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カテゴリ:米韓関係の記事一覧

韓国メディア「韓国政府が米韓通貨スワップ協定を強く望めばアメリカも受け容れるに違いない」……そう?

カテゴリ:米韓関係 コメント:(51)
「韓米通貨スワップ締結」急ぐべき…韓国メディア、バイデン大統領訪韓契機に要求(中央日報)
バイデン米大統領の訪韓を契機に韓米通貨スワップ締結を急ぐべきという韓国メディアの主張が出てきた。

韓国日刊紙東亜日報は14日、「為替相場に赤信号、資本流出防ぐ『防波堤』として韓米通貨スワップが急がれる」という見出しの社説 (中略)

韓国日刊紙世界日報は13日、「高物価にドル高まで、韓米通貨スワップ再稼働しなくては」という見出しの社説 (中略)

韓国経済紙ヘラルド経済も13日に「為替相場パニック、『安全弁』韓米通貨スワップ再び稼動しなくては」という見出しの社説
(引用ここまで)


 韓国メディアが一斉に「米韓通貨スワップ協定が必要だ」という社説を出してきたな、という感触があったのでそのあたりをちらっと集めようかと思ったのですが。
 ちょうど中央日報がやってくれたので、それをピックアップ。
 もちろん、中央日報も同じような社説を書いています。

米国金利引き上げ「ビッグステップ」、緊縮の時代に備えなければならない(中央日報・朝鮮語)

 アメリカの緊縮、金利上昇対策として米韓通貨スワップ協定を推進しなければならない、というもの。

 アメリカの現地時間4日にFRBが政策金利を0.5%上げたことで、韓国メディアは一斉に危機感を露わにしていました。
 その一方でユン・ソンニョル政権が対米宥和政策を打ち出しています。
 比較的楽に通貨スワップ協定を結べるのではないか、という思惑が見え隠れしています。
 昼の更新でも扱ったように「アメリカはユン政権の韓国を大事に扱わざるを得ないのだから、常設の通貨スワップ協定を要求するのがいい」くらいのことを言っているところもありますね。


 ピックアップした記事の中でも「準常設通貨スワップが実現すれば……」としているメディアもあります。
 これまでのムン・ジェイン政権はアメリカを顧みなかったので、コロナ禍での通貨危機に備えることしかできなかった。
 しかし、ユン政権は別なのだ……といった考えかたが透けて見えてきていますね。

 なんだろうな、この「韓国が望めばそれは叶う」みたいな全能感。
 アメリカ側の都合とか信頼度とか、韓国が自由主義陣営にこれまでやってきた所業とか、韓国の(自称ではなく)力量とか完全無視。
 政権交代したのだからって、もうそれらがなくなったかのような扱いになってます。

 韓国的には「その証拠がバイデン大統領の訪韓が日本よりも先だということだ」という感じなのかな。
 ま、そのラインでやってみるとよいと思いますわ。がんばってね。

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韓国メディア「IPEF・クアッドに参加してほしいとアメリカがいうなら、恒常的な米韓通貨スワップ協定を要求しよう」……まあ、その、なんだ……がんばれ

IPEF・クワッドをてこにして通貨スワップ・核の傘保障… 「安經同行」を転換しよう(ソウル経済)
ユン・ソクヨル大統領が大統領選挙から自由民主主義を前面に出した「強力な韓米同盟復元」を主張してきたのもこのためだ。過去10年間放置された「包括的韓米同盟」を直接結びつけるという意味でもある。基底には10年間、亀裂に亀裂を重ねてきた韓米同盟を回復しなければ、激変する北東アジアの外交安保的状況を打開できないという認識も定められている。 (中略)

文在寅(ムン・ジェイン)政府が見せた「バランス」「仲裁者」のような各自が生き残るといった方式では、中国の覇権拡張と北朝鮮核の脅威を遮断できないというのが、現在韓国が置かれた冷静な外交的現実だということだ。 (中略)

米国の反中経済協力手段であるインド太平洋経済フレームワーク(IPEF)は、半導体など核心素材の共同サプライチェーン構築、デジタル経済、気候変動などの協力を盛り込んでいる。これに半導体とバッテリー分野で最高の競争力を持った韓国としては、IPEFを韓米首脳会談のテコに使わなければならないとの主張が出ている。米国の参加要求が予想されるIPEFに電撃参加するが、米国から「経済安全保障」を約束される「大幅なビッグディール」をしなければならないということだ。少なくとも米国から中国の反発と北朝鮮の脅威を相殺する案である△強力な核抑止力確保△恒常的な韓米通貨スワップなどを保障されなければならないという主張だ。

シン・ガクス元外交部次官は「北朝鮮核問題を真剣に扱い、戦術核を再配置する水準の抑止力強化をしなければならない」とし「恒常的な韓米通貨スワップは(中国貿易報復など)金融市場の防御装置になることができる」と米国に韓日関係改善のための役割も要求しなければならないという助言もある」と言った。
(引用ここまで)


 バイデン大統領の訪韓が日本よりも前である、ということに韓国が浮かれまくっているという話は何度かしています。
 ホワイトハウスでの定例記者会見でもそんな質問が出ていて、サキ報道官から「そんなことに大きな意味合いを持たせはしない」といった話が出てしまったほどには舞い上がっています。

 どうもムン・ジェインからユン・ソンニョルに政権交代があったことで、圧倒的に有利な立場になったらしいと思っている模様。
 まあ、思えば当時のムン・ジェイン大統領はトランプ大統領に対して「日本よりも前に訪韓してほしい」って懇願して断られていたなんてことがありましたっけ。
 しかも、それをリークしたとされる外交部高官を懲罰していたっていうね。
 「訪韓を懇願したような事実はないが、リークした外交部の人物は処罰する」とかもう意味不明でしたね。

 で、その期待が膨れ上がりすぎて「アメリカが韓国にインド太平洋経済フレームワーク(IPEF)に参加してほしいというのなら、恒常的な通貨スワップ協定を結ぶことを要求しよう」とまで言っている模様。


 最近になって「韓国は強大国になった」「もう中国やアメリカのご機嫌伺いをしなくてもいい」「鯨の間ですり潰される海老ではなくイルカにはなった」とする意見が多く出ています。
 最後の「鯨の間〜」という話はムン・ジェイン前大統領の最後のインタビューでも出てきた言葉ですね。「米中という二者択一を求められてはならない」としていました。
 それくらいの立場に韓国はなったのだ。もうアメリカに振り回されずに済む、くらいの気分になっています。
 さらに政権交代があったので鬼に金棒だ、と。

 それとまったく同じことをバイデン大統領が就任した際に言っていたのですけどね。
 アメリカの政権がトランプからバイデンに変わって人権重視になる。
 慰安婦問題や徴用工問題といった人権マターについて被害者である韓国をより重要視するに違いない、といった論評がアメリカの大統領選挙直後から韓国メディアにあふれていました。

 で、この1年間と5ヶ月ほどでなにか変わったのか……というと。
 まあ、なにも変わっていませんよね。
 日米関係はトランプ政権時代と大きく変容せず、むしろAUKUSの設立などインド太平洋戦略を重要視するようになっている。
 明らかに韓国の地政学的な立場を無視する方向に向かっているわけですが。

 「IPEF参加と引き替えに、FRBが行っている恒常的な通貨スワップ協定の5つの国・地域」に韓国が加われるのかどうか。
 まあ、やってみればいいと思いますよ。

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韓国メディア「バイデン大統領が日韓関係の正常化を仲裁してくれる」……この1年、無視されていたのに?

韓日を訪問するバイデン米大統領、両国関係正常化を仲裁か(中央日報)
韓国と日本を歴訪するバイデン米大統領には大きな課題がある。悪化した韓日関係の改善だ。これは北東アジアの安定に向けた韓日米安全保障協力の必須要素となる。しかし韓日関係は現在、強制徴用賠償と慰安婦および歴史歪曲など過去の問題で最悪の状況を免れなくなっている。

バイデン大統領が韓日両国を訪問するのもこれと無関係でない。両国指導者との会談では、いかなる形であれ関係改善を促すと専門家らはみている。「アジア再均衡」政策でアジアを重視したオバマ政権も2015年の韓日慰安婦合意当時に水面下で関与した。韓日関係が悪化すれば安全保障の側面で弱点になるからだ。

今でも状況は変わらない。北朝鮮の核の脅威に効果的に対応するためには韓日米の安全保障体制が必要だというのが米国の判断だ。域内の覇権を握ろうとする中国を牽制するためにも3カ国の緊密な協力は欠かせない。米国の立場では、インド太平洋戦略の枠組みの中で脅威となる北朝鮮と中国を抑止するためには、韓日関係の正常化でこそが最も基本的な前提条件ということだ。 (中略)

バイデン大統領のアジア訪問をきっかけに米国・日本・オーストラリア・インドの安保協議体「クアッド(Quad)」に対する関心も高まっている。 (中略)

しかし韓国とクアッドの協力強化は容易でない見通しだ。これには加盟国の積極的な協力が必要だが、日本は韓国を牽制していて、インドも中立外交を堅持しているからだ。米ホワイトハウスのサキ報道官も韓国のクアッド合流の可能性について「クアッドはクアッドのままに維持される」とし、慎重な反応を見せた。

こうした状況で21日に開催される韓米首脳会談で、バイデン大統領が尹大統領のクアッド発言にいかなる反応を見せるかに関心が集まっている。
(引用ここまで)


 韓国メディアではユン政権発足に伴って、韓国が自由主義陣営に戻ってこれるのではないかという期待が出ています。
 クアッドに加盟できるのでは、とか。
 あるいはドイツG7にも参加できる(発表はなかったが正式発表を待ってくれ、と外交部談)のでは等々。
 その一環として訪韓、訪日するバイデン大統領が日韓の仲裁をするのではないか、という記事。

 んー、そこまで韓国の地位がアメリカにおいて高く、かつ日韓の協力が必要であるというならムン・ジェイン政権でほとんどなにもやらなかったことと矛盾する気がしますね。
 在韓基地を「金の無駄遣い」くらいに位置づけていたトランプ政権であればともかく、バイデン政権が発足してからも米韓関係は1年以上放置されてきたわけです。
 まあ、なにかといえば終戦宣言を求めてきた異様な政権だったから放置せざるを得ないというのは確かでしょうけども。

 韓国の政権が変わったからといって、そんなに180度方向性変わるのかな、という疑問は正直ありますね。
 オバマ政権ですら後半は韓国への関与を諦めつつありましたからね。米韓首脳会談後の記者会見の場という公衆の面前で「韓国は中国に悪いといえる国になれ」くらいに言われていましたし。
 特に日韓関係については匙を投げていた感がありました。
 そのオバマ政権の継承政権であるバイデン政権が日韓関係にそこまで固執するか、というのはかなり疑問です。


 あ、そうそう。
 なんでもNATO首脳会議で日韓首脳会談があるのではないか、とされています。
 大元は毎日新聞の報道のようですが、えらい勢いで韓国でも報じられていますね。

日本メディア「6月NATO首脳会議で日韓首脳初対面の可能性」(聯合ニュース・朝鮮語)
毎日新聞は日本政府が相変わらず日韓首脳会談に慎重な立場だとし、「首相側近は『(ふたりの首脳が)会っても(会議場に)立って話す程度だろう』と予想した」と伝えた。

一部では、両国首脳がNATO首脳会議の前にドイツで開かれる主要7カ国(G7)首脳会議で会う可能性が占められたが、G7招待国の対象から韓国は最終除外されたことが分かった。
(引用ここまで)

 G7の招待国については制式に除外されたそうですよ。除外って。
 「我々は実質的にG8」だったはずなのですけどね……。

 いまだに韓国では「バイデン大統領が日本よりも先に韓国を訪問する」ことに大きな意味を期待しているようですが。
 来週の日曜日には結果がほぼ出るわけですが。ま、楽しみにしておきましょう。

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韓国メディアから「政権交代したから米韓通貨スワップ協定、いけるはず」という記事が山ほど出る……アメリカの態度、そんなに即座に変わりますかね?

為替レート上昇で火がついた韓米スワップを巡る議論…「今回は違う」との異見も(聯合ニュース)
米国はまず、EUや英国、日本など主要基軸通貨国と常時の通貨スワップ協定を締結している。 これらの国と通貨スワップは、米国も現実的な必要によるものだ。 ユーロやポンド、円が必要とする時があれば安定的に使ったということだ。

イ・チャンヨン韓国銀行総裁は先月、人事聴聞会で、米国と常時スワップ可能性を問う質疑に「米国と常設スワップを持った国々は、全世界的な金融ハブとしているような国家」とし、「(韓国が)常時スワップがされにくい状態で希望しても無理だろう」と話した。

簡単に言って、韓国のウォンの国際的地位が米国が常時スワップを許容するレベルではないという、そして私たちが要請しても米国が受け入れる可能性が大きくないという現実論だ。
(引用ここまで)


 1ドルが1300ウォンを超えそうな勢いの中、韓国メディアから「通貨スワップ協定を結ばなければ……」という声が出ています。
 先日も企画財政部長官(財務相相当)から「米韓通貨スワップ協定を結びたい。日韓間でも……」というような話がありました。

 NAVERニュースで「스와프(スワップ)」で検索すると、山ほどニュース出てきますね。
 22日に予定されているバイデン大統領の訪韓時に「米韓首脳会談でスワップ協定を議題に出すんだ」っていうものが多数。


 日本語版でもいくつかあるので、チェックしてみましょうか。

「文政権で崩壊された通貨スワップ、韓米首脳会談で議論を」(中央日報)
急激なウォン安…米国・日本との通貨スワップの必要性が急浮上(中央日報)

 政権が変わったからアメリカ、日本のどちらともなんとかできるんじゃないか、という希望が出つつある。
 アメリカ側とは安保体制を立て直すことができればなんとかなる可能性もないではないですが。
 ムン・ジェイン政権で失われた信頼がそうそう回復できるとも思えませんよね。

 記事にもありますが、「韓国は常設スワップ協定を結べるほどの実力がない」という話にもなっていまして。
 「いまはスワップ協定を結ぶよりも韓国ウォンの力を強めるべき時だ」との意見も出ています。
 ……ハードカレンシーですらないウォンをどうするつもりなんでしょうかね?
 イ・ジェミョンは大統領選挙当時に「ウォンを基軸通貨にするのだ」とか言ってましたが。

 まあ、常設はともかくバイデン大統領の訪韓で米韓スワップ協定が結べるかどうか、ユン政権の初期信頼度を測るバロメータになるんじゃないか、という気はします。
 さて、どうなりますかね?

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韓国メディア「日英同盟が復活しつつある。このままでは韓国は自由主義陣営から弾き出されてしまう!」……それが願ってきた「中立」なのでは?

120年前のロシアけん制再び…復活する英日同盟(朝鮮日報) 韓国版
英国と日本がロシア・中国けん制を目的に120年前に締結した同盟関係を復活させようとしている。20世紀の始まりと同時に1902年に締結された英日同盟は第1次世界大戦後の1923年まで世界における両国の立場強化に大きな役割を果たしたが、最近も急激な国際情勢の変化に対応するため両国の利害関係が一致し、新たな次元の同盟が強く求められているためだ。

 英国のボリス・ジョンソン首相と日本の岸田文雄首相は5日(現地時間)にロンドンで首脳会談を行い、両国の「円滑化協定(RAA)」締結に向け大枠で合意した。これには両国の防衛関係者が入国する際にビザを免除し、兵器や弾薬を即座に搬入できるとする内容が含まれている。RAAは事実上の軍事同盟に準ずるとも評価されている。これによって両国は共同軍事訓練をさらに増やし、円滑に行うためいつでも大規模部隊が相手国に入国できるという。日本がこの協定で合意するのは今年1月のオーストラリアに次いで英国が2カ国目だ。英日間の軍事面での接近はここ6-7年で一気に進展した。2015年から外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)が4回開催され、昨年9月には英国の最新鋭空母クイーン・エリザベスが日本に初めて寄港した。 (中略)

 120年ぶりに英日同盟が復活する背景には当時とよく似た世界情勢が影響している。(中略)今回もロシアと中国の膨張を阻止するため両国の利害関係が一致した。ブレグジット(英国による欧州連合からの離脱)以来、アジアにおける影響力強化と大英帝国の繁栄復活を望む英国の「グレート・ブリテン戦略」とも軌を一にしている。

 英日による軍事協力の次の段階としては日本のオーカス(AUKUS)参加が予想されている。AUKUSは米国、英国、オーストラリアの3カ国による安全保障同盟で、原子力潜水艦技術の共有を目指すものだが、日本がこれに参加し「JAUKUS」になるとの見方も浮上している。ジョンソン首相はこの日「(AUKUSへの日本参加について)英国は前向きであり、排他的ではない」と発言した。

 英日同盟の強化は韓国がアジア太平洋地域における自由民主主義諸国の軍事同盟ラインから疎外される要因になるとの懸念もある。韓国は中国けん制を目指すクアッド(米国、日本、インド、オーストラリア)とAUKUSのどちらにも入っていない。アジア太平洋地域で韓国を外し米国、日本、オーストラリア、インド、英国の5カ国による軍事協力だけで自由民主陣営の防衛が可能という最悪のシナリオが固定化しかねないということだ。
(引用ここまで)


 ゴールデンウィークに岸田総理は東南アジアとヨーロッパ、林外相は中央アジアとフィジー・パラオ、騎士防衛相はアメリカにそれぞれ外遊しています。
 特に岸田総理の訪英はかなりの成功を収めたといっていいのではないでしょうか。
 日本からの輸入規制を解除をアナウンスし、自衛隊とイギリス軍についてRAA締結に向けて大筋合意。
 対ロシア、対中国について日英での連携を取ることを内外に示したことになります。

 RAA、円滑化協定については去年から交渉が開始されていましたが、それが今回の訪英で実った形になっていますね。
 イギリスはブレグジット以降、インド太平洋地域へのコミットメントを明白にしています。CPTPPへの加盟申請、空母クイーンエリザベスのアジア派遣と行動にもしっかりと表していますね。
 今回のRAA大枠合意で日英は準同盟関係になったといっても過言ではないでしょう。
 日本−アメリカ−オーストラリア−イギリスが線で結ばれ、面を築きつつある。

 で、なぜかその日英連携に韓国メディアの朝鮮日報が渋い顔をしているという。


 「このままでは日本、アメリカ、イギリス、オーストラリア、インドの5カ国で自由主義陣営の防衛が可能という最悪のシナリオが固定化されかねない」としています。
 ……いや、自由主義陣営から一定の距離を置いて「自主防衛」を目指していたのはムン・ジェイン政権5年間の成果ですよ?

 2018年以降はアメリカとの大規模演習をすべて避けてきたし。
 海上自衛隊艦の観艦式参加を実質的に拒絶して。
 空母クイーンエリザベスは釜山に入港すらしなかった(コロナ禍が理由)。

 北朝鮮に阿るために自由主義陣営から離れてきた。
 なんだったら「ちょっとおかしい人物」ってヨーロッパ某国の首脳に言われるほどに制裁緩和を唱えてきたわけで。
 自由主義陣営から信用されなくなったのは、いってみれば「成果」なのですよ。
 負の成果じゃないかっていわれたらその通りなのですが。

 それでもムン・ジェイン政権の行動の結果なので受忍してもらうしかないですね。
 韓国では「血盟で結ばれた韓米軍事同盟こそが一線級のもので、米日同盟はアメリカが戦犯国である日本を監視するためのもの」という見方が根強くあります。
 ですが、そうした見方を大きく揺るがすほどにムン・ジェイン政権はやってのけた、ということなのです。

 クアッドもCPTPPもAUKUSにも入らない、というか入れない。
 現在の韓国は左派政権だけでなく常に願ってきた「中立」の立場を得られているんじゃないですかね?
 まあ、それは「スイスのような誰でも認めざるを得ない強力な中立」ではなく、どこからも相手にされないおミソ扱いとしての中立ですけど。

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マキアヴェッリ語録(新潮文庫)
塩野 七生
新潮社
2016-05-20

韓国次期財務相「米韓通過スワップは重要」「日韓でも結べれば肯定的な影響があると思う」と通貨スワップを懇願

韓国経済副首相候補「米韓通貨スワップ重要」国会聴聞会で(韓国経済新聞)
チュ·ギョンホ副首相兼企画財政相候補は2日、国会の人事聴聞会で、株式譲渡税と仮想資産課税猶予、不動産税制正常化、外国為替市場安定など経済懸案に対して立場を明らかにした。特に、米韓通貨スワップについては「21日に開かれる米韓首脳会談の議題として取り上げるかどうか検討する」と述べた。日韓通貨スワップについても「外国為替市場に前向きな影響を与えるだろう」と述べた。 (中略)

米韓通貨スワップについては「われわれは基軸通貨国ではないため、米国のような基軸通貨国と通貨スワップ装置を作れば、為替安定などに重要だと考え、肯定的に考える」とし、相手国の立場などを考慮し、韓米首脳会談の議題に引き上げるかどうかを検討すると述べた。

米韓通貨スワップは、2008年の初締結以降、3回延長されたが、昨年12月、追加延長が行われなかったため終了した。日韓通貨スワップは、日韓関係の悪化などで2015年以降途絶えた状態だ。チュ候補者は「日本との通貨スワップ装置も外国為替市場では肯定的な影響を与えると思う」とし「ただ両国間の政治·外交的な問題がかみ合っているため、好循環で進めなければならない」と述べた。
(引用ここまで)


 ユン・ソンニョル政権における副首相兼企画財政部長官候補の国会聴聞会が行われています。
 曰く、為替の安定のためには米韓通貨スワップ、日韓通貨スワップが有効なオプションになるだろう、と。
 まあ……そりゃそうよね。あったかいごはんを食べれば身体が温まる、くらいのあたり前の話ですが。
 問題はどうやったらアメリカの興味をそこまで韓国に引きつけられるのか、ということで。

 新型コロナウイルスで市場の不安、恐怖が一気に拡がった2020年3月にはアメリカは600億ドルの通貨スワップを韓国と結びました
 あのシーンで倒れてくれるな、というメッセージでした。
 韓国にかぎらず、多くの国(9カ国)と締結していました。
 経済的に不安定になって防疫を疎かにするな、という意思を見せつけたというべきか。


 で、当面の恐怖、混乱が遠のいたと判断した去年12月に通貨スワップを終了させたと。
 現状、アメリカは世界経済に影響が出るようであればさまざまな国に対して盾の貸し出しはする、という方針だったといえるでしょう。
 韓国もそのうちの一国であったと。

 さて、アメリカFRBには常設的に通貨スワップ協定を結んでいる5つの国・地域がありまして。
 日本銀行、カナダ銀行、イングランド銀行、欧州中央銀行、スイス国立銀行となっています。量、期限共に制限なし。
 まさに必要なところと必要な分、締結しているといったところですね。

 で、日本とも通貨スワップが結べるようであれば結びたい、と言い出したのですが。
 どうですかね。なんか韓国の大学教授は2020年に「円は弱っているから必要ない」とか言ってましたっけ。
 そのときと比べてもさらに円安になっているので、韓国には必要ないんじゃないですか?

 以前にカン・ギョンファ外交部長官が慰安婦合意を実質的に破棄すると言いに日本にきた時にも「通貨スワップを〜」と申し出をしてきた、なんてことがあったので韓国政府にとっては念願ではあるのでしょうけども。
 まあ、それ以前にやることはいっぱいあるので、そっちを片付けてからにしてもらえるかな?

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韓国「バイデン大統領が韓国を先に訪問するのになにか理由があるのでしょうか?」→ホワイトハウス報道官「深読みしないでほしい。あとクアッドに韓国を招待する予定は現時点ではありません」

バイデン氏の韓日訪問順序 「深く考えないでほしい」=ホワイトハウス(聯合ニュース)
米ホワイトハウスのサキ報道官は2日(現地時間)の会見で、バイデン米大統領が今月下旬に日本より先に韓国を訪問する理由を問われ、「米国の多くの大統領は長きにわたり韓国を訪問してきた。米国と韓国は非常に重要なパートナーシップとつながりを持っている。関係強化のために引き続き努力する」と述べた。

バイデン氏の韓日訪問の順序については「あまり深く考えないでほしい」としたうえで、韓国、日本のどちらとも強力な関係を結んでいると語った。 (中略)

 バイデン氏が東アジア歴訪の最初の訪問先として韓国を選んだのは、バイデン政権が韓米関係を重視している表れだとの見方もある。

 サキ氏はバイデン氏が韓国を先に訪問することが北朝鮮問題を重視するためなのか、クアッドへの韓国参加の可能性など米国の東アジア政策変化のシグナルなのかとの質問に対し、韓米が非常に重要なパートナーシップとつながりを持っているとしながらも、「クアッドはクアッドとして維持される。われわれは多様なメカニズムを通じて持続的に韓国とともに関与しており、われわれの関係を強化するために努力していく」と強調した。クアッドは現在のまま維持されることを示唆しつつも、韓米関係強化に向けてさまざまな方法で対話するとの立場を明確にしたとみられる。
(引用ここまで・太字引用者)


 ホワイトハウスのサキ報道官が記者会見の中で「この60年でアメリカの大統領が日本よりも先に韓国に訪問するのははじめてのことですが、なにか東アジアにおける政策変更のシグナルなのか」と問われたというニュース。

 CNBCの中継がありましたので、実際のやりとりをごらんください。



 38分10秒くらいから。
 おそらく質問者はネイティブスピーカーではないな、という感じ。
 韓国人か日本人か。韓国人かなぁ。
 で、サキ報道官は「どのような役割で?」と尋ねて、記者側が「たとえば対北朝鮮へもっと注力するとか……クアッドに韓国を招待するとか」とちょっと慌て気味に答えています。

 この記者、なにかこう……「韓国がより重要になったので、先に訪問するのだ」というような答えを期待していたっぽいですね。
 でもま、それに対して米韓同盟の大事さを説きつつも「クアッドはクアッドとして維持される」とだけ答えたというところ。


 で、順番については「深読みしないでほしい。韓国も日本も重要な同盟相手だ」と。

 記者側はさらに「ユン次期大統領が『招待されればクアッドに加わる』と述べているが、いつになったらアメリカは韓国を招待するのでしょう」と質問を重ねるのですが。
 さらっと「現時点ではその予定はない」とかわされました(笑)。

 聯合ニュースの記事にあるように韓国では「バイデン政権が韓国を(日本)より重視しているとの見方がある」のですよ。
 でもまあ……実際はこうだよ、というオチでした。
 実際の記者会見も英語聴けるとだいぶ面白いと思いますので見てみてください。

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韓国メディア「バイデン大統領が日本よりも先に訪韓するのは半導体を確保するため?」と推察……ホントにうれしかったんだね

「バイデン、日本より韓国先に来る理由は…」 イ・ジェヨン登板シグナル?(韓国経済新聞・朝鮮語)
イ・ジェヨン三星電子副会長のカムバックが切迫したのではないかという声が財界で出ている。 バイデン米大統領が訪韓中に三星電子・ピョンテクキャンパスを訪問するという見方とともにこの副会長の赦免に対する大統領府の気流が過去と変わったという話も聞こえる。 ここに最近、三星電子が米国の半導体買収合併最高の専門家まで獲得したことも、李副会長の登板シグナルに解釈している。

30日、半導体業界との外交界によると、バイデン大統領が来月20日から三日間の訪韓期間中に、三星電子・ピョンテクキャンパスを訪問する予定であることがわかった。 すでに米国側の先発隊が動線点検とセキュリティ確認のための下見まで終えたとされる状況だ。バイデン大統領の当該一定にこの副会長が同席するという見通しが力を得ている。 三星電子の関係者は「李副会長の日程については共有されたことがない」と言葉を慎んだ。

ただ、多数の財界関係者たちは「三星電子ピョンテクキャンパスは2030年まで単一工場としては世界最大規模の半導体生産基地となるところで、バイデン大統領が好奇心を持つだろう」とし、「バイデン大統領が来るのに当然、この副会長が同席していないことはないだろう。VVIPたちの日程であるため、動線は徹底的に極秘にされているが平沢ピョンテクキャンパスで『バイデン-ユンソクヨル-イ・ジェヨン』スリーショットが自然に映る、韓米経済同盟の絵が描かれものとみえる」と話した。 (中略)

大統領職引継ぎ委員会のある関係者は「バイデン大統領の訪韓核心議題は、経済安保と技術協力」とし、「歴代米大統領が訪韓したコースを見よ。いつも日本が先だった。しかし、今回は違う。それだけ、三星半導体を米の確実な経済同盟と認識しており、それを対外に誇示しようとする趣旨だと思えばいいようだ」とした。
(引用ここまで)


 いまだに「バイデン大統領が! 日本よりも先に! 韓国に!!!」ってやってまして。
 その原因を探る、みたいな記事もこうして出ています。
 要するに半導体工場を見にくる、ということのようですが。

 まあ、実際には6月6日からアメリカでの米州機構の首脳会議があるので、22〜24日に訪日してから韓国に行くというパターンだとスケジュールがきついからというのが大きいとは思われます。行くだけじゃなくてホストですから。
 素直に見たら。
 日本でのクアッド首脳会談はオーストラリアの総選挙が21日にあるので期日が決まっている。
 じゃあ、韓国訪問を前倒しにしようというだけの話に見えるんですけどね。


 でもまあ、日本よりも先にバイデン大統領が来るほどの国になったのだ、と思うのであればそう思わせてあげてもよいかな、とは個人的には思います。
 「もはや我々はG8」とか、パン・ギムンが国連事務総長になったことで「世界大統領を輩出する国になった」とか、G20開催で「揺るぎない先進国になった」とかいう、いつものアレではありますが。
 あとこうしてネタにもなることですし。

 それとNATO首脳会談への韓国による出席も取り沙汰されていますね。
 ブリンケン国務長官から実際の国名が出てきたのは日本だけなのですがAP4=Asia Pacific4=アジア、太平洋の4カ国について言及していて、それが日本・韓国・オーストラリア・ニュージーランドのことだとの話です。

NATO首脳会議に日本参加 米国務長官が言及(日経新聞)
「バイデン、NATO首脳会議に韓国次期大統領を招請する方針」…中露同時牽制(中央日報)

 以前から「ユン政権になればアメリカは安保立て直しをしてくるだろう」と予測していましたが、けっこう積極的ですね。
 ムン・ジェイン政権では対ロ独自制裁に加わらないほどの弱腰さでしたが。
 さて、ユン政権はどこまで米韓同盟を立て直すつもりがあるのか。
 NATO首脳会議への参加はその試金石のひとつになる、といったところかな。

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