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カテゴリ:宇宙開発の記事一覧

韓国人「日本はSLIMを着陸させただけでなく、アメリカと協力して月への有人飛行探査までやろうとしているのに、韓国はなにもできていない」

カテゴリ:宇宙開発 コメント:(127)
[記者コラム] 日本の月面着陸を眺めるだけなのか(京郷新聞・朝鮮語)
「2024年1月20日0時20分、月面着陸に成功しました」

先月20日、日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公式ホームページに掲載したこの短い文章の意味は大きかった。 日本が世界5番目の月着陸国家になった瞬間だった。 最近、韓国には1人当たりの国内総生産(GDP)が日本のように3万ドル台を維持するという点を挙げ、韓国の国力が日本と対等な水準だと見る気流がある。 しかし、少なくとも宇宙開発分野で韓国はまだ日本の敵ではない。

日本は1970年代から宇宙技術の核心であるロケット開発に本格的に乗り出した。 01年からは「H-2A」という大型ロケットを安定的に発射している。 H-2Aは今年まで48回発射し、1回を除いてすべて発射に成功した。 日本の月面着陸船を載せたロケットもH-2Aだ。

韓国の代表ロケット「ヌリ号」は2021年に初めて発射した。 最初の打ち上げは失敗し、2回目(2022年)、3回目(2023年)の打ち上げは成功した。 ヌリ号の規模と力では着陸船を月まで送ることができない。 月面着陸船を乗せることができる新しいロケットは開発中だ。 小惑星探査など他の分野でも日本は韓国より進んでいる。

このような両国間の宇宙技術水準の差は、月の開拓を共にするパートナーを忙しく探している米国の態度から克明に表れている。 2022年5月、バイデン米大統領は岸田文雄日本首相との首脳会談を通じて、今後月に日本人宇宙飛行士を派遣すると述べた。 人間の月再着陸のための米国主導の多国籍プロジェクトである「アルテミス計画」の一環として推進するという意志だった。

一方、同月開かれた尹錫悦大統領との韓米首脳会談では雰囲気が違った。 米国は宇宙開発で協力しようと言ったが、宇宙飛行士の輩出のように破格的で手に入る提案は出さなかった。 (中略)

一方、韓国はどのような技術で、どの程度の貢献を月開拓の過程でできるかがまだ未知数だ。 そのような具体的な協力を試みて結果を得たことがないからだ。 韓国はアルテミス計画推進のための制度的体系である「アルテミス約定」に2021年に署名したが、今も事実上名前だけを載せた状態だ。 国内科学界ではどんな技術を開発するかを扱う具体的な協力よりは「今後うまくやってみよう」というような儀礼的な共感を形成する協力があまりにも多いという声が出ている。 (中略)

韓国の貢献が今のように特にないなら、権利を主張することは難しい。 月で韓国の役割を証明する時間はあまり残っていない。
(引用ここまで)


 日本が打ち上げた月探査船のSLIMについて、韓国メディアが連日報道しています。
 基本的な方向性としては「60点の成功って言ってたのに、話が違う……」みたいな部分がほんのりと漂ってきて面白いですね。

 なにしろ、ピンポイントでソフトランディングに成功。
 LEV-1、LEV-2を放出して、SLIM本体の撮影データ伝送に成功。
 太陽光パネルに光があたりはじめて、本体稼働が再開してマルチバンド分光カメラでの月面撮影に成功。
 もうね。お腹いっぱい。120点。
 影に入るとかなりの低温にさらされることになるので、今度の休眠からの復活はなかなか難しいとは思いますけども。


 んで、冒頭記事は「日本に比べて韓国の宇宙開発は独自の月着陸船を打ち上げることすらできない」ってあるんですが。
 なんかこう、高望みというか、一足飛びなんだよなぁ。
 なにもかもが。

 独自のロケットについて打ち上げを成功させたばかりで、月への貢献がどうのこうの言っている。
 アルテミス協定に名前が載っているだけでも充分だと思うんですけどね。
アルテミス計画に参加できないにしても。

 日本みたいに月への有人飛行計画に参加するなんてところまでたどり着くには、なんらかの独自の技術がの貢献できたり、はやぶさの資料みたいに提供ができたりしてからでしょ。
 日本だっておおすみの打ち上げから50年かけてきているんだから。

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韓国政府、NASAからの「月ロケットのアルテミス2にキューブサット乗せない? 」との提案を「お金がない」と断ってしまう

アメリカ「月にキューブ衛星を送る」提案に…韓国「予算ない」拒否(聯合ニュース・朝鮮語)
26日、宇宙分野の複数の関係者によると、米航空宇宙局(NASA)は昨年10月末、韓国をはじめアルテミス計画に参加する国々に、現在開発中の「アルテミス2号」に各国のキューブ衛星を載せて月に送るプロジェクトを提案した。

キューブ衛星は超小型衛星の一種で、横・縦・高さが全て10㎝である正六面体を一つの「ユニット(U)」に規格化した衛星だ。

過去には学生教育用として活用されてきたが、最近は小型衛星の性能が良くなり、月や火星探査にも使われている。

NASAは宇宙飛行士を乗せて月軌道を回ることを目標にするアルテミス2号に余分の空間が確保されると、協力強化のために各国機関や企業に月を探査するキューブ衛星搭載を提案したという。

約100億ウォン規模の費用とともにキューブ衛星を製作して調達すれば、これを月に載せて送るということだ。

宇宙分野のある関係者は「キューブ衛星の大きさなどを知らなければならないが、月に衛星を送る予算では高いとは言えない」と話した。

しかし、このような提案を受けた科学技術情報通信部は、時間が差し迫って予算を確保するのが難しいとし、NASAに参加が難しいと答え、結局参加できないと通知したという。

政府予算案がすでに国会に提出された状況で、科学技術情報通信部で国会に追加予算を提案したが、結局国会で最終予算反映がされなかったということだ。

科学技術情報通信部の関係者は「開発できるところを探すなど検討をして予算を作らなければならないが、10月末には国会常任委の審査に入らなければならない状況」とし「優先順位上、他のものが多く最終反映ができなかったようだ」と説明した。

宇宙産業界では、政府が宇宙航空庁の開庁と相まって、アルテミス計画参加プロジェクトなどを具体化するということとは異なり、このような機会を逃すなど、依然として参加意志がないのではないかという批判が出ている。 (中略)

科学技術情報通信部が今週、海外出張の途についたチョ·ソンギョン科学技術情報通信部1次官がNASAと会ってアルテミス参加拡大を議論すると明らかにしたが、依然として具体的な協力計画は出てこないという批判も出ている。

韓国航空宇宙研究院のイ·サンリュル院長は最近、科学記者団対象懇談会で「アルテミス計画参加議論を始めたのが2017年からだったが、まだ特別な計画がないのが事実」と話しもした。
(引用ここまで)


 有人月着陸を目指しているアメリカNASAのアルテミス計画。
 去年、打ち上げられたアルテミス1号で運ばれるメインの資材である「有人宇宙船試験機(無人。スヌーピー、ひつじのショーンが搭乗)」とは別に、あまったスペースにキューブサット10基を搭載していました。

 6Uと呼ばれる20cm×30cm×10cmの小型衛星で、うち7基がアメリカのもの。1基がイタリアのもの。残りの2基はJAXAの超小型月着陸船OMOTENASHIと、ラグランジュポイントを探査するEQUULEUS。
 OMOTENASHIは燃料のリークで着陸断念。EQUULEUSは一定以上のデータを得ることはできましたが、姿勢制御に失敗して電源喪失。
 同様にアルテミス1から放出された他のキューブサットもプロジェクト断念に至っているものがいくつもあります。
 このサイズが難しいのは間違いない。


 有人月周回を行う予定のアルテミス2号でも同様に複数のキューブサットを放出する予定。
 で、韓国側にもその打診が来たとのことですが。韓国政府は「予算がないのでお断りします」とやってしまったそうです。
 実際のところ難しいのでしょうね。

 アルテミス2では6Uと12Uのものが募集されていますが、このサイズで一定の意義のある宇宙、月探査を行うプロジェクト自体の想定がまず難易度が高い。
 実際の製造もなかなかの難易度のはずです。
 アルテミス1で失敗が続出したのも当然と言うべきか。
 韓国政府が断ったっていうのも……別に不思議な話でもないと思われます。
 予算不足以前の問題として。

 あ、そうそう。以前のエントリのコメントで教えていただいたのですが。
 韓国は「アルテミス合意(Artemis Accords)」には署名していても、「アルテミス計画(Artemis Project)」には変わらず参加していないとのことです。
 まあ……月探査計画で韓国が差し出せるものってなによって話でもありますかね。

 「NASAがルナインパクター計画に韓国を引きこんだのは衛星技術が優秀だからだ」って話が10年ほど前にありましたが。
 「ルナインパクター計画」そのものを韓国以外の場所で聞いたことがないのですよね……。

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日本の月着陸成功に対して韓国メディアは「60点の成功」「太陽電池で発電できなかった」をメインに報道

カテゴリ:宇宙開発 コメント:(86)
日本、世界5番目に月着陸成功… 「探査船太陽電池発電ダメ」(聯合ニュース・朝鮮語)
日本が20日(現地時間)、世界で5番目に月面着陸に成功した。

日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)はこの日の記者会見で「月探査船『スリム』(SLIM)が20日0時頃、月上空15kmで降下を始め、約20分後に月赤道付近の表面に着陸した」として「探査船のソフトランディング(Softlanding·軟着陸)に成功した」と発表した。 (中略)

スリムは当初、着陸後に太陽電池に発展し、特殊カメラで月面岩石に含まれた鉱物の種類などを測定する任務を遂行する予定だった。

太陽電池の発電ができないことから、スリムは着陸後に搭載されたバッテリーを利用している。

このバッテリーは数時間しか作動しないものと見られる。
(引用ここまで)


 JAXAの月探査機SLIMが月面への着陸に成功しました。
 ですが、担当者からは「60点の成功」との談。
 そこまで卑下しなくてもいいとは個人的に思うのですけどね。
 このプロジェクトの第一意義は「任意の場所に着陸する」なので、そもそもが難易度が高すぎるんですよ。
 これまでの月面着陸はどれも「着陸しやすいところに着陸する」だったので、画期的な成果といっても過言ではない。

 たとえば月軌道上からのスペクトル探査でなにか見つけたとしても、実際にそこに行けるかどうかがまず関門として存在していたのですが。
 その関門を越すことができる技術が入手できた、といえるでしょう。
 BBCではその成果を「大成功だ」とするコメントを紹介しています。

 Japan lands on Moon but glitch threatens mission(BBC・英語)

 SLIMに先んじて月着陸を予定していたアストロボティックのペレグリンは推進システムに問題が生じて、廃棄されました。

アポロ以来の月着陸目指した「ペレグリン」失敗、大気圏に落下(CNN)

 BBCの記事の中で「日本のプロジェクトは正確な着陸がすべてといえる。大成功だ」とコメントしているシオメン・バーバーはペレグリンの製造に携わっていた人物なのだそうで。
 去年4月には日本のHOKUTO-Rも失敗していましたね。
 根本的に月着陸自体がとんでもなく難易度が高いのです。


 そんな中、旧ソ連、アメリカ、中国、インドに次いで月面着陸を達成したわけですから、賞賛に値すると言っていいでしょう。
 で、それを報じている韓国の反応なのですが。

 だいたい、8割くらいは「成功したけど、日本の担当者は60点と言っている」「太陽電池での発電ができなかった」としています。
 というか、そちらをメインに扱っている記事のほうがはるかに多いな、といった感触。
 なんとか味噌をつけようと必死だなぁ……といったところ。

 一部で「精密着陸には大きな意義がある」「韓国は2030年代に月着陸プロジェクトを予定している」といった報道もありますけどね。

日本、世界で5番目に月に行った(朝鮮日報・朝鮮語)
日本、世界5番目の月面着陸に成功…私たちはいつ飛ばそうか?(マネートゥデイ・朝鮮語)

 とりあえずJAXAには祝意を伝えたいです。
 太陽電池が生きていれば来週にも光が差す可能性もあるとのことで、そちらにも期待しておきましょう。

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韓国で民間企業がイ・ソヨンに続く「有人宇宙開発プロジェクト事業」を推進、アメリカのスタートアップのアクシオム・スペースと合弁企業を設立へ

ボリョン、米アクシオムと手を繋いで宇宙へ(毎日経済・朝鮮語)
ボリョンが米国宇宙企業「アクシオムスペース」と手を握り本格的に宇宙事業に乗り出す。 ボリョンは11日、アクシオムスペースとの国内合弁法人設立手続きをすべて完了し、「ブラックスペース(BraxSpace)」を公式に発足させたと発表した。ボリョン関係者は「ブラックス(Brax)はボリョンの'Br'とアクシアムスペースの'Ax'を合わせたもの」と話した。

アクシオムスペースは、世界初の商業用宇宙ステーション建設を目標に、米国航空宇宙局(NASA)出身の専門家たちが主軸になって2016年に設立された会社だ。 NASAから獲得した事業費がスペースXの次に多いほど急速に成長している。 最高経営責任者(CEO)を務めるマイケル・サーフレディーニは2005〜2015年、国際宇宙ステーション(ISS)プログラムの管理者として在職し、企画と完成、研究商用化過程を率いた。 アクシオムスペースの職員のうち半分がNASA出身で、宇宙企業の中で最も高い割合に属する。

アクシオムスペースは現在、民間宇宙ステーション「アクシオムステーション」を構築している。 2030年に退役が予定されているISSに代わる計画だ。

ブラックスペースは、このアクシオムステーションに関連するすべての事業の国内独占権を持つ。 停車場の他にもアクシオムスペースの技術を活用した事業についても権利を所有する。 アジア・太平洋地域に対する事業優先権も持つことになる。 ブラックスペースは主要事業として宇宙ステーション内の研究および実験プラットフォームサービスを推進する。 初期計画から発射、輸送段階、実験遂行など全過程に対するサービスを支援する。

韓国人有人宇宙開発プロジェクト事業も推進する。 李ソヨンさん以後、命脈が途絶えた第2の韓国人宇宙飛行士を養成する計画だ。 このほか、アクシオムステーションモジュールの共同開発を推進し、新素材や半導体、エネルギーなど宇宙ステーションモジュールの開発に参加できる国内企業の協力機会を発掘する予定だ。
(引用ここまで)


 韓国の民間企業が韓国人宇宙飛行士育成計画をはじめた、とのニュース。
 ボリョンという製薬・ヘルスケアを中心にしている企業があるのですが、この企業が妙に宇宙関連に積極的なのです。
 サイト内にCare in Spaceってページがあって、Axiom Spaceとの協業を発表しています。

Care in Space(ボリョン・英語)

 その専門サイトとしてこのページで紹介されているcareinspace.comにアクセスしようとすると「このサイト怪しいよ」ってChromeにもSafariにもキックされます(笑)。

 んで、このボリョンとの合弁企業を韓国で設立したのがアクシオム・スペース。
 NASAにいた研究者等が創業した宇宙開発のスタートアップ企業ですね。有人宇宙飛行や独自の宇宙ステーションを建造しようとしています。
 日本では三井物産と合弁企業を設立しているようですね。


 で、その合弁企業を通じて「韓国人宇宙飛行士」をもう一度……ということなんでしょうけども。
 狙っているのはおそらくイ・ソヨンと同じくいわゆる「宇宙飛行関係者」ってアレ。

 アクシオム・スペースはすでにAx-1、Ax-2という初の民間企業主導によるISS滞在に成功しています。

初の民間主導ISS滞在ミッション「Ax-1」参加した4名が地球に無事帰還(sorae)

 2024年1月以降にAx-3が行われる予定。
 Ax-1、Ax-2ではミッションスペシャリスト等を打ち上げてきたようですが、将来的には旅行者の打ち上げもやるのかな。
 韓国の宇宙開発ですが、相変わらずこうやろうとしていることの方向性が見えないんだよなぁ……今回は製薬企業がやっているってことですが。
 製薬関連のミッションがやれるとも思えませんし。ナロからこっちのロケット打ち上げも同様なんですけどね。

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韓国の月探査機、搭載された2台のカメラのうち1台が動作せず、もう1台もデータ処理に問題……それ以外のミッションは?

韓国の誇りだったのに……月軌道船タヌリカメラ2台中、1台が故障(毎日経済・朝鮮語)
韓国初の月軌道船「タヌリ(KPLO)」に載せられた広視野偏光カメラ「ポールカメラ(PolCam)」が正常作動しないことが確認された。 韓国天文研究院(天文研)が開発したPolCamには2台のカメラが付いているが、このうち1台が作動しておらず、残りの1台もデータ処理に問題があることが把握された。 これに伴い、タヌリが月探査任務をまともに遂行することは難しいものと見られる。 しかも、天文研究院はカメラ誤作動の原因さえまともに把握できずにいる。 韓国天文研究院は5月、ヌリ号に乗せて発射した衛星「SNIPE」4基のうち2基が消失するなど、最近残酷史を書いている。

19日、科学技術界と天文研によると、ポールカメラは現在、1台のカメラを活用して運用されている。 残りの1台のカメラは低い解像度のため、使用していないことが分かった。 運用中のカメラ1台も観測データの算出に困難を来たしていることが確認された。 光のにじみ現象などで撮影イメージに損傷を受け、これを処理するのに従来予想していたより多くの時間がかかっているためだ。

ポールカメラは、昨年8月に打ち上げられたKPLOの6つの搭載体のうちの一つだ。 ポールカメラは月面を偏光観測する。 偏光は特定方向にのみ振動する光を意味する。 偏光を観測すると、月面粒子の大きさやチタン分布がわかる。 粒子の大きさや分布によって異なる偏光が発生するためだ。 粒子の大きさなどを知ることになれば、該当粒子がいつ生成されたかなど宇宙風化研究が可能となる。

ポールカメラはタヌリ進行方向に垂直に両側を眺める2台のカメラで構成される。 直下点から45度の距離にある地域を320,430,750ナノメートル(nm·10億分の1m)の3つの波長帯域で観測する。 これを通じて月全体の偏光地図を描くのが最終目的だ。

しかし、目的を果たすかどうかは未知数だ。 解像度などカメラ1台の性能が予想と違って低く出ており、残っている残りの1台のデータ処理速度も遅い状況であるためだ。 タヌリが予想寿命である1年より長く任務を遂行できると分析される点は、少しの希望として残っている。 (中略)

天文研はポールカメラの他にも最近相次いで困難を経験している。 天文研は今年5月、韓国型発射体「ヌリ号」にSNIPE衛星4基を乗せて宇宙に送った。 宇宙に送った直後、1基はヌリ号から抜け出せず、宇宙迷子になった。 残りの3機は交信に成功したが、3機のうち1基が電力量が弱く統制が難しい状況だ。 残りの2機もまだ任務に着手できていない。
(引用ここまで)


 去年の8月、アメリカのファルコン9で打ち上げられた韓国の月探査機の「タヌリ」のふたつあったカメラ装備のひとつが作動していないことが判明。
 かつ、もうひとつのカメラもうまく動作していないとのこと。
 このPolCamは月の裏側を撮影し、マッピングをするものとして搭載されたそうですが。その役割が果たせるかどうか微妙なところだそうで。

 あ、そうそう。2020年に「アメリカが提唱した有人月探査計画のアルテミス計画に韓国が参加できないのはなぜだ」ってなっていたのですが。
 その後、ムン政権下で参加が決定しています。

 今回のタヌリにはその計画の一端としてアメリカがShadowCamという高感度カメラを提供し、搭載されています。


 月には深いクレーター内に常に影がかかっている「永久影」と呼ばれる部分がありまして。
 90Kという低温が保たれており、なんらかの形で水(氷)があるのではとも期待されています。
 将来、月基地が建設される場合に地球から水を持ちこむのと現地調達できるのとではまさに天と地ほどの差があるので、大いに期待されている……というか、意外と月には大量の水があるのではともされていますね。

 ちなみに日本のかぐやはこの永久影クレーターの表面部を探査してもいます。
 かぐやの探査では「クレーターの表面部には氷は見当たらない」との見解。
 表面層の下に水分がある可能性をインドのチャンドラ・ヤーン1号、2号が示しています。

 で、このNASAが提供したShadowCamは通常の3000倍200倍の感度があるとのことで。
 また異なる形で探査ができるのではないかと期待されているものです。
 ちなみにこうした機器の提供、アメリカ(NASA)は好んでやっています。自分のところのスケジュールに当てはまらないとけっこうホイホイ提供していますね。
 あ、ただの宇宙開発大好きおじさんになってしまった。

 このShadowCamをはじめ、タヌリに搭載しているセンサーやカメラはPolCamだけではないでしょうからなんの役割も果たせないということはないでしょう。
 今年、ヌリ3号機で打ち上げた「4基で編隊飛行をするキューブサット」も1基が切り離し失敗、1基がコントロールが難しい状態、残り2基も当初予定の任務には就いておらず「4基での編隊飛行しての探査」が難しくなっているとのこと。
 まあ、宇宙開発ってこんなもんだよねっていう。
 上出来上出来。

 

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韓国メディア「ヌリ号の打ち上げ成功で韓国はもうなんでも打ち上げられる国になったのだ!」

2022年、韓国は宇宙に何でも送れる国になった(ハンギョレ・朝鮮語)
ヌリ号発射成功は、1990年代初頭に始まった韓国の30年宇宙発射体研究開発の総決算という意味がある。また、今後30年の跳躍を準備しなければならないマイルストーンでもある。9年前に発射に成功したナロ号が本格的な宇宙開発時代の新章を開いたとすれば、21日ヌリ号の成功的発射は韓国が発射体核心技術を自主的に確保したことはもちろん、宇宙開発競争に本格的に対応できるようになったことを意味する。

ヌリ号発射成功が光る理由は、設計、製作、試験、発射、運用などすべての過程を独自技術で行ったからだ。2013年1月30日発射に成功したナロ号の場合、1段ロケットをロシアで購入したものだ。またナロ号は100㎏の小型衛星を搭載するのにとどまった。ヌリ号は国内技術でナロ号搭載衛星より15倍重い1.5トンの衛星を700キロ上空に載せた。今回ヌリ号発射成功で韓国は宇宙戦略技術を独自に確保した10番目の発射国になった。特に75トン液体エンジンを開発し、中大型の液体ロケットエンジンを保有した世界7番目の国に成長した。

宇宙技術は国際的に技術移転や情報共有が制限される。発射体技術は国家安全保障レベルで見ると、ミサイル開発にも使えるからだ。ヌリ号発射が成功することで、韓国は発射体という安保資産だけでなく、また他の安保資産である衛星の発射・運用能力も確保することになった。チョン・ファンファン韓国航空宇宙研究院(ハン・ウヨン)発射体開発本部長は、ヌリホ発射成功を置いて「何よりも宇宙発射体をひとつ確保したということは、何でも宇宙に乗せることができる輸送手段を確保したという意味がある」と話した。

韓国は1993年に1段型固体推進科学ロケットを初めて開発して以来、着実に技術力を育ててきた。2013年、推力(押し上げる力)140t級のナロ号発射に成功し、9年ぶりに300t級ヌリホ発射を成し遂げたのだ。宇宙先進国が300t級発射体を開発するのに平均7年ほどかかったことに比べれば、韓国の技術競争力が決して遅れないわけだ。主要国以外にパキスタンなどいくつかの国家が宇宙発射体の開発に挑戦したが、成功した国家は韓国が唯一だ。 (中略)

ヌリ号を通じて私たちの発射体の競争力を対外的に知らせて発射体市場に進出し、世界的傾向である小型衛星発射のための小型発射体開発も民間宇宙企業を中心にもう少し活性化できる宇宙産業エコシステムを構築することもヌリ号の後に模索すべき課題に挙げられる。
(引用ここまで・太字引用者)


 ヌリ号の打ち上げ実験が成功した、とのこと。
 ダミー衛星を低軌道に投入することができたので、もう韓国はえらい騒ぎになってます。
 SBS、MBC、KBSの地上波はYouTubeチャンネルですべて生中継。
 テレビでも中継していたようですが、こちらはチェック忘れた。
 関連ニュースを報じている記事にはコメントが100〜500くらい分散してついているという状況。

 舞い上がってますわ。
 低軌道に1トンクラスの投入能力ってことはN-Iロケットの頃ですから、日本では50年くらい前の出来事か。1975年。
 さすがに当時の日本の反応がどうだったかはわからんなぁ。
 国会図書館にマイクロフィルム見にいかないとダメなレベル。ニュース映像とかどこにもないんじゃないかな。


 で、「もう韓国はなんでも打ち上げられる国になった」のですって。
 ヌリ号はエンジンのクラスタ数を増やすことで、比較的容易に推力を上げることはできる設計になっているのですけども。
 設計上はそうできる、ということと実際にやるとじゃ大違いですからね。

 あと個人的にはこの記事にある太字部分の「推力(押し上げる力)」がとてもお気に入り。
 押し上げる力……かぁ。
 こうした科学用語になるともはやハングル同士での翻訳が必要なのですね。

 肩甲骨を「かたのほね」と翻訳しないと理解できないという記事が以前にありましたが。
 まあ、そういうことになっているのでしょう。

 あ、それと商用打ち上げもするつもりらしいですよ?
 うん、まあなんだ……がんばってね。

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韓国独自のロケット「ヌリ号」、21日に午後に打ち上げ……韓国メディアは「無理に打ち上げようとしていないか」と指摘するも

カテゴリ:宇宙開発 コメント:(112)
韓国型ロケット「ヌリ号」 21日午後に打ち上げ再挑戦…「できる限りのことをした」(中央日報)
打ち上げが2度延期された韓国型ロケット「ヌリ号」(KSLV-II)が21日にまた打ち上げに挑戦する。科学技術情報通信部は17日、オンラインで行ったヌリ号点検現況および今後の計画に関するブリーフィングで、21日午後4時に決定したヌリ号の2回目の打ち上げ日程を発表した。 (中略)

しかし航宇研側はこの日のブリーフィングで「レベルセンサーの問題ではあるが、1段目・2段目の分離までは必要なく、部分品を取り替えることができた」と説明した。 (中略)

当初、再打ち上げ日は予備期間の23日を過ぎるという見方が多かった。21日の打ち上げ日程をめぐり「科学技術情報通信部と航宇研が打ち上げ予備日に合わせるために日程を無理に進めているのではないか」という疑問が提起された背景だ。 (中略)

科学技術情報通信部の権ヒョン準(クォン・ヒョンジュン)巨大公共研究政策官も「決して予備日に合わせようと急いだのではない」とし「ヌリ号に火薬類が装着された状態であり、分離は利益よりリスクが大きいと判断し、できる限りの点検をした」と伝えた。
(引用ここまで)


 ロケット打ち上げの際には国際機関に向けて「この期間に打ち上げをします」といったアナウンスをします。
 その期間が過ぎると再取得しなければならないのでけっこう面倒なことになります。
 なんとあの北朝鮮ですら遵守する(こともある)ほどです。

 今回のヌリ号については15日が打ち上げ予定日で16〜23日までが予備日として登録されています。
 で、今回は15日が悪天候で取りやめ。
 16日にずらしていたのですが、そちらもセンサーの不具合が見つかって中止。23日までの打ち上げは難しいのではないか……とされていたのですが。


 唐突に21日に打ち上げる、と言い出したと。
 充填されているケロシン/液酸の燃料、酸化剤を抜くのも面倒だし、けっこうな費用がかかる。
 10年以上かけているのにたったの1兆ウォン半ばで開発している現場には燃料費もそうとうな負担になっているでしょうしね。

 かなり無理をしている感があります。
 韓国がなんのために宇宙開発をしているのか不明だ、ということを何度か書いていますが。
 その際にも「国威発揚だけにリソースが割り振られている」という話をしています。
 韓国メディアも「日本のロケットは液水液酸で失敗ロケット。韓国のやっているケロシン・液酸が正解で市場はすべて我々のものになる」みたいなバカ記事を書いて煽りまくっていたのです。

 国威発揚が目的なら失敗は許されないわけです。
 それは打ち上げ期間についても同様です。まあ……21日を楽しみにしておきましょうか。

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韓国人科学者「韓国版NASAが必要だ」とするものの、ロケット打ち上げの予定は無期延期に……

カテゴリ:宇宙開発 コメント:(105)
「日本は月探査するのに…」科学者たち「韓国版NASA・宇宙庁切実」(マネートゥデイ・朝鮮語)
ヌリ号(KSLV-II)が来る15日、宇宙に再び飛び上がる。ヌリ号は国内研究陣と300社余り企業が生み出した合作品だ。宇宙技術独立を起こすというこだわりの結果物でもある。ヌリ号開発には12年間で1兆9572億ウォンという時間と費用が投入された。これまでヌリ号が残した現場の遺産とその裏面に見えなかった韓国の宇宙分野の宿題を見てみる。 (中略)

宇宙コントロールタワー不在は最近、米国と首脳会談を持つ韓日両国の成果物でも差を示した。韓国は米国と「宇宙探査共同研究」協力だけを公式化したが、日本は月探査と月着陸、月軌道有人宇宙ステーション(ゲートウェイ)協力、小惑星標本分析など具体的な空調に乗り出すことにした。日本は首相が宇宙開発を指揮し、日本航空宇宙開発機構(JAXA)などがこれを裏付けている。 (中略)

ある KAIST宇宙分野教授は「現在、宇宙コントロールタワー議論は政治的問題に漂流している」とし「既存の宇宙分野を担当する公務員は循環保全システムで専門性さえ欠けており、国際協力に限界を示している」と指摘した。 。 (中略)

宇宙コントロールタワーが存在しないという指摘が、ユン・ソクヨル政府は米国航空宇宙局(NASA)をモデルに「韓国版NASA」設立を進めている。しかし、国家的な宇宙ビジョンや哲学なしに地域均衡発展の一環として航空宇宙庁の新設が推進され、懸念が高まっている。現在、過期政府省傘下航空宇宙庁新設が検討されているが、公務員数だけ増やす形態という批判もある。
(引用ここまで)


 ヌリ号の打ち上げがあたかも成功するという前提で書かれていて笑ってしまったのですが。
 当初、15日に発車を予定していたヌリ号の第2回打ち上げは16日に延期され、さらに延期になりました。

韓国初の国産ロケット センサーに異常発生し打ち上げ延期(聯合ニュース)

 センサー異常で原因が分からないということで、発射台から降ろして組み立て棟に戻してばらしてから原因究明。
 まあ、1日やそこらで組み立てて発射台に持ってって……というのは無理なので期日不明の延期。

 前回の衛星の軌道投入が失敗でも、ムン・ジェインは「素晴らしい成果だ」「優れた成果だ」って強弁していましたが、今回はどのくらいの成功なんでしょうかね?
 ま、それはともかく。


 以前から書いていますが、韓国の宇宙事業がなんのためなのかがまったく不明。
 自国で打ち上げ能力を持つことで、他国の影響を受けることなく衛星を打ち上げられるという話をしていたことがあるのですが。
 韓国が年間に打ち上げる衛星なんてふたつくらいがいいところで、そんな頻繁に打ち上げる必要があるわけでもない。

 韓国版GPS(実際には韓国版みちびき)を……とか言ってるのもありますが、それもまあ3つあれば朝鮮半島全部が範疇に入るはず。
 いうほど衛星打ち上げ需要なんてないのですよ。
 信頼性ゼロのロケットに国外から打ち上げ依頼があるわけもなく。

 「月探査を」とかもやってますが、月探査してどうするのという疑問には答えられない。
 変な空回りするローバーとか作っちゃう。
 たとえば日本の小惑星探査については「生命の起源を探る」というような大上段に構えたコンセプトがあります。実際にアミノ酸を見つけ出すことができましたね。
 まあ、アミノ酸と生命はイコールではないけど。

 安くない事業費を必要とするのですから、そうした説明は必要になると思うのですが。
 どこかこう「宇宙強国になる」とかいうぬるい目標だけでここまで来てしまっている。
 韓国の宇宙開発はどうあるべきなのか。
 どうありたいのか。
 どういった方向性で進もうとしているのか。
 それを示すことがいっさいできないままロケット打ち上げだけしてもなぁ……という感じですかね。

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