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カテゴリ:サブカルチャーの記事一覧

KADOKAWAの筆頭株主であったカカオ、2ヶ月前まで「日本はウェブトゥーンの最大市場」と自信満々だった……なんか哀れっすな

「漫画大国? 今はKウェブトゥーン最大市場」…カカオエンター、日本ファンダムに照準(ニューシス・朝鮮語)
国内代表エンターテインメント企業カカオエンターテインメント(カカオエンターテインメント)が日本でIP(知識財産権)拡張に本格的に乗り出す。 1万5000余りのウェブトゥーンやウェブ小説のIPを日本のゲーム、アニメーションなど2次コンテンツにして、ファンダム文化が強固な日本市場を攻略するという目標だ。

カカオエンターは26日から29日まで、東京千葉県の幕張メッセで開かれた東京ゲームショウ2024にB2B(企業間取引)ブースを設けた。 東京ゲームショーは世界3大ゲームショーの一つで、今年歴代最大規模で開催された。

今回の東京ゲームショー参加をリードしているカカオエンターストーリーIP事業チーフマネジャーは「俺だけレベルアップな件、テムパルをゲームで製作することになり、ゲーム市場に対する可能性をうかがうことになった」とし「日本中堅および中小型ゲーム製作会社を通じてIPを拡張するために東京ゲームショーB2B展示に初めて参加することになった」と話した。

続いて彼は「東京ゲームショーでバイヤー10ヶ所余りとミーティングを進行する予定」とし「日本有名出版社である角川傘下のゲーム事業部門とも会う予定」と話した。 (中略)

ファンマネージャーは「日本はIP市場規模が韓国よりはるかに大きい。 人口数も数倍なのにコンテンツを購買する購買力がはるかに高い」として「国内でも異世界アイドルというバーチューバーを活用してウェブトゥーンを作ったが、1ヶ月でMDが完売するほど」と説明した。

これまでカカオエンターは、日本でさまざまなパートナーシップを結ぶために努力してきた。 その結果、人気ウェブトゥーン「外科医エリーゼ」が昨年、日本で12部作のテレビアニメとして製作された。 合わせてカカオウェブトゥーンのナホンレップを活用してネットマーブルが製作したゲーム「俺だけレベルアップな件:アライブ」が日本をはじめグローバル市場の興行に成功し、現地の認知度を高めている。

ファンマネージャーは「また別の女性向け作品の日本アニメーション化を準備中」とし「日本のファンダムがあるIPを基盤にウェブトゥーン化する作業も進行している。 東京ゲームショーをきっかけにゲーム化事例も拡大する予定」と述べた。
(引用ここまで)


 2ヶ月前の記事なのですが、ちょっと面白かったのでピックアップ。
 カカオのIP担当が「日本はマンガ大国だが、ウェブトゥーンの最大市場でもある」っつーて、さまざまなIPがアニメ化やらゲーム化があるって話をしています。

 2ヶ月前ですから、ソニーのKADOKAWA買収のはるか前。
 まだカカオが実質的に筆頭株主であった頃の話です(実際にはカカオ系列のファンドが筆頭株主)。
 ゲーム化はKADOKAWA傘下のゲーム部門って言っているので、まあこれは契約がもうされているのかな。
 なんかこう、自信満々で面白い。その2ヶ月後にはソニーにKADOKAWAが買収されることになるわけですが。


 なんというか、こう……「KADOKAWAと協力関係にあって日本市場は安泰だ」くらいの感じがにじみ出てますよね。
 まあ、まだソニーがKADOKAWAを買収するかどうか決定していないのでなんともいえませんけどね。

 ただ、今回の買収劇は「KADOKAWAからソニーに持ちかけた」との話も出てまして。
 外資からの買収を避けるためのホワイトナイト的な役割がソニーに求められた、ってことでもあるのでしょう。
 もちろん、KADOKAWAの持つIPや傘下のゲーム企業も魅力なんでしょうけども。

 ちなみにウェブトゥーンのもう一方の雄であるNAVERはebook JAPANに出資していて、こちらも筆頭株主だったはず。
 といってもebook JAPANは「電書本屋」的な企業なので、LINEマンガに日本のIPを掲載するのに役立っているかもしれませんがIPをどうこうはできていません。

 カカオとしては喉から手が出るくらいにKADOKAWAほしかったんでしょうね。
 ウェブトゥーンで扱っているIPって、KADOKAWAのそれに近似してますから。
 でもまあ……うん、ほぼゲームオーバーだなぁ。

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世界から飽きられはじめつつあるウェブトゥーン、課題はジャンル偏向とローカライズの失敗……株価もぱっとしないねぇ

ネイバーウェブトゥーンの世界利用者数の減少、原因は「ジャンル偏向と現地化失敗」(ビジネスポスト・朝鮮語)
ネイバーコンテンツ事業の核心に挙げられる「ネイバーウェブトゥーン」利用者数が日本を除いて継続的に減少している。

専門家たちはネイバーウェブトゥーンがロマンスなど特定のジャンル作品を主に供給しながら斬新性が落ち、世界各国の現地に合ったサービス戦略と作品がなく、利用者数の減少が避けられないと見込んだ。

19日、関連業界取材を総合すれば、ネイバーウェブトゥーンの世界利用者指標が下落傾向を免れずにいる。

ネイバーウェブトゥーンの米国本社ウェブトゥーンエンターテイメントが去る7日(現地時間)第3四半期実績発表時に公開した利用者指標によると、世界月間活動利用者数(MAU)は1億6690万人で昨年同期比4.9%減少した。同期間の月間有料利用者数(MPU)も1.1%減った790万人を記録し、下落傾向を見せた。

地域別では日本が唯一増加傾向を示した。日本の第3四半期MAUは2250万人、MPUは230万人で、前年同期比それぞれ4.3%、15%増えた。
(引用ここまで)


 11月頭頃に発表された7〜9月期のウェブトゥーン社の決算。
 悪い決算か、と問われたらそこまででもなく。
 その一方でよい決算だったか……と問われたらまあ、そうとも言いがたい。
 ただ、将来の伸びに期待していた投資家にとっては「これはないんじゃないの?」って感じの決算でした。

 株価もそれを反映した形で、11ドル前後を行ったり来たり。
 「反応しようがないわな」ってところですかね。
 まさに「ぱっとしない」ってとこ。

スクリーンショット 2024-11-20 20.13.54.png

 特に悪材料として挙げられるのが、お膝元の韓国、そして世界での有料利用者数が減っていること。
 それをなんとか日本の伸びで糊塗している状況です。


 ところが日本での事業は多くが日本のマンガを掲載してるからこそ伸びているですね。
 LINEマンガのストア(要するに有料コンテンツ)の総合人気ランキングをぽつぽつと見ているのですが、日本のマンガ以外が1位……どころか、ランキング上位になったことを見たことがないですね。
 まあ、うちが見ていないところでウェブトゥーンものが1位になってたりするのかもしれませんが。

 ちなみに今日のストア総合ランキングこれで、1位から講談社、講談社、講談社、コアミックス、講談社、講談社。

スクリーンショット 2024-11-20 20.37.59.png

 日本のマンガを売って手数料を稼ぐのはよい手法じゃないですかね。

 本当に売りたいウェブトゥーンは「ジャンルが偏りすぎ」「ローカライズできてない」って判断されている。
 まあ……北米ではアニメ、マンガユーザーがいてもアクション系が好まれているのはNARUTOやらドラゴンボールのヒットでよく分かるところ。
 NYのスタバの店員さんに「Do you know'bout NARUTO?」って聞かれた話しましたっけ? ふたりいてふたりともNARUTO大好き店員だったんですよね(笑)。

 それなのにやっているのは「ぶぉんじゅーる」とかすっかすかの異世界ものとかですからね。アクションとかほぼない。
 ……あれは受けないよなぁ。

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「世界を制覇するコンテンツはウェブトゥーン」のはずが、世界各地からの撤退が相次ぐ……決算も株価もどうにも奮わない

人気漫画家、Webtoon配信のため1年も無収入→車や土地を売り費用捻出(BIZ-JOURNAL)
 たとえば近年日本でヒットした『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)などは横読み型の漫画だが、業界としては「ウェブマンガはWebtoonでないともう通用しない」という考えが主流なのか。

「以前はそのような偏った論調もありましたが、現在ではそのように考えている業界の人間は少ないと思います。国内の電子コミック系出版社などが、数年前、こぞって内製のWebtoonに着手した時期がありましたが、横読み漫画の5倍ではきかないくらいのコストがかかる割にリターンが少ないこともあり、各社は相次いで規模を縮小したりしています。参入初期に大ヒットを出せたところや大企業など、体力があるところは力を入れて続けていくかもしれませんが、業界全体でみれば、そのレベルともいえるでしょう」
(引用ここまで)


 ここのところ連続してお伝えしているウェブトゥーンのお話。
 日米韓からは我先にとばかり撤退報道ばかりが目立っています。先日もNHNが台湾、ドイツから撤退したとの報道がありました。

 現地時間7日に米NASDAQに上場しているウェブトゥーンの3Q決算がありまして。
 売上は前年同期比で9.5%伸びたものの、まだまだ広告宣伝費がかさんで赤字基調。

 さらに韓国では売上が減少。
 日本では売上は20%弱ほど上がって245億円ほど。とはいえ、日本では日本のマンガを掲載しているので、他の市場とはちょっと事情が異なっています。
 ひとり頭の課金額は日韓共に微増。

 韓国、日本を除いた世界では売上が3110万ドルから3398万ドルと約9%の伸び。
 ……1四半期で日本、韓国を除くと52億円しか売り上げがないのか。
 そりゃ、「日本に注力します」って言うわな。


 今回の決算動向を見るかぎり、日本以外では日本のマンガを掲載できないから苦戦している、ともいえると思います。
 さて、この決算を受けてWebtoon社の株は一時、ぐっと株価が上がったりもしました。

 木曜日の11.73ドルから、一時は12.87ドルまで上昇したものの、その後に売り浴びせられて10.83ドルまで下落。
 ろうそくでっか。

スクリーンショット 2024-11-11 23.32.45.png

 今日、先ほど開いた市場では下落ではじまってますね。NASDAQ総合指数は上がっているのになぁ。

 まあ……NASDAQへの上場について成否を問うのはまだ早急かと思いますが。
 さすがに8月のナイアガラは嗤うしかないなぁ。

スクリーンショット 2024-11-11 23.43.39.png

 いかに日本で日本のIPを用いつつ、「これがウェブトゥーンの実力だ!」ってIRでごまかすかっていうターンに入ってますね。

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ウェブトゥーン、今度は台湾・ドイツからも撤退。「日米のコア市場に集中」っていつも言っているよね

NHN、台湾·ドイツのウェブトゥーン事業から撤退…「日米の中核市場に集中」(ソウル経済・朝鮮語)
NHNが台湾とドイツでウェブトゥーンサービスを中断することを決めた。 最近、カカオ系列会社も年内にインドネシアと欧州での事業撤退を決定するなど、収益性の低い地域の事業を放棄する代わりに、火力を北米と日本に集中する姿だ。 (中略)

業界によると、NHNは最近、台湾で自社ウェブトゥーンサービスである「ポケットコミックス」の事業を撤退した。 2014年の進出以来、7年ぶりのことだ。 これでNHNは東南アジア市場でウェブトゥーン事業を完全にやめることになった。 NHNは昨年7月、タイコミコ法人をキダリスタジオに売却し、2022年ベトナム事業も撤収した。 続いて昨年9月、ドイツでもポケットコミックスサービスを終了した事実が一歩遅れて確認された。 これを受け、NHNは国内をはじめ、日本、北米、フランスだけでウェブトゥーンサービスを続けることになった。 NHNは韓国と日本ではコミコ、北米と欧州などの地域ではポケットコミックスでウェブトゥーン事業を運営している。 (中略)

国内主要ウェブトゥーン企業が欧州と東南アジア市場で足を抜く理由は、収益性が落ちる地域を早く整理する代わりに、核心市場に集中して成長を成し遂げるという戦略のためと分析される。 特に、人口数が1億人を超えるインドネシアやベトナムなど東南アジア諸国の成長性を見て飛び込んだが、不法流通が盛んに行われていることも、事業撤退に影響を及ぼしたものと分析される。 実際、インドネシアの場合、100ヵ所余りを超えるところでカカオエンターテインメントのウェブトゥーンが不法に流通されたことが分かった。

同時にフランスを除いた欧州地域で苦戦することには文化的な違いが挙げられる。 ウェブトゥーン業界のある関係者は「東南アジアの場合、米国やヨーロッパ対比した回次の単価が低いうえに不法流通も多く収益を出しにくい構造」として「反面、ドイツの場合、世界4位の出版規模を誇るが伝統出版文化が強力に位置しウェブトゥーン·ウェブ小説などをコンテンツとして認知できない傾向がある」と説明した。
(引用ここまで)


 NHNがまたもや海外ウェブトゥーン事業から撤退。
 台湾、ドイツから撤退。

 NHNはコミコの運営企業。
 2022年にはベトナムから撤退。
 2023年にはタイから撤退。
 ついで台湾、ドイツからも撤退。

 NAVERは中国から撤退
 カカオはフランスから撤退
 ついで台湾、インドネシアからも撤退済
 ふむ。


 韓国メディアの設定上は「世界をウェブトゥーンが制覇する」ってはずだったんですけどね。
 世界の範疇がどんどん狭くなってきています。
 っていうか台湾とか日本のマンガ文化が根付いているから、圧倒的なクオリティで攻めたてればなんとかなりそうですけどね?
 クオリティがあれば。

 クオリティについては昨日のエントリも参照してみてください。
 もしかしたらなんか面白いものもあるのかもしれないですけどね。
 いまのところ、これといって見当たらないんだよなぁ。

 基本、すっかすかで中味がないものばっかりですから。

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韓国メディア「ウェブトゥーンはひとつのタイトルが受けたら似たものばかりしか掲載しない。同じジャンル、同じ絵柄ばかりだ」……実際、読んでみたら本当にひどい。これがランキング1位なの?

韓国のウェブトゥーンに必要なもの2つ(マネートゥデイ・朝鮮語)
ウェブトゥーン作家たちにインタビューしていると、多様性が消えたという話をよく聞く。 ネイバーウェブトゥーンなどメジャープラットフォームの登場でウェブトゥーン産業が全世界的に大きくなり、ただ幸せだと思っていた彼らの口から「残念だ」という言葉がしばしば出てくる。

理由は、これ以上以前のように自由に描けないからだ。 メジャー·プラットフォームと契約した作家たちは、安定的な収入と人気を得た代わりに、人気のあるジャンル、流行する絵柄でウェブトゥーンを描かなければならないと言う。 マイナープラットフォームで自分だけの道を行くこともできるが、そのような場合、ウェブトゥーンだけで生計を維持することは難しいという。

画一化したウェブトゥーンジャンルは、韓国ウェブトゥーンの弱点となった。 全世界で漫画市場が最も大きい日本では、ラインマンガやカカオピッコマに対する記事に「表紙だけ見ても韓国作品なので明らかだ」というコメントが付く。 今年、ナスダックに上場したウェブトゥーンエンターテインメントは、最近の業績不振の原因を「ジャンルの多様性不足」と分析した。 同じジャンルとストーリーが繰り返され、新規流入が減ったという趣旨だ。
(引用ここまで)


 韓国メディア……というか、韓国人クリエーターからも「ウェブトゥーンは多様性を失った」との声があるそうで。
 この場合の多様性はLGBT云々ではなく、作品ジャンルの拡がりとかですね。
 ひとつ受けると同じようなタイトルが山ほど出てくるっていう。

 ピッコマとかLINEマンガの韓国発のタイトルを読むと分かるのですが。
 これがまあ……なんとも言いがたいものが多いのです。
 あ、読んでるんですよ、一応。

 ただ、ほとんど苦行に近い。
 もう具体的にタイトルの例を出しちゃうか。
 さっきおすすめで出てきたピッコマの「フラれた俺がシステムで逆襲した件」とかすごいっすよ。
 すっかすか。

 で、さらにこれに似たようなタイトルがいくつもあって、やっぱりスッカスカ。
 ちょっとね……すごいっすよ(二度目)。
 絵もなんなんこれってレベル。
 スクショ撮れないんで具体的には出せないんですが。


 あといま総合ランキングで1位になっている「テムパル」ってのもすごい。
 これ……1位なの?
 ブラウザでも読めるんで、読んでみるとよいですよ。

 1話の「俺は最高の剣士」って後の絵、すごいよ。
 お前の右足、どこに行ってんだよっていう。
 これ……1位なの?(二度目)

 ウェブトゥーンなのでスクロールしなくちゃいけないんだけど、スクロールが苦痛。
 ……いや、本当にすごいから。
 なんかこのエントリでは「すごい」しか言っていないけど、どうもウェブトゥーンには語彙力が打ち消されるスキルが備わっているっぽいんだよな。
 これを翻訳して日本に持ってきてアプリに載せようって判断した編集の意見が聞いてみたいわ。

 コンテンツどころかプラットフォームそのものが消え去りそうなクオリティですわ。
 なお、アメリカWebtoon社の3Q決算発表は日本時間で8日の午前7時。
 だいぶネタになりそうではありますね。

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「全世界を制覇する」予定のウェブトゥーン、韓国国内で早くも成長がピークアウトしてしまう……

「財布のひもが固くなった」…ウェブトゥーン「有料読者」が大幅に減り、お金が向かうのは「こちら」に集中(ヘラルド経済・朝鮮語)
「有料決済」でウェブトゥーンを見る忠誠読者の支出額が減ったことが分かった。

27日、韓国コンテンツ振興院の「2024漫画産業白書」によると、今年ウェブトゥーンを有料決済した読者を対象に月平均支出額を尋ねた結果、 ▷3000~5000ウォン未満(18.6%)順の回答が出た。昨年同じ調査で「5000~1万ウォン未満(25.3%)」が1位を記録し、「1万~3万ウォン未満」の回答が19.8%だったのと比較して、読者の有料決済が減ったと見られる部分だ。

2022年と比較すると「1000~1万ウォン未満」支出比率は増えたが、ウェブトゥーンに3万ウォン以上使った読者比率は15.7%から今年5.6%に減った。

性別で見ると、男性が月平均ウェブトゥーン購入に使うと答えた金額は「5000ウォン~1万ウォン未満」が25.7%で最も多かった。女性は「1000~3000ウォン未満」が23.8%で1位を占めた。

女性の場合、5000ウォン未満の少額決済とともに3万ウォン以上決済する高額決済では、男性より高い割合を見せて消費パターンが大きく分かれる姿を見せた。

年齢別では10代と20代、30代とも毎月「1000~3000ウォン未満」を使う場合が最も多かった。 40代と50代は「5000~1万ウォン未満」を使っているという答えが最も多かった。

今年、社会関係網サービス( SNS )であるインスタグラムで連載されるウェブトゥーンを指す「インスタトゥン」の躍進も目立った。主にウェブトゥーンを見る際に利用するサービス3つを挙げる項目で、インスタグラムの利用率は20.9%で、カカオウェブトゥーン(20.8%)、レジンコミックス(9.5%)、トップトゥーン(8.8%)などを上回った。

1位のサービスでは、ネイバーウェブトゥーンが87.1%で圧倒的な立地を見せた。カカオページ(37.6%)、ネイバーシリーズ(27.6%)がその後に続いた。

特に20代ではインスタグラム利用率が30.0%に達し、カカオページ(29.6%)を破って2位を占めた。
(引用ここまで)


 韓国でウェブトゥーンに課金額が少なくなっている、とのニュース。
 NAVERの米国支社であるWebtoon社の第2四半期決算からすでにその傾向は見えていたのですが、韓国では完全にピークアウトした感じ。

 Webtoonの決算レポートによると月間アクティブユーザーが6.6%減。
 課金ユーザーは400万人から370万人に減少。
 韓国人の課金率は4.6%から4.7%に上昇したものの、今回の統計で課金額が目減りしていることが確認されたと。

 コロナ禍で需要の先取りをしすぎて「急成長!」ってやっちゃったのが失敗の原因かな。
 あの成長具合が未来永劫続くものとしてしまったんでしょうね。
 アメリカで上場しちゃったのもその一環かな。


 ただ、ウェブトゥーンについては韓国が先行しているのは間違いないところで。
 ……まあ、それを先行というべきなのかどうか微妙なところですが。

 でもって、先行している韓国でピークアウトしているのであれば、日本でもおそらく来年早々くらいにはピークアウトするんじゃないかなぁ……。
 なんならもうピークアウト来ててもおかしくないって感じです。
 そもそもピッコマとかウェブトゥーン(スマートゥーン)で宣伝打っているの見たことないですしね。
 Xで出てくるピッコマの広告、「進撃の巨人、全話無料!」とかそんなんばっかり。

 ちなみに日本と韓国でアクティブユーザー数はほとんど変わらないのですが、課金額はドル建てで3倍違うっていうね。
 東南アジア、ヨーロッパ、中国、さらに台湾、インドネシアと撤退を繰り返している状況で、単価の高い日本市場が最後の希望なんですよ。

 んでWebtoon社の3Q決算発表は11月7日予定。
 ここであるていどの方向性が見えてくるんじゃないかなぁ。

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韓国のウェブトゥーン、今度はインドネシア、台湾からも撤退……「日本のマンガが人気の地域」に進出しては撤退三昧

カカオヨーロッパに続き、インドネシア・台湾でもウェブトゥーンサービスを撤収(毎日経済・朝鮮語)
21日、情報通信技術(ICT)およびウェブトゥーン業界によると、この日カカオエンターテインメントは国内外の主要コンテンツプロバイダ(CP)に「選択と集中の観点でグローバル事業戦略を再検討し、カカオウェブトゥーン台湾サービスとインドネシアサービスを終了することにした」として「今後北米とタイに力量を集中する」という内容のメールを発送した。

会社側はインドネシアの場合は年内、台湾は来年に関連サービスを終了する予定だ。 その後、インドネシア現地法人と台湾支社の清算過程も進めるものと見られる。 (中略)

先立ってカカオピッコマは今年中にフランスに設立したヨーロッパ現地法人を解散することを決め、9月ヨーロッパ地域ウェブトゥーンサービスを終了した。 2021年の法人設立以来、3年ぶりのことだ。
(引用ここまで)


 「スマホに適した縦読みで世界を制する」との設定になっている韓国のウェブトゥーン。
 2029年には4兆円市場になっている予定です。

 ですが、今年だけで中国から撤退(NAVER)。
 フランスから撤退(カカオ)。
 すでに去年のうちにタイ、ベトナムからも撤退済(ピッコマ)。

 そして今回は台湾、インドネシアからもカカオは撤退することが決定したそうです。
 で、日本と北米市場に特化したいと。
 「世界」とは。


 中国でも日本のマンガ作品はよく読まれています。
 そしてなぜか電子書籍が縮小気味で、紙のコミックスが復権しつつあるとの話。
 ジャンプ+の編集者が「中国ではグッズがよく出る」「単巻100万部近い作品も!」と述べています。



 引用元のポストではアメリカではアニメ、フランスではマンガが受けていると。
 集英社のマンガ+は英語で日本と同時掲載、さらにスペイン語、タイ語、ポルトガル語、インドネシア語、ロシア語でも配信中。
 ウェブトゥーンが世界を制覇して、日本のマンガすら支配されるって設定もどこ行ったんでしょうね。

 台湾のマンガ人気は言うに及ばず、東南アジアでも売上を伸ばしています。
 ウェブトゥーンも「日本のマンガが人気の地域」に進出しているはずなのですが、撤退ばかり。
 来月にまた発表されるであろう、Webtoon社の決算が楽しみですね?

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韓国メディア「韓国のウェブトゥーンが日本のマンガ市場も、世界の市場も支配する!」→ピッコマ代表「日本のマンガ市場でウェブトゥーンのシェアは10~15%がいいところ」

「このままだと韓国に全部奪われる」歴代級1位になった…日本の「右往左往」(ヘラルド経済・朝鮮語)
「日本の強みだったテレビと半導体で韓国に押されて苦汁をなめた。 漫画も隣国(韓国)に押し出されるのか」(日本メディア)

IT強国の韓国が主導しているウェブトゥーンが大きな人気を集め、日本の懸念が高まっている。 日本の漫画メディアは「韓国ウェブトゥーンの影響力が大きくなり漫画強国日本に危機が訪れている」と伝えた。

日本の週刊誌フラッシュ(FLASH)は「紙面で出る日本の漫画はスマートフォンでは見られない。 しかし、ウェブトゥーンは一つ一つのカットが画面いっぱいに表示され、絵が大きく迫力も溢れている。 韓国ウェブトゥーンがZ世代から絶対的な支持を受けている」と分析した。 (中略)

カカオピッコマの第2四半期の日本国内の取引額は前年同期比3%、前四半期比6%ずつ成長した。 (中略)

今年、日本の電子漫画市場は韓国ウェブトゥーンの旋風的な人気に支えられ、前年比448億円増の5647億円を記録する見通しだ。
(引用ここまで)


 ちょっと面白いウェブトゥーン関連の話題があったのでチェックしてみましょうか。
 まず、冒頭記事のヘラルド経済のものですが。
 まるで最近、日本のメディアからウェブトゥーンすごいって話題が出たかのような話をしているのですが。

 文中にあるFLASHの記事が出たのって3月。
 それ以降はこれといってウェブトゥーンについて、輝かしい未来を語っているニュースがないのでしょうがないのでしょうね。
 Webtoon社の株価は半分になっちゃいましたし。

 ちなみにそのFLASHの記事も、FLASHの発行元である光文社がウェブトゥーンについての新書を出すのでそのプロモーション的な意味で書かれたもの。
 「4兆円市場が~」とか「半導体を韓国に奪われたようにマンガ市場も云々」みたいなものでした。
 その記事によると2022年から2029年にかけてウェブトゥーンの市場が7年で7倍になるそうですが。
 えーっと、7年で7倍になるために必要な1年あたりの成長率は……ざっくり32%ちょいか。


 先日の2Q決算だとWebtoon社の売上は前年同期比で売上は0.1%増だったかな。
 ……あれ?
 あと利用者も0.4%減。
 あれれー?
 不思議ですねー。
 ま、このあたりの数字はパンデミック時期に先取りしすぎてしまったせいだともいえますが。
 すでに天井をついてしまったのではないかとも感じられますね。

 あ、それと「日本のマンガと韓国のウェブトゥーンの割合がどうなっているのか」って話をちょっと前にしましたが。
 それをカカオのピッコマ代表が語っている記事がありました。

カカオピッコマのキム·ジェヨン代表、日本有料アプリ1位になった秘訣(朝鮮日報・朝鮮語)

 今年3月時点でピッコマでは4割が自社IPによるもので、6割が日本のマンガのものだそうです。意外と多いな。
 んで、ピッコマ側から推定しているLINEマンガ(NAVERウェブトゥーン)は20~30%がウェブトゥーン。残りの70~80%が日本のマンガであるとしているとのこと。
 で、全体市場では10~15%がウェブトゥーンだとの推定だそうです。
 Kindle等の他社や紙の市場も含めての統計ってことでしょう。

 意外と多いというべきか。
 そんなもんだろうね、とすべきか。実に微妙なライン。
 冒頭記事の最後の「ウェブトゥーンの旋風的な人気に支えられて日本の電子マンガ市場が拡大している」っていうのもなかなかのお笑いポイント。
 それでも日本で500~600億円くらいの市場は持っているってことですかね。大したもんじゃないでしょうか。

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