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カテゴリ:米韓関係の記事一覧

韓国メディアが「韓国も太平洋諸島サポート枠組みのPBPに参加しなければならないのでは?」と言い出すものの、アメリカが参加させなかった理由とは?

カテゴリ:米韓関係 コメント:(59)
タグ: 米韓関係 PBP
「太平洋繁栄・安保集団的力活用」…韓・加・独も参加見通し(世界日報・朝鮮語)
米国、英国、オーストラリア、ニュージーランド、日本5国が中国の進出が加速化している太平洋島嶼(島嶼)国家との経済・安保協力を強化するための非公式機構である'青い太平陽動天井(Partners in Blue Pacific・PBP)を結成して、今後、韓国の参加が焦点になっている。 (中略)

PBPの結成はクアッドの結成、インド太平洋経済フレームワーク(IPEF)の発足、NATO首脳会議(29∼30日、スペイン・マドリード)に韓国・オーストラリア・ニュージーランド・日本首脳の招請に続き、米国が対中包囲網をさらに密にする行動とみえる。 米国の牽制網を突破するため、太平洋島国との関係強化を模索している中国が反発したこと、米中対立がさらに激化するものとみられる。

韓国とカナダ、ドイツがPBPに追加で参加するだろうという見方も出ている。 米戦略国際問題研究所(CSIS)のチャールス・エーデル(豪州)は、ファイナンシャルタイムズ(FT)とのインタビューで「韓国、カナダ、ドイツを含む他国もPBPに関心を表明した」、「同じ考えを持つパートナーとの協力は、太平洋で中国の行動と影響に対抗することに成功する可能性を高める」と明らかにした。

韓国の外交通商部関係者は26日、これと関連して「PBP参加と関連しては特別な立場がない」、「以前からも(PBPのような非公式機構に)参加するかどうかに対する立場の発表をしたことがなかった」と話した。 韓国政府は米中対立と共に、戦略的価値が高まっている太平洋島国に対する全方位的な外交の強化に乗り出しており、今後、PBP参加を検討するしかないという観測も提起される。
(引用ここまで)


 昨日伝えられた太平洋諸島へのサポート枠組みであるPBPについて、詳細が伝えられるにつれて「あれ、これ韓国も入ってなくちゃやばいんじゃないの?」といった感じになってきましたね。
 既報のように参加国は日米英豪NZ。
 これにフランスとEUがオブザーバー資格で参加。

 ソロモン諸島と安保協定を結んだ中国に対抗するための枠組みであることは間違いないところ。
 デフォルトしたスリランカに進出しようとしていることに対抗する部分でもあるかな。

 ただ、こうした安保がからむ対中国包囲網についてアメリカが韓国の参加を許すかどうかはかなり疑問。
 IPEFについて韓国への参加を促したのはサプライチェーンについてのものだったからではないかと感じられます。
 クアッド、AUKUS、PBPといった安保にからむ枠組みには韓国の参入を許していない。


 フィナンシャルタイムズには「PBPには韓国、カナダ、ドイツも関心を示している。フランスはもう少し詳細を詰める時間があればパートナーの一員になったかもしれない」といった一文が掲載されています。

US and allies launch initiative to help Pacific Island nations(FT.com・英語)

 CSISの一員がそう述べている、というだけですが。

 ただ、明らかに韓国には声がかけられていない。
 記事中にあるように外交部(外務省に相当)も「現状ではPBPに対していかなる立場表明もない」としています。

 ユン政権は対中国政策を変更するとさかんに言ってますが、日米を含めて周辺国はその言葉を信じ切れていないのが現状。
 文明の衝突でも描かれたように韓国は「中国文明の一員」ですから。
 パク・クネが天安門に登り、ムン・ジェインがTHAAD問題で三不の誓いを捧げたことは実に自然な成り行きに見えました。
 その方向性を本当に変えることができるのかどうか。
 いまのところは信頼に値しない、と考えているのがPBPの参加国になれなかった理由じゃないでしょうかね。

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岸田総理、「NATO首脳会議で日韓首脳会談はない」と断言。それでも日米韓首脳会談がほぼ5年ぶりに行われる意味とは?

岸田「現時点でNATOきっかけ韓日首脳会談開催予定ない」(聯合ニュース・朝鮮語)
岸田首相はこの日、東京首相官邸で記者たちと会い、NATO首脳会議の期間に韓日首脳会談を開催するかという質問に「現時点では1対1の会談予定はない」とし「日本の一貫した立場に基づいてどうするか考えて行う」と話した。

韓日首脳会談の開催可否が不透明な中、ユン大統領と岸田首相が「プルアサイド(pull aside)」会談形式で会う可能性が挙げられる。

通常、「プルアサイド」会談は格式にこだわらずに会談場を抜け出して会談場の隣でする略式会談を指す。比較的に格が低い首脳会談となる。

大統領室関係者は去る22日「(日韓略式)首脳会談場、韓国・日本・オーストラリア・ニュージーランド4カ国首脳会談場、韓米日会談などで韓日首脳が3回以上遭遇しながら(会うことができる)」と話した。
(引用ここまで)


 岸田総理が「NATO首脳会議における(1対1での)日韓首脳会談はない」と発言。
 とりあえずニュース映像でも見てもらいましょうかね。



 バイ(1対1)の首脳会談は予定にない、と断言しています。
 「日本の一貫した立場に基づいて会談についてもどうするのか考えていきたいと思っている」といつものアレ。
 ま、参院選はここまでの成績表でもあるので、結果が出るまでは変化を見せないというのも重要かなとは思います。


 それでもNATO首脳会議において日米韓、日豪新韓の多者会談は行うというのはアメリカに対して「安保関連は問題なく行います」というエクスキューズであると見て間違いないでしょう。
 以前からアメリカに対して日本側は「安保協力は行うので、日韓関係にアメリカは介入しないでほしい」としている、あるいはアメリカが「韓国による徴用工裁判賠償は戦後秩序を乱すもの」という日本側の主張を認めている、とされています。

 日韓関係はなにをどう足掻こうともアメリカとの関係性の綱引きである部分が大きい。日韓関係は日米関係のサブセットですし、韓国から見れば米韓関係のサブセットとなる。
 それが如実に表れたのが慰安婦合意の裏側にアメリカの存在があったことであったといえます。

 過去5年間はあまりにもムン・ジェインの能力が根本的にアレ過ぎたおかげで、日本側がなにもしなくても韓国が勝手に落ちていくというボーナスタイムでしたが。
 この5年間はそうは簡単ではなさそうです。
 「政治家ではないユン・ソンニョル」がパク・ジンを外交部長官に選択した、というのもそれなりに専門家の言うことに耳を貸すという方向性を示しています。

 「4年9ヶ月ぶりに日米韓首脳会談が行われる」というのはそうした韓国側が変わってきた現れであるとの意味が込められているのではないかと思われます。
 アメリカもムン・ジェイン政権には匙を投げていたけども、ユン政権に対してはそれなりに対北朝鮮の役割だけでも期待している感じです。

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アメリカ、今度は太平洋諸島をサポートする枠組みPBPを発足、日米英豪NZが参加……韓国はまた蚊帳の外に?

カテゴリ:米韓関係 コメント:(92)
「青い太平洋のパートナー」日米英豪NZが新枠組み設立…中国をけん制(読売新聞)
米ホワイトハウスは24日、太平洋諸島の支援に向けた新たな枠組み「パートナーズ・イン・ザ・ブルー・パシフィック(青い太平洋のパートナー)」(PBP)の設立を発表した。日米英豪とニュージーランドの5か国で構成し、参加が見込まれていたフランスは枠組みのパートナーに位置付けた。

 ホワイトハウスは声明で、太平洋地域で「ルールに基づく自由で開かれた国際秩序への圧力が高まっている」と指摘し、地域で軍事的な影響力を増す中国をけん制。PBPは、太平洋 島嶼とうしょ 国が抱える優先事項を、より透明性をもって効果的、効率的に支援する非公式な枠組みだとしている。
(引用ここまで)


 ホワイトハウスが新たな太平洋における枠組みであるPartners in the Blue Pacific ── 青い太平洋のパートナー、PBPの発足を発表しました。
 参加国は日本、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス。
 フランスが枠組みのパートナーという位置づけ。

Statement by Australia, Japan, New Zealand, the United Kingdom, and the United States on the Establishment of the Partners in the Blue Pacific (PBP) (ホワイトハウス・英語)

 太平洋諸島フォーラムをサポートする枠組み、といったところですかね。
 非公式のパートナーシップである、とされています。
 中国の太平洋諸島への進出を阻止したい、という目的であることは間違いないところ。

 さて、韓国メディアでも多数報道はされているのですが。
 どうも自分たちがこうした活動から除外されている、という意識はない感じ。

米・英・日・オーストラリア・ニュージーランド、太平洋経済協力体構成(聯合ニュース・朝鮮語)

 7〜8ほどの韓国メディアがPBPについて伝えていますが、そのすべてがPBP発足について事実関係を報じているだけですね。
 韓国が蚊帳の外であるという認識はない模様。
 まあ、太平洋に面していないからという部分でもあるのでしょうけども。


 それにしてもクアッドにも加われず、かつPBPにも加われないっていう時点で自分たちの立ち位置が危ういものであるという認識をすべきだと思うのですけどね?
 ホワイトハウスがリリースしたことを見ても、アメリカ主導の枠組みであることは間違いない。

 イギリスが加わっているのはEU離脱後に、コモンウェルスへと軸足を移したことの明白な意思表示ともいえます。オーストラリア、ニュージーランドも当然、同じ方向を向いている。
 フランスもそこそこ乗り気なのは以前から「クアッドはパートナー」と明言していることからも理解できる範囲内。

 これら自由主義陣営が21世紀以降に作った枠組みのクアッド、AUKUS、CPTPP、IPEFのうち韓国が加わることができたのはIPEFだけ。
 サプライチェーンについては参加させるけど、そうじゃない対中安保政策には乗せられないっていう意思表示に見えるのですが。
 なんでこれで焦らずにいられるんでしょうかね。
 いまだに「米韓同盟は血盟だ」って信じ切っているのかなぁ。

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韓国政府「NATO首脳会議で日韓はダメでも日米韓首脳会談はあるかもしれない」……ああ、そこが最後の希望なのね

[単独]NATO会議の際、韓・米・日首脳会談の可能性… 韓日は不透明(国民日報・朝鮮語)
ユン・ソクヨル大統領が韓国首脳で初めて参加する北大西洋条約機構(NATO・NATO)首脳会議をきっかけに韓米日3局首脳会談の開催が有力だという。ユン大統領とジョー・バイデン米大統領が先月首脳会談で「韓・米・日三角協力」の重要性を強調した後、三国共助の復元が本格化する姿だ。

ただし凍った韓日関係を解決するためのユン大統領と岸田文夫日本首相間の両者首脳会談は開催が不透明だと伝えられた。これまで強制徴用被害者賠償と慰安婦合意問題などで両国間感情のゴールが深まったうえ、来月参議院選挙を控えた日本内部事情が複雑な理由が大きい。

ある外交消息筋は15日、「NATO首脳会議の期間、韓米日首脳会談開催の可能性があると理解している」と話した。ユン大統領と岸田首相は来る29~30日、スペインマドリードで開かれるNATO首脳会議に招待され、NATO主要加盟国である米国のバイデン大統領も参加する。

今回、韓米日首脳会談が開かれれば、文在寅政府初期の2017年9月、国連総会期間の会談以後4年9カ月ぶりだ。文在認政府の時、慰安婦合意破棄と強制徴用賠償問題などで韓日関係が急激に悪化し、これまで三国首脳会談が開かなかったのだ。
(引用ここまで)


 NATO首脳会議で日米韓首脳会談はあるかもしれない、と韓国政府高官が言っている……と、韓国メディア談。
 実際はどうかは分かりませんが。
 日米韓であればまあいいかな、という感じ。
 逆にいうと日韓首脳会談は完全にぽしゃったということでもありますかね。

 問題は日米韓首脳会談でなにが語られるのか、ということですが。
 まあ、対北朝鮮かな。
 米韓首脳会談でも北朝鮮についてだけ語られていましたし。
 日米韓次官級会議日米韓防衛相会談でも語られていた……というか。


 時期的にも、やっていること(核実験場再稼働)も注目されてしかるべき……ですから。
 ま、とりあえず話題はつなげるのは間違いないので、しばらくは北朝鮮関連でお茶を濁すという感じかな。
 韓国からは「アメリカも韓国が日韓関係を改善させようという意思があることを認めている」みたいな話が出ているのですが。
 今日の夕方のエントリでの「韓国は手を差し伸べたのに……」というエントリのソースでも出てましたね。

 本当に韓国の意欲を認めているのだったら、幾度かあった日米韓での会談や会議、あるいは日米首脳会談、米韓首脳会談でも多少は話題として出てくるはずなのですよね。
 ですが、これまで日米、米韓間ではそれぞれ韓国、日本の話題はほぼ最小限。
 バイデンなんか「日韓の貿易紛争問題? ああ、トランプ政権のやった鉄鋼問題だったら話はするよ」とか言っちゃうレベルで、日韓関係を意識していないことをあからさまにしてしまったわけで。
 韓国の望むような「アメリカからの日本への圧力」は出てきそうにもないですね。

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韓国外相「日韓のGSOMIAを早急に正常化させます」……これ、アメリカ側から言わされてますね

軍事情報協定正常化へ日本と意思疎通継続 韓国外交部
韓国外交部の崔泳杉(チェ・ヨンサム)報道官は14日の定例会見で、朴振(パク・ジン)長官が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を正常化させたいと発言したことについて、「北の脅威に対応するため、GSOMIAなど韓米日の安全保障協力が円滑に行われる必要があるという原則的な立場を表明したものと理解してほしい」とした上で、「日本など国際社会と意思疎通を続けていく」と述べた。

 朴氏は13日(現地時間)、米ワシントンでブリンケン国務長官と会談後に記者会見し、日本とのGSOMIAについて、「韓日関係改善とともに、できるだけ早く正常化させることを望む」と述べた。
(引用ここまで)


 あー、なるほど。
 これ、ブリンケン国務長官に言わされてんなぁ。

 パク・ジン外交部長官(外相に相当)が訪米していまして。
 カウンターパートであるアントニー・ブリンケン国務長官と米韓外相会談を行ったのですよ。
 その会談後の共同記者会見で「韓国は早急に日本とのGSOMIAを正常化させていきたい」と述べた、ということです。

 「アメリカは日韓の情報共有協定を復活させるのになんらかの役割を持っているのか」という質問に答えたもので、この質問をしたのがVOAの記者。
 Voice of Americaはアメリカ政府の国営放送。
 ふむ。

 で、それに対して「GSOMIAを早急に正常化させる」と答えた……と。


 おっと、国務省のプレスリリースと動画をピックアップしておきましょうね。

Secretary Antony J. Blinken And Republic of Korea Foreign Minister Park Jin At a Joint Press Availability(国務省・英語)



 完全に質問も込みの出来レースで言わされてますわ。
 アメリカに来させられて「日韓関係を改善します。GSOMIAも正常化します」って言わされてる。

 GSOMIAの正常化はあってもいいんですけどね。
 先日の北朝鮮によるミサイル発射も日本側発表では6本以上、韓国では8本の発射となっていました。
 こうした水平線の向こう側の情報に関しては韓国が有利なのは間違いないですから。
 ……まあ、この件については大型ロケットなので、日本にとってはどうでもいい情報といえばそれまでではありますけども。
 あと短距離弾道ミサイルとかもけっこうどうでもいい。

 それとIPEFが中韓関係に対して及ぼす影響については質問、および回答がありましたが、対中包囲網に関して韓国を参加させるという言葉はやはり今回もありませんでした。
 北朝鮮については非常に多数の質疑応答があったのですが。
 やっぱり韓国には対中包囲網には参加させない、というのはバイデン政権の既定路線っぽいですね。

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日米豪防衛相会談「対中国で我々は連携するぞ!」「ASEANとも連携!」「現状変更は許さない」→日米韓防衛相会談「対北朝鮮でがんばろうね」

韓米日国防相 2年半ぶり対面会談=共同訓練など対北連携協議(聯合ニュース)
 李長官は会談後、記者団に、北朝鮮の核・ミサイル脅威に対する韓米日の安全保障協力の重要性で一致し、協力の意思を互いに確認したと説明した。

 また、韓米日の共同訓練について「包括的水準で議論した」とし、ミサイル警報訓練や弾道ミサイルを探知・追跡する訓練などについて具体的に協議したと明らかにした。 (中略)

 ただ、李氏は3カ国が兵力を1カ所に集めて実施する共同訓練に関しては、「韓米軍事訓練と韓米日軍事訓練は異なる。別途アプローチする必要がある」と強調した
(引用ここまで)


 シンガポールでのシャングリラ会合で各国の国防大臣が集結しているのですが、そこで日米韓防衛相会談が行われました。
 ま、これ以外にもいろいろとシャングリラ会合ではチェックしておきたい部分があるのですが、とりあえず日米韓防衛相会談はなによりもチェックしておきたいところ。
 防衛省からプレスリリースも出ています。

日米韓防衛相会談共同声明(2022.6.11)(仮訳)(防衛省)

 「自由で開かれたインド太平洋」についても言及はありますが、その多くは対北朝鮮について語れています。
 シャーマン国務副長官が訪韓した際に「日米韓関係は対北朝鮮に特化していくのではないか」というようなことを書きました。
 対中包囲網には韓国は参加させず、対北朝鮮だけにあたるのではないか……と。

 実際に日米韓次官級会議でのリリースを見ても北朝鮮に対しては日米韓でやっていきましょうね、という文言がメインになっていて中国に対してはほぼノーコメントのようなものでした。


 今回の防衛省でのリリース仮訳を見てもやはり同様。
 そして韓国メディアの報道を見ても同様ですね。

 唯一、これまでとちょっと違った部分があるとしたら北朝鮮によるミサイル発射に備えて共同訓練を行おうという部分ですかね。
 ここには「活動を具体化することにコミットした」との文言があります。
 以降、なんらかの方策が出てくることでしょうね。

 一方で「自由で開かれたインド太平洋についても共同訓練を含む重要課題について重要であることは同意した」とありますが。
 同意したからなんだってんだ、というのがこの文言のキモ。
 注視した、とかと同じでとりあえず同意できる範囲で同意しておこうというだけの文言で大きな意味はないのです。

 アメリカは本気でサプライチェーン以外の手段で韓国に対中国包囲網に参加させるつもりがないっぽいなぁ。
 少なくとも「様子見」で見(ケン)に廻っている感触ですね。

 その感触はもう一方の日米豪防衛相会談のリリースを見てみると理解してもらえるかと思います。

日米豪防衛相会談共同声明(仮訳)(防衛省)

 「東シナ海での現状変更の試みに反対する」「南シナ海でも同様」「台湾海峡を明記」「ASEANとの連携を重要視することを再確認」……etc.etc...
 もうね、対中国の熱量がまったくもって違うんですよ。
 「こっちが本番だから」ってくらいの熱の入れようです。
 韓国の立場、だいぶ厳しいものになっている感じだな。

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日韓次官級会議が行われるもののなにも成果なし、日米韓でも「北朝鮮対策がんばろうね」と言うだけで終了

韓日の外務次官が会談 「関係改善不可欠」で一致(聯合ニュース)
韓国と日本の外務次官が8日、ソウルで会談し、関係改善と協力強化の必要性を改めて確認した。韓日の外務次官が対面で会談したのは尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後、初めて。 (中略)

両氏は厳しさを増す国際情勢を踏まえ、早急な韓日関係の改善が不可欠との認識で一致した。

 特に最近の朝鮮半島情勢をはじめ多様な懸案への対応において、韓日、韓米日が緊密な連携を強化する必要性があるとの認識でも一致した。

韓日の外交当局は先月と今月はじめに局長級協議を、この日は次官級協議を開催するなど、意思疎通の頻度を増やしている。日本の外務次官が来韓したのは2017年10月以来、約4年7カ月ぶり。
(引用ここまで)


 森外務省事務次官が訪韓して、チョ・ヒョンドン外交部第1次官と会談を行いました。
 一応、外務省のサイトにも関連事項が掲載されてますのでチェックしておきましょう。

森健良外務事務次官と趙賢東(チョ・ヒョンドン)韓国外交部第1次官との協議(外務省)

 書かれていることは聯合ニュースとほぼ同じ。
 日韓関係の改善が不可欠との認識で一致した、のだそうですよ。

 すごいですね。
 なにがすごいってほぼなにも言っていないっていう状況がすごい。
 正直、このくらいであればムン・ジェイン政権の際にも文言としては出てましたからね。
 それを考えるとまさになにも言っていないも同然ですわ。


 あ、それと日米韓の次官級会議も行われています。こちらも見てみましょうか。

韓米日外務次官 ソウルで北朝鮮問題など協議(聯合ニュース)
日米韓次官協議(概要)(外務省)

 ふむ。
 なにはともあれ北朝鮮。
 日米韓の連携で対北朝鮮をやっていこう、という話をしている……というかそれしかしていないというか。
 一応、中国って文言は入っているけどおまけのおまけって感じ。

 もちろん、北朝鮮がミサイルを連発していることと核実験が近いと判断していることも少なからず影響しているとは思いますが。
 それにしてもここまで対中国をスルーしているのはすごいですね。

 楽韓Webでは「どうもアメリカの意向として、日米韓では北朝鮮対応だけをやって対中包囲網はほぼ考えないのでは」としていました。
 その方向性が今回の次官級会議で見えてきたかな、という感じです。

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シャーマン国務副長官が訪韓、日米韓次官級会議でアメリカの「日韓関係への関与」が明らかに?

シャーマン米国務副長官、韓国に入国…韓日次官と北朝鮮問題など意見交換(中央日報)
ウェンディ・シャーマン米国務副長官が6日、韓国に入国した。

駐韓米国大使館はこの日午後、公式SNSにシャーマン副長官の入国写真を掲載して「韓国を再び訪れたウェンディ・シャーマン米国務副長官を歓迎する」として入国事実を明らかにした。

大使館は「シャーマン副長官は訪韓期間、日米韓の関係者とともに北朝鮮問題をはじめ懸案について意見を交換し、女性企業家およびLGBTQI+(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・クエスチョニング・インターセックス)コミュニティのリーダーとも会う予定」と説明した。

この日から8日まで3日間韓国に留まるシャーマン副長官は朴振(パク・ジン)外交部長官、権寧世(クォン・ヨンセ)統一部長官などと面談する予定だ。

シャーマン副長官は7日、チョ・ヒョンドン外交第1次官と韓米次官会談を進め、8日にはチョ次官、日本外務省の森健良事務次官と韓日米次官協議会を行う。日米外交次官会議も別に開かれる計画だ。
(引用ここまで)


 ここ、分水嶺ですね。
 去年11月にはアメリカでシャーマン副長官、森山事務次官、チェ・ジョンゴン外交部第1次官(当時)の次官級会議がありまして。
 会議後には共同記者会見が予定されていたのですが、会見場に出てきたのはシャーマン副長官だけで、苦虫をかみつぶしたような表情をしていたことは記憶に新しいかと思います。

 日本側が「次官級会議はよいが、にこやかに共同記者会見に出たら韓国による警察庁長官の竹島上陸を認めたことになる」という出席拒絶の申し入れに対して、シャーマン副長官だけが出席するという事態になったのでした。
 当時の映像もあるので置いておきますか。



 そういえば当時「終戦宣言について米韓は合意して、文章の細目を詰めている」とか韓国側は言っていたっけなぁ。
 「終戦宣言(笑)」でしたけどね。

 さて、8日に日米韓の次官級会議が行われる。
 当然、北朝鮮のミサイル連発問題、そして核実験が近いことについても話し合われるでしょう。
 そして、日米韓の枠組みでなにをするのか、ということも。


 ユン・ソンニョル政権が動き出してちょうど1ヶ月ほど。
 アメリカがどういった期待をユン政権となった韓国にしていくのか、それが表明されることになるのではないでしょうか。

 個人的には日米韓の安保枠組みは対北朝鮮への限定的なものとなって、対中国包囲網には拡大しないのではないかな……という感触があります。
 対北朝鮮についていうのであれば、韓国との協力もやむを得ないというのは実際のところ。
 北朝鮮によるミサイル発射実験についても、日本側と韓国側で見解が分かれるという場面もありました。

 韓国側はいち早く3月のICBMが火星17ではなく、火星15であるとしてましたね。
 またつい先日の複数弾の発射についても韓国からは8発、日本側の発表では「少なくとも6発以上」と分かれていました。
 発射地点等の情報については水平線の向こうである日本からは観測しにくい部分も少なからずあります。
 着弾点については韓国側が把握しづらいために、日本側の観測のほうが正しいなんてこともありました。

 そうした情報の齟齬を修正したいし、GSOMIAによる情報共有もしっかりしたいというのは実際。
 すくなくとも対北朝鮮においては。
 ムン・ジェイン政権下ではそれすらできなかったのですが。
 逆に対中国包囲網においては韓国ができることというのは少ないのではないか……とも思われます。

 日本は「安保関係に対しては日韓協力はしっかりするから、アメリカは日韓関係に関与しないでほしい」とアメリカに言っていたとされる報道がいくつかありました。
 実際にバイデン政権は日韓関係についての関与を最低限にしている感触があります。
 先月の訪韓〜訪日の行程でも韓国における日本への言及、日本における韓国への言及はほぼないも同然でした。
 この方向性が継続するのかどうか。
 シャーマン副長官の訪韓、および日米韓次官級会議で見えてくるのではないか……という感じです。
 注目しておきたいですね。

 ちなみにウェンディ・シャーマン副長官はかつて国務次官であった時に「愛国的な感情が政治的に利用されている。指導者にとって、かつての敵をあしざまに言うことで国民の歓心を買うことは簡単だが、こうした挑発は機能停止を招くだけで進歩はない」と述べて、暗に韓国側の対応を批判したことでも知られています。
 要するに「レキシニンシキガーとか言ってないで現実に対応しろ」って話をしたわけですが。
 さて、今回はどうなりますかね。

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