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カテゴリ:米韓関係の記事一覧

韓国メディア「米韓の通商2+2会談にトランプ大統領のサプライズ乱入があるはず! 日本に対してもやったんだし!! 警戒しなくては!!!」→なんのサプライズもなく、すんなりと終了

「トランプ氏の突然の登板·防衛費論議はない」韓米、日米協議とは違った(聯合ニュース・朝鮮語)
24日(現地時間)、米国で開かれた韓米2+2通商協議の関心事の一つは、ドナルド・トランプ米大統領が登板するかどうかだった。

トランプ大統領が先立って日本との交渉の時は予告なしに登場し、日本側を当惑させ、交渉の場を揺さぶったため、韓国の交渉団も最後の瞬間までトランプ大統領の動向に神経を尖らせるしかなかった。

幸いこの日午前、米国財務部庁舎で開かれた協議は計画通りチェ・サンモク副総理兼企画財政部長官とアン・ドクグン産業通商資源部長官、スコット・ベサント米国財務部長官とジェイミソン・グリア米国貿易代表(USTR)が参加した中で「サプライズ」なしに進行された。

協議は午前8時10分頃から1時間10分余り進行され、トランプ大統領の直接介入はなかった。
(引用ここまで)




 アメリカと韓国の通商、財務担当相の2+2会談がありまして。
 この会談について、韓国側がやたらに神経を尖らせていたんですよね。
 赤沢経済再生担当相がアメリカの財務長官との会談に向かう際、トランプ大統領がサプライズ参加したことがありまして。



 この一連の動きにけっこうどっしりと対応できていた赤沢大臣、なかなかの人物。
 寡聞にして知らなかったのですが、慌てずに対応できていた感じですね。
 USTR代表も含めて4対1の交渉になっていましたが、まあ課題を持ち帰ることはできた感じですかね。



 で、韓国メディアは「日本にやったように、韓国との交渉でもトランプ大統領が出てくるに違いない」と述べていたのですね。
 なぜなら韓国は日本と並び立つアメリカの同盟国で、貿易量も大きいから……との話でした。

 サプライズの期待がすごい勢いだったんですよ。
 「トランプはいつくるのか!」くらいの勢いで。
 蓋を開けたら2+2で順調に会談は終了。
 期待されていた「トランプ乱入!」どころか、赤沢大臣の時には完全サプライズで登場した商務長官も来ることなく。

 まあ、すんなりと終わりました。噂されていた基地関連の話題も出ることなく。
 まったくもってすんなりと終了。
 メディアからは「トランプ乱入なし」って書かれてしまうっていう。
 どんだけ期待していた……というか、韓国の位置を日本と同等、なんだったらそれ以上のもののはずと考えていたからなんでしょうが。

 なんかこう、ごめんな。
 直前が日本で。
 あと赤沢大臣、また訪米するらしいわ。



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韓国左派メディア「ワンシアター構想は議論すらすべきではない」と激しく拒絶。イ・ジェミョン政権も同様の考えになる模様

【社説】日本の「一つの戦域」構想、議論さえ容認してはならない(ハンギョレ)
 日本の防衛相が米国に、日米が朝鮮半島・東シナ海(台湾)・南シナ海を一つの「シアター(戦域)」として把握し、この地域の友好国との軍事協力を強化すべきとする構想を伝えたと日本メディアが報じた。この案が現実化されれば、ただでさえ緊迫している米中対立をさらに増幅させ、在韓米軍の性格の変化など韓国の安全保障にとって致命的となる影響を及ぼす議論を加速化させうる。韓国軍が台湾や南シナ海の紛争にかかわるリスクも高まる。日本は中国との無駄な対立だけを扇動する「無理な構想」はやめ、相互に共存の領域を広げる対話により多くの力を注ぐべきだ。 (中略)

 シアター(戦域)は戦争の際に一つの作戦が実行される地域を意味する軍事用語だ。最終的には、朝鮮半島から台湾がある東シナ海に加え、中国が海域全体に対する領有権を主張している南シナ海までを「一つの戦域」とみなし、みんなで力を合わせて中国に対抗しようという主張だ。この構想が現実化されれば、「韓国防衛」を目的とする在韓米軍の性格が「対中国けん制」の方向に急激に変わることになりかねず、韓国も同じく東シナ海や南シナ海での紛争に協力を要求される可能性がある。

 韓国はすでに2023年にキャンプ・デービッドで開かれた韓米日首脳会談を通じて、「共同の利益と安全保障に影響を及ぼす地域的挑戦、挑発、そして脅威に対する対応を調整するため、各国政府が相互に迅速な形で協議する」ことを公約している。実際に朝鮮半島と台湾が同じ戦場として結ばれることになれば、「協議」を越えて「共同対応」の義務を負う可能性がある。中国けん制を最大の目標に掲げるドナルド・トランプ政権の立場としては、これほど都合のいい話はないが、韓国と日本は東アジアで発生する事実上「すべての対立」にかかわるリスクが高まる。韓国と日本の間にも差がある。日本は平和憲法の制約のために、完全な「集団的自衛権」を行使できないが、韓国は違う。韓国の若者が戦場で血を流すことになる可能性もある。「一つの戦域」構想は議論さえ容認してはならない話だ。
(引用ここまで)




 韓国左派の極北であるハンギョレの社説。
 先日の日本が提唱したワンシアター構想に文句をつけていますね。
 まあ、これが韓国左派の基本的な「アメリカ・日本を中心としたインド太平洋戦略」に対する態度です。
 ムン・ジェイン政権は特に「インド太平洋」、「FOIP(自由で開かれたインド太平洋)」って言葉への拒否感がありました。



 中国を刺激することをできるだけ避けようとしていました。
 まあ、これについてはムン・ジェインが対北朝鮮をなによりも優先としていたために、北朝鮮に影響力のある中国を無視することはできなかったって部分が少なくないのですけども。

 ユン・ソンニョル政権下では日米との連携を重視する外交政策、防衛政策となっていたのですが。
 イ・ジェミョン政権ではユン政権が日米を重視していたからこそ、それを覆す方向性に向かうわけです。



 韓国独自の「自主国防」を重んじる左派政権では日米との連携なんてまったく考慮しない。
 むしろ距離を置くのが普通です。
 ムン・ジェイン政権では米韓共同演習すら机上のものに縮小され、対中国・対北朝鮮のご機嫌伺いに終始していました。
 最後の最後までろくな演習をせずに任期を終えたほどです。



 イ・ジェミョンは北朝鮮には過度な思い入れこそないものの、韓国左派の常道として日米との連携は否定します。
 え、「韓米日関係をよく構築する」とか言っている?

対日「批判的だが協力必要」 野党候補の李在明氏―韓国大統領選(時事通信)

 そりゃまあ、自分の過激な言動で中道派の受けが悪いことを選挙陣営が指摘しているからでしょうね。
 大統領になったらそんなこと即座に忘れます。
 韓国を含めてのワンシアター構想は最低でも今後5年、あり得ないものとなります。
 そしてそれは台湾有事を招く可能性すらあるのですが……。
 こちらについては明日公開予定の楽韓noteにて。



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日本の中谷防衛相によるインド太平洋地域で防衛連携を深める「ワンシアター構想」、韓国でも大きく報じられる……ただし、イ・ジェミョンが大統領になったら

日本「朝鮮半島・台湾などを一体の戦域に」…在韓米軍の役割に変化か(中央日報)
日本の防衛相が米国側に朝鮮半島と東シナ海・南シナ海を一つの作戦および戦域とする「ワンシアター(One theater)」構想を提案したという報道があり、朝鮮半島と在韓米軍に及ぼすドミノ効果が憂慮される。米側が効率的な中国牽制のためにワンシアター構想を現実化する場合、在韓米軍の任務と性格も対北朝鮮防御より中国牽制任務に移るのが避けられないという指摘だ。

日本の朝日新聞は15日、政府筋を引用し、中谷元防衛相が先月末に訪日したヘグセス米国防長官に「日米豪、フィリピン、韓国などを一つのシアターとしてとらえよう」という構想を伝達したと報じた。ヘグセス長官もこれを歓迎し、石破茂首相との面談でもこれに言及したという。

ワンシアターとは陸上・海上・空中戦が展開できる地理的範囲を意味する。中谷防衛相が言及したワンシアター構想の地理的範囲は明確でないが、朝鮮半島と東シナ海・南シナ海を一つとする統合戦域を導入しようという趣旨とみられる。これは南シナ海や台湾海峡の有事の際、在韓米軍が投入される可能性があるという意味でもある。

実際、この戦域の主敵は中国になると考えられる。日本は東アジア地域に米国の戦力をくくりつけておく一方、中国牽制の負担を韓国・オーストラリア・フィリピンなどと分担しようという考えとみられる。あいまいな提案という声が日本国内でも出ているが、大きな枠組みでは中国牽制のための米側の東アジア戦力効率化基調と一致するというのが専門家らの評価だ。

匿名を求めた軍情報筋は「戦域改編は指揮部の統一が核心であるため、ワンシアターの下では在日米軍司令部と在韓米軍司令部の位階問題が出てくるしかない」とし「米側がアジア配備戦力の最適化問題を検討している状況で、今回の提案が在韓米軍の地位や性格に影響を及ぼさないよう韓国が米側に周知させる必要がある」と指摘した。

こうした統合戦域構想が現実化する場合、米国の東アジア戦力改編の主導権を日本が持つという懸念もある。トランプ政権1期目が採択したインド太平洋構想を立案したのが安倍晋三元首相だった点を考慮すると、米国が今回の日本側の提案を無視しがたいと、国内専門家らはみている。
(引用ここまで)




 中谷防衛相がヘグセス国防長官との会談時にインド太平洋地域を「ワンシアター」として、各国の防衛力連携を深めようとする提言を行った、とのニュースが朝日新聞のスクープで判明しています。

中谷防衛相、米側に「一つの戦域」構想伝達 巻き込まれリスク指摘も(朝日新聞)

 これまでの「東シナ海シアター」「南シナ海シアタアー」を統合し、中国に対抗しようとする構想といえるでしょう。
 朝日新聞では「まだ生煮えの構想」「日本の安保上の責任が拡大する」として避難的に報道されていますが。
 でもまあ、将来構想としてはありでしょうね。
 インド太平洋戦略、FOIPを標榜するだけでなく、実体を伴った防衛連携を見せつけることは対中抑止力としても働くわけですから。



 この構想提案が韓国ではやたらに大きくピックアップされていまして。
 「日本の防衛構想に巻き込まれる!」っていったところかな。
 これまで米韓同盟は対北朝鮮の抑止力を主たる目的として存在してきたのですが、その体質が変わりつつある。

 在韓米軍は台湾有事に備えての拠点としても使用する方向性が強くなりつつあるのですね。
 在韓米軍は陸軍中心なので対北朝鮮の備えって部分が大きいことには変わりはないのですが。
 台湾有事の際に港湾、空港を使いたいと米軍の意向と、このワンシアター構想は噛みあうでしょうね。

 ただ、イ・ジェミョンが大統領になったらこの構想に韓国が加わることはなくなるでしょう。
 イ・ジェミョンは「中国にも台湾にも謝々と言っておけばいい」「台湾海峡がどうなっても韓国には関係ない」と主張する「バランス論者」です。



 最終的には米韓同盟消滅まで見えているんですよね……。



 イ・ジェミョンは韓国に「不可逆な変化」を起こすのではないかとも思えるほどなのです。



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国務省高官が日本をはじめとしたアジアを歴訪、もちろん韓国はスキップされてしまう……これ選挙後も大きく変わらないかも?

米国務省東アジア太平洋高官、ベトナム·日本など歴訪···韓国はまた抜けてる(中央日報・朝鮮語)
米国務省東アジア太平洋局高官のショーン・オニール氏が16~25日、ベトナム・カンボジア・日本を歴訪する。

15日(現地時間)、国務省によると、オニール氏はホーチミンでベトナム側カウンターパートと両国間の包括的戦略パートナーシップの土台となる共通の関心事について意見を交換する。

続いてカンボジアで開かれる第37回米国・ASEAN(東南アジア諸国連合)対話で共同議長として両側間の包括的戦略パートナー関係強化方案を模索する予定だ。 (中略)

オニール高官の今回の歴訪には、ユン・ソンニョル元大統領の弾劾で大統領選挙の局面に入った韓国は、また含まれなかった。
(引用ここまで)




 今度は国務省東アジア太平洋局に属する高官がアジア歴訪するものの、韓国は今回もパス。
 アメリカは国防長官、情報長官に続いて韓国を訪れない決定を下したと。
 いやまあ、そりゃそうでしょう。
 下手に訪韓したら大統領選挙への干渉になりかねません。

 でもまあ……局の高官レベルであれば実務者協議で現状把握のために来てもよいんですけどね。
 それすら無駄だと思われている。
 政権交代したらなにもかもがちゃぶ台返しになって、ゼロからスタートすることをアメリカ側もよく心得ているのでしょう。



 要するにいまの韓国を訪問することは時間の無駄であると認識されているってことですね。
 これが新政権が発足したあとどうなるか、ですが。
 トランプ大統領がどのようにつきあうのか。あるいはつきあわないのか。
 米韓同盟の消滅まで行きかねない状況あると考えています。



 詳細はこちらのnoteに書いています(有料記事)。

 さらに言うのであれば米韓FTAは再度改訂される可能性もあります。
 それくらいアメリカは韓国に対して警戒感を抱いています。

 トランプ大統領の1期目において、ムン−トランプはそこまでスウィングしなかったのです。
 ムン元大統領には「北朝鮮を引っ張り出してアメリカと会談させる」との目的があったので、そこまでアメリカに表立って対抗はしていなかった、できなかった部分がありました。
 当時のムン大統領は一歩引いたところにいたのは事実です。反米ではありましたけどね。

 ですが、イ・ジェミョンにはそうしたブレーキは存在しません。別に北朝鮮にこれといった思い入れもありません。
 めちゃくちゃ「噛みあってしまいそう」なのです。
 東アジア情勢が動きそうなんだよなぁ……。



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「THAADミサイルの配備を邪魔しろ」と国家機密を漏洩した大統領府高官ら、5年後になってようやく起訴される……この行為が意味する「韓国の正しい統治」とは?

THAAD機密情報を漏えい 元国家安保室長らを起訴=韓国検察(聯合ニュース)
韓国のソウル中央地検は8日、文在寅(ムン・ジェイン)政権時代に米軍の地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国への正式配備を遅らせるために韓米軍事作戦の情報を外部に漏らしたとして、鄭義溶(チョン・ウィヨン)元国家安保室長を在宅起訴した。

 同地検は鄭氏と共に徐柱錫(ソ・ジュソク)元国家安保室第1次長、鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)元国防部長官も起訴した。

 鄭義溶氏らは2020年5月、国防部の地域協力班長に対し「軍事2級秘密」の軍事作戦情報をTHAAD配備に反対する市民団体に知らせるよう指示し、同情報を漏えいした罪に問われている。
(引用ここまで)




 ムン・ジェイン政権下で国防部長官(大臣に相当)、および大統領府国家安全保障室長、国家安保室第1次長であった3人が「情報漏洩」で在宅起訴。
 チョン・ウィヨンは大統領府国家安保室長であり、ムン政権末期の外交部長官(外相に相当)だった人物です。

 漏洩させた情報はTHAADミサイルの配備・輸送について。
 反対運動を繰り広げる市民団体に部品等の交換日時を知らせて、配備を阻止させるようにそそのかしたってことです。
 もうひとつ、中国大使館の駐在武官にも知らせた容疑があったのですが、こちらは外交的に必要な説明であったとして不起訴になっています。

 これがまあ、韓国のやりかたではありますね。
 保守派、左派を問わない手法です。
 すなわち、(自分たちにとって)正しいことであれば法律など飛び越えるってことなのです。

 電源もろくに引けず、延々と発電機で運用されているTHAAD部隊への補給や装備品交換を妨げるために、国家機密を市民団体に漏洩する。
 なんだったら中国にも漏洩する。
 これら市民団体はムン・ジェイン政権にとって重要な支持層のひとつでしたからね。



 で、市民団体はその情報を得て、90代の老婆を先頭に立たせて道路を占拠して搬入を食い止める。
 地獄か。

 法律よりもウリ(我々の意。ここでは「仲間意識」といった意味)。
 法律よりも正統性。
 これが韓国の根本にある方向性です。

 こうした「法律無視」パターンの強化増幅型リプレイが6月4日からの5年間、延々と行われることがほぼ確定しています。
 日米韓での防衛協力はおろか、米韓連携ですらまともにできるかどうか。
 というか、米韓軍事同盟が維持できるかどうか。

 韓国きっかけで東アジア情勢が混乱する可能性があるんですよね。
 この辺については今週末にnoteで上げる記事には詳細を書く予定。



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 中味は長編記事。最新の記事は「イ・ジェミョンの「嘘つき」実績、晒します」となっています。


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アメリカ有識者「誰もまともに話そうとしないが、現状の米韓関係は危機にある」……誰も韓国訪問しようとしないし、将来も危ういんですよ

ビクター・チャ氏「誰も話さないが…韓米同盟は静かな危機」(中央日報)
米国内の韓半島(朝鮮半島)専門家、米戦略国際問題研究所(CSIS)のビクター・チャ氏が27日(現地時間)、「韓米同盟が静かな危機に直面している」と診断した。またトランプ政権2期目が韓国に対して在韓米軍の「戦略的柔軟性」に関する圧力を加える可能性が高いと予想した。

チャ氏はこの日、「韓国の次のステップは何か」というテーマで行われたオンライン対談で、米エネルギー省の韓国「センシティブ国」指定、韓米高官級接触の不在、関税問題、ヘグセス国防長官のアジア歴訪からの「韓国除外」などに言及しながら「誰もまともに話さないが、韓米同盟はいま静かな危機を迎えている」と述べた。

また「コルビー氏が国防次官候補だが、彼ら(米国防総省)はほぼ確実に韓国に(在韓米軍の)戦略的柔軟性に関する圧力を加えるはず」と話した。トランプ大統領が増額を要求してきた防衛費分担特別協定(SMA)問題と北朝鮮問題も韓米同盟の危機を深める要因に挙げた。

戦略的柔軟性とは、在韓米軍の役割を韓半島(朝鮮半島)防御に限定せず、米国の戦略的必要に応じて他の地域にも投入できるよう躍動的に運用しようという概念だ。米国がインド太平洋戦略を強化して中国牽制に集中しながら、最近は戦略的柔軟性をめぐる議論が米国で活発になっている。 (中略)

一方、チャ氏はこの日の対談で、韓国の政治的危機状況は大統領選挙が行われない限り解決が容易でないと述べた。チャ氏は国会の弾劾訴追で職務が停止した尹錫悦大統領が復帰する場合は危機が悪化するとし、「街頭と国会でデモが行われることですべての政治的エネルギーは尹大統領の権限行使を最大限に遮断することに投入されるだろう」という見方を示した。
(引用ここまで)


 なんかね、韓国国内では「米韓関係ってそこまで危険でもないよね? いま現在でコリアパッシング起きているけど、次の大統領が誕生すればなんとかなるでしょ」みたいな認識があったりするのです。
 ヘグゼス国防長官が韓国をまたいで日本、フィリピンを歴訪しています。
 なんか、アジアを訪問している時の発言は比較的まともなんだよなぁ……。
 防衛機密漏洩しているけど。

日本との連携強化で一致 米比国防相が会談(時事通信)

 一応、ここでは韓国に言及してはいますけどね。
 これに加えてギャバード国家情報長官も日本、タイ、インド、フランスを歴訪。

米国防長官の前に国家情報長官も「韓国パッシング」…日本で当局者らと会う(中央日報)

 原則として、いまの韓国政府に会うのは無駄だって考えていることが分かりますね。


 でもまあ……ここまででないにしても、韓国をスキップする方向性は継続するでしょ?
 たとえばユン大統領への弾劾が棄却されたとしたら、残り任期は約2年ちょい。この間、ずっとレイムダックなのですよ。
 それも史上例を見ないレベルのレイムダック。
 国会からはさらに糾弾されるでしょうしね。

 じゃあ、その一方でイ・ジェミョンが大統領になったとしたら。
 こちらもこちらで無理ゲーです。なにしろ、外交安保補佐官としてキム・ヒョンジョンが登用されていますからね?
 キム・ヒョンジョンの登用についてはnoteで書いています。こちらもよろしく。今日公開したものです。



 現状のままでは3部作になる勢い。なんとか前後編で収めたい……。

 日韓関係、米韓関係共に崩壊まっしぐらって状況に向かいます。
 なにしろ、あのGSOMIA破棄宣言を主導した人物ですからね?>キム・ヒョンジョン

 「日本へのラブコールも」とか「意外と現実的な外交を繰り広げるのでは?」みたいな声も聞こえてますが。
 もうキム・ヒョンジョンを外交安保補佐官として登用した時点でそんなわけがない。
 終わりですよ。

 それがどうも韓国国内では認識されていないっぽいのですよ。
 わざわざCSISのビクター・チャ氏が警告しなければならないほどに。



 実際の発言はこの動画の中。もうちょっと精査しますかね。
 まあ……韓国ではなんかテキトーに1回くらい「米韓関係はリンチピンだ」って言ってもらえればすべて解決するので、そうトランプ大統領に言ってもらうとよいですよ。

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アメリカによる韓国への「センシティブ国」指定、思っていたよりもやばい事件を韓国人が起こしていた可能性も……

米国、国防権限法に「センシティブ国」に対する保安強化規定を新設(朝鮮日報)
 米エネルギー省傘下の研究機関など国の安全保障に関わる施設について、2025年度米国防権限法(NDAA)に「センシティブ(微妙な、慎重に扱うべき)国」に対するセキュリティー強化に向けた新たな規定が設けられたことが20日までに分かった。米国務省のルビオ長官が昨年、米議会上院情報委員会副委員長だった当時「米国の技術優位を維持するため情報セキュリティー対策が必要」として超党派の支持を受け法案を成立させたという。米エネルギー省が今年1月にセキュリティー国リストを更新した際の韓国の追加指定も、国防権限法におけるこの新たなセキュリティー強化関連条項に伴うものとみられる。

 2025会計年度の米国防権限法第3112条の「国のセキュリティー研究所および核兵器製造施設への立ち入り禁止」という新たな条項に「米エネルギー省長官は一般人の接近以外に、『該当する外国』または『現行のセンシティブ国リスト』に記載された国の市民または代理人についても背景調査が行われていない場合は接近を認めてはならない」と記載されている。この条項で「該当する外国」とは中国、ロシア、北朝鮮、イランの4カ国と明記されている。また「現行のセンシティブ国リスト」は米エネルギー省が管理するため公開されていない。

 この条項によると、センシティブ国関係者の立ち入りが制限される施設はエネルギー省傘下の研究機関など国の安全保障関連施設、米海軍艦艇における原子力関連の技術および物質管理施設などだ。この規定は来月15日に発効する。
(引用ここまで)


 なるほど。
 韓国へのセンシティブ国家指定の背景として、「セキュリティ研究所、および核兵器製造施設への接近を禁じる」法律の改正があったと。
 で、その法律改正の目的(少なくともそのひとつ)として「韓国人の接近を禁じる」ために、韓国へのセンシティブ国家指定がされたのだと。
 なんでも韓国人研究者がやらかしたらしいとの話が出ています。

米エネルギー省、1年前に原子炉設計情報の韓国持ち出し未遂を摘発(中央日報)

 原子炉技術の流出を寸前で食い止めた……とのことですが。
 どうももう一件どでかい事件をやらかした韓国人の存在があったのではないかともされています。


韓国のセンシティブ国指定の裏に、深刻な米セキュリティ違反が複数件あった(中央日報)
韓国政府は原子炉技術の持ち出しを図った事件が影響を及ぼしたとみているという。しかしこれよりも深刻なセキュリティ規定違反があと数件あったということだ。

この事件は秘密に分類され具体的内容は確認できないという。
(引用ここまで)

 原子炉技術の持ち出し事件よりも重篤、かつ事件そのものが秘密に分類されるセキュリティ規程違反ってなによ……。
 普通に考えたら核兵器か核燃料に関する事柄だと思われるのですが。

 こうした産業スパイ的な事柄、表立っているものだけでも韓国は普通にやってます。
 楽韓Webが発掘したアメリカでRD-180を流出させようとしていた事件もありました。
 韓国人宇宙人計画で宇宙旅行者としてロシアのロケットに乗客として搭乗する際に教材を借りパクしようとして乗客交代させられたなんて事件も思い出されるところです。
 あるいはインドネシアがT-50を買うかどうかを確かめようとインドネシア特使のPCを盗もうとして失敗した事件とかありましたね。

韓国情報機関員(旧KCIA)、インドネシア大統領特使のPCを盗もうとして失敗したことを暴露される(楽韓Web過去エントリ)

 その一環であると考えれば「まあ……そういうこともあるだろうなぁ」と理解できます。
 事件そのものが秘匿されている以上、推測しかできませんけどね。

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韓国、アメリカからの「センシティブ国家」指定は1月に行われていたのに気づくことすらできなかった……米韓関係は終わりに向かっているのでは?

韓国「センシティブ国指定」2カ月知らなかった…「鈍感政府」の不安な情報収集能力(中央日報)
米エネルギー省は14日(現地時間)、中央日報の関連の質疑に対して韓国が「センシティブ国およびその他指定国目録」(SCL・Sensitive and Other Designated Countries List)に含まれたことを確認した。「前任(ジョー・バイデン)政府は1月初めに韓国をSCLの最下位範疇である『その他指定国』に追加した」としながらだ。同省は「現在、韓国との両者間の科学技術協力に対して新たな制限はない」としつつも、該当国家の国民の「訪問と協力が必要な場合、事前に内部検討を経る」と明らかにした。 (中略)

該当の研究所には「訪問6週間前の事前承認」が必要なセンシティブ国に韓国が含まれたとすでに公示されていた。韓国政府はこのような決定をやや衝撃として受け入れる雰囲気だ。同盟を重視していたバイデン政府のときに決定していたためだ。決定が1月初めなら、すでに昨年相当期間検討作業が進められていた可能性が高いが、関連の気配にさえ気づくことができなかった。 (中略)

2カ月以上前にセンシティブ国に分類された事実さえ知らなかった韓国政府のこのような反応は安易に映る余地が大きいという指摘もある。 (中略)

一部では韓国水力原子力(韓水原)と韓国電力(韓電)が米国ウェスチングハウスと大型原発基礎固有技術侵害問題で知識財産権の侵害訴訟に巻き込まれたことが影響を与えたかもしれないという見方がある。 (中略)

韓国で公然と自己核武装議論が出てくることが米国の核拡散懸念に火をつけたという意見もある。昨年6月、朝ロが事実上軍事同盟に準ずる条約を結んでから、韓国内で核武装論が再び出てき始めた。
(引用ここまで)


 韓国人の自尊心を大いに損ねている「センシティブ国家」指定問題。
 すでにエネルギー省傘下の研究所などでは「韓国人が入館する場合は6週間前に事前承認が必要」との掲示があったとのこと。
 まあ、でしょうね。

 以前から韓国メディアではAUKUSへの韓国の加入は事実上、認められたも同然みたいな言論が多数を占めていたのです。
 特に先端技術分野での協力を行うピラー2については加入を誘われている。
 これをテコにして原潜関連の技術供与のあるピラー1にも入って、アメリカから原潜の関連技術を入手したり、米韓原子力協定を改定することもできるはずだ、とかなんとか。

韓国20年来の念願、「原潜保有」にメディアからは「技術に問題はない。外交問題があるだけだがAUKUSに加入さえすればすべて解決だ」と語り始める……おまえがそう思うんならそうなんだろ(楽韓Web過去エントリ)

 実際の韓国の地位は「センシティブ国家」でしたとさ。
 具体的な問題点はふたつ。

・バイデン政権下、すなわち同盟関係の維持に積極的な関係でも指定が行われていたこと。
・韓国政府がその動きをまったく知ることができず、メディアからの問い合わせで判明したこと。

 韓国の情報収集はできていても「上には知りたいと思っているであろう情報しか報告しない」体制ができているようで。
 GSOMIA破棄なんかもその文脈で行われていた感じです。


 特に衝撃的なのはこの決定がバイデン政権下で行われていたってこと。
 比較的、同盟関係に積極的だったバイデン−ユン政権での間でもこのような扱いであったってことですからね。
 それだけ核不拡散を踏みにじろうとする韓国側の態度に、アメリカは警戒心を高くしているってことでもあるのです。

 もうひとつ米韓関係のニュース。

米国防長官の初のインド太平洋歴訪、韓国には来ない…「コリアパッシング」憂慮(中央日報)

 「トランプ大統領からの電話が鳴らなくて……」の続編。国防長官が韓国に来なくて。
 あと2ヶ月かそこらで消滅する政権の閣僚に会いに行くほど暇じゃないってことでしょう。会ったところで「がんばれ」以上のことを言えるわけでもないし。
 すべての外交関係者が韓国に対して同じ気分を抱えていると思いますよ。

 おまけに2ヶ月経ったらすべてが台無しになるのもまた目に見えてますからね。
 これはnoteのほうで詳細を書く予定ですが、イ・ジェミョンの外交メンターはあのキム・ヒョンジョンです。
 ムン・ジェイン政権下でGSOMIA破棄宣言を主導したなのですよ。もう日韓関係も米韓関係も終わりです。

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