそのような偏った論調もありましたが、現在ではそのように考えている業界の人間は少ないと思います。国内の電子コミック系出版社などが、数年前、こぞって内製のWebtoonに着手した時期がありましたが、横読み漫画の5倍ではきかないくらいのコストがかかる割にリターンが少ないこともあり、各社は相次いで規模を縮小したりしています。参入初期に大ヒットを出せたところや大企業など、体力があるところは力を入れて続けていくかもしれませんが、業界全体でみれば、そのレベルともいえるでしょう」
(引用ここまで)


 ここのところ連続してお伝えしているウェブトゥーンのお話。
 日米韓からは我先にとばかり撤退報道ばかりが目立っています。先日もNHNが台湾、ドイツから撤退したとの報道がありました。

 現地時間7日に米NASDAQに上場しているウェブトゥーンの3Q決算がありまして。
 売上は前年同期比で9.5%伸びたものの、まだまだ広告宣伝費がかさんで赤字基調。

 さらに韓国では売上が減少。
 日本では売上は20%弱ほど上がって245億円ほど。とはいえ、日本では日本のマンガを掲載しているので、他の市場とはちょっと事情が異なっています。
 ひとり頭の課金額は日韓共に微増。

 韓国、日本を除いた世界では売上が3110万ドルから3398万ドルと約9%の伸び。
 ……1四半期で日本、韓国を除くと52億円しか売り上げがないのか。
 そりゃ、「日本に注力します」って言うわな。


 今回の決算動向を見るかぎり、日本以外では日本のマンガを掲載できないから苦戦している、ともいえると思います。
 さて、この決算を受けてWebtoon社の株は一時、ぐっと株価が上がったりもしました。

 木曜日の11.73ドルから、一時は12.87ドルまで上昇したものの、その後に売り浴びせられて10.83ドルまで下落。
 ろうそくでっか。

スクリーンショット 2024-11-11 23.32.45.png

 今日、先ほど開いた市場では下落ではじまってますね。NASDAQ総合指数は上がっているのになぁ。

 まあ……NASDAQへの上場について成否を問うのはまだ早急かと思いますが。
 さすがに8月のナイアガラは嗤うしかないなぁ。

スクリーンショット 2024-11-11 23.43.39.png

 いかに日本で日本のIPを用いつつ、「これがウェブトゥーンの実力だ!」ってIRでごまかすかっていうターンに入ってますね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

ウェブトゥーン、今度は台湾・ドイツからも撤退。「日米のコア市場に集中」っていつも言っているよね

NHN、台湾·ドイツのウェブトゥーン事業から撤退…「日米の中核市場に集中」(ソウル経済・朝鮮語)
NHNが台湾とドイツでウェブトゥーンサービスを中断することを決めた。 最近、カカオ系列会社も年内にインドネシアと欧州での事業撤退を決定するなど、収益性の低い地域の事業を放棄する代わりに、火力を北米と日本に集中する姿だ。 (中略)

業界によると、NHNは最近、台湾で自社ウェブトゥーンサービスである「ポケットコミックス」の事業を撤退した。 2014年の進出以来、7年ぶりのことだ。 これでNHNは東南アジア市場でウェブトゥーン事業を完全にやめることになった。 NHNは昨年7月、タイコミコ法人をキダリスタジオに売却し、2022年ベトナム事業も撤収した。 続いて昨年9月、ドイツでもポケットコミックスサービスを終了した事実が一歩遅れて確認された。 これを受け、NHNは国内をはじめ、日本、北米、フランスだけでウェブトゥーンサービスを続けることになった。 NHNは韓国と日本ではコミコ、北米と欧州などの地域ではポケットコミックスでウェブトゥーン事業を運営している。 (中略)

国内主要ウェブトゥーン企業が欧州と東南アジア市場で足を抜く理由は、収益性が落ちる地域を早く整理する代わりに、核心市場に集中して成長を成し遂げるという戦略のためと分析される。 特に、人口数が1億人を超えるインドネシアやベトナムなど東南アジア諸国の成長性を見て飛び込んだが、不法流通が盛んに行われていることも、事業撤退に影響を及ぼしたものと分析される。 実際、インドネシアの場合、100ヵ所余りを超えるところでカカオエンターテインメントのウェブトゥーンが不法に流通されたことが分かった。

同時にフランスを除いた欧州地域で苦戦することには文化的な違いが挙げられる。 ウェブトゥーン業界のある関係者は「東南アジアの場合、米国やヨーロッパ対比した回次の単価が低いうえに不法流通も多く収益を出しにくい構造」として「反面、ドイツの場合、世界4位の出版規模を誇るが伝統出版文化が強力に位置しウェブトゥーン·ウェブ小説などをコンテンツとして認知できない傾向がある」と説明した。
(引用ここまで)


 NHNがまたもや海外ウェブトゥーン事業から撤退。
 台湾、ドイツから撤退。

 NHNはコミコの運営企業。
 2022年にはベトナムから撤退。
 2023年にはタイから撤退。
 ついで台湾、ドイツからも撤退。

 NAVERは中国から撤退
 カカオはフランスから撤退
 ついで台湾、インドネシアからも撤退済
 ふむ。


 韓国メディアの設定上は「世界をウェブトゥーンが制覇する」ってはずだったんですけどね。
 世界の範疇がどんどん狭くなってきています。
 っていうか台湾とか日本のマンガ文化が根付いているから、圧倒的なクオリティで攻めたてればなんとかなりそうですけどね?
 クオリティがあれば。

 クオリティについては昨日のエントリも参照してみてください。
 もしかしたらなんか面白いものもあるのかもしれないですけどね。
 いまのところ、これといって見当たらないんだよなぁ。

 基本、すっかすかで中味がないものばっかりですから。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→