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韓国の銘品兵器(自称)のK2戦車、第4次生産が決定。「今度こそパワーパックを純国産化する」と意気込むものの、前途多難

カテゴリ:軍事 コメント:(61)
K2戦車国産変速機搭載、スタートから「きしむ」(イーデイリー・朝鮮語)
軍当局がK2戦車に国産変速機の適用を検討することを決めたが、事業開始からギクシャクしている様子だ。従来の製品ではなく、新しい変速機を作って試験評価に参加するようメーカーを圧迫してからだ。

11日、関連業界によると、最近防衛事業庁・国防技術品質院とSNTダイナミックスなどが参加した会議で、K2戦車4次量産分に国産変速機を搭載するための試験評価案が議論された。

軍当局は変速装置、制動装置国産化および強固な設計反映など品質改善が行われたと判断し、今回の4次量産事業を推進しながら国産変速機を搭載するという構想だ。国産変速機に対する320時間耐久度検査を経て、エンジンと変速機を結合した戦車の3200㎞駆動が可能であれば、4次量産戦車に搭載するということだ。

国防技術品質院主管の品質検査を今年6月から来年8月まで行った後、その結果を考慮して2024年10月頃に4次量産適用判断および契約を推進するという構想だ。軍当局は4次量産期間を考慮し、SNTダイナミックスがトルコに独自輸出した変速機で品質検査を推進する計画だった。

防衛事業庁は1日、国会国防委員会業務報告で「メーカー生産(トルコ)輸出用変速機に対する国防技術品質院主管品質検査後、その結果を考慮して4次量産適用を推進する」とし「4次量産分の戦力化遅延防止のため輸出用に優先生産される変速機に対して国防規格を適用し品質検査を早期に完了する」と明らかにした。

しかし、今回の会議で政府当局は既存の変速機に問題があり試験評価を通過できなかったため、部品ひとつひとつまで新しく製作して作った変速機で試験評価を進めるという方針を通知した。
(引用ここまで)


 「銘品戦車」(自称)こと韓国の主力戦車であるK2の4次生産が決定しまして。
 これまで260輛ほどが韓国陸軍のために生産されています。
 加えて150輛を追加生産する方針だそうです。
 これにポーランドに供給契約のまとまっている180輛も加えると580輛とかなりの生産数を誇る戦車となりますね。

 ただ、記事にあるようにパワーパックの国産化はまだでした。
 記事によると第4次生産は2024年以降のものになるので、そこに向けてテストを行っていく……とのこと。
 つまり、これまで生産が決まっている440輛については、ユーロパワーパックを搭載した第1次生産分100輛
 第2次、および第3次生産、さらにポーランド輸出用では韓国製のエンジン、ドイツ製ミッションを採用したものが取りつけられている……と。
 うん、やっぱり製造できていなかったか。


 変速機についてはこれまでも相当に揉めてきて、軍から「停止状態→32km/hまで8秒」が目標だった加速についての要求性能を10秒にするなどハードルを下げてきたのですが。
 それでも達成できず。
 耐久性テストをクリアできなかったのですね。

 今回も「まったく新規の部品で変速機を生産し、それをテストに回せ」と軍から言われているそうで。
 一応、トルコのアルタイには韓国製パワーパックを輸出しているそうですが、韓国軍当局は満足していないとのことです。

 ……いつものK2の輝かしい歴史いっておくか。

 陸軍「K2戦車は純国産の名品戦車(自分で言っちゃう)、600輛製造! 輸出もばんばんしていくぞ!」
   ↓
 韓国の技術力ではパワーパックの製造ができないことが判明。初期生産の半数はドイツ製に?
   ↓
 韓国メディア「パワーパックの製造に成功したのはドイツだけだから韓国で失敗してもしかたない」とか嘘をつく。
   ↓
 K-2の量産予定を600輛→200輛に減数。第1期生産分100輛はすべてドイツ製パワーパックを採用
   ↓
 追加生産分約100輛については国産パワーパック採用が決定
   ↓
 ついで3次生産分約100輛の追加生産が決定。全生産数は約300輛(予定)に。
   ↓
 ただし開発チームはすでに解散済
   ↓
 S&T重工業の生産する変速機が9600km走破の耐久テストに合格できないことが判明。
   ↓
 6回目のテストを行ってもどうしても合格できない
   ↓
 S&T重工業、業を煮やして封印してドイツに送って原因究明するべき部品の封印を勝手に破ってしまう
   ↓
 S&T重工業「耐久テストのハードルが高すぎる。訴えてやる!」と韓国政府を提訴
   ↓
 S&T重工業、軍から第7回耐久テストを依頼されても試作変速機を提出するつもりなし
   ↓
 ヒュンダイロテム、1日4500万円相当の天文学的遅延賠償金支払い義務(上限なし)に頭を抱える。
   ↓
 第2次生産での国産変速機の採用を断念
   ↓
 ドイツ製変速機の採用が決定。
   ↓
 ポーランドへの輸出を試みるものの失敗
   ↓
 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、一転ポーランドで大量採用決定。ただし、変速機はドイツのまま
   ↓
 150輛の第4次生産が決定。今度こそ国産変速機を採用したい、とするものの……←イマココ

 あ、そうそう。
 ちらっと次期主力戦車K3の話題があったので、そのうちピックアップします。

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韓国で「電磁波で殺人マクワウリができる」「人間が茹だってしまう」と怪談を広められていたTHAADミサイル問題、ようやく環境アセスが終了……実態は「規制値の0.2%相当」だった……ま、そんな数字なんて反対運動には関係ないのですけどね

THAAD電磁波「6年の怪談」…実際は基準値の0.19%=韓国(中央日報)
慶尚北道星州(キョンサンブクド・ソンジュ)にある在韓米軍の高高度ミサイル防衛(THAAD)システム基地に対する環境影響評価がついに終わった。2017年のサード配備以来、6年ぶりのことだ。環境影響評価の結果、THAADの電磁波は測定最大値が0.018870W/㎡(ワット毎平方メートル)で、人体保護基準(10W/㎡)の530分の1水準(0.189%)にとどまった。携帯電話基地局より電磁波が出ないということだ。

2017年導入当時、一部の政党、進歩市民団体、マスコミなどは「THAADによる電磁波が星州産マクワウリに染み込んで腐らせる」「星州産マクワウリが『電子レンジマクワウリ』になるだろう」などの各種「THAAD怪談」を広めた。全国のマクワウリ栽培面積の70%以上を占める最大産地である星州の農民は一時数百億ウォン台の売り上げの打撃を受けたりもした。さらに、一部の共に民主党議員は当時反対集会に参加し「強力な電磁波の下で私の体が揚がりそうで嫌だ」という歌まで作り怪談拡大の先頭に立った。しかし、いざ科学的検査結果は人体に無害だということだった。

国防部と環境部は21日、「先月11日、国防部国防施設本部が受け付けた星州THAAD基地の環境影響評価書に対する協議を完了し、環境影響評価書を承認した」と明らかにした。環境部は「THAADによる電磁波に関連し、国防部(空軍)と信頼性のある第3の機関である韓国電波振興協会の実測資料を関係専門機関および専門家などとともに総合検討した結果、測定最大値が人体保護基準の0.189%水準であり、人体および周辺環境に及ぼす影響は微々たるものと判断された」と明らかにした。
(引用ここまで)


 韓国では2016年7月、地対空迎撃ミサイルの統合システムであるTHAADミサイルの導入を決定しました。
 実際の配備は翌2017年の3月に2基のランチャーを導入。
 しばらくはこの暫定導入の形のままかと思いきや、ムン・ジェイン大統領が北朝鮮の弾道ミサイル連発にびびりまくって6基の正規導入を推進してしまいました。
 左派全体でTHAAD導入の反対運動をしていたのですけどね(笑)。

 その反対運動のお題目もまあ陳腐というか、反科学を極めたものでした。
 「THAADミサイルのXバンドレーダーから出る電磁波で殺人マクワウリができる!」だの「ミツバチが全滅する」「農作物が全滅する」だの大騒ぎしていました。
 主として左派がそんな主張をしていましたね。

 導入決定当時、パク・クネ政権の国防部長官(防衛相に相当)は「THAADミサイルが配備されたら私が現場に行って電磁波を浴びてみせよう」まで言ってました。
 そんな騒ぎのあったTHAADミサイルの環境アセスメントがようやく終了し、THAADミサイル部隊の正常化に乗り出すことができるようになったとのニュース。

 ん? このTHAAD反対騒ぎになにかを思い出すって?


 そうですね。
 処理水放出に反対する韓国人のやりようにそっくりです。
 当時もいまと同様に科学者はそうした話に反論していたのですが、こうした「怪談」は感情に訴えかけるものなので反論はほぼ無意味。

 なにせ当時から「じゃあ、Xバンドレーダーの電磁波を実際に計測してみよう」って話に対して「一方的な測定反対、中止せよ」って運動を繰り広げたのですよ。反対派は。
 第2回の実地測定も反対運動に直面していたのですが、軍が強行したところ規制値の1/200ていどであったことが判明。

 ま、そんな数字なんて最初からどうでもいいことなので反対運動は変わらなかったのですけどね。
 90代の老女を先頭に立たせて強制連行を免れるとかやってましたから。

 こうしたしぐさは韓国ではよく起きることなのです。
 よく起きることだからいい、とかではなくね。

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2022-07-06

お笑い韓国軍:防弾ベストの性能試験でだけアーマーを特盛り、配備品は……なお、ウクライナにも送られている模様

カテゴリ:軍事 コメント:(97)
「破れる防弾服」5万着100億以上払って契約した防衛事業庁(聯合ニュース・朝鮮語)
防衛事業庁が107億ウォン以上の金を払って、性能未達防弾服5万着余りを購入契約したという監査院の指摘が出た。

監査院が18日公開した「将兵服務条件改善推進実態」監査報告書によると、防衛事業庁は2021年12月軍需業者A社から防弾服計5万6280着購買契約を締結した。計107億7800万ウォン規模の契約だった。

A社は射撃試験の際、銃弾が貫通する特定部位にのみ防弾素材を追加で重ねる方式で防弾性能を操作した。

A社は該当防弾服を計50重の防弾素材で製作した。しかし、背面変形を測定する上段と下段の左右にのみ防弾素材を56重に打ち込んだ。

防弾性能が等しく適用されない、試験通過のための防弾服を製作したのだ。

防弾服の内側で発生する変形量が背面変形量だ。銃弾に撃たれた場合、腸破裂など臓器損傷を防止するための性能を試す尺度でもある。

背面変形量が許容基準を超過すれば死亡確率も増加することになる。 (中略)

国技研はさらに、製作承認3ヵ月後にA社が性能を操作したという苦情を受け付けたにもかかわらず、防弾性能を満たすと再判定した。中央部分を除いて、重ね合わせた部位の境界などで射撃位置を調整したためだ。

監査院は監査期間中、追加しなかった部分まで別途に試験を行った。その結果、一部の防弾服が軍が要求する性能を満たしていないと明らかにした。
(引用ここまで)


 韓国陸軍に供給されている5万着の防弾チョッキ、すべてが要求性能未達であるとのニュース。
 要求性能をクリアするために、試験用の防弾チョッキには追加でアーマーを入れておいて、納入したものはそれを抜いている、といった技法。
 韓国軍にはありがちなパターン。

 ちなみに納入企業側は「充分に性能を満たしている」としており、同様に国防技術振興研究所も「問題ない」と反論しているそうです。

監査院「貫通防弾服」5万着契約指摘···国技研反発(聯合ニュース・朝鮮語)

 国技研側は「監査院のチェックのしかたは定められた方式ではない」としています。
 こうした監査院からの告発はおおよその場合で黙って受け容れられるものなのですが。
 今回は長文の反論書が出されているそうですわ。
 確かにだいぶ珍しい。


 防弾チョッキについては5年前も「拳銃弾で穴が空く」とされていまして。

韓国国防部、軍の防弾チョッキの“致命的な欠陥”を見て見ぬふり?=韓国ネットに衝撃「本当の敵は北朝鮮ではなく国防部」(レコードチャイナ)

 それを受けて新たに導入されたものだったのです。
 反論しているのはそういう部分もあるのかなぁ、といった感じ。

 ちなみにこの5年前のものも本来であればまともな防弾チョッキが用意されていたのですが、開発企業がリベートを送らなかったために採用が見送られました
 さらにこの欠陥防弾ジャケットを製造したメーカーはヘルメットでも不正をしたことが知られています。

 防弾チョッキとかは配備数が圧倒的。
 ちょっとアーマーを抜いたりするだけでもけっこうな額が稼げてしまう、ということなのでしょうね。
 まあ、戦争なんてめったに起こらないから大丈夫でしょ。

 なお、この防弾ベスト、ウクライナにも送られています。

韓国軍、ウクライナへ防弾チョッキなどを追加支援へ(東亞日報)

 ……そっかー。

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韓国海軍、福島処理水に対応して非常用飲料水を準備……韓国メディア「韓国軍の負担が大きくなるばかりではないか」

カテゴリ:軍事 コメント:(112)
韓国海軍、日本の汚●水に対応する「緊急飲料水」の準備… 1日1000万ウォン程度(JTBC・朝鮮語)
海上で長い間作戦を展開する海軍艦艇や潜水艦は必要な飲み水をあらかじめ持っていきますが、足りなくなると浄化装置で海水をろ過して使います。
しかし、放射能物質である三重水素は現在浄化装置では濾過されていません。
このため海軍は福島汚■水の放流を控え、別に緊急飲料水を備える案を作ったことがJTBCの取材結果確認されました。

海軍は独自のマニュアルで放射能濃度測定値に応じて関心、注意、警戒、深刻の4段階に区分します。
最も低い「関心」段階から海軍は国防部と協力して非常食水予算を確保するようにしました。
「注意」段階からは海水を浄化して使わず、非常用飲料水だけを使うようにしました。

ソ・フン(共に民主党議員)「国防部では何の問題もないと言うが、実は(三重水素を)取り除くことができないじゃないですか。将兵たちはそれを知っているんです。だからどれだけ不安でしょうか。まともにしなければ海軍が一番被害を受ける可能性があるのに被害が出ない方法を探さなければならないと」

海軍が独自シミュレーションをしてみたら、非常用飲料水の予算は3日あたり約3700万ウォンです。
訓練に出る日数で計算すると、年に約18億ウォンがかかるわけです。
日本の福島汚■水放流のため、韓国軍の負担だけが大きくなるのではないかという懸念が出ています。
(引用ここまで)


 韓国海軍が福島第一原発由来の処理水放出に対して非常用飲料水を備えようとしている、とのニュース。
 ……いや、バカなのかな?
 韓国国内の科学者も「韓国近海では検出限界以下でしかない」って話をしている。
 というか、たかだか1年間につき22テラベクレルを10年間放出したところで影響なんてあるわけないんですよね。

 トリチウムは自然生成だけで1年間、50〜70ペタベクレルが生成されている。
 つまり、処理水放出は自然生成の1万分の3ほどでしかない。
 これでなにかの影響が出たら笑いますわ。
 なにしろ月城原発から海に排出されるトリチウムだけで年間30テラベクレル。大気放出も加えると140テラベクレルにも及ぶわけで。


 日本の処理水が世界になにか影響を及ぼすのなら、重水炉を使っている韓国近海はもはやお話にならないレベルでの排出をしているんですよ。
 そんな国の海軍が「非常用飲料水を用意する!」とかアホですか。

 要するに少しでも風評被害を広めたいって行動ですからね、これ。
 山本某の「この弁当、ベクれてんのやろなぁ」って発言と同レベル。
 そんな国と「二国間協議」とか論外の外です。

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韓国、中型空母の開発研究に着手……KF-21Nの開発ができるのなら搭載艦の中型空母もできるはず

カテゴリ:軍事 コメント:(89)
「KF-21N搭載空母」研究着手… 「韓国型中型空母」の推進(SBS・朝鮮語)
国防部が今月中に韓国型戦闘機KF21の艦載機モデルであるKF21ネイビーを搭載する中型空母の開発可能性を打診する政策研究に着手することがSBSの取材結果確認されました。

今年1月に終了した防衛事業庁の研究用役の結果、10年と6ヶ月間で1兆8000億ウォンを投入すれば艦載機KF-21ネイビーを開発できると出ましたが、これを土台に中型空母の建造を本格的に検討することになります。

国防部が民主党のチョン・ソンホ議員室に提出した資料によりますと、国防部は今月から12月まで国内開発艦載機、つまりKF-21ネイビー搭載による空母設計および建造政策研究を行います。 (中略)

前政権で推進した軽空母事業がおよそ10年、2兆5000億ウォンかかるのに対し、中型空母の事業費と期間がどれだけ増えるかが国防部政策研究の焦点です。

現代重工業と韓国航空宇宙産業は、3万トン級の軽空母から5000トン前後に規模を拡大し、KF21ネイビーを搭載しても事業期間と費用に大きな変化はないという立場だと知られています。
(引用ここまで)


 先月にKF-21の艦載機版であるKF-21Nの開発は可能とした軍の判断を受けまして。
 「KF-21Nを艦載機とする中型空母の開発はできるのか」とする政策研究に着手することとなったそうです。
 これでまた韓国の中型空母への野望が一歩進んだことになります。

 ただ、記事では「軽空母3万トンから5000トン増やすていど」としていまして。
 フランスの空母シャルル・ド・ゴールのちょっと小さい通常動力版みたいなのを目指している感じですかね。
 「3万5000トンにするくらいなら開発費はさほど変わらない」と答えただけなので、まだ規模的にはどうなるか分かりません。

 ただ、最低限でもスキージャンプ台ではなく、カタパルトを実装する必要があるわけで。
 以前、「(韓国型中型空母には)電磁カタパルト搭載が有力だ」とか言っていましたが、基本的に通常動力でそんなもんできるわけもなく。
 中国の空母三番艦である福建も動力が足りずに、まともにカタパルトが動作していないとの話。


 韓国が本当に戦略的に空母を使うのであれば「軽空母+F-35B」は最適解なはずなんですけどね。
 F-35Bは確かに兵装という意味ではやや弱いですが、その卓越したセンサーで情報を集めることを主眼として使うのであれば……ですが。
 基本的にトップヘビー大好きな韓国軍の指向性からすると、そういう「ちまちまとした空母の使いかた」は気に入らないのだろうなぁ。

 まあ、中型空母+KF-21Nの開発はとても面白く感じるので是非ともその方向性でお願いします。

 ちなみにKOREA WAVEが「重空母」って翻訳していますが、中空母(中型空母の韓国での呼び方)の機械翻訳による誤訳です。

韓国軍「KF21N搭載」空母研究に着手…「軽空母→重空母」の可能性(KOREA WAVE)

 まあ、軍事用語とか弱そうだよね、あそこ。

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韓国、ついに「艦載機の独自開発は可能」との結論に達し、中型空母+KF-21Nへ方針転換

カテゴリ:軍事 コメント:(118)
「KF-21N独自開発が可能」…「韓国型空母」詰まった穴を開ける(SBS・朝鮮語)
先月終了した国防技術振興研究所の「艦搭載用戦闘機国内研究開発方案」研究業務はKF-21N開発の総事業費を4兆1千億ウォンと算定しました。開発に1兆8千億ウォン、量産に2兆3千億ウォンです。

開発期間は8年6ヶ月でした。戦力化までは10年6カ月とされていますが、開発完了後の海軍の試験飛行期間を2年としたものです。10年はかなり長い時間のようですが、海軍の軽空母事業期間がおよそ10年ですので、空母と艦載機の歩調を合わせれば、10年後にKF-21N搭載の国産空母を見ることができるということです。

研究業務は「国内研究開発時に技術的制限事項がない」と判断しました。着陸装置、ブレーキ、電気体などで一部の海外技術協力が必要ですが、KF-21開発の資産があるので越えられない山ではないということです。

国防技術振興研究所の「艦搭載用戦闘機国内研究開発方案」の研究業務はKF-21Nの必須機数を16機としました。空対艦交戦能力を考慮すればKF-21Nを28機を搭載しなければならず、今後空母戦闘団の防御と艦載機空中統制まで考えれば空中早期警報機2機、救助ヘリコプター2機も確保しなければならないと予想しました。中型空母にならないと収容できない艦載機の規模です。

艦載機の離艦方式は射出、スキージャンプ、垂直離着陸のうちから、中型空母級以上に適用される射出が適していると出ました。艦載機の最大離陸重量に制限がなく、空対空・空対地・空対艦任務が可能で、将来の無人戦闘機など多様な固定翼航空機に適用できるからです。研究業務結果は射出技術をどのように手に入れるのか疑問を提起したが、韓国航空宇宙産業KAIと現代重工業側は「射出機は1隻当たり2基ほどが必要で開発よりも購入するほうが経済的で、アメリカ企業がFMS(海外武器販売)方式で販売する意向がある」と説明します。
(引用ここまで)


 お、韓国の国防技術振興研究所がKF-21Nの開発について「独自開発が可能」との判断をしたそうです。
 KF-21の海軍型、艦載型となるKF-21Nの開発が必要であると叫ばれてきました。
 というのも軽空母に搭載される短距離離陸と垂直着陸が可能になるSTOVL機は現在、F-35Bのみ。
 そして韓国では「F-35Bはウェポンベイや燃料搭載量が足りずに弱い」とされているのですね。

 ……というか、韓国の持つ地政学的特性でそもそも空母いらないのでは。
 いや、現実を見たら負けか。

 KF-21を艦載機化するっていうけど、主翼等の拡大、降着装置の強化、アレスティングフック等々が必要になってきてまあ……ゼロからの開発にはならないだろうけども。
 戦力化まで10年って実質的には新規開発と変わらないよなぁ。


 まあ、より面白い選択になったとは思います。
 KF-21Nを開発するということは、おのずと軽空母ではなく5万トン以上の中型空母を選択するということで。
 記事中では「カタパルト技術をアメリカが売りたがっている」って話になっていますが……。
 なんかこう、KF-21の4大技術の移転がどうこう言ってたのを思い起こさせます。

 とりあえず楽韓Web的には「もう2度遊べるドン!」って感じでとても好ましい決定ではないかと感じています。
 願わくば「なんのために韓国海軍は空母を導入するのか」「本当に必要なのか」といった現実を見ないでもらえれば、と思いますね。

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韓国メディア「北朝鮮の無人機を見過ごした韓国軍は緩みきっている」「ムン・ジェインの5年間で緊張感がなくなった!」……元からの部分も大きいような

カテゴリ:軍事 コメント:(42)
軍紀紊乱も文政権が原因?…緩んだ韓国軍、米第7艦隊の対応を見習うべき(中央日報)
最近、韓国で軍紀紊乱事故が続いている。昨年12月26日、北朝鮮の小型無人機が韓国領空を5時間も飛行したが、陸軍と空軍はあたふたして無人機を逃した。それ以降、軍の事故が次々と明らかになっている。 (中略)

5日の軍当局によると、海軍は高速艇と護衛艦の虚偽報告事件を調べている。昨年11月、海軍第2艦隊所属150トン級チャムスリ高速艇が仁川ペクリョン島付近の海上で衝突事故を起こし、船体がひどく破損した。当時、事故高速艇のA艇長と共に編隊を組んだ高速艇のB艇長は「海に流れきた浮遊物とぶつかった」と報告した。

しかし実際には暗礁を避けられずに生じた事故だったことが明らかになった。A艇長は関連記録を削除し、B艇長はA艇長の虚偽報告に加担した。

昨年6月には第3艦隊所属1500トン級護衛艦「全南」が任務の途中、緊急修理が必要だとして済州(チェジュ)基地に入港した。しかし艦艇にはいかなる異常もなかった。軍事警察によると、当時「全南」艦長は済州基地で開かれた上官の離任・就任式に出席するために緊急入港指示を出したという実務者の陳述があった。

これほどなら陸・海・空軍を問わず全軍の規律弛緩が深刻といえる。 (中略)

軍内外では緩んだ軍紀が文在寅(ムン・ジェイン)政権のためという見方が多い。北朝鮮との非核化交渉に冷や水を浴びてはいけないとして大規模な連合訓練を実施せず、野外機動訓練と精神教育も減らしたのが根本原因ということだ。

一例として対空射撃訓練回数が文政権が発足した年の2017年の138回から2022年には89回へと大幅に減少した。その結果、北朝鮮小型無人機が領空を侵犯した時、軍当局は撃墜に失敗した。
(引用ここまで・太字引用者)


 韓国軍の軍紀がゆるんでいる。
 それが故に陸軍は北朝鮮の無人機を打ち落とせなかったし、海軍でもさまざまな不祥事が記録されている。
 軍内部からは「ムン・ジェイン政権でぬるま湯に浸かっていたのが原因だ」との声が出ている……としたニュース。
 まあ、ムン・ジェイン政権下で軍紀はゆるんできたのは間違いないでしょうね。

 北とのデタントを一方的に目指して、それに反するような人間は片っ端から処罰してきたわけですから。
 なんだったら北朝鮮に自国民が射殺されてもおかまいなし。
 韓国に来た脱北者は本人の意図に関係なく北に送還
 ベトナムにたどり着いた脱北者は徹底的に無視(なぜかアメリカ政府が保護)。  おまけに韓国国内に居住する元脱北者らに一度すら面会することもなかったはじめての大統領でしたから。


 韓国の国防白書から「主敵は北朝鮮」との言葉が消え、アメリカとの合同軍事演習もなくなった。
 そりゃまあ、緊張感も消えるでしょうよ。

 ムン・ジェイン政権の5年間で出生数が2/3になったことで「魔王のようだ」みたいな話をしましたが。
 自軍においても同様だったといえるのではないか、と。
 ちなみに「主敵は北朝鮮」という文言は今年発行の防衛白書から復活するそうですが。

 とはいえ、ムン・ジェイン政権でたがが緩んだのは間違いないでしょうけども。
 徴兵がメインの軍にそこまで規範を求めるのは無理なんじゃねって気もしますね。
 特に太字部分なんてこれまでの韓国軍でもいくらでもあったような話ですし。
 軍紀云々ではなく、ウリとナムの範疇で話すことだよな、これ……。

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ポーランドへの輸出が成功したK-2戦車、いまだにパワーパックの変速機はドイツ製のままだった……

カテゴリ:軍事 コメント:(93)
空が無防備だった軍、地上戦も難しい…老朽化した陸軍戦車(アジア経済・朝鮮語)
5日、軍によると、陸軍が運用中のM系列戦車はM48A3K戦車(200台余り)、M48A5K戦車(400台余り)だ。 しかし、M48系列電車は渡河能力がなく、機動中に射撃が不可能だ。 また、アクティブアーマー装置や爆発反応装甲などがない。7個師団で運用中のM系列戦車は老朽化が激しく、機動力が時速50kmだったものが20~30kmに落ちている。

これに陸軍はK2戦車の導入を急いだ。2014年から実戦配置が始まり、1次量産100輛、2次量産106輛を経て現在は3次量産物量54輛を生産中だ。3次量産物量は昨年10輛、今年18輛、2024年4輛などに分け、京畿道・江原などに配置する計画だった。しかし、ポーランドにK2戦車が輸出され、これらを陸軍に納入せずに海外に送ることにした。

問題はこのような状況でも今年の4次量産予算がないという点だ。軍は第4次量産を通じて約150台以上を戦力化しなければならないと見ている。しかし戦車は追加生産されず、むしろ生産物量が輸出物量に転換してみると戦力が弱くなるしかない。 (中略)

軍はパワーパックを国産化しようとしたが、開発に続いて失敗してきた。K2戦車国産パワーパックの変速機開発事業は2005年から2014年まで485億ウォンが投入され、SNT重工業が引き受けた。しかし、2016年からK2戦車の2次量産を始めたが、パワーパックに装着する国産変速機が耐久度テストに合格できなかった。以後、防事庁は2018年、国産エンジンとドイツ産変速機を組み合わせた「混合パワーパック」を搭載することに決めた。 (中略)

一部では技術料、国産化などの理由で4次量産では、国産パワーパックを装着しなければならないという主張も出ている。 国防部と防衛事業庁は国産パワーパックの開発の相次ぐ失敗で国防規格まで改正した。
(引用ここまで)


 韓国のK2戦車がポーランドに輸出され、去年の12月にはすでに納入されたそうです。
 で、そのポーランドに輸出するK-2戦車のエンジンが韓国の純国産になったもの、とされる記事が出ているのでどうも誤解があるっぽい。

現代斗山インフラコア、ポーランド輸出K2戦車用のエンジン供給(亜洲経済)

 この「国産エンジン」というのは、エンジン部分だけのこと。これまでいろいろと知財をライセンスしていたものだったのが純国産で作られるようになったと。
 んで、変速機はまだドイツ製のままです。
 少なくとも冒頭の記事を読むかぎりでは。

 ただ、このドイツ製の変速機にも問題がある、とのことで。
 実際に第1次生産のドイツ製パワーパック、第2次〜第3次生産の韓国製エンジン+ドイツ製パワーパックでもクラックが出るなどの支障が出ているとのこと。

K-2ドイツ産変速機でも異物(チャンネルA/YouTube・朝鮮語)

 というか、ドイツのパワーパック、韓独のハイブリッドパワーパック、韓国製のパワーパックのどれでもで変速機に異常が出ているんだったらサスペンションかなんかに不具合があるって考えたほうがいいのでは。知らんけど。


 最初の記事でのSNT重工業=S&T重工業なので、これまで失敗し続けてきてきたあそこ。
 なんだったら「こんなハードルを課した政府のほうがおかしい、訴えてやる!」まで言ってましたからね。
 なんでもドイツ製パワーパックを納入することでリベートを受けている官僚がいるのではないか、とも。

 その一方で「国産変速機には充分な競争力がある」ともされていまして。
 トルコのアルタイ向けに純国産パワーパックをテスト段階として供給しています。
 理由は「ドイツ製の変速機を使っているとトルコ国内に人権問題が出た時に供給されなくなるから」とのことで。
 この心配がなければ中東への供給もできるのではないか、とされています。

 でもまあ、「重要な問題が出なければ合格」にまで国産変速機のハードルが下がったらしいので、今度こそ行けるんじゃないですかね。
 とりあえずポーランドに輸出した分はまだドイツ製のままということを確認したかったので。
 というわけでK-2を扱う時にいつもやっているアレを更新しておきますか。

 陸軍「K2戦車は純国産の名品戦車(自分で言っちゃう)、600輛製造! 輸出もばんばんしていくぞ!」
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 韓国の技術力ではパワーパックの製造ができないことが判明。初期生産の半数はドイツ製に?
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 韓国メディア「パワーパックの製造に成功したのはドイツだけだから韓国で失敗してもしかたない」とか嘘をつく。
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 K-2の量産予定を600輛→200輛に減数。第1期生産分100輛はすべてドイツ製パワーパックを採用
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 追加生産分約100輛については国産パワーパック採用が決定
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 ついで3次生産分約100輛の追加生産が決定。全生産数は約300輛(予定)に。
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 ただし開発チームはすでに解散済
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 S&T重工業の生産する変速機が9600km走破の耐久テストに合格できないことが判明。
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 6回目のテストを行ってもどうしても合格できない
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 S&T重工業、業を煮やして封印してドイツに送って原因究明するべき部品の封印を勝手に破ってしまう
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 S&T重工業「耐久テストのハードルが高すぎる。訴えてやる!」と韓国政府を提訴
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 S&T重工業、軍から第7回耐久テストを依頼されても試作変速機を提出するつもりなし
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 ヒュンダイロテム、1日4500万円相当の天文学的遅延賠償金支払い義務(上限なし)に頭を抱える。
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 国産変速機の採用を断念
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 ドイツ製変速機の採用が決定。
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 ポーランドへの輸出を試みるものの失敗
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 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、一転ポーランドで大量採用決定。ただし、変速機はドイツのまま。

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