相互RSS募集中です

カテゴリ:軍事の記事一覧

韓国、中型空母の開発研究に着手……KF-21Nの開発ができるのなら搭載艦の中型空母もできるはず

カテゴリ:軍事 コメント:(89)
「KF-21N搭載空母」研究着手… 「韓国型中型空母」の推進(SBS・朝鮮語)
国防部が今月中に韓国型戦闘機KF21の艦載機モデルであるKF21ネイビーを搭載する中型空母の開発可能性を打診する政策研究に着手することがSBSの取材結果確認されました。

今年1月に終了した防衛事業庁の研究用役の結果、10年と6ヶ月間で1兆8000億ウォンを投入すれば艦載機KF-21ネイビーを開発できると出ましたが、これを土台に中型空母の建造を本格的に検討することになります。

国防部が民主党のチョン・ソンホ議員室に提出した資料によりますと、国防部は今月から12月まで国内開発艦載機、つまりKF-21ネイビー搭載による空母設計および建造政策研究を行います。 (中略)

前政権で推進した軽空母事業がおよそ10年、2兆5000億ウォンかかるのに対し、中型空母の事業費と期間がどれだけ増えるかが国防部政策研究の焦点です。

現代重工業と韓国航空宇宙産業は、3万トン級の軽空母から5000トン前後に規模を拡大し、KF21ネイビーを搭載しても事業期間と費用に大きな変化はないという立場だと知られています。
(引用ここまで)


 先月にKF-21の艦載機版であるKF-21Nの開発は可能とした軍の判断を受けまして。
 「KF-21Nを艦載機とする中型空母の開発はできるのか」とする政策研究に着手することとなったそうです。
 これでまた韓国の中型空母への野望が一歩進んだことになります。

 ただ、記事では「軽空母3万トンから5000トン増やすていど」としていまして。
 フランスの空母シャルル・ド・ゴールのちょっと小さい通常動力版みたいなのを目指している感じですかね。
 「3万5000トンにするくらいなら開発費はさほど変わらない」と答えただけなので、まだ規模的にはどうなるか分かりません。

 ただ、最低限でもスキージャンプ台ではなく、カタパルトを実装する必要があるわけで。
 以前、「(韓国型中型空母には)電磁カタパルト搭載が有力だ」とか言っていましたが、基本的に通常動力でそんなもんできるわけもなく。
 中国の空母三番艦である福建も動力が足りずに、まともにカタパルトが動作していないとの話。


 韓国が本当に戦略的に空母を使うのであれば「軽空母+F-35B」は最適解なはずなんですけどね。
 F-35Bは確かに兵装という意味ではやや弱いですが、その卓越したセンサーで情報を集めることを主眼として使うのであれば……ですが。
 基本的にトップヘビー大好きな韓国軍の指向性からすると、そういう「ちまちまとした空母の使いかた」は気に入らないのだろうなぁ。

 まあ、中型空母+KF-21Nの開発はとても面白く感じるので是非ともその方向性でお願いします。

 ちなみにKOREA WAVEが「重空母」って翻訳していますが、中空母(中型空母の韓国での呼び方)の機械翻訳による誤訳です。

韓国軍「KF21N搭載」空母研究に着手…「軽空母→重空母」の可能性(KOREA WAVE)

 まあ、軍事用語とか弱そうだよね、あそこ。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国、ついに「艦載機の独自開発は可能」との結論に達し、中型空母+KF-21Nへ方針転換

カテゴリ:軍事 コメント:(118)
「KF-21N独自開発が可能」…「韓国型空母」詰まった穴を開ける(SBS・朝鮮語)
先月終了した国防技術振興研究所の「艦搭載用戦闘機国内研究開発方案」研究業務はKF-21N開発の総事業費を4兆1千億ウォンと算定しました。開発に1兆8千億ウォン、量産に2兆3千億ウォンです。

開発期間は8年6ヶ月でした。戦力化までは10年6カ月とされていますが、開発完了後の海軍の試験飛行期間を2年としたものです。10年はかなり長い時間のようですが、海軍の軽空母事業期間がおよそ10年ですので、空母と艦載機の歩調を合わせれば、10年後にKF-21N搭載の国産空母を見ることができるということです。

研究業務は「国内研究開発時に技術的制限事項がない」と判断しました。着陸装置、ブレーキ、電気体などで一部の海外技術協力が必要ですが、KF-21開発の資産があるので越えられない山ではないということです。

国防技術振興研究所の「艦搭載用戦闘機国内研究開発方案」の研究業務はKF-21Nの必須機数を16機としました。空対艦交戦能力を考慮すればKF-21Nを28機を搭載しなければならず、今後空母戦闘団の防御と艦載機空中統制まで考えれば空中早期警報機2機、救助ヘリコプター2機も確保しなければならないと予想しました。中型空母にならないと収容できない艦載機の規模です。

艦載機の離艦方式は射出、スキージャンプ、垂直離着陸のうちから、中型空母級以上に適用される射出が適していると出ました。艦載機の最大離陸重量に制限がなく、空対空・空対地・空対艦任務が可能で、将来の無人戦闘機など多様な固定翼航空機に適用できるからです。研究業務結果は射出技術をどのように手に入れるのか疑問を提起したが、韓国航空宇宙産業KAIと現代重工業側は「射出機は1隻当たり2基ほどが必要で開発よりも購入するほうが経済的で、アメリカ企業がFMS(海外武器販売)方式で販売する意向がある」と説明します。
(引用ここまで)


 お、韓国の国防技術振興研究所がKF-21Nの開発について「独自開発が可能」との判断をしたそうです。
 KF-21の海軍型、艦載型となるKF-21Nの開発が必要であると叫ばれてきました。
 というのも軽空母に搭載される短距離離陸と垂直着陸が可能になるSTOVL機は現在、F-35Bのみ。
 そして韓国では「F-35Bはウェポンベイや燃料搭載量が足りずに弱い」とされているのですね。

 ……というか、韓国の持つ地政学的特性でそもそも空母いらないのでは。
 いや、現実を見たら負けか。

 KF-21を艦載機化するっていうけど、主翼等の拡大、降着装置の強化、アレスティングフック等々が必要になってきてまあ……ゼロからの開発にはならないだろうけども。
 戦力化まで10年って実質的には新規開発と変わらないよなぁ。


 まあ、より面白い選択になったとは思います。
 KF-21Nを開発するということは、おのずと軽空母ではなく5万トン以上の中型空母を選択するということで。
 記事中では「カタパルト技術をアメリカが売りたがっている」って話になっていますが……。
 なんかこう、KF-21の4大技術の移転がどうこう言ってたのを思い起こさせます。

 とりあえず楽韓Web的には「もう2度遊べるドン!」って感じでとても好ましい決定ではないかと感じています。
 願わくば「なんのために韓国海軍は空母を導入するのか」「本当に必要なのか」といった現実を見ないでもらえれば、と思いますね。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国メディア「北朝鮮の無人機を見過ごした韓国軍は緩みきっている」「ムン・ジェインの5年間で緊張感がなくなった!」……元からの部分も大きいような

カテゴリ:軍事 コメント:(42)
軍紀紊乱も文政権が原因?…緩んだ韓国軍、米第7艦隊の対応を見習うべき(中央日報)
最近、韓国で軍紀紊乱事故が続いている。昨年12月26日、北朝鮮の小型無人機が韓国領空を5時間も飛行したが、陸軍と空軍はあたふたして無人機を逃した。それ以降、軍の事故が次々と明らかになっている。 (中略)

5日の軍当局によると、海軍は高速艇と護衛艦の虚偽報告事件を調べている。昨年11月、海軍第2艦隊所属150トン級チャムスリ高速艇が仁川ペクリョン島付近の海上で衝突事故を起こし、船体がひどく破損した。当時、事故高速艇のA艇長と共に編隊を組んだ高速艇のB艇長は「海に流れきた浮遊物とぶつかった」と報告した。

しかし実際には暗礁を避けられずに生じた事故だったことが明らかになった。A艇長は関連記録を削除し、B艇長はA艇長の虚偽報告に加担した。

昨年6月には第3艦隊所属1500トン級護衛艦「全南」が任務の途中、緊急修理が必要だとして済州(チェジュ)基地に入港した。しかし艦艇にはいかなる異常もなかった。軍事警察によると、当時「全南」艦長は済州基地で開かれた上官の離任・就任式に出席するために緊急入港指示を出したという実務者の陳述があった。

これほどなら陸・海・空軍を問わず全軍の規律弛緩が深刻といえる。 (中略)

軍内外では緩んだ軍紀が文在寅(ムン・ジェイン)政権のためという見方が多い。北朝鮮との非核化交渉に冷や水を浴びてはいけないとして大規模な連合訓練を実施せず、野外機動訓練と精神教育も減らしたのが根本原因ということだ。

一例として対空射撃訓練回数が文政権が発足した年の2017年の138回から2022年には89回へと大幅に減少した。その結果、北朝鮮小型無人機が領空を侵犯した時、軍当局は撃墜に失敗した。
(引用ここまで・太字引用者)


 韓国軍の軍紀がゆるんでいる。
 それが故に陸軍は北朝鮮の無人機を打ち落とせなかったし、海軍でもさまざまな不祥事が記録されている。
 軍内部からは「ムン・ジェイン政権でぬるま湯に浸かっていたのが原因だ」との声が出ている……としたニュース。
 まあ、ムン・ジェイン政権下で軍紀はゆるんできたのは間違いないでしょうね。

 北とのデタントを一方的に目指して、それに反するような人間は片っ端から処罰してきたわけですから。
 なんだったら北朝鮮に自国民が射殺されてもおかまいなし。
 韓国に来た脱北者は本人の意図に関係なく北に送還
 ベトナムにたどり着いた脱北者は徹底的に無視(なぜかアメリカ政府が保護)。  おまけに韓国国内に居住する元脱北者らに一度すら面会することもなかったはじめての大統領でしたから。


 韓国の国防白書から「主敵は北朝鮮」との言葉が消え、アメリカとの合同軍事演習もなくなった。
 そりゃまあ、緊張感も消えるでしょうよ。

 ムン・ジェイン政権の5年間で出生数が2/3になったことで「魔王のようだ」みたいな話をしましたが。
 自軍においても同様だったといえるのではないか、と。
 ちなみに「主敵は北朝鮮」という文言は今年発行の防衛白書から復活するそうですが。

 とはいえ、ムン・ジェイン政権でたがが緩んだのは間違いないでしょうけども。
 徴兵がメインの軍にそこまで規範を求めるのは無理なんじゃねって気もしますね。
 特に太字部分なんてこれまでの韓国軍でもいくらでもあったような話ですし。
 軍紀云々ではなく、ウリとナムの範疇で話すことだよな、これ……。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

ポーランドへの輸出が成功したK-2戦車、いまだにパワーパックの変速機はドイツ製のままだった……

カテゴリ:軍事 コメント:(93)
空が無防備だった軍、地上戦も難しい…老朽化した陸軍戦車(アジア経済・朝鮮語)
5日、軍によると、陸軍が運用中のM系列戦車はM48A3K戦車(200台余り)、M48A5K戦車(400台余り)だ。 しかし、M48系列電車は渡河能力がなく、機動中に射撃が不可能だ。 また、アクティブアーマー装置や爆発反応装甲などがない。7個師団で運用中のM系列戦車は老朽化が激しく、機動力が時速50kmだったものが20~30kmに落ちている。

これに陸軍はK2戦車の導入を急いだ。2014年から実戦配置が始まり、1次量産100輛、2次量産106輛を経て現在は3次量産物量54輛を生産中だ。3次量産物量は昨年10輛、今年18輛、2024年4輛などに分け、京畿道・江原などに配置する計画だった。しかし、ポーランドにK2戦車が輸出され、これらを陸軍に納入せずに海外に送ることにした。

問題はこのような状況でも今年の4次量産予算がないという点だ。軍は第4次量産を通じて約150台以上を戦力化しなければならないと見ている。しかし戦車は追加生産されず、むしろ生産物量が輸出物量に転換してみると戦力が弱くなるしかない。 (中略)

軍はパワーパックを国産化しようとしたが、開発に続いて失敗してきた。K2戦車国産パワーパックの変速機開発事業は2005年から2014年まで485億ウォンが投入され、SNT重工業が引き受けた。しかし、2016年からK2戦車の2次量産を始めたが、パワーパックに装着する国産変速機が耐久度テストに合格できなかった。以後、防事庁は2018年、国産エンジンとドイツ産変速機を組み合わせた「混合パワーパック」を搭載することに決めた。 (中略)

一部では技術料、国産化などの理由で4次量産では、国産パワーパックを装着しなければならないという主張も出ている。 国防部と防衛事業庁は国産パワーパックの開発の相次ぐ失敗で国防規格まで改正した。
(引用ここまで)


 韓国のK2戦車がポーランドに輸出され、去年の12月にはすでに納入されたそうです。
 で、そのポーランドに輸出するK-2戦車のエンジンが韓国の純国産になったもの、とされる記事が出ているのでどうも誤解があるっぽい。

現代斗山インフラコア、ポーランド輸出K2戦車用のエンジン供給(亜洲経済)

 この「国産エンジン」というのは、エンジン部分だけのこと。これまでいろいろと知財をライセンスしていたものだったのが純国産で作られるようになったと。
 んで、変速機はまだドイツ製のままです。
 少なくとも冒頭の記事を読むかぎりでは。

 ただ、このドイツ製の変速機にも問題がある、とのことで。
 実際に第1次生産のドイツ製パワーパック、第2次〜第3次生産の韓国製エンジン+ドイツ製パワーパックでもクラックが出るなどの支障が出ているとのこと。

K-2ドイツ産変速機でも異物(チャンネルA/YouTube・朝鮮語)

 というか、ドイツのパワーパック、韓独のハイブリッドパワーパック、韓国製のパワーパックのどれでもで変速機に異常が出ているんだったらサスペンションかなんかに不具合があるって考えたほうがいいのでは。知らんけど。


 最初の記事でのSNT重工業=S&T重工業なので、これまで失敗し続けてきてきたあそこ。
 なんだったら「こんなハードルを課した政府のほうがおかしい、訴えてやる!」まで言ってましたからね。
 なんでもドイツ製パワーパックを納入することでリベートを受けている官僚がいるのではないか、とも。

 その一方で「国産変速機には充分な競争力がある」ともされていまして。
 トルコのアルタイ向けに純国産パワーパックをテスト段階として供給しています。
 理由は「ドイツ製の変速機を使っているとトルコ国内に人権問題が出た時に供給されなくなるから」とのことで。
 この心配がなければ中東への供給もできるのではないか、とされています。

 でもまあ、「重要な問題が出なければ合格」にまで国産変速機のハードルが下がったらしいので、今度こそ行けるんじゃないですかね。
 とりあえずポーランドに輸出した分はまだドイツ製のままということを確認したかったので。
 というわけでK-2を扱う時にいつもやっているアレを更新しておきますか。

 陸軍「K2戦車は純国産の名品戦車(自分で言っちゃう)、600輛製造! 輸出もばんばんしていくぞ!」
   ↓
 韓国の技術力ではパワーパックの製造ができないことが判明。初期生産の半数はドイツ製に?
   ↓
 韓国メディア「パワーパックの製造に成功したのはドイツだけだから韓国で失敗してもしかたない」とか嘘をつく。
   ↓
 K-2の量産予定を600輛→200輛に減数。第1期生産分100輛はすべてドイツ製パワーパックを採用
   ↓
 追加生産分約100輛については国産パワーパック採用が決定
   ↓
 ついで3次生産分約100輛の追加生産が決定。全生産数は約300輛(予定)に。
   ↓
 ただし開発チームはすでに解散済
   ↓
 S&T重工業の生産する変速機が9600km走破の耐久テストに合格できないことが判明。
   ↓
 6回目のテストを行ってもどうしても合格できない
   ↓
 S&T重工業、業を煮やして封印してドイツに送って原因究明するべき部品の封印を勝手に破ってしまう
   ↓
 S&T重工業「耐久テストのハードルが高すぎる。訴えてやる!」と韓国政府を提訴
   ↓
 S&T重工業、軍から第7回耐久テストを依頼されても試作変速機を提出するつもりなし
   ↓
 ヒュンダイロテム、1日4500万円相当の天文学的遅延賠償金支払い義務(上限なし)に頭を抱える。
   ↓
 国産変速機の採用を断念
   ↓
 ドイツ製変速機の採用が決定。
   ↓
 ポーランドへの輸出を試みるものの失敗
   ↓
 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、一転ポーランドで大量採用決定。ただし、変速機はドイツのまま。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

北朝鮮の無人機、韓国大統領室、国防部近くにまで侵入していた……「侵入されていない」と言い張っていたはずなのですが

カテゴリ:軍事 コメント:(61)
【独自】北の無人機、ソウル・竜山の大統領室上空3キロまで侵入していた(朝鮮日報)
先月26日に韓国の領空を侵犯した北朝鮮無人機5機のうち1機が竜山の大統領室からわずか3キロ上空にまで侵入していたことが4日までに分かった。北朝鮮無人機が竜山周辺を侵犯した可能性について韓国軍は当初「探知されていない」「侵入したのは恩平区などソウル市北部地域のみ」などと複数回にわたり否定してきた。しかし韓国軍と情報当局が詳しく調べたところ、北朝鮮無人機は大統領室周辺にまで侵入し、偵察活動を行って北朝鮮に戻ったことが分かったという。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領はこの日韓国国防部(省に相当)の李鐘燮(イ・ジョンソプ)長官など安全保障担当者から一連の報告を受けた。

 ある韓国政府筋は4日に本紙の電話取材に応じ「北朝鮮無人機1機の航跡が先月26日にソウルの飛行禁止区域(P73)先端を通過していたことが後から分かった」とした上で「約700メートルほどP73区域に入ってから抜けたことを把握した」と明らかにした。P73は大統領室や国防部庁舎を中心とする半径3.7キロの区域で、ソウル市庁や中区、南山、瑞草区、銅雀区の一部もこれに含まれている。別の複数の情報筋によると、この無人機は京畿道金浦、坡州、一山など漢江下流に沿って低空飛行し、竜山周辺にまで入ったという。その間に北朝鮮の別の無人機4機は北方限界線(NLL)南側の江華島や席毛島上空などを飛行し、韓国軍当局の注意をそらしたようだ。

 韓国軍当局は無人機侵入直後に行った合同参謀本部戦備態勢検閲室の調査で上記の一連の事実を確認したという。韓国政府のセキュリティー担当者は「侵入直後の分析では探知されていなかった無人機の航跡が交差・精密分析により新たに把握できた」と伝えた。
(引用ここまで)


 先月26日に、北朝鮮の無人機5機がDMZを侵犯して韓国上空を飛んできた際、「竜山周辺にまで飛来したのでは」との観測があったのですが。
 韓国政府、大統領室ともに「そのような事実はない」としていたのですね。
 あ、竜山はユン・ソンニョルが大統領公約に従って移転した大統領室、国防部がある場所です。
 可能なかぎり北朝鮮による情報入手を阻止したい場所といえるでしょう。

 ところがいまになって「やっぱりあったかも」と言い出した……と。
 なんかこう、韓国のクセなのですが。
 こうして秘匿したいことは最後の最後まで隠しておいて。
 自分たちが有利になりそうなことはさくっとリークするなんてことをよくやります。


 つい最近もユン・ソンニョル大統領自身が「アメリカと韓国で核共同演習を企図している」とか言い出したのですよ。

ユン大統領「米核戦力、韓米共同で企画・練習する」(朝鮮日報・朝鮮語)

 「核の傘がある、とアメリカに言われるだけでは韓国国民が納得しない」「アメリカも乗り気だ」とか言い出しまして。
 ホワイトハウスが複数回に渡って「そんな協議はしていない」と否定する事態になっています。

米大統領、核共同演習否定 韓国と認識食い違い(共同通信)
米韓の核共同演習改めて否定 ホワイトハウス(産経新聞)

 まずバイデン大統領が否定し、かつホワイトハウス報道官も否定するっていう。
 一切の交渉がなかったかといったら、そういうわけでもないと思われるのですが。
 韓国側からの働きかけはあった可能性が高いでしょうし。

 でも、それを大統領自身がリークしちゃう。
 結果、不信感が高じて誰からも信頼されなくなるのですけどね。
 韓国側が国連総会にあわせて日韓首脳会談が開かれる、とリークしたこともありましたね。
 結果、懇談はあっても会談は開かれませんでした

 こうしてリークして自分たちのペースで交渉を進めようとしているつもりらしいのですけどね。
 ほとんど意味がないんだよなぁ……。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国のスポーツ選手に大規模な「違法兵役忌避」事件か……「私に任せれば兵役免除間違いなし」を自称するブローカーが暗躍

カテゴリ:軍事 コメント:(51)
タグ: 軍事 兵役
兵役判定書を見てみると… 2年ぶりに「現役3級→5級免除」(SBS・朝鮮語)
私たちが単独報道した兵役不正の速報続きます。 兵役ブローカーが「払い戻しをする」とまで自信を示し、兵役免除を斡旋したという録音内容、昨日(29日)おつたえしました。 私の取材陣が実際にブローカーを通じて兵役を免除を受けた人の兵役判定書を入手しました。

この6月「兵役ブローカー」具某氏を通じて兵役免除を受けたA氏が兵務庁から発給された兵役判定を通知書です。
A氏は2015年に現役入営対象の3級判定を受けたが、2020年の再身体検査対象となった後、翌年てんかんで4級服務要員判定を受けました。
ブローカー具氏に会って2000万ウォンを渡した後、偽のてんかんの診断手法を伝えて聞いた後、等級が変わったのです。
1年が経ったこの6月にはてんかんで5級免除最終判定を受けました。 (中略)

兵役処分変更員を出せば疾病の経過によって、追加で身体検査を受けられるがてんかんの診断に1年以上追跡検査が必要な点を狙って長期間にわたって身体等級を操作したものです。
検察は最近、A氏を被疑者身分で召喚調査し、A氏は容疑のほとんどを認めたことに伝えられました。
検察は、ブローカーの具氏が、オンラインでブログなどを通じ、兵役逃れに成功したと主張する数百件あまりの事実かどうかを全部見ています。
(引用ここまで)


 なるほど、当然存在するだろうとは思っていましたが「私に依頼すれば兵役免除が入手できる」というブローカーが存在するというニュース。
 この記事で書かれているA氏はバレーボールのチョ・ジェソンという選手。
 「兵役免除できなければ返金します」とまで書いてあるブローカーを頼りにしたところ、再身体検査が行われて「てんかん症状がある」という本人の主張が認定されて現役兵としてではなく後方支援を行う社会服務要員判定を受けたとのこと。

 当然、そうしたノウハウを持った「もっとうまいブローカー」が存在するだろうということは想像に難くない。
 なにしろ一般人の兵役免除率は6%台であるにも関わらず、財閥とされるグループの免除率は33%と5倍にもなるとされていました。
 さらにサムスングループ一族の場合では73%に達していたそうです。
 いや、財閥には病弱な子供が多いんですねーってそんなわけもなく。


 サムスングループの総帥であるイ・ジェヨン副会長は椎間板ヘルニアで。彼の父親や叔父(サムスン創業者の子供たち)も一切兵役をしていません。長男であるイ・メンヒは「日本に密航して兵役を免れた」と自伝で書いているそうで。
 こうした部分からも「我々は特別な人間だ」という意識が生まれるのでしょうね。
 ナッツリターン事件をはじめとして2世、3世の起こすめちゃくちゃな事件はそうした自意識の反映ではないかと感じられます。

 閑話休題。
 で、件のバレーボール選手は「確かに私は兵役免除を依頼した」として謝罪しています。

プロバレーボールチョ・ジェソン「私は兵役不正加担者、罰を受ける」(オーマイニュース・朝鮮語)

 さらにこのブローカーが多くのスポーツ選手の兵役免除に関わっているのではないかとされています。
 年末からスポーツ界隈はこの話題で大騒ぎされてまして。
 「病気が理由で兵役免除」とされている選手への疑惑が膨らみ続けているといった状況。
 すでにサッカー選手が弁護士を伴って出頭しているとの話。
 スポーツ選手にとっての全盛期にあたる20代での1年半(ムン・ジェイン政権下で短縮済み)はなんとも厳しいのも間違いないのですけどね……。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国の戦闘機、2ヶ月に1回のペースで墜落していた……F-4、F-5はもう無理でしょ

カテゴリ:軍事 コメント:(83)
【12月28日付社説】訓練を行わない韓国軍…戦闘機は2カ月に1回墜落、ミサイル発射すると半分は失敗(朝鮮日報)
26日の北朝鮮無人機による領空侵犯を受け出撃した韓国空軍の軽攻撃機「KA1」1機が墜落した。基地を離陸した直後に周辺の田畑に落下したのだ。韓国空軍機の墜落は今年だけでこれが6回目だ。先月もKF16がエンジントラブルを起こし京畿道楊平の山岳地帯に墜落した。KF16は韓国空軍の主力戦闘機だ。8月には京畿道華城沖合の海上に老朽化した韓国空軍の戦闘機F4Eが墜落した。4月には慶尚南道泗川で2機の訓練用戦闘機KT1が空中で衝突し山の中に墜落。4人のパイロット全員が死亡した。1月には空軍のF5Eがエンジンから火を噴いて墜落し、パイロットのシム・ジョンミン少領(少佐)が死亡した。2カ月に1機のペースで墜落事故が発生しているのだ。

 韓国軍の主力兵器であるミサイルも不良品だった。先月北朝鮮が東海のNLL(北方限界線)南側に弾道ミサイルを発射した際、韓国軍は戦闘機KF16とF15Kを出動させ北朝鮮側にミサイルによる対抗射撃を行ったが、うち2発はミスで発射できなかった。ミサイルを装着する際に問題が発生した可能性が高いという。地上から発射するミサイルも同様だ。10月に北朝鮮が中距離ミサイルを発射した際、韓国軍はこれに対抗するため玄武2を発射したが、逆の方向に飛び江陵の韓国軍の敷地内に落下した。同時に発射したATACMSも2発中1発がどこに飛んだか分からなくなった。訓練のために発射した天弓1も発射直後に爆発するなど、最近発射した11発のミサイルのうち成功したのは5発で、残り6発は失敗した。実戦でこのような状況が起こればいかなる事態に陥っていただろうか。
(引用ここまで)


 先日の北朝鮮による無人機侵入でターボプロップ機のKA-1が離陸を失敗して墜落し、今年の航空機損失は5件、6機となりました。
 下のような感じで事故が起きています。

1月 F-5E パイロット死亡
4月 KT-1×2 パイロット死亡
8月 F-4E パイロット生存
11月 KF-16 パイロット生存
12月 KA-1 パイロット生存

 ……うーん。
 F-4、F-5は毎年のように事故を起こしている印象ですね。
 導入から50年近く経つ戦闘機なのでしょうがないところですが。
 F-4は2024年で全機退役、F-5は2030年まで退役を引っ張るそうです。
 KF-21が戦力化できるまでは、ということの模様。

 ただ、1月の事故でF-5の退役を前倒しにしたいという意見は出ています。
 それでもF-4が20機、F-5が80機ほど現役の現在、これらを一気に退役させることはできないとも。


 現在の韓国が持つ戦闘機は約400機あまり。F-4・F-5 だけで1/4ほどが占めており、すべてを退役させれば戦力空白が生じてしまう。
 そもそもいまだにこの2機種を使っているのは、アジア通貨危機当時に財政難が続いて更新できなかったせいでもあるのですね。

 だいたい、戦闘機は15年くらいの周期で新規機種をどうするかという話になります。
 同じ機体を追加するのか、あるいは新しい機種にするのか、開発を行うのか……という選択を10年くらい先延ばしにしていたのですね。
 KF-21(KF-X)も最初は金大中政権で提唱されたものだったのですが、延々と棚ざらしにされてきた計画になってしまったのです。
 T-50(FA-50)がその前に計画されていて実現されたものの、その次のKF-21の初飛行まで20年かかってますからね

 本来の予定ではKF-21が2020年くらいに制式採用されていれば、スムースにF-4・F-5をリプレイスできていたのですが。
 ま、そんなことを言ってても詮ないのですけどね。
 こうしてアジア通貨危機はさまざまな面で韓国に影響を与えていた、というわけです。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→

韓国、F-35Aを20機追加、かつ軽空母+F-35Bには予算ゼロ……ムン・ジェインの功績をすべて握りつぶす模様

カテゴリ:軍事 コメント:(79)
F-35追加で188億ウォン、ムン政権が力点を置いた軽空母0ウォン…来年国防予算(朝鮮日報・朝鮮語)
来年度国防予算で文在寅(ムン・ジェイン)政府が力点を置いた輕航空母艦予算は「0ウォン」になったが、F-35Aステルス機追加導入予算などは増額されたことが分かった。軽空母事業は今年は72億ウォンの基本設計予算があったが、来年は反映されていない。

新年国防予算は今年より4.4%増えた57兆143億ウォンだ。軍事力建設のための「防衛力改善費」は1.3%増額された16兆9169億ウォン、軍事力運営のための「戦力運営費」は5.7%増額された40兆974億ウォンに通過した。防衛力改善費は政府案より1664億ウォン減額されたが、このうち654億ウォンは北朝鮮の核・ミサイル対応能力強化のための事業に再投資することにした。654億ウォンのうち188億ウォンはF-35Aステルス機20機を来年から来る2028年まで追加導入することに割り当てられた。この事業が終わると、有事の際に北朝鮮の核・ミサイル基地打撃の先封に立つF-35Aステルス機は既存40機から計60機に増えることになる。

軽空母事業の場合、空母及び艦載機(20機)導入に最低7兆~8兆ウォン以上の莫大な予算がかかりますが、中国超音速対艦ミサイルを含む空母打撃手段の発達で攻撃に弱いという指摘などによって予算反映がなされていないと知られた。政府消息筋は「軍当局はKF-21を改良した国産艦載機などを搭載した中型空母をもう少し時間を持って中長期的に推進することが望ましいという視点から軽空母事業予算を反映していないものだ」と話した。

新規事業で増額された6件のうち5件が高度化する北朝鮮核とミサイルに対応する「韓国型3軸体系」事業だ。長距離艦隊空ミサイル事業は新型イージス構築にSM-6迎撃ミサイルを装着、海軍艦艇で初めて弾道ミサイル迎撃能力を持たせるのだ。来年の韓国型3軸体系予算は今年より10.2%増加した計5兆2954億ウォンと策定された。
(引用ここまで)


 韓国で来年の軍事予算が決定したそうで。
 ムン・ジェイン政権が力を入れていた軽空母構想には予算ゼロ。
 実際に韓国国内の雰囲気としては中型空母+KF-21Nへと力点が移りつつあります。
 前政権のすべてを否定しようとする易姓革命としての面もあるとは思います。

 さらにF-35Bを導入する予定だった予算も無視されてF-35Aに振り替え。
 7年で20機を導入するとしていますが、ロッキード・マーティンにそんな余裕あるんですかね?
 カナダ、ドイツ、スイスとF-35Aの導入が決定されていて工場もフル稼働していると思いますが。
 あ、日本のF-35Aは三菱の工場で組み立てられていることもあってマイペースに製造されています。


 で、もうひとつ面白いというか興味深い部分がありまして。
 白善燁将軍像が多富洞戦跡記念館に建立されるのだそうですよ。

故白善燁将軍銅像、洛東江戦線の漆谷に設置する(東亞日報・朝鮮語)

 ムン・ジェイン政権下ではまるで国賊であるかのように扱われてきた白善燁将軍ですが、ようやくまともな扱いを受けられるようになったわけです。
 以前からユン政権では「英雄として遇する」と宣言してきましたが。
 さらには追悼行事を行うともされています。

軍、来年から白禅葉将軍追慕行事主管するように(東亞日報・朝鮮語)

 本当にようやく、その功績に見合った扱いになった……って感じですね。
 ムン・ジェインごときが軽々しく扱って許されるような人物じゃないんだよ。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→