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カテゴリ:ノーベル賞の記事一覧

韓国メディア「今年もノーベル賞シーズンは虚しく過ぎていった、なぜなのか」……そりゃま、易姓革命やっているからなんですけどね

カテゴリ:ノーベル賞 コメント:(71)
タグ: ノーベル賞 IBS
【中央時評】ノーベル科学賞と韓国の科学技術政策(中央日報)
今年もノーベル賞発表のシーズンが韓国の人たちには虚しく過ぎていった。この数年間は受賞候補者に挙がった韓国人がいて興味を引いたが、今年はそれさえもなく終わった。韓国は経済力では世界10位圏であり、最近はKカルチャーを通じて文化的にも認められる国になったが、どうして世界30カ国以上が輩出しているノーベル科学賞をまだ受賞できないのか国民は疑問を抱くかもしれない。(中略)結局、適当な候補がまだいないということだった。 (中略)

韓国は科学技術への投資にも積極的だが、なぜ基礎科学分野でノーベル賞を受けるほどの業績を出した人がいないのか。筆者が見るに、最も大きな要因は韓国が基礎科学を支援した歴史が浅い点と考えられる。(中略)例えば日本の代表的な基礎科学研究所でノーベル科学賞受賞者を多数輩出した理化学研究所(RIKEN)は1917年に設立されたが、韓国の基礎科学研究院(IBS)は2011年に設立され、1世紀近く遅れた。 (中略)

科学先進国は基礎科学研究に「支援するが干渉しない」という原則を徹底的に守っていて、こうした政策がノーベル科学賞受賞という業績を生み出す。果たして韓国政府と国会がこうしたレベルに達するまで何年かかるだろうか。また今の政府が研究課題管理を追撃型から先導型に変える真の研究・開発(R&D)革新のためにどれほどの努力しているのかが気になる。
(引用ここまで)
rb
 さて、ノーベルウィークも終了しまして、韓国では後夜祭ともいえる反省会が繰り広げられています。

 「なぜ韓国ではノーベル科学賞が取れないのだ」
 「基礎科学を重視してこなかったからだ」
 「ノーベル賞は30年前の業績に与えられている。韓国はまだ基礎研究をしていなかったので取れないのだ」

 いつもの3段オチを書いているわけですが。
 その基礎科学の礎とされている韓国の基礎科学研究院(IBS)はムン・ジェイン政権でずたずたにされています。

韓国で順調に成果を出していた基礎科学研究院が政権が変わっただけで日陰者扱いに……その背景とは?(楽韓Web過去エントリ)

 なぜかというと、IBSはイ・ミョンバク政権の公約だったから。
 ムン・ジェインは親の敵とばかりにイ・ミョンバクを敵視しています。
 イ・ミョンバクがムン政権時代に逮捕、収監されたのは偶然でもなんでもなく、師匠筋であるノ・ムヒョンが亡くなる原因となったイ・ミョンバクへの復讐です。


 IBSの重イオン加速器も2017年には稼働予定だったものが、こうしてぐだぐだになった結果、いまだに部分稼働しかしていないわけです。

韓国の重イオン加速器、ようやく一部が稼働へ……新元素「コリアニウム」を見つけるために(楽韓Web過去エントリ)

 ある政権が「基礎科学を重視しよう」という政策を打ち出しても、その後の政権が「あの大統領がやった政策は全部ちゃぶ台返しな」って覆しちゃう。
 易姓革命で「不正の総合セット」よばわりされて、なにもかも「はい、最初からやり直し」になってしまう。
 もちろん、研究成果がすべてゼロになるというわけではないですから、賽の河原よりはなんぼかマシでしょうけどね。

 でもまあ、国からの支援があったり、ゼロになったりは相当に厳しいといえるんじゃないでしょうか。
 あと「ノーベル科学賞」なんてものはない。自然科学部門って言いたいんでしょうけどね。
 あまりにもなじみがなさ過ぎて言葉も間違ってしまうわけです。

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韓国人「世界のどこよりもノーベル賞を渇望している国が韓国だ」……10月の「ノーベル賞煩い」の季節がまたやってきた

カテゴリ:ノーベル賞 コメント:(79)
100年前から10月になると「ノーベル賞煩い」…世界でもここまで執着するのは韓国だけ(中央日報)
「『爆発薬を発明したスウェーデン人のノーベル氏が創設した賞金で、毎年物理学をはじめ化学・医学・文学、そして世界平和に努力した人に8000ポンドを贈与する5つの賞だ。この世に名誉といわれるものは少なくないが、ノーベル賞を受賞することほど名誉なことはない。西洋人は言うに及ばず、東洋人ではインドの詩聖といわれるタゴール博士ただ一人だけだ。朝鮮人としてノーベル賞を受賞するほどの人が出生するまでは知識階級がまだいないも同じだと言える』」

韓国の新聞に登場する最初のノーベル科学賞関連の記事(東亜日報/1923年9月13日付1面)だ。1923年。100年前の日帝強占期であるその時にもこの地ではノーベル賞を羨んだ。さらに短い文中にノーベル賞を受賞するほどの知識階級がいないという嘆きまで入っている。1世紀が過ぎていったが、残念なことにこの地からはまだノーベル科学賞受賞者は出てきていない。せめてもの救いが2000年に平和賞を受賞した金大中(キム・デジュン)元大統領が韓国をノーベル賞受賞国家名簿に入れたことだ。

10月。「ノーベル賞煩い」の季節がまたやってきた。 (中略)

ノーベル賞受賞の便りは先進国メディアも主要ニュースとして扱う。最も多くの受賞者を輩出した米国も例外ではない。ニューヨーク・タイムズは先月27日、「2023年ノーベル賞について知っておくべきこと(What to Know About the 2023 Nobel Prizes)」と題する記事を通じてノーベル賞シーズンが始まったことを知らせた。日本の読売新聞は先月24日、3部門のノーベル科学賞受賞が有力な自国科学者を紹介するなど最近になって連日ノーベル賞関連記事を出している。だが、韓国はまだ科学賞受賞者は一人も輩出できないために毎年「煩い」を続けている。ノーベル科学賞は韓国歴代大統領の常連発言でもあった。「ノーベル賞が出てくる時になった。一度出てくればあとはあふれるように出てくるだろう」〔尹錫悦(ユン・ソクヨル)〕、「日本が22人のノーベル科学賞を受賞している間、我が国は候補にも入れることができずにいる」〔文在寅(ムン・ジェイン)〕、「我々ももっと基礎科学に投資をすれば10年内にノーベル賞を受賞できると期待する」〔李明博(イ・ミョンバク)〕、「そろそろ我が国からもノーベル科学賞受賞者が出てくるべきだ」〔盧武鉉(ノ・ムヒョン)〕--。イム・ギョンスン名誉教授は「韓国がとりわけノーベル賞に執着するのは事実」としながら「世界中どこへ行っても我々ほどノーベル賞を渇望している国はない」と話した。
(引用ここまで)


 韓国人は100年前からノーベル症を煩っていた、との中央日報からの自白。
 儒教的側面から見ても「世界最高の科学賞」はほしいのでしょうね、なんとしても。
 というわけで今日の18時30分過ぎから生理学・医学賞が発表されます。

 ノーベル賞ネタを出すと「いや、韓国はそこまで欲しがっているわけじゃない」みたいなコメントもあったりするのですが。
 ……そんなことないですからね?
 この記事もそうですし。
 それ以外にもいろいろと傍証があります。

 個人的に一番ひどいなって思ったのは、2015年に国会での監査で科学関連担当長官(大臣相当)に対して「今年もノーベル賞が取れなかった。おまえは喪服でも着てくるべきだ」って詰め寄られて、「責任を痛感する」って答弁させられたところですかね。

韓国科学部長官が「ノーベル賞が取れないのはなぜだ!」「喪服を着てこい!」と国会でつるし上げ(楽韓Web過去エントリ)

 責任を痛感しちゃうんだ。


 それ以外にも「これを使って韓国でノーベル賞が取れますように」ってことでスパコンに「ノーベル」との名付けをしていたり。
 ファン・ウソクがES細胞のクローン技術で世界の話題を席巻していた際には「もうノーベル賞を上げちゃいましょう」なんて一コママンガが新聞紙面に掲載されるほどでした。

 大統領がノーベル賞についてコメントして。
 国会監査の場でも「なんで取れないんだ」って科学担当大臣が糾弾されて。
 韓国人科学者は「10月は恐ろしく避けたい月」と縮こまる

 韓国では20年以上前から「20年以内には取れるだろう」としていて、いまも「20年以内に取れる」としている。
 まあ……韓国は韓国なりにがんばってくれればいいんじゃないかな。
 今日から3日間、がんばー。

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韓国メディア「またノーベル賞の季節がやってきてしまった。今年の我々には候補者すらいない。日本はすでに25個も受賞しているのに」……なぜ日本を見るのだろう

「日本25人、韓国0人…」あり得る?」10月ノーベル賞···今年は「希望拷問」すらもない(ヘラルド経済・朝鮮語)
「25:0、日本と韓国のノーベル科学賞受賞者の比較だ。」

10月のノーベル賞の季節がまた戻ってきた。ノーベル委員会は来月2日生理医学賞を皮切りに、3日物理学賞、4日化学賞、5日文学賞、6日平和賞、9日経済学賞受賞者を順に発表する。

しかし、今年、韓国ではノーベル科学賞の受賞者を輩出することはできないものとみられる。ノーベル賞の毛抜きとして通じるグローバル調査企業クラリベイトの予測結果で、今年の受賞者候補と予測される韓国人科学者がただ一人もいないためだ。

先立って韓国は2014年に韓国エネルギー技術大学のユ・リョン教授、2017年に成均館大学のパク・ナムギュ教授、2020年にソウル大学のヒョン・テクファン教授、2021年に故イ・ホワン高麗大学名誉教授などが候補に挙がったが、結局受賞はできなかった。一方、これまでノーベル科学賞を25人輩出した日本は、革新的薬物伝達法を開発した片岡一則東京大学名誉教授が化学賞有力候補に名前を連ねた。

日本は米国と英国に次いで世界で3番目に多いノーベル科学賞受賞者を輩出した国だ。

専門家たちは、日本がこのように基礎科学分野で相次いでノーベル賞を受賞できた秘訣として、基礎科学に対する集中的な投資を通じた長期間の研究だけに没頭できる安定的な環境が造成されたという点を挙げている。

韓国研究財団が発刊した「ノーベル科学賞総合分析報告書」によると、日本がノーベル科学賞を多数輩出した背景には▷未来を見通した研究課題選定など政府の全面的な研究費支援▷幼い頃から科学技術に対する興味と関心を鼓吹▷若手研究者の時から安定した研究ができる研究環境提供▷留学や海外研究活動経験などだと分析された。

日本初のノーベル科学賞受賞者である湯川教授は、中間子理論に対する研究でノーベル物理学賞を受賞した後、日本では基礎科学に多くの投資が行われ、結局、世界最高水準の基礎科学強国に位置づけられたという評価だ。

今のところ、韓国はノーベル科学賞の受賞者を一人も輩出していない。韓国ではなぜノーベル科学賞の受賞者が出るのが難しいのだろうか。これまで経済発展のために基礎科学よりは追撃型応用科学に集中してきており、何より長期大型研究よりは短期成果だけに執着する研究環境を理由に挙げる。

韓国研究財団が分析した「ノーベル科学賞受賞者分析」によると、最近10年間ノーベル科学賞受賞者77人は平均37.7歳で核心研究を始め55.3歳で完成し69.1歳で受賞したことが分かった。核心研究の開始から受賞までかかった期間は平均32年だ。

このため、長期研究環境を整え、科学者の処遇改善を通じて研究没入度を高めなければならないという指摘が毎年繰り返される。しかし、大多数の国内研究者は、長期間の大型研究課題よりは、3年以内の短期小型課題の受注だけに追い込まれている。長期的で創意的な研究は、事実上思いもよらない。
(引用ここまで)


 さて、10月。
 つまり、ノーベル賞の季節がやってまいりました。
 生理学・医学賞の発表が日本時間の明日2日18:30から。そこから1週間ほどのノーベル賞ウィークがはじまります。
 ちなみに冒頭記事では「クラリベイトで化学賞候補として片岡一則氏が挙げられた」とありますが、実際には片岡氏と柳沢正史氏が挙げられています。

ノーベル賞 受賞有力者に日本の2人含む23人発表 英の学術会社(NHK)

 で、韓国メディア曰く韓国人候補者はゼロ、とのこと。
 記事タイトルにある「希望拷問」というのは、候補者として挙げられて希望を持たせられてけっきょく受賞できないというパターンのことを言います。「今年も希望拷問を受けた」みたいにして使うようです。
 今年はその希望拷問すらもなかった、と。
 ただまあ、クラリベイト社が候補として挙げたその年に受賞したなんてことは実は少なくて、時差があっての受賞とかも多いので過去に候補とされていたのなら受賞する可能性はありますが。

 ただし、ノーベル賞の受賞条件は「本人が生きていること」なので、故人になってしまうと無理。
 多くの人が「早くしないと南部陽一郎氏の受賞が間に合わなくなるぞ」って恐れてたくらいですからね。
 世界的にも受賞は当然だって認識があって「もう80過ぎなんだから早くしろ!」って言われてたほどでした。


 閑話休題。
 で、自然科学部門でもっとも受賞数の多いアメリカでもなく。
 2番目に多いイギリスでもなく。
 なぜか3番目の日本に注目して、「25対0だ」とか言っている滑稽さよ。

 日本に比べて基礎研究ができていないから、長期の研究ができないからとかいろいろ話は出ていますが。
 「25:0」がライバルになるのか。そもそもライバル視できるのか。
 毎度毎度、「日本は25個なのに」って書かれる度に不思議な……というか奇妙な気分になるのですよ。

 そういえば浦項工科大学(POSTECH)にはノーベル賞受賞の台座があるとのことですが、こちらはそこまで悲壮な話ではないんですよね。
 「未来の科学者」って台座ですから。
 こんな感じでおふざけにも使ったりしてます。

POSTECH、韓国初のノーベル科学賞受賞者輩出?(POSTECH)

 科学的接触なしに理工大生を魅了するメカニズム開発でノーベル化学賞を取ったのではとされているのですが、もしかしたら平和賞かもしれません。
 その受賞者とされるのはこちら。

スクリーンショット 2023-10-01 13.37.07.png

 ヌコー。
 エイプリルフールネタでした。

 ただ、もうひとつ台座のある民族史観高等学校の場合はガチなんだよなぁ。
 どちらも韓国に行ってみたら訪れてみたいところではあります。

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韓国人のノーベル賞受賞を待ち望み、1兆7000億ウォンを寄付し続けた実業家、99歳で亡くなる。直前の言葉は「ノーベル賞受賞が見られず残念だ」

カテゴリ:ノーベル賞 コメント:(109)
目を閉じた瞬間にも「ノーベル賞を見ることができず残念だ」…「1.7兆寄付王」冠廷イ・ジョンファン死去(韓国日報・朝鮮語)
国内奨学事業に大きな足跡を残した冠廷イ・ジョンファン教育財団(冠廷財団)設立者のイ·ジョンファン元三栄化学グループ会長が13日、老衰で死亡した。99歳。 (中略)

事業に邁進していた李前会長は00年6月、突然冠廷財団を設立した。韓国初のノーベル賞受賞者を輩出するという、小さいながらも大きな意志が込められた決断だった。彼は自然科学と理工系の競争力が国家発展に直結すると見て、奨学事業への投資を惜しまなかった。

イ前会長が20年間寄付したお金は1兆7,000億ウォンを超えた。「寄付王」という別名も自然に付けられた。冠廷財団は毎年、国内外の奨学生1000人に150億ウォンの奨学金を与えた。1万2,000人余りが恩恵を受け、博士も750人も輩出した。2012年にはソウル大学に600億ウォンを寄付し、2万5834㎡規模の寛政図書館を献呈した。

「お金を稼ぐのは天使のようにできなくても使うには天使のようにする」という普段の行動哲学が彼を奨学事業に導いた原動力だった。 (中略)

臨終直前に残した言葉も「冠廷奨学生の中でノーベル賞受賞者が出てくるのを見られずに行くことになり残念だ」ということだった。
(引用ここまで)


 おや、イ・ジョンファン氏が亡くなられたそうで。
 この方、もうすごい勢いで大学等への寄付をされていた人物。
 1万2000人が私設の奨学金を受けたってすさまじい。

 ただ、「韓国人がノーベル賞を受けるところを見たい」って延々と述べていた人物でもありまして。
 「アジアのノーベル賞」とされている賞を設立してもいたのですね。

2020年、韓国に「アジアのノーベル賞」が爆誕! 賞金はなんと1億5000万円!?(楽韓Web過去エントリ)

 まあ、「韓国初の自然科学系ノーベル賞」を夢見ていたからこそ、寄付のモチベーションになった部分もあるのでしょう。


 99歳まで生き抜いたものの、韓国人のノーベル賞受賞を見ることなく亡くなられたと。
 ……まあ、2000年頃から「韓国人も20年以内にはノーベル賞が受賞できる」とされていましたから。
 ずっと希望を持っていたのでしょうけども。
 まあ、たぶんいま科学者に話を聞いてもかつてと同様に「20年以内に」って答えるでしょうけどね。

 ただ、亡くなる直前にも「ノーベル賞受賞者を見ることなく逝くのは残念だ」っていうのはちょっと業が深い気もしますね。

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韓国メディア「韓国人科学者は『10月は恐ろしく、避けたい月』と話す。ノーベル賞受賞シーズンだからだ」……うん、まあがんばってね

韓国ノーベル科学賞候補たち「10月が一番怖い」(朝鮮日報・朝鮮語)
韓国科学界は10月になると小さくなる。毎年10月初めに生理医学·物理·化学部門の順でノーベル賞受賞者が発表されるが、韓国は一度も名前を上げられないためだ。ノーベル科学賞を着実に輩出している米国(250人)、ドイツ(86人)、日本(23人)と比較され、「その多くの人材·資源を投入しても、なぜノーベル賞一つ受賞できないのか」という非難を甘受しなければならない。韓国は英国·フランスより科学研究者が多く、GDP(国内総生産)対比研究開発費比重でもイスラエルに続き世界2位(2020年基準)を誇る。ポステックのイム・ジスン碩学教授は「それでノーベル科学賞を発表する『10月』は韓国科学者たちにとって1年の中で最も恐ろしく、避けたい月」と話した。

それでも希望的なのは、最近になってノーベル賞の有力候補として取り上げられている韓国の科学者たちが大きく増えているという点だ。林志淳(イム·ジスン)教授は、韓国人の中でノーベル物理ヒック賞に最も近い学者として取り上げられている。1998年、米国の科学者たちと共に「ネイチャー」に発表した新物質炭素ナノチューブに関する論文のおかげだ。彼は伝導性の高い炭素ナノチューブを束ねると金属性質がなくなり、半導体性質を帯びることを初めて究明した。 (中略)

生物、化学分野でも世界的な碩学が出ている。
(引用ここまで)


 韓国にとっていまだに10月は残酷な月、なのだそうで。
 まあ、あれほど欲しがっているのだから当然ですわな。
 正直、他の国であそこまでノーベル賞欲しがっている国ないですよね。
 というか、台湾も中国もインドも受賞者いるからそこまで欲しがっていないというべきか。

 少なくとも「今年も受賞できなかった。科学担当大臣は喪服を着ろ!」なんて発言が出てきている国はないし。
 大学やら高校に「将来のノーベル自然科学部門受賞者の像が置かれるための台座」が用意されている国もないと思います。

 ただ、なんでも最近は「候補」として扱ってもらえる韓国の科学者がいるそうですわ。



 んで、その筆頭がナノチューブを応用した半導体製造なのだそうで。
 ……はい、終了。
 同じカーボン素材であるグラフェンではすでに受賞者がいますし、ナノチューブ云々であれば日本の飯島澄男教授が優先されるでしょうしね。
 ノーベル賞で重要視される「発見」において、韓国ではそうなってしまうのでしょうけども。

 基礎科学じゃなくてあくまでも応用にすべてを賭けているからでしょうね。
 でもまぁ……あと20年以内にはなんとかなるんじゃないかって気もします。
 と、韓国では20年前からいわれているのですけども。

 ちなみに例の台座が設置されたのは確か2000年だったはず。
 うん、なんだその……がんばれ。

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セクハラで文壇を追放されていた「ノーベル文学賞候補」コ・ウン詩人、しれっと復帰するものの叩かれて出版終了

カテゴリ:ノーベル賞 コメント:(55)
高銀詩集を出した出版社が謝罪「詩集の供給を中断」(東亞日報)
セクハラ疑惑で活動を中断した詩人の高銀(コ・ウン)氏(90)が、最近謝罪なしに新作詩集「無の歌」とカナダ詩人との対談集「高銀との対話」を出版し批判を浴びている中で、出版社「実践文学」社が20日、謝罪文を出し詩集の供給を中断すると明らかにした。しかし、いざ高氏は依然として沈黙を守っている。文学界の内外からは、高氏の自省を促す声が出ている。 (中略)

これに先立って、高氏は2018年、詩人の崔泳美(チェ・ヨンミ)氏が東亜(トンア)日報を通じてセクハラ疑惑を暴露すると、活動を中断した。以後、崔氏と東亜日報を相手に損害賠償請求訴訟を起こしたが、1審と2審で敗訴した。実践文学社が高氏の詩集と対談集を相次いで出版すると、文壇の内外からは高氏の「謝罪のない復帰」に対する批判が相次いだ。
(引用ここまで)


 韓国では「ノーベル文学賞候補」とされていた、コ・ウン詩人ですが。
 セクハラで告発され、すべてを失いました。
 なんでも、詩が刻まれた石碑すら撤去されているとのことで。

 かつてはノーベル文学賞の発表日が近くなると、市役所は「ノミネートおめでとうございます」と垂れ幕がかかり。
 数十人の報道陣が自宅に殺到し。
 そしてなぜかプロ野球で始球式をするほどの大騒ぎ。
 一時期はそれらの騒ぎに嫌気が指して、発表時期に海外に出かけるなどしていたほど。


 それらもセクハラの暴露以来、すっかり尻すぼみ。
 ちょっと寂しい感じがあるのは否めません。
 本人は「セクハラなんてしていない、名誉毀損だ」と10億ウォンを求める訴訟をはじめたものの、記事によると2審まで負けているそうです。

 で、今回は詩集と対談集をしれっと出して文壇に復帰しようとした……のですが。
 非難殺到で出版社は詩集については供給中止を発表。
 というか、本屋から引き合いがまったくなかったとのこと。
 いつものように出版社に対する不買運動まではじまっています。

「醜い出版」… 謝罪のない高銀の帰りに冷ややかな文壇(アジア経済・朝鮮語)

 セクハラが暴露されたのが5年前。
 もう人の噂も……くらいの意識だったのでしょうけどね。
 かつての賞賛がそのまま裏返ったわけですから、死ぬまで復帰は無理でしょうね。

 ちなみに韓国ではノーベル文学賞候補、とされていますが。
 実際には候補ですらなかった、というのが真相の模様。

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韓国の重イオン加速器、ようやく一部が稼働へ……新元素「コリアニウム」を見つけるために

周期表に名前を付ける新元素「コリアニウム」を見つけよう(朝鮮BIZ・朝鮮語)
「重イオン加速器は現代の基礎科学の基盤です。重イオン加速器を活用した研究でノーベル賞を受賞した科学者だけが30人を超えます。そのような重要な施設を純粋な私たちの技術にするために、過去10年間努力したのがまもなく実りを結びます。

クォン・ミョン基礎科学研究院( IBS )重イオン加速器建設建設事業団長は今月15日大田儒城区に建てている韓国型中イオン加速器研究所「ラオン( RAON )」を訪問した記者らにこう語った。ラオンは「レア同位元素加速複合施設( Rare isotope Accelerator complex ONline experiment )」の前の文字に沿って作った単語だ。

クォン団長は「今年中にラオンが完工すれば数回試験運転を経た後、来年中旬からラオンの使用を希望する企業、機関に使用申請を受ける予定」とし「2024年初めにはラオンの最初の「希少同委員会」が出てくることが期待される」と話した。 (中略)

目の前に一番先に姿を現したのは重イオン加速器全体設備を統制する中央制御センターだ。55インチサイズモニター30個をつなぎ合わせた巨大な画面に、重イオン加速器施設の運営状況が灰色と緑色で表示されていた。現在ラオンは試験運転だったために、緑色の稼働中施設は多くなかった。ラオンを構成する100余りの細部設備のうち、この日稼働しているものは10余りだった。 (中略)

クォン団長は「ラオンを通じて韓国で誰も発見できなかった新しい元素を見つけることが目標」とし「新たに発見する元素の名前は『コリアニウム』とすでに決めている」と話した。
(引用ここまで・太字引用者)


 イ・ミョンバクの大統領公約に国際科学ビジネスベルトというものがありまして。
 基礎科学を重視する研究機関を設立するというもので、その中に重イオン加速器を韓国国内に設置するというものもありました。
 というわけでイ・ミョンバク政権時代に、韓国では基礎科学研究院(IBS)という機関が2011年に発足しました。
 潤沢に予算が編成され、「この機関があれば将来はノーベル賞も」と期待されていたのですが。
 ムン・ジェイン政権下で「積弊である」とされて多くのプロジェクトが中止させられました。

 そのIBSによって建設が続けられてきたのが重イオン加速器のRAON。
 当初、KORIAという名称で基礎設計は2009年にはじまったものの、その設計が完全にパクリであるということが判明しまして。
 最初から基礎設計がやり直しになるという、実に韓国的な経緯を辿っている代物です。


 おまけに「ふたつの加速器を韓国国内に設置する余裕はない」ということでISOL+IF型というふたつの加速器を合わせたハイブリッド型とでも言うべきものになっているそうで。
 余計に難易度が上がってしまって建設も遅れに遅れて、当初の「一部稼働は2017年」がいまだに達成できていない状況。

 ちなみに広報用のキャラクターはすでにできててこういうヤツ。

RAON.jpeg

 2013年にキャラクターだけはできていたそうですよ。
 ニオブになんの関連があるのだろう。

 で、この重イオン加速器で新たな元素を発見することができたら「コリアニウム」と名付けるのだそうです。
 ノーベル賞受賞者の台座みたいなことにならなければいいですけどね?

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韓国メディアから消えた「今年こそノーベル賞!」という記事……毎年、「今年もダメだった」と言い続けることに疲れたか

カテゴリ:ノーベル賞 コメント:(106)
期待も関心も消えて…ノーベル賞の国の条件(週刊朝鮮・朝鮮語)
今年ノーベル賞の季節は特にがらんとしている。 私たちの科学者の受賞を期待する熱気も消え、受賞失敗を惜しんで大騒ぎになった姿も見られなかった。 世界10位圏の経済力を備えたスポーツ・文化強国に成長したことに一人のノーベル科学賞の受賞者も輩出できずにいる科学界を叱咤して科学界の奮発を促す姿も完全に姿を消してしまった。 毎年ノーベル賞シーズンが戻って来る時ごとに一時的に出過度な国民的関心が負担だった科学界の立場では心寂しかったことだ。 (中略)

1901年に始まったノーベル賞は今日、世界で最も権威ある賞である。 誰も拒否できない明白な事実だ。 ノーベル賞は受賞者個人はもちろん、国家的にも大きな光栄で名誉であることに違いがない。 そのようなノーベル賞に対する社会的関心をむやみに責めるわけにはいかない。 ノーベル科学賞の受賞者を切なく待っている切実さは当然なことだ。

絵に画いた餅と考えていたノーベル科学賞に対する関心が高まったのは日本の躍進のせいだった。 日本は昨年、物理学賞を受賞した眞鍋淑郎を含めておよそ25人の自然科学の受賞者を輩出した。 3人の文学賞と1人の平和賞受賞者も輩出した日本は世界6位のノーベル科学賞の強国だ。 1949年、湯川秀樹の物理学賞の受賞でノーベル賞の扉を開いた日本が本格的に受賞者を輩出し始めたのは2000年からだった。 特に2014年から2019年までは毎年科学賞の受賞者を輩出する驚くべき成果を収めた。 (中略)

ノーベル賞に対する社会的認識を改善する努力も必要だ。 ノーベル科学賞の受賞者が出さえすれば私たちの科学が完全に変わるという期待は慎重な態度だ。 ノーベル賞受賞者が我々の英雄となり、尊敬を受けて、青少年たちは科学において熱狂することになるだろうという幻想も警戒しなければならない。 やもすれば、ノーベル科学賞が社会的に得ではなく、毒となる可能性もあるからだ。

この7月「数学界のノーベル賞」ともされるフィールズ賞を受賞したホ・ジュニ碩学教授の経験を反面教師にしなければならない。 ホ教授の受賞の知らせはスター科学者の誕生を切なく待っている我々には長い日照りの末に降る甘雨よりもっと嬉しいことだった。 ところが受胞者・詩人・退学・検定試験・科学記者・落伍者などの刺激的な表現で満たされた「人間勝利の叙情詩」が宴を台無しにした。 ホ教授の受賞をきっかけにより多くの予算を確保してみるという科学界の利己主義も見苦しいことだった。 結局、スター誕生の熱気は一瞬に蜃気楼のように消えてしまった。
(引用ここまで)


 ノーベル賞シーズンも終わって、「今年もまあ韓国は獲れなかったよね」というていどの簡単な諦めの記事。
 ただ、ちょっと面白かったのは「韓国でノーベル賞への関心が猛烈に強くなったのは日本が連続して受賞したからだ」と自白しているところ。

 まあ、21世紀だけで見れば日本人による自然科学部門の受賞はアメリカ、イギリスに次ぐ3位の数字。
 「韓国人は日本人よりも優れている」「韓国人は世界最優秀民族」を自認している韓国人にとっては「日本がノーベル賞を受賞しているのであれば我々も」となるのは自然なことなのでしょう。
 ……ほら、世界文字オリンピックでハングルは2回連続金メダルを獲ってますし?

 かつて国会で「日本は(当時)21人のノーベル賞受賞者がいる。なんで我々はノーベル賞が取れないのだ。担当大臣は喪服を着てくるべきだ」とか旧未来創造科学部長官(大臣に相当)がつるし上げを喰らったなんてこともありました。
 それくらいに一時期は執念を持っていたのですね。


 グラフェンの応用で最有力とされていたキム・フィリップ教授が受賞を逃した時は「ノーベル委員会が間違っている」って連呼していた韓国メディアに対して、当のキム教授は「いやぁ、そうでもないよ。くやしいはくやしいけど」くらいに飄々と答えてしまって、むしろインタビュアーが激昂するなんていうシーンもあったほどでした。
 10年経過しても「あの時のノーベル委員会の判断は間違っていた」なんて記事を出したほど。

 ただまあ、現在の韓国ではノーベル賞に対して大きな希望をかけているということはない、というのも実際かな。
 かつてに比べれば、ですけども。
 その大きな要因は毎年毎年「今年こそノーベル文学賞」って盛り上がっていたコ・ウン詩人がセクハラで存在しない扱いになったことかなー。

 市庁舎に「コ・ウン氏ノーベル文学賞ノミネート」って垂れ幕が掲げられて、多数のマスコミが自宅に訪れて発表をいまかいまかと待ち受けるという恒例行事がなくなってしまった。
 他の「受賞可能性がある」とされている科学者については実際にはそれほどの可能性でないっていうことが分かっているからそれほど騒がれない。
 結果、韓国人のノーベル賞自体への関心も薄れてしまったのでしょう。
 毎年毎年、「あのブドウは酸っぱいんだ」って言うことに疲れた……ということもあるでしょうね。

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