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カテゴリ:ノーベル賞の記事一覧

韓国メディア「ノーベル文学賞を受賞したハン・ガンの作品が日本で大流行だ!」……ノーベル賞への渇望のひどさを感じてしまうんだよなぁ

日本全域で「ハン・ガン」注文殺到…「5·18もっと知りたいです」(KBS・朝鮮語)
ハン・ガン作家のノーベル賞受賞後、出版大国という日本でもハン・ガンブームが起きています。
ハン・ガンの作品を通じて5·18民主化運動や済州4·3事件に触れ、韓国の現代史に関心を持つ人も増えています。
(引用ここまで)


 韓国で「日本でもハン・ガン氏の著作が流行している」とのニュースがけっこうな頻度で出ています。
 まあ、どの年でもノーベル文学賞受賞者の作品は流行するわな……ってだけの話なのですが。
 最近だとカズオ・イシグロ氏の作品とかかなり流行りましたしね。
 でもまぁ、イギリスで「日本でカズオ・イシグロの作品が売れている」みたいなニュースはなかったんじゃないかな。

 それだけ韓国ではハン・ガン氏の受賞がめでたいことだとされていて、かつ「日本に認められている」感が強いのでしょうね。
 「ついにノーベル賞作家を輩出して、日本に認めさせてやったんだ!」といった気持ちを強く感じます。


 どれほど韓国がノーベル賞を(たとえ望んでいた自然科学部門のものでないにしても)渇望していたのか、よく分かる記事ではないかなと感じられます。
 わざわざ書店に取材して、ですからね。



 新宿の紀伊國屋書店、あとは神田の古書店街かぁ。
 古書店街のほうは「ハン・ガンをはじめとした韓国文学が大流行り」の絵面ではない感じですけども(笑)。

 いや、今回の受賞劇は本当に面白かった。
 韓国がノーベル賞に対してどれだけコンプレックスを持っていたのか、ルサンチマンを溜めこんでいたのかがよく分かりました。
 知ってはいたんですけどね。どれほどのものだったかを思い知らされた感じです。

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韓国メディア「ノーベル賞の授賞式で韓国語が使われるかもしれない!!」→30以上ものメディアが報道……嬉しかったんだねぇ

ノーベル賞授賞式で韓国語が?…「漢江さん出てきてください」(エコノミスト・朝鮮語)
来月、スウェーデンで開かれるノーベル賞授賞式の際、ノーベル文学賞を受賞した作家、ハンガンが韓国語で紹介される。 ノーベル文学賞選定機関であるスウェーデン翰林院は受賞者をスウェーデン語で紹介した後、名前を呼ぶ時は作家母国語にする慣行がある。

10日、連合ニュースによると、漢江(ハンガン)の作品をスウェーデン語に移したパク・オクギョン翻訳家は、来月10日に開かれるノーベル賞授賞式で、受賞者を紹介する演説の最後の一文を韓国語に翻訳してほしいという要請を受けたという。 (中略)

紹介する方式は年によって異なるが、スウェーデン語にした後、授賞のために受賞者を呼ぶ時は母国語にする場合が多かった。 (中略)

ノーベル賞受賞者の演説は長い間多くの人々に語られ、書籍として出版されたりもする。
(引用ここまで)


 来月10日にノーベル文学賞の授賞式がスウェーデンで行われます。
 で、その場のアナウンスで「韓国語が使われるかも!」と韓国メディアが妙に浮き足立っているのですね。

 どのくらい浮き足立っているかというと、この「韓国語が使われる可能性が高い」って記事が30以上あるくらいです。

スクリーンショット 2024-11-12 23.28.33.png

 もう本当に浮き足立ってますね。
 先日、「ノーベル賞の賞金は無税なんだって!」っていう記事でも同様でしたが、ものすごい勢いで報道しているんですよ。
 ……日本も湯川秀樹氏がはじめて受賞したときはこんなんだったのかな。


 なんというか、ちょっと微笑ましいですわ。
 ちょっと今回のノーベル賞関連の面白かった記事を集めておきましょうか。

韓国メディア「K-POP、Kムービー等に続いてノーベル文学賞受賞で韓国文学まで注目され、世界が韓国とKカルチャーに憧れている」→翻訳担当外国人「韓国の課題は精神面の健康だ」(楽韓Web過去エントリ)

韓国メディア「ハン・ガンのノーベル文学賞受賞は村上春樹の受賞をはるか先に追いやった」「映画、ドラマ、ポップスに続いて文学でも西洋の作家を追い抜いたのだ」……すごいルサンチマンを感じる文章だ。とんでもないコンプレックスを日本に抱えていたんですね(楽韓Web過去エントリ)

韓国メディア「日本は韓国がノーベル文学賞を受賞し、村上春樹が受賞できなかったことに悔しがっている。平静を装っているが内心は悔しくてしかたないのだ!」……そんなこと言われてもどうすりゃいいのさ(楽韓Web過去エントリ)

 この3つはかなり面映ゆかったですね。
 どれだけノーベル賞に渇望感を抱いていたのかがよく分かってもらえるのではないでしょうか。

 「ノーベル賞の授賞式で韓国語が!」っていうのも、なかなか。
 韓国ウォッチャーにとっては甘露ですわ。

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韓国の著作権団体、ノーベル賞受賞者であるハン・ガン氏の教科書への掲載使用料を一切支払ってこなかった……被害額はその他の作家も含めて11億円以上か

ハン・ガンの作品の教科書に11件書かれているが、支給された著作権料は「0ウォン」。 「連絡先が分からなくてあげなかった」(韓国日報・朝鮮語)
ノーベル文学賞受賞者である小説家の漢江(ハンガン)が、教科書や学校の授業に使った作品に対する著作権補償金を、これまで一銭も受け取っていないことが確認された。 教育目的で使われた著作権に対する補償金支給を担当する韓国文学芸術著作権協会(文著協)は「作家の連絡先が分からない」という理由を挙げた。

17日、祖国革新党のキム・ジェウォン議員室によると、文著協はこれまで教科書や授業目的、授業支援目的で使った漢江作家作品に対して著作権補償金をただの1件も支給していなかったことが分かった。 文著協はホームページを通じて、漢江作家の作品使用事例として少なくとも34件(教科書11件、授業目的4件、授業支援目的19件)を指摘している。 ムン·ジェヒョプは「補償金分配のためには権利者個人情報と受領同意が必要で2017年から出版社を通じて補償金受領に対して案内してきた」としながらも「(ハン・ガン)作家の連絡先が分からなかった」と説明した。

著作権料の未払いは、ハンガン作家だけではなかった。 最近10年間(2014~23年)支給しなかった補償金が計104億8,700万ウォンに達すると集計された。 毎年約10億ウォンの補償金が持ち主を探せないまま協会に積み立てられているという話だ。 補償金が受領されないまま5年以上が過ぎれば、協会は文化体育観光部の承認の下に公益目的で使用が可能だ。 これを通じてこの10年間、協会が使った補償金は約138億ウォンで、このうち△補償金分配システム改善に25億2,000万ウォン△著作権使用実態調査に15億2,000万ウォン△著作権者広報キャンペーンに7億4,000万ウォンを使ったことが分かった。 (中略)

補償金を受け取るためには作家が直接申請しなければならないが、自分の作品が使われたかどうかを把握すること自体が容易ではないという指摘が出ている。 文著協が作家に知らせる方法もあるが、以前の漢江作家の事例から分かるように、それほど積極的ではない。
(引用ここまで)


 元ネタはシンシアリーさんのところから。

韓国政府指定の著作権関連協会、20年間も作家「韓江」氏に著作権料を支給せず(シンシアリーのブログ)

 ノーベル文学賞を受賞したハン・ガン氏の作品がかなり長らく教科書に掲載されていたのですが、その著作権使用料を作家本人には一切支払っていなかった、との話。

 あ、いや。
 教科書出版社からは支払われているようなのですね。
 ただ、それを文学芸術著作権協会との団体が徴収している。
 で、そこから作家らに向けて支払われるべきなのですが。

 支払われた形跡がゼロ、とのこと。


 記事によると1社だけでも24年前から20回以上に渡ってハン・ガン氏の作品を掲載してきたのだけども、本人には支払われていない。
 現在のところ、教科書等に34件の使用事例があるのだそうですが。
 完全にゼロ。

 作家たちに「教科書で使われているので著作権使用料を支払います」って告知もやっていない。
 っていうか制度的には「教科書で著書が使われてたことを私たちに教えてください。そしたらお金を払います」ってものだそうで。

 ハン・ガン氏以外にも同様のケースがあり、2014〜23年だけでプールされた著作権使用料が104億8700万ウォン。
 今日のレートだと11億5500万円くらいか。

 で、支払いが5年ないと「著者に払えなかったんでうちでもらっちゃっていいすか?」って管轄省庁である文化体育教育部にお伺いを立てて、許可が出たらもらえてしまうと。
 このことを国政監査で吊し上げられた団体側は「いや、使ってません」って言い出したり。

「ハン・ガンの作品を使ったことがない」 嘘までついた文著協… 「真っ暗」の著作権補償(韓国日報・朝鮮語)

 「使ったことがない」「作家の連絡先を知らない」と言い訳三昧。
 ハン・ガン氏がノーベル文学賞を受賞したからこそ、こうした闇が浮き彫りにされたってことなんでしょう。
 そうじゃなかったら10年後も20年後も放置されたままだったんでしょうね。
 パリオリンピックの報奨金と同じように、です。 

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韓国メディア「K-POP、Kムービー等に続いてノーベル文学賞受賞で韓国文学まで注目され、世界が韓国とKカルチャーに憧れている」→翻訳担当外国人「韓国の課題は精神面の健康だ」

韓江氏のノーベル文学賞で韓国社会を分断するのはやめよう【コラム】(朝鮮日報)
アカデミー賞で4冠に輝いた韓国映画『パラサイト 半地下の家族』も、その4冠の裏には米国人翻訳者の存在があった。(中略)ソウル暮らしが25年を超えたというパケット氏は「韓国は見違えるほど発展したが、韓国の人たちが幸せなのかは分からない」とした上で「韓国の次の課題は、物質的な豊かさではなく、精神面の健康」と話した。

K-POP、Kムービー、Kドラマ、Kフードに続き、韓国文学まで注目され、世界が韓国とKカルチャー(韓国の文化)に憧れている。
(中略)

 韓国社会の一部が、韓江氏の小説を巡ってあれこれうるさく騒ぎ立てている。どう読むのかは読者の自由だが、フィクションは歴史でもドキュメンタリーでもない。共に喜び、祝うべきことなのに、自身の解釈や歴史意識を強要し「あなたは左か、それとも右か」などと問い詰める野蛮な場面を目にする。分断をあおるのはやめてほしい。心の健康にとって害悪だ。
(引用ここまで)


 いまだに韓国社会をざわつかせているハン・ガン氏のノーベル文学賞受賞。
 本人は記者会見するでもなく、いくつかのコメントをして終わり。姿を現さずにいます。
 まあ、韓国であればそれが正解ですかね。

 さて、その受賞を巡って韓国が分断されようとしているといった主旨の朝鮮日報によるコラム。
 ハン・ガン氏の著作は左派が支持する世界観をベースに描かれているものが多く、言ってしまえば彼女自身が分断の象徴である部分も少なくありません。
 受賞に際してニューヨークタイムズがそうしたコラムを書いています。
 そちらにもリンクしておきますが購読者以外には読めないので、その記事を報じた韓国メディアの記事をどうぞ。

A Woman Won South Korea’s First Literature Nobel. That Says a Lot.(NewYork Times・英語)
NYT「韓国初のノーベル文学賞は漢江…女性嫌悪に向けた抵抗の象徴」(ニューシス・朝鮮語)

 まあ、ニューヨークタイムズの記事書いているの韓国人なんですけどね。


 まあ……このコラムで面白いところは分断云々ではなく、やっぱり太字部分ですかね。
 25年に渡ってソウルに在住している「パラサイト 半地下の家族」の字幕翻訳者が「韓国は発展したが韓国人が幸せかは分からない」「韓国の次の課題は物質的な豊かさではなく、精神的な健康」って言っている次の段落で──

「K-POP、Kムービー、Kドラマ、Kフードに続き、韓国文学まで注目され、世界が韓国とKカルチャー(韓国の文化)に憧れている」

 って書いちゃうクセの強さよ。
 外国人に「韓国人は精神的な健康に欠けている」って言われちゃうの、そういうとこだぞ?

 「今回のハン・ガンの受賞で村上春樹の受賞を大きく先送りできたのは成果だ」とか書いちゃってたルサンチマン満載のコラムも紹介しましたし、「村上が受賞できずにハン・ガンが受賞したことで日本は嫉妬心を燃やしている」ってコラムも紹介しましたね。
 今回のコラムもなかなかだなぁ。「日本」ってないだけでなかなかの味わいです。

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韓国メディア「ハン・ガンのノーベル文学賞受賞は村上春樹の受賞をはるか先に追いやった」「映画、ドラマ、ポップスに続いて文学でも西洋の作家を追い抜いたのだ」……すごいルサンチマンを感じる文章だ。とんでもないコンプレックスを日本に抱えていたんですね

[特派員の視線] ノーベル賞への強迫観念を持ったK-文学、その次は(聯合ニュース・朝鮮語)
米国または欧州出身の73歳の男性。 ドイツメディアRNDが分析した1901〜2022年ノーベル賞個人受賞者967人の平均値だ。 6部門のうち、女性は2年に1人の割合で出た。 国籍別では米国が3分の1、これに欧州3大強国という英国・ドイツ・フランスを加えると3分の2程度になる。 人口1000万人に過ぎないスウェーデンが5番目に多い受賞者を出したのは一種のホームアドバンテージだ。 歴代ノーベル賞受賞者が1人しかいない韓国の満53歳の女性作家、ハン・ガンは、統計的にも予測が難しかった。 英国の賭博会社「ラドブロックス」は、ハン・ガンの受賞確率をファン・ソクヨンとともに29位タイに挙げていた。

ハン・ガンやファン・ソクヨンに賭けた賭博師ほど、韓国文壇ももしかしたらという気持ちで受賞の知らせを待っていたはずだ。 文学界は国格にふさわしく、ノーベル賞作家も一人ぐらい持つことを長い間念願しながら志願した。 日本はすでに川端康成(1968年)と大江健三郎(1994年)の受賞で、耽美主義とリアリズムを含む世界的な門戸を保有していた。 (中略)

10月第2木曜日ごとにコ・ウンの家の前に記者たちが陣取っていた喜劇的な風景は、2018年に浮上した彼のセクハラスキャンダルとともに消えた。 コ・ウンを国家代表に推して挫折した恨みをハン・ガンが晴らしたわけだ。 受賞者選定に大陸別按配を勘案するという推定が正しければ、いつのまにか80歳を眺めるノーベル賞晩年候補になった日本作家村上春樹の受賞をさらに先送りする「盤外成果」もおさめた。 アジア作家の受賞者は、フランスに亡命した中国劇作家の高興健(2000年)、中国小説家のモエン(2012年)に続き、また12年ぶりに出た。 今年、春樹が受けたなら、少なくとも数年は待たなければならないという漠然とした気持ちが、羨望よりも大きかっただろう。 (中略)

韓国の文壇とマスコミがノーベル文学賞の発表をひやひやと待つことも当分ないだろう。 平和賞と文学賞という、ノーベル賞の中でも注目される二つの分野で受賞者を出した。 映画とドラマ、ポップとクラシックに続き、「純文化の精髄」という文学でも西洋の作家を追い抜いた。 あえて「K」を掲げなくても外国人が先に韓国を知る時代になった。 文化芸術を越えて伝染病防疫に原子力発電所、殺傷兵器までオリンピック出場するかのように全て「K」を付ける恥ずかしい認定闘争は使い尽くしている。 今は陳腐に聞こえる管制用語「K」がむしろ文化芸術を枠に閉じ込めて足を引っ張るのではないか。 一時、永遠のように騒がしかった「ブリットポップ」や「香港ノワール」のような言葉が思い出の中に消えるのに一世代もかからなかった。 欧州経済のエンジンから問題児に転落したドイツで、信頼の代名詞として通じた「メイド・イン・ジャーマニー」の未来をめぐって繰り広げられる論争を見て思う考えだ。
(引用ここまで・太字引用者)


 ええっと……。
 あ、まだノーベル文学賞受賞した余波が続いています。
 韓国最大の通信社である聯合ニュースがコラムを掲載。

 ハン・ガンの受賞がいかに重要なものであったのかを語っています。
 いわく──

「ハン・ガンの受賞はノーベル賞を受賞した平均的な姿からはかけ離れたプロフィール」
「(韓国の)国格にふさわしくノーベル賞受賞者をひとりくらい持つことを長い間待っていた」
「同じアジアの村上春樹の受賞を大きく先送りする盤外効果も収めた」
「映画とドラマ、ポップスとクラシックに続いて『文化の精髄』である文学でも西洋の作家を追い抜いた
「K○○はもはや陳腐だ。いまや外国人が率先して『韓国』を探している」

 ……いやぁ、草生えるわぁ。


 お腹いっぱいですよ(笑)。
 ……いや、お腹いっぱいですってば。

 彼らの中ではノーベル文学賞ひとつ取ったから世界がひっくり返って誰も彼もが韓国にひれ伏しているっていう世界観が確立されたのです。
 ノーベル文学賞ひとつで。
 いや、大げさでもなんでもないですよね、これ。

 ハン・ガン氏のノーベル文学賞受賞について、楽韓Webでは何度か逆説的、逆の視点の話をしています。
 これまで日本の数多の自然科学部門での受賞と、ふたつの文学賞(それと村上春樹が受賞するとの評判の高さ)にどれだけ歯噛みしてきたのかってことですわ。

 この記事中に「日本はすでにふたつのノーベル文学賞を受賞した」って文言、いらないでしょ。普通は。
 でも、書かずにいられなかったのですよ。
 そして「村上春樹の受賞を大きく先送りした」ことを「成果」として挙げてしまうのですよ。

 ……これまでどれほどのコンプレックスを抱えてきたら、こんな文章が書けるんだろうってほどですわ。
 ルサンチマンを感じる、とてもよい文章じゃないかと思います。

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韓国メディア「ノーベル文学賞受賞はめでたい。これを自然科学部門のノーベル賞にもつなげなければ」……えっと筋道が全然見えてこないんですが、それは

カテゴリ:ノーベル賞 コメント:(59)
【社説】ノーベル文学賞受賞の快挙…今度は科学分野につなげよう=韓国(中央日報)
韓国人で初めてのノーベル文学賞受賞者になった小説家、韓江(ハンガン)シンドロームが激しい。彼女の作品が書店で飛ぶように売れ、印刷所は週末も24時間フル稼動している。韓国文学に対する自負心を高揚する一方、韓国文化の国際的地位を向上した快挙だ。 (中略)

私たちはまだ物足りない。特に科学分野の受賞者がまだ1人も出ていないことはこの上なく残念だ。科学分野で日本は1949年に初めての受賞者(物理学賞)が出てきてから25人もノーベル賞受賞の栄誉を授かった。中国も3人の受賞者を輩出した。 (中略)

ノーベル科学賞に韓国が名刺を差し出すことができないのは貧弱な研究環境と風土に起因するところが大きい。韓国研究財団によると、核心研究を始めてノーベル賞受賞までに必要とされる期間は平均31.4年だ。これを後押しするのに韓国の現実はあまりにもかけ離れている。基礎科学よりは商用化に必要な応用研究に集中している上に、いわゆる「お金にならない」長期研究を冷遇してきたため短期成果に集中するほかない。このため水準の高い研究を長く進めて深さを積み上げていかなくてはならない「蓄積の時間」が不足する。理工系忌避と医大選好による優秀人材の離脱、科学技術予算不足なども問題と指摘される。
(引用ここまで)


 いまだにノーベル文学賞ネタで盛り上がる韓国。
 「韓国文化の国際的地位が上昇したのだ」ってヤツ、延々とやってます。
 ただ、日にちが経つにつれてだんだんと「文学賞受賞はめでたいけども、今年も自然科学系のノーベル賞ダメだったし、将来的にもダメそう」って記事も出てきています。
 やっぱそっちが気になっちゃう感じ?

 中央日報のこの記事みたいに「文学賞受賞を自然科学系受賞につなげよう」なんてのもぽつぽつとあります。
 ……どうやってよ。
 自然科学関連とどうリンクさせるのやら。

 日本が25人でも30人でもええやん……とはならないんだろうなぁ。


 こちらの記事でも同様に「日本は25個、中国は3個、韓国はいまだにゼロ」みたいなことが書かれています。

もう先進国のはずなのに、ノーベル科学賞は「0」…なぜ?(京郷新聞・朝鮮語)

 さらに「インドは2人、パキスタンからもひとり」って続くんですけどね。
 台湾のひとりを無視しているのもなんだかな。

 まあ、左派紙である京郷新聞なので、この記事はノーベル賞云々をダシにした政権批判でもあるんですけどね。
 韓国が基礎科学に取り組んでいないのなんて、どの政権でも同じことなんだけども。
 イ・ミョンバク政権で進められてた基礎科学研究が、ムン・ジェイン政権で潰されたなんてこともありましたし。完全に易姓革命の一貫でした。
 こんなことをやっているんですから、そりゃ遠くて当然よ。

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ノーベル経済学賞受賞者「収奪的な植民地支配を受けた国は発展できない」→韓国人「日本の支配は収奪敵でなかったとでも言うつもりか」……いやだって、現実を見てみなよ

「搾取された植民地はなぜ発展できないのか」…ノーベル経済学賞「制度経済学者」3人(ニュース1・朝鮮語)
スウェーデン王立科学院ノーベル委員会が14日(現地時間)、今年のノーベル経済学賞受賞者にマサチューセッツ工科大学(MIT)のダロン・アセモグル教授(57)、サイモン・ジョンソン教授(61)と米シカゴ大学のジェイムズ・ロビンソン教授を選定したと発表した。 (中略)

委員会は「国家間所得格差を減らすことは、私たちの時代の大きな課題の一つだ。受賞者たちはこれを達成するための社会的制度の重要性を立証した」と選定理由を説明した。

委員会側はこれらの学者が「国家の繁栄のために社会的制度が重要であることを示した」とし、「法治主義が不足して人口を搾取する制度がある社会は成長やより良い変化を生み出さない。受賞者たちの研究はその理由を理解するのに役立つ」と説明した。

ノーベル委員会は特に、受賞者は「国家の繁栄に差がある理由の一つが植民地化中に導入された社会的制度であることを示した」とし、一部の国家は先住民を搾取したが、一部の国家は長期的な利益のために政治および経済体制を作ったと言った。

一方、植民地時代に貧しい国に包容的な制度が導入された場合は、時間が経つにつれて一般的に繁栄を享受することが多く、一方、かつて裕福だった植民地が今は貧しくなるのはその逆の場合だと説明した。

(引用ここまで・太字引用者)


 そうそう、昨日のノーベル経済学賞発表で楽韓Webでも何度か「これ面白いですよ」って挙げている「国家はなぜ衰退するのか」の著者であるMITのダロン・アセモグル教授とサイモン・ジョンソン教授が受賞しています。
 もうひとりはシカゴ大学のジェームズ・ロビンソン教授。
 政治体制や社会制度がどのように国家の繁栄に結びつくのか、との研究ですね。



 で、その受賞理由がこちらなのですが。

They have helped us understand differences in prosperity between nations(ノーベル賞公式・英語)

 この中に「植民地支配を受けた国家は発展できていない」って文章があるのですね。
 これが韓国人の逆鱗を少し撫でた模様。


 今回のノーベル経済学賞受賞の研究によれば「ヨーロッパから植民地支配を受け、収奪的制度を押しつけられた東南アジア、アフリカはいまだに発展し切れていない」とされています。
 たしか「国家はなぜ衰退するのか」では上巻の最後あたりだったかな。
 さて、この研究によれば「収奪的制度を押しつけられた国家はいまだに発展できていない」はずなのですが。

 韓国は充分に発展できている。
 すなわち、「収奪的制度を押しつけられていない」ことになるのです。
 冒頭記事のコメントにも「日本はそのようなことを目指していない」云々とするものがありますが。
 日本の植民地であった韓国、台湾の発展の様子を見ればどうであったか理解できそうなもんですけどね。

 「北朝鮮はどうなんだ」ってなるでしょうが、まさにそれこそが「国家はなぜ衰退するのか」の中で語られていることだったりします。
 韓国と北朝鮮の間で格差が生じたのは国家が選択した政治体制の違いがあるからだ、とする理論なのです。
 あー、「韓国は植民地ではなかった論」はけっこうです。
 当時の日本の高官とかもフツーに「朝鮮の植民地経営は云々」って述べてるくらいなので。

 あ、それと受賞者の中の誰かだったか忘れてしまったのですが、奥さんが韓国人です。

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韓国メディアが「ノーベル文学賞の賞金は非課税です!」と一斉に報じる……「なんでそんな基本的なことをいまさら」と思うものの、この考えは実に傲慢だった

カテゴリ:ノーベル賞 コメント:(73)
ノーベル文学賞:ハン・ガン、賞金14億ウォンは「非課税その他の所得」(聯合ニュース・朝鮮語)
韓国作家初めてノーベル文学賞を受けた小説家ハンガン(53)の賞金は非課税処理される。

11日、企画財政部などによると、所得税法施行令18条は、非課税されるその他所得で「ノーベル賞または外国政府・国際機関・国際団体その他の外国の団体や基金から受ける賞の受賞者が受ける賞金と負傷」を明示している。

これによりハン・ガン氏は賞金を税金なく受け取ることになる。 (中略)

この日午前、国会で開かれた企画財政委員会国政監査で「所得税法施行令によりノーベル賞賞金は非課税か」という質問にチェ·サンモク副総理兼企画財政部長官は「そのように招致している」と答えた。
(引用ここまで・太字引用者)


 いやぁ、なんというかね。
 楽韓さんが非常に傲慢になっていた、という話をひとつ。

 ノーベル賞の賞金は基本的にほぼ全世界共通で非課税となっています。住民税とかどうなってるのかは不明ですが。
 とりあえず日本は所得税は非課税。経済学賞だけ課税対象になるとのこと。
 ただし、アメリカでは課税されるとの話を聞いたことがあるのですが、本当かどうかまではちょっと不明。

 あと日本ではオリンピックでメダルを取った際の報奨金なんかも非課税対象とのことです。
 余談。


 んで、ですね。
 韓国メディアが一斉に「ノーベル文学賞の賞金は1100万クローナ。今日のレートで14億3000万ウォン。これがすべて非課税だ!」って報じているのですよ。
 これを見て、楽韓さんは「なんでそんな常識をわざわざ報じているのやら……」ってちょっと思ってしまったのです。

 いや、なんたる傲慢さ。
 2000年以降、日本国籍で17人が受賞、南部教授のようにアメリカ国籍を取っているかたも含めれば20人が受賞しています。
 なので「賞金は非課税」なんてことは日本人にとっては常識なのです。
 新橋の酔っ払ったサラリーマンに聞いても「ノーベル賞の賞金は非課税」であることくらいは知っているでしょうよ。

 でも、韓国では24年ぶりのノーベル賞受賞者なのですね。
 国会の国政監査で「ノーベル賞の賞金は非課税なのか」なんて質問が出て「そのように承知している」って回答が出るくらいには知られていない。
 四半世紀に1度あるかないかの受賞だったら、そりゃそうした基本的な話も出ますよね。
 傲慢で申し訳ない。

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