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カテゴリ:米韓関係の記事一覧

米韓合同軍事演習復活に韓国国内が右往左往「演習が正常化なのか?」「もっと早くに再開すべきだった」

戦闘機が飛び大砲を撃たなければ「韓米訓練の正常化」ではないのか(ハンギョレ)
 韓米は、両国の合同演習である「乙支自由の盾(UFS)演習」を22日から9月1日まで実施している。このニュースを伝えた23日付の朝刊各紙は、1面に韓国軍の戦車、自走砲、在韓米軍の攻撃ヘリコプターが動く緊張感のある写真を大きく掲載した。

 大統領室のカン・インソン報道官は22日、「縮小されていた韓米合同訓練を正常化するとともに、連隊級以上の野外機動訓令を再開して、韓米連合防衛態勢を根本的に強化したもの」と今回の演習の意味を説明した。 (中略)

 だが「野外機動訓練の再開」との主張は事実とは程遠い。もともと1年間にいくつかに分けて行われていた13の訓練が今回の合同演習期間にまとめて行われるため、「再開」や「復活」ではない。厳密に言えば「訓練時期の調整」だが、大統領室は「正常化」だとして過度に意味付けしたのだ。

 「野外機動訓練を再開することによって、縮小されていた韓米合同訓練を正常化した」というのも気になる主張だ。通常、韓米訓練と言えば、完全武装した兵士が忙しく走り回り、地面では戦車と大砲が火を噴き、空と海では戦闘機と軍艦が動き回る様子が頭に浮かぶ。

 2018年以降、主な韓米合同訓練はコンピューター・シミュレーション中心で行われ、昨年1月にはロバート・エイブラムス韓米連合司令官(当時。在任期間2018.11~2021.7)の「不満」が報道されている。(中略)これを礎として尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は「野外機動訓練を再開することによって、縮小されていた韓米合同訓練を正常化した」と主張する。
(引用ここまで)


 現在も米韓合同軍事演習 ── 乙支フリーダムシールドが行われています。
 来月の頭まで続く大規模な演習で、4年ぶりのものとなっています。
 ムン・ジェイン政権下では米韓の合同軍事演習はほぼ行われていなかったのですね。
 この方針にはトランプ前大統領の「金の無駄」という意向も大きく響いていますが。

 ですが、バイデン政権以降も同様に合同軍事演習が行われなかったのはムン・ジェイン政権側が頑なに拒んでいたからなのは間違いありません。
 ムン・ジェインの政権における最優先課題は3つありまして。

1・北朝鮮からの関心をもらいたい
2・北朝鮮から不興を買いたくない
3・それ以外

 それ以外には不動産対策や最低賃金、対北朝鮮以外の外交が入っています。
 こんな状態でしたからアメリカと合同軍事演習なんてやるわけがない。


 ただ、そうした状況を左派メディアは好ましいとしていたのです。
 韓国の左派は「自主国防」を標榜していまして。
 まあ、「自主国防」は建前の言葉であって、ただの反米主義なんですけどね。
 よりアメリカと離間することが彼らにとってはよいことなのですよ。


 なので、左派紙であるハンギョレはこうして「大規模な合同軍事演習を再開することが 『正常化』なのか」と語るわけです。
 その一方で保守紙から「ようやく米韓関係がまともになった」との声があります。これも分断のひとつといえると思います。

【コラム】より早く再開されるべきだった韓米連合訓練(中央日報)

 実地訓練は「実際になにができるのか」「できなかったことはなにか」を知ることにあり、周辺国に「我々は組んでいる」ことを見せつけるためにも必要。
 ちなみに北朝鮮はミサイルに液体燃料注入の兆候があるそうです。

北朝鮮がミサイルに液体燃料注入の兆候、韓米は乙支演習中の挑発可能性を注視(東亞日報)

 これも含めて正常化している感じではありますね。

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韓国メディア「ペロシパッシングで米韓関係は壊れない……けど、外交をまもとにできる人間がいないのでは」「同盟国と意思疎通できていないのでは」と韓国現政権の外交能力に疑問を投げかける

カテゴリ:米韓関係 コメント:(108)
【コラム】「天安門の城楼」と「ペロシ・パッシング」(朝鮮日報)
 今月4日に米国連邦議会のナンシー・ペロシ議長が来韓した際、韓国側から誰も出迎えなかったことが問題になると、韓国外交部(省に相当)は「立法府の外賓を迎える際には国会が対応する。行政府は関係がない」と説明した。この言葉は官僚主義的な責任逃れにしか聞こえない。儀典の指針は「従わなければ大変なことになる」といった絶対的な法則ではない。状況によって必要であれば柔軟性を持って対応できるものだ。ペロシ議長到着の際に台湾は外交部(省に相当)長官、日本は外務次官らが空港で出迎えた。台湾も日本も儀典について知らないからこんな対応をしたのではない。

 韓国の国会と大統領室は「米国側が空港での出迎えを遠慮した」「事前に了解を取り付けた」とも主張した。米国が韓国に対しては「出迎えは必要ない」といい、日本と台湾には「出迎えてほしい」と言うのはあり得ない。ところが韓国だけが誰も出迎えなかった。ある現職の官僚幹部は「プレゼントをもらう側が『そこまでしてもらうのは申し訳ない』と言ったので、韓国だけが『そうですか。ならあげません』と言ったような状況だ」と例えながら説明した。 (中略)

その後、大統領室はペロシ議長と会談しなかったことについて「国益を総体的に考慮した結果」と説明を変えたが、これは惨事レベルの失言だった。「休暇」という最初の理由とつじつまが合わないのはもちろん、戦略的に何か大きな考慮が行われたのであれば、「中国への配慮」以外にその理由が見当たらないからだ。大統領室は「中国に配慮したのではない」と後から弁解したが、今回の大統領室の対応を見て、誰もがかつて朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領が自由主義陣営の首脳で唯一天安門の城楼に上ったことを思い起こしたはずだ。 (中略)

今回の件は「韓国の外交・安全保障のシステムはしっかりと機能しているのか」という懸念を呼び起こした。「コントロール・タワーが確固たる中心となり、これに従って現場の組織は一心不乱に動いているのか」「同盟国との意思疎通に問題はないのか」、さらには「韓国の外交に明確な方向性や原則はあるのか」などの懸念だ。ペロシ議長が韓国を後にした直後、中国は「礼儀正しい決定」と評価し、米国では官民双方からあまり良くない反応が相次いだ。これは本来意図した結果ではなかったはずだ。
(引用ここまで)


 いまだにペロシ議長を冷遇したことが、韓国メディアでは尾を引いてまして。
 まあ、あのあとに中国から褒めまくられたこともあってようやく自分たちのやったことに気がついた……という感じですかね。
 それらを総括するようなコラム、とでもいうべきかな。
 ペロシ議長を冷遇した韓国の現政権は、まるでにこにこと笑いながら習近平、プーチンと一緒に天安門に登ったパク・クネの姿と同じじゃ亡いか、と。

 おそらく、というレベルなのですが。
 ユン政権は自分たちの行動がアメリカへの裏切りであり、中国への圧倒的なおもねりであることに気がつかず動いていたと思われます。
 「直後に中韓外相会談があるから」と中国に配慮したのは間違いないところでしょうが。
 大統領継承順位で副大統領に次ぐ2位という地位にある下院議長を冷遇する、という意味を理解していないし。
 もはやそれを指摘できる人物は外交部にもいないし、大統領府にもいない。


 ペロシ議長が訪問した5つの国 ── シンガポール、マレーシア、台湾、韓国、日本のうち、政府関係者が空港にまで迎えに行かなかったのは韓国だけ。
 かつ、国の最高権力者に面会しなかったのも韓国だけ。

 シンガポールもマレーシアもアメリカ寄りの国かといったら必ずしもそういうわけではない。
 どちらかというと中国側に立つことも少なくない国ですが。
 それでも「アメリカの下院議長」を冷遇したりはしなかったわけですよ。

 韓国はアメリカと軍事条約を結んでいる国であるにも関わらず、こうして「国会議長なんて政府のカウンターパートではない」として扱ったわけで。
 いや、こうして書いてみるとわけわからんな。
 ムン・ジェイン政権がGSOMIA破棄宣言をしたくらいにわけがわからない。

 ……根本的に外交というものを理解していない、もしくは中国を過度に恐れすぎているという感じか。
 「中国の恐ろしさ」というものが、歴史的に肌感覚として刻みこまれているのですね。
 まあ、それにしてってここまで冷遇する意味ないけどね。

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アメリカの政治外交専門誌、「韓国は台湾有事になんの支援もせず、在韓米軍が外に出ることを許さないだろう」とのコラムを掲載

米政治専門紙ザ・ヒル「米国が中国と台湾で戦争すれば、韓国の援助は受けられないだろう」(中央日報)
米政治専門紙「ザ・ヒル」は10日、論評を通じて「ペロシ議長の訪韓は広く知られなかった衝撃的な事実一つを確かに見せた」として「米国が台湾戦争で韓国の援助を受けられないだろう」と報じた。

ザ・ヒルは台湾で中国の侵攻で戦争が発生するシナリオを仮定する時、米軍が韓国でない日本やグアムに駐留するしかないだろうと予測した。

ペロシ議長が最近、韓国を訪問した時、政府関係者が予想と違って彼を迎えず、休暇中だった尹大統領との電話会談にとどまったことに関連した分析を出した。
(引用ここまで)


 外交・政治の専門紙であるTHE HILLが今回のペロシ議長の訪韓、そしてその冷遇を見て「台湾有事の際に韓国からの協力を得ることは難しいだろう」とのコラムを掲載しています。

 大元のTHE HILLのコラムはこちら。

A sad reality of Pelosi’s visit: South Korea won’t help defend Taiwan(THE HILL・英語)

 箇条書きでコラムをまとめると──

・韓国政府は半島防衛以外のために在韓米軍を使わせないだろう
・ペロシ議長への冷遇がなによりの証左だ
・韓国は中国をおそれ、台湾有事に参加したいとは考えていない
・台湾を巡る意見の相違が日韓を離反させる可能性もある
・ペロシ議長の訪韓はその踏み絵として作用した

 エスパー前国防長官が「台湾有事の際は日本はもちろん、韓国も介入することになるだろう」としていました。
 多くkのアメリカ人の意識は「同盟国であれば当然のように台湾有事に介入するだろう」というものであることを語っています。


 ところが今回のペロシ議長訪韓を冷遇したことで一気に「韓国は介入しないし、在韓米軍を使わせることすらないのではないか」との疑念が噴出しているわけです。
 Twitterで楽韓さんが翻訳したVOA Koreaの動画でもマーク・フィッツパトリック氏がそのように述べていますね。



 韓国政府に問えば「我々は半島を越えて貢献をする用意がある」と述べるでしょうが。
 実際に行動に移すかどうかはまた別。
 そして、おそらくそうはしないだろう……と判断されたというわけです。

 コラムを書いているのはドナルド・カーク氏。長年、アジア・韓国についてレポートし続けてきたジャーナリストです。金大中が南北会談のために多額の現金を北朝鮮に支払ったことをすっぱ抜いた人じゃなかったかな。
 そうした「長年のウォッチャー」からも「ダメだこりゃ」とばかりに些事を投げられつつある、というのが韓国の現在の位置なのですね。

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ペロシ議長、アジア歴訪で各国首脳との会談を振り返る。なお、韓国訪問の目的は「在韓米軍の激励」……ですって

カテゴリ:米韓関係 コメント:(70)
日本首相に「友情」語ったペロシ氏、訪韓所感は「米軍見てきた」(中央日報)
ペロシ米下院議長は5日、アジア歴訪を締めくくる記者会見で、韓国を訪問した理由について、在韓米軍激励と板門店(パンムンジョム)訪問を挙げた。

今回ともに訪問したシンガポール、マレーシア、台湾、日本については首脳との交流または会談に言及し、歓迎されたと明らかにしたのと差がある。ペロシ議長が1~5日の5日間に5カ国を訪問しながら国家首脳と直接会えなかったのは尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が唯一だった。 (中略)

ペロシ議長はこの日最後の訪問国である日本の米国大使館で記者会見を行った。ペロシ議長は「立派な(wonderful)日本訪問、生産的な(productive)訪問を可能にしたエマニュエル大使と職員に感謝する」と話し始めた。 (中略)

ペロシ議長は続けて「次に韓国に行った。そこにあるわが軍である2万8000人と彼らの家族に敬意を示し、彼らの勇気に感謝し、(韓国)政府に歓待(hospitality)に対する謝意を表するために行った」と話した。

また「われわれは板門店を訪問した。北朝鮮の攻撃性、攻撃の可能性の側面で北朝鮮の脅威に非常に焦点を合わせた」と紹介した。

韓国訪問を要約しながら、尹大統領との電話会談や金振杓(キム・ジンピョ)国会議長との会談に対する言及はなく在韓米軍激励と北朝鮮の脅威への対応を訪問の主目的と説明した。
(引用ここまで)


 ペロシ議長はけっこうなツイ廃で(たぶんスタッフ)。
 Twitter歴14年、1万3000ツイートしてます。
 今回のアジア歴訪でもかなり多くのツイートをしています。

 日本訪問時には国会に来て安倍元総理の弔問をしてくれています。



 それに比べて、韓国訪問時は韓国の国会議長との面会くらい。あとは在韓米軍とのやりとりがメインになっている感じですね。
 最終訪問地である日本でアジア歴訪について記者会見をしたのですが、その際にも「韓国には在韓米軍激励と板門店訪問」って言い切ってしまったというニュース。


 ……それが目的だったら別に空港に韓国の閣僚や官僚が誰一人出迎えに来なくても、ユン・ソンニョル大統領との面会がなくてもいいか。
 いや、そんなことはないはずなんですけどね。

 先日も報じたように欧米メディアからも、そして外交関連のアナリストからも「あれはアメリカに対する侮辱で、中国を過度に恐れているためだ」ってされちゃっている。
 左派政権から保守政権に代わっても中国恐怖症は治らないどころか悪化している。

 今回のペロシ議長のアジア歴訪は台湾問題で中国に火をつけていますが。
 それ以外でも「中国とアメリカ」のどちらにつくつもりなのか、ということを如実にあらわしていますね。
 中国側に立つことも少なくないシンガポールですらまともに歓待している中、それすらしない国があるとか信じられませんね。
 というか外交儀礼すらこなさないとかなぁ……。

 あ、VOA Koreaの解説のほうは翻訳が終わったので明日にTwitterで連続アップします。

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アメリカの国営放送で外交専門家らが「韓国はペロシ議長冷遇でアメリカを侮辱した」と発言……ま、それ以外の受け止めかたはないわな

カテゴリ:米韓関係 コメント:(112)
米国内「尹大統領・ペロシ面談不発は米国を侮辱したもの」(朝鮮日報)
ミッチェル・リース元米国務省政策企画部長は6日(現地時間)、米政府系放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)とのインタビューで、「(ペロシ議長が)韓国の指導者(尹大統領)に会えなかったのは非常に懸念される。(韓国政府の)間違いだったと思われる」「(台湾問題に関して)韓国が共同の価値を守らないという信号を世界に送ったものだ」と述べた。さらに、「(尹大統領がペロシ議長に会わなかったのは)韓国大統領室側の『二重のミス』だ。米国を侮辱しただけでなく、(韓国政府が)中国をなだめるつもりだったのなら、成功しないだろう」とも言った。また、「(ペロシ議長の訪韓は)我々が(中国・ロシアなどと)どのような点で違うのか、21世紀をどのように作っていかなければならないと思うのかを示すという点で非常に重要だ」「韓国がどちらの味方なのか、あいまいさをなくすよう望む」とも言った。 (中略)

 マーク・フィッツパトリック元国務次官補代理(核不拡散担当)もVOAとのインタビューで「中国に対し、『韓国には圧力を加えることができ、韓国は中国の意志に屈服する』という認識を与えるだろう」と述べた。その上で、「韓国は、熱望しているほど国際的役割を担う水準にまだ到達していない。中国の考えを見極め、何度も振り返って安全に行こうとばかり考えている」と語った。「韓国は再び中国と米国の間でバランスを取ろうとしていると思うか」との質問には、「『何とかバランスを取らなければならない』という韓国の外交政策の長年の執着」「いくらバランスを取ろうとしても韓国は結局、米国側につくことになるだろう」と言った。米外交問題評議会(CFR)のスコット・スナイダー韓米政策局長も「尹大統領がペロシ議長に会わないと決めた理由が夏休みのためだったならいいが、中国の顔色をうかがったためなら『ミス』だ」と言った。
(引用ここまで)


 先日も欧米メディアから「中国のご機嫌伺いもいい加減にしろ」という指摘が行われてきましたが。
 今回はVOA Koreaで同様の指摘。
 ちなみに記事はこちら。YouTubeで動画があったのでそちらも。

[ワシントントーク]「米中対立激化の中米韓同盟重要。韓国、鮮明な態度を示すべきだ」



 動画のほうは必見なのですがこっちも解説しようかな。
 韓国人の司会者が「日本の軍事力が上がることをアジアの国々、特に韓国は恐れています」と質問するのですが、それに対するふたりの答えがなかなか見もの。
 たぶん、やるとしたらブログではなくてTwitterでやるので@rakukan_vortexをフォローしておいてください。

 実際にはこちらの記事では韓国への言及は最小限で、アメリカの台湾への関わり、在日米軍・在韓米軍が台湾有事にどのように関わるかの対話がメインですね。
 どちらかというともう一本の記事のほうがきつめな感じがします。


米専門家「韓国、米中の間でルールベースの国際秩序重視明らかにしなければならない」(VOA Korea)

 アメリカの前NSC東アジア部長で現在はCSISの日本部長であるクリストファー・ジョンストン氏が「韓国は外交的にヨーロッパ、日本、オーストラリアといった国々と同じように声を上げるべきだ」「ひとつの塊となることで中国から離間の計をかけられずに済む」と述べています。
 逆説的に現状の韓国はそうできていない。ペロシ議長への冷遇はそういう意味だ、ということですね。

 それ以外にも多くの専門家が韓国に対して疑問を投げかけています。
 韓国国内からは「ペロシ議長はユン大統領のカウンターパートではないので、面会しなくても何ら問題はない」といった「韓国国内の外交専門家」からの話は聞こえてきていますが。
 アメリカの認識はそうではない、といえるでしょう。
 マーク・フィッツパトリック氏は「韓国は朝鮮半島を越える国際的な役割についていつも話をするものの、状況が風雲急を告げるようになると中国を不快にするような行動について過度に自嘲する。日本とは大違いだ」としています。
 韓国にとっては耳に痛い発言ですね。
 そしてアメリカの国営放送であるVOAがこうした話を発信していることに注目すべきです。

 それでなくともバイデン大統領はオバマ政権の副大統領であった際に、当時のパク・クネ大統領と会談して「韓国が米国の反対側に賭けるのはよくないことだ」と述べています。
 韓国の「あいまい外交」に当事者として、長年業を煮やしていたわけです。
 今回のペロシ議長によるアジア歴訪についてアメリカ政府は関与していないとはいえ、アメリカに対する態度がどのようなものになるのか訪問国それぞれが示したといえるでしょう。
 ひとつの転換点といえるかな、と感じます。

 明日、中韓外相会談が予定されています。
 そこで韓国のパク・ジン外交部長官がなにを言うのか。
 中国にコミットするのか、それとも自由主義陣営に留まる声を上げるのか。
 そこそこ注目されているとは思います。

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韓国によるペロシ議長への冷遇、欧米メディアからは「中国が怖いからだ」と指摘され、中国からは手放しで褒められる……こりゃいい外交の教科書だわ

尹大統領のペロシ氏パッシング、中国国営紙「丁重に国益考慮」と評価(朝鮮日報)
直接会談なしの波紋…米メディア「尹大統領はペロシ議長を冷遇した」(朝鮮日報)
中国官営英字紙の環球時報(グローバル・タイムズ)は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が夏休みを理由にナンシー・ペロシ米下院議長と会わなかったことについて、「丁重ながらも国益を考慮したもの」と評価した。

 同紙は4日夜の記事で、尹大統領がペロシ議長と直接会う代わりに電話会談したことについて「(ペロシ議長の台湾訪問以降)地域の緊張が高まっている状況で、米下院議長を迎える高位層だと(名指しされて)中国を刺激する(危険を避けるため)ペロシを冷遇(snub)した」と報道した。
(引用ここまで)

尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領はアジア歴訪中のナンシー・ペロシ米国議会下院議長と会談しなかったが、これについて主要外信各社は「尹大統領はペロシ議長を冷遇(snub)した」などと相次いで報じた。

 ブルームバーグ通信は4日「ペロシ下院議長が台湾を訪問し世界の注目を集めた直後、次の訪問先でははるかに小さい『ファンファーレ』(歓迎)を受けた」とした上で、上記のように報じた。ブルームバーグ通信は「就任からわずか3カ月で支持率が大きく下落した尹大統領は『ペロシ議長と直接会談する必要はない』と考え、電話会談を選択した」と伝えた。 (中略)

 ブルームバーグ通信は「尹大統領はペロシ議長のアジア歴訪で直接会談しなかった唯一の国家指導者になった」とも指摘した。ペロシ議長は韓国を除く訪問先では各国の首脳と会談した。シンガポールではリー・シェンロン首相、マレーシアではイスマイル・サブリ首相、台湾では蔡英文・総統と会談した。5日に訪問した日本でも岸田文雄首相と会談したという。 (中略)

 英紙ガーディアンも「尹大統領は『中国敵対視を避けるためペロシ議長と会談しなかった』との指摘を受けている」と報じ、フィナンシャル・タイムズ(FT)も「中国との緊張が高まる中、韓国の大統領はペロシ議長を軽視した」と指摘した。

 ただし一部では「尹大統領はペロシ議長と必ずしも会談する必要はなかった」との見方もある。陳重権(チン・ジュングォン)元東洋大学教授は4日にCBSのラジオ番組「一番勝負」に出演し「我々(韓国)が(ペロシ議長を)招待したわけでもないし、米国政府からのメッセージを持ってきたわけでもない。非常に個人的で政治的な側面があるとの声もある」「ペロシ議長は清国や明国の使臣でもない。朝鮮王朝時代の情緒が今も残っている」と反論した。
(引用ここまで・太字引用者)


 うむ、これが韓国の望んだ外交の形でしょう。
 パク・クネ政権あたりから強烈になり、ムン・ジェイン政権がそれを強く引き継ぎ、かつそのままユン・ソンニョル政権にも引き継がれている。
 韓国政府がどういった考えの下でこうした行動に出たか、なんてことはそれほど重要ではないのです。

 周辺国がどのように受け止めたかこそが大事なのですね。
 結果、欧米のメディアからは「韓国は中国を恐れてペロシ議長を冷遇した」と判断され、中国からは「冷遇したな、よしよくやった」と褒められる。
 環球時報の褒めかた、半端ないですからね。

Yoon snubs Pelosi amid regional tensions, as 'playing high-profile host to US House Speaker risks antagonizing China'(環球時報・英語)

 「電話会談をしただけで、かつその中でも台湾問題に言及しなかった」「閣僚すら面会しなかった」等々、めちゃくちゃに褒めてます。

 ま、実際の問題として今回のペロシ議長のアジア歴訪 ── シンガポール、マレーシア、台湾、韓国、日本 ── の中で空港で出迎えをせず、かつ国のトップと面会しなかった唯一の国ですからね。
 大声で「我々は中国の狗である!」と叫んだも同様なのです。


 正直、ユン政権の挙動については想定内で、欧米・中国メディアの反応も想定内ではあるのですが。
 でもま、ユン政権は自分のやっていることをさほど理解していないのだろうなぁ……とは思います。
 外から見た時に自分たちの行動がどう受け取られているのか理解していない。
 いまのところムン・ジェイン政権の頃とやっていることはさほど変わらない感じ。

 それよりも個人的に面白かったのは韓国国内の外交専門家が「ペロシ議長は李氏朝鮮時代にやってきた清や明の使臣というわけでもない」って言っているところ(太字)ですね。
 李氏朝鮮時代には中国の使臣らに這いつくばって三跪九叩頭をさせられてきたわけですが、いまの韓国はそんな小さな国ではないという自尊心が透けてみえています。
 ここも逆説的に「歴史的に中国を恐れてきた韓国」というものがあることを証明してしまっているのですが。

 引用外では「それでもユン大統領が電話会談をしたのは神の一手だ」とか言っているのもなかなか味わいが深い。
 というか相変わらず「神の一手」が安いな。

 楽韓Webでは「外交は多分に相対的。1対1で会談をしたとしても、実際にはその会談は1対1ではない」と口が酸っぱくなるほど言ってますよね。
 外交は他の国からどう見られるのかを常に意識しながら行うものなのです。

 今回は「アメリカの大統領権力継承順位2位」、すなわちアメリカの権力としてはナンバー3の地位にあるペロシ議長をどう扱ったのか。
 そしてアメリカ以外の国がそれをどのように受け止めたのか。
 外交というもののちょうどいい例になるんじゃないでしょうかね。

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訪韓したペロシ議長に面会しようとした元慰○婦、警備員に排除されてしまう

カテゴリ:米韓関係 コメント:(142)
ペロシ議長を待っていた李容洙さん…警護員が両足をつかんで連れて行った(中央日報)
李さんは国会側が車椅子を用意したので車椅子に乗った状態でペロシ議長を待った。

ところがペロシ議長が面談を終えて昼食のためにサランチェに到着する直前、突然警護員数人が李さん側に近づいた。

警護員は車椅子に座っていた李さんに「ペロシ議長が通過する動線から少し離れて立ってほしい」と要請した後、車椅子を引っ張って後ろに移動させた。

その後、他の警護員も合流して李さんの車椅子を無理に移動させたため李さんが車椅子から落ちて倒れたというのが委員会の説明だ。李さんはこの過程で「行かない」と抵抗し、警護員は李さんの両足をつかんで連れて行ったという。

さらに警護員は李さん周辺を囲み、李さんが動けないように制止した。委員会は「李さんが警護員の物理的衝突過程で両手の手のひらに引っかき傷ができ、激しい精神的衝撃を受けた」と伝えた。
(引用ここまで)


 元慰○婦であるイ・ヨンス氏がペロシ議長との面会を希望していたとのことですが。
 ホテルでは裏口から入られてスルー。というのは昨日お伝えしましたね。
 さらに韓国国会では警備員に排除された、というオチだったそうです。



 このように排除され、病院送りになったそうです。
 YouTubeについているコメントでは「いくらなんでも面会予約も入れずに行くのは無謀すぎる」といったものが主流。
 一方で、これを報じるオンラインニュースでは「なぜもっと丁重に扱えないのだ」といったものが主流になっている感じですかね。


 関連ニュースでもっともコメントを集めているものでも1300オーバー。
 少なくはないですが多いかと言われたらそこまででもない、という感じ。

94歳、李ヨンスさん、両足を持たれて引きずられて連れて行かれた(ソウル新聞・朝鮮語)

 どちらにしても「ペロシ議長に面会させるべきだった」とするコメントはごく少数。

 これ、かなり面白い状況になってますね。
 イ・ヨンス氏はかつてトランプ前大統領訪問時の公式晩餐会にすら招かれて、無理矢理ハグをして帰っていた人物です。
 それらを称して楽韓Webでは「彼女らは韓国国内における最高権威者となった」と書いていました。
 特に左派政権であったムン・ジェイン政権では神棚に祭るようにして扱われてきたものでした。

 ところがその権威が通用しなくなった。
 ムン・ジェイン政権下との差を出そうというユン政権の意向もあるでしょうが。
 慰○婦問題について韓国国民全体が冷淡になっている感じが出ています。

 もちろん、個別にインタビュー等するのであれば「かわいそうな人たち」みたいなことくらいは言うでしょうが。
 実際には大半の韓国人がどうでもいい、くらいに感じているのではないかと思われます。
 ユン・ミヒャンらによる詐欺事件が明らかになってから、だいぶ風向きが変わった感じになってますね。

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ペロシ下院議長、韓国に到着するも韓国政府からの出迎えゼロ。「議長を冷遇したのでは」との報道に韓国大統領府は「アメリカが辞退したのだ」と主張……そっちのほうがやばくない?

カテゴリ:米韓関係 コメント:(92)
ペロシ下院議長、訪韓も「出迎えなし」「電話会談のみ」 韓国メディアは「中国の顔色うかがったか」(TBS)
ロシ下院議長は、きのうから韓国を訪れています。しかし、到着時の写真には韓国側から出迎える人の姿は見当たらず。さらに、きょうから訪問する日本では、岸田総理との面会が調整されているのに対し、韓国の尹大統領とは電話会談にとどまりました。

尹大統領が夏休みをとっていることなどが理由とされていますが、韓国メディアは「中国の顔色を伺ったのではないか」と指摘しています。
(引用ここまで)


 個人的にはかなり面白い記事。
 ペロシ議長が台湾を発って韓国に来たわけですが。
 その際、韓国政府側の出迎えがゼロだったという。



 駐韓アメリカ大使と駐韓米軍司令官、でしょうね。
 韓国メディアからは「意図的な冷遇ではないか」と指摘されたのですが。
 大統領府からは否定の声明が出ています。

ペロシ議長が空港での儀典なく不快がったとの報道に韓国大統領室「米国側が辞退」(中央日報)

 韓国側が決めたのではなく、あくまでもアメリカが辞退したのだと。
 これ、ホントに面白い。


 さて、ペロシ議長は今回のアジア歴訪でシンガポール、マレーシア、台湾、韓国、日本と訪れています。
 シンガポール到着時は見つからなかったのですが、マレーシアではモハド・ラシッド・ハノン副議長が出迎えに出てます。



 台湾到着時には呉釗燮外交部長(外相に相当)が出迎えています。



 だけども、韓国では駐韓アメリカ大使と駐韓米軍司令官のみ。
 しかも、アメリカ側から辞退した、と。

 アメリカ側から出迎えを辞退した、と。
 到着時間が遅かった、さらに米軍基地に到着するのでそれを考慮した、ともされていますが。
 到着時間が遅かったのは台湾もかなりのものでしたけどね。日付が変わるくらいの。
 あと台北松山空港は軍民共有空港だったはずですが。

 「アメリカ側から出迎えを辞退した」というのは現在の米韓関係を如実に語っている感じですね。
 象徴的ですわ。

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