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カテゴリ:米韓関係の記事一覧

韓国大統領府「ペロシ議長とユン大統領は会わない」と断言。なおペロシのアジア歴訪で国のトップと会わない唯一の国となる模様

韓国大統領室「ペロシ氏の訪韓歓迎…韓米国会議長協議で成果願う」(中央日報)
韓国大統領室は3日、「ナンシー・ペロシ米下院議長の韓国訪問を歓迎する」とし、「韓米両国の国会議長間協議で多くの成果があることを願う」という立場を示した。

大統領室の関係者は同日午前、ソウル龍山(ヨンサン)大統領室庁舎で記者団に対し、「ペロシ議員の訪韓日程が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の休暇と重なり、尹大統領と会うスケジュールは組まなかった。代わりに国会を訪問し、金振杓(キム・ジンピョ)国会議長と会談・午餐の日程を推進する」と述べた。

米中対立の中心に置かれたペロシ議長の台湾訪問について大統領室はどのように見ているかという質問に対し、この関係者は「韓国政府は対話協力による域内平和と安定が重要だという基調の下、域内当事国と緊密な疎通を維持していくという立場」と述べた。
(引用ここまで)


 韓国大統領府曰く──

 ユン・ソンニョル大統領は前もってアナウンスされた休暇日程中なので、ナンシー・ペロシ下院議長とは会談できません。
 韓国の国会議長との会談をよろしくお願いします。
 アジア歴訪が予定通り完了することを願う。

 ……だそうです。
 今回のペロシ議長によるアジア歴訪は物議を醸しているのは間違いないところで。
 台湾訪問は世界中が注目したといっても過言ではないですし。
 中国は台湾、アメリカに対して圧力をかけ続けました。
 軍事的緊張も高まってますね。一時期、金価格が高騰したなんてことすら起きてます。

 この後に予定されている訪日では岸田総理との会談が当然のようにスケジュールされていますし。
 台湾では蔡総統と会談、ランチミーティングと行っています。


 ちなみに今回、先にアナウンスされていたペロシ議長の訪問先はシンガポール、マレーシア、韓国、日本。
 マレーシア訪問後に台湾に向かい、その後に韓国に向かっているわけです。

 さて、すでにマレーシアではハリマ・ヤコブ大統領、シンガポールではリー・シェンロン首相とは面会済み。
 そして台湾の蔡総統、日本の岸田総理と面会予定。
 韓国だけが国のトップと面会しない、ということです。

 ちなみに大統領府はサプライズでの面会もない、と断言しています。

大統領室、ユン・ペロシ「サプライズ接見」の可能性否認… 「調整もない」(聯合ニュース・朝鮮語)

 米中間の緊張が高まっている中で無理をしたくない、というのが韓国の意向なのでしょう。
 おそらくはまたぞろ「中立」を気取っているのでしょうが。

 まさにこれこそがマキャベリがいうところの「決断力のない君主が当面の危機を回避しようとして中立を選ぶ。そして滅ぶのだ」というアレ。
 「中立は勝者にとっては敵となり、敗者にとっては助けてくれなかったとして敵視される」もマキャベリの言葉でしたね。

 中国におもねるのであれば訪問そのものを辞退するべきでしたし。
 訪韓してもらうのであれば大統領が面会して旗色を明かにすべきでした。

 政権が変わってもどっちつかずのまま、なんとなく米中の間をさまようコウモリのような存在となっている……ということがよく分かる事態ですね。

 個人的にこのテレ東BIZの解説面白かったのでおすすめしておきます。



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日米が経済版2+2の開催で関係性を深める一方で、韓国は半導体製造共同体の「チップ4」に乗り気ではない様子……そこから見える日米韓関係の未来とは?

一段と緊密化する米日、「経済版2プラス2」初開催(朝鮮日報)
米国と日本は29日(現地時間)、ワシントンで両国の外相と経済閣僚が出席する「米日経済政策協議委員会(EPCC)」、いわゆる「経済版2プラス2」を初めて開催する。米国務省は「ブリンケン国務長官とレモンド商務長官が林芳正・外相と萩生田光一・経済産業相が同席する初めてのEPCCを共同で主管する」と発表し「両国はEPCCを通じ、インド・太平洋地域と世界でルールに基づく経済秩序の強化に向けた経済面での協力を進めていくだろう」と説明した。

 国家間の関係において通常「2プラス2」は両国の外相と国防相が出席する会議を意味するが、米日は2プラス2の仕組みを今回初めて経済分野にまで拡大した。両国の同盟関係が外交・安全保障から経済・産業分野にまで拡大しつつあることを示す象徴的な会議との見方もある。 (中略)

 具体的な議題について萩生田経産相は「サプライチェーンや新興技術を巡る競争などから、経済安全保障に関する課題に至るまで話し合われるだろう」と述べた。米日のメディアも「半導体や人工知能(AI)、量子工学といった未来の先端技術を先に確保すること」と「サプライチェーンの安全」が主な議題になると予想している。
(引用ここまで)


 外相会談+経済担当相会談という経済版2+2が日米間で開催されまして。昨日、ワシントンでの開催。
 これ、当初は局長級の実務者会議で行う予定だったものが、日本からの働きかけで「経済版2+2」という形になったそうです。
 サプライチェーンでも日米はつながりを深めていこう、という方向性ですね。

 とりあえずこのつながりを各国に向けて増やしていくと思われますが、日本が提唱してはじまったというのはクアッドと同様に好印象を与えられるのではないでしょうか。
 2ナノ級の半導体製造設備を日米でそれぞれ揃えようという意向があるようですね。

日米が経済版2プラス2開催、次世代半導体研究で協力へ(ロイター)

 現在、半導体製造を先行している台湾、韓国共に地政学的な問題があるということで安定した製造を行いたいといったところ。
 半導体の他に電池、レアメタル等でもサプライチェーンの強靱性を促進する、という共同声明が出ています。


 それとは別口で「チップ4」と呼ばれている日米台韓での半導体サプライチェーンを強化する方針も出ているのですが。
 いまひとつ韓国が乗り気でない感じ。
 というか、韓国は「中国を排除する」ように見えるものについてはすべて乗り気でないといっても過言ではないですね。

 IPEFは縛りが少ないからこそどうにか参加できた、という形でしょう。
 たかだかそのていどのことで図に乗って「中国包囲網に参加してやったんだから常設の通貨スワップ協定を要求すべきだ」とか言っていたんだから笑えますわ。

 今後、この形式の経済版2+2がアメリカとその同盟国、協力国の間で拡がっていくとして。
 韓国はどのくらいの順番で廻ってくるのか。
 廻ってきたとしてその際に語られるのはどのような話になるのか。
 ちょっと注目点ではありますね。

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韓国メディア「つ、通貨スワップ協定なんて必要ないんだからね!」と叫ぶものの、その実情は……

【コラム】韓米通貨スワップカルト(中央日報)
最近の韓国社会で韓米通貨スワップが議論されて消費される形もカルト的な要素が多い。外部の世界と断絶した原住民のように、自分たちだけの期待と願いを込めて経済の万能薬であるかのように通貨スワップを希求する。

2008年に市場の不安を一掃した強力な一発、韓米通貨スワップの記憶を知らないわけではない。当時、通貨スワップ締結が伝えられると、一日で韓国ウォンは177ウォンも値下がりし、株価は12%も上がった。2020年にも通貨スワップ締結の翌日、韓国ウォンは39ウォン値上がりし、株価も7%上昇した。通貨スワップは外貨準備高、為替、マクロ健全性と共に外国為替市場への衝撃を減らす防波堤であるのは確かだ。 (中略)

来週イエレン米財務長官が訪韓するため「ひょっとして」と期待する人たちが多い。韓国銀行(韓銀)の李昌ヨン(イ・チャンヨン)総裁が一昨日の記者懇談会で通貨スワップの話をした。通貨スワップは韓米間の問題というよりも、米国連邦準備制度理事会(FRB)がグローバル金融市場が揺らぐ時に世界的な観点で判断して決めるという説明が核心だった。 (中略)

通貨スワップ常設化の主張はあまりにも早い。米国はドルの動脈硬化を防ぐために流動性中心国と常設スワップを締結した。ドルを扱う大型のグローバル金融機関が多く、自国の通貨が国際化している国だ。韓国はこれに達していないのが実情だ。通貨スワップに対する国内の過度な関心に、企画財政部と韓銀は大きな負担を感じている表情だ。過去の通貨スワップ締結の成果を過剰広報した影響もある。誰々に米国の人脈があったなどの美談があふれ、通貨スワップの幻想を膨らませた。

通貨スワップを締結するなという主張ではない。危機の時にその瞬発力を活用できるよう、平常時のFRBとの協力を強化し、マクロ指標をうまく管理しなければならない。良いものを食べて規則的に運動をするのが健康の秘訣ではないのか。健康補助食品に依存するのをやめよう。経済の基礎体力をうまく管理することが、いま我々がやるべきことだ。
(引用ここまで)


 中央日報から「つ、通貨スワップ協定なんて万能薬じゃないんだからね!」とするコラムが。
 まあ、言わんとしていることはおおよそ正しいですね。
 アナウンス効果で一時的にウォン高に歯止めはかかるものの、それが永続するものでもないっていう。
 でも、韓国がいま本当に欲しがっているのはそのアナウンス効果なのですよ。

世宗大キム・デジョン教授、「韓米通貨スワップ締結支給に」主張(ニューシス・朝鮮語)
韓米通貨スワップ再開期待感… 「議論テーブルにあるように」(東亞日報・朝鮮語)
韓銀総裁「韓米通貨スワップ、チュ副首相とイエレン間の議論の期待」(聯合ニュース・朝鮮語)

 ちらっと調べただけでもこのレベル。
 最初の記事の教授は「米韓だけではなく、日本とも過去史問題を片付けて韓日通貨スワップを……と主張しています。

 中央日報的には「通貨スワップ協定はこうしたものだからイエレン長官が訪韓した際に発表されなくても気を落とすことはない」くらいのことが言いたいのでしょうが。
 そうしたことで逆に本当に通貨スワップ協定が必要で必要でどうしようもないという韓国社会の焦りを描写することになってしまっているのには苦笑。


 それにしてもおかしいですね。
 なんかバイデン大統領が日本よりも先に訪韓することが決まった時には「これが韓国の外交力だ」「こうなればもう常設スワップ協定か、それに準ずるものを要求しても通るに違いない」くらいの勢いだったのですが。

 米韓首脳会談が終わったあとにバイデン大統領が訪日して、IPEFの発表やら国連改革の結果として日本の常任理事国入りに賛同とかしたらもうしおしお。
 それでも「か、『為替市場での協力』って一文があったから通貨スワップ協定には前向きなはず」だなんて記事も出てましたが。
 それから約2ヶ月。
 韓国の「通貨スワップを!」という叫びにも似た声にアメリカは一切対応していないように見えますけどね?

 最後の「常設スワップなど韓国にはまだ早い」という一文は涙を誘いますわ。
 常設スワップというのはアメリカが日英加欧瑞らの中央銀行と結んでいる金額制限なし、時期設定なしの無制限スワップ協定。
 どこかで「日本がその一角に入っているのなら韓国も……」という意識が漏れ出しているのですよ。

 「バイデン大統領の訪韓が日本よりも先」となった時に「じゃあ、常設スワップを」ってなったのはそういう部分があるのですね。
 「(先に訪問するのだから)日本と同じかそれ以上の立場になった韓国も同じような扱いにすべきだ」っていう。
 なんですかね、こう……なにもかもがままならなくてついに「つ、通貨スワップ協定の現実なんてこうなんだ!」って暴露した、というような悲しい記事に見えますわ。

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エスパー前国防長官「台湾有事の際、韓国・日本も介入することになるだろう」と明言……まあ、そりゃね

エスパー前米国防長官「台湾衝突時、韓国・日本も介入することになるだろう」(中央日報)
エスパー前長官は「台湾海峡で中国と台湾の間に衝突が発生して米国が介入する場合、日本と韓国がどのような方式であれ介入しない状況は想像し難い」と話した。

また、「戦争遂行への支援になろうが、貿易と経済交易の中断になろうが、台湾有事の際に領域内国家は紛争に巻き込まれて選択を強要されるだろう」とし、「そのような衝突は両国に限ることではなく、皆に広範にわたって影響を与えるだろう」と強調した。

エスパー前長官は「韓国は中国のすぐそばにあり、中国が最も大きな貿易国という現実を私も認識しているが、中国は米国にとっても最も大きな貿易国」とし「開放されたインド・太平洋を悪化させて隣国を強圧しようとする共産主義国家を相手に難しい決定を下すことが求められる」と指摘した。
(引用ここまで)


 マーク・エスパー前国防長官が「ひとたび台湾有事があれば、韓国・日本が介入しない状況は想像しがたい」とVOAのインタビューで発言。
 VOA Koreaのインタビュー記事はこちら。

「北朝鮮の脅威は『実際的』『即時的』…韓国、中国の強圧に対抗してクワッド加入しなければならない」(VOA Korea・朝鮮語)

 台湾有事があれば在韓、在日米軍基地から山ほど航空機が飛び立っていくことでしょう。
 インタビュー中でエスパー氏が語っているように在韓基地の航空勢力は更新されておらず、F-16とA-10メインなので微妙なところではありますが。
 それ以外にもエスパー氏は「韓国はクアッドに加わるべき」等の持論を述べてます。

 まあ、その辺の対応はトランプ政権とバイデン政権で明白に分かれている部分でもあるのかな。
 トランプ政権時代は何度かアメリカ側から韓国へ「クアッドに加わるか、クアッドプラスを構成するか」という要請があったのは間違いないところ。
 CSISのビクター・チャ教授がそうした話を何度かしています


 そんなエスパー氏のインタビューがVOAに掲載される中、中央日報には「韓国は中国を含めた対話の促進者となるべきだ」みたいなコラムが掲載されています。

【韓半島平和ウォッチ】米中衝突にも韓国は韓日中協力の促進者にならなくては(中央日報)

 書いているのは元駐ベトナム大使、駐日公使だったイ・ヒョク氏。
 「韓国は経済的に大きくなったので、その分の役割を果たさなければならない」と言っているのですが。
 「韓日中協力の促進者」ねぇ。



 このマンガの「誇らしい(妄想上の)韓国」にしか聞こえないんだよな……。

 これまでそうした実績があるというのならともかく、これまで解除できた実績は「天安門で露中首脳と記念写真」「三不の誓いで主権放棄」「訪欧ですべて失敗」「みじめな国賓訪中」とかでしたからね。

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日韓首脳が短時間の立ち話等、NATO首脳会議における韓国の扱いの軽さ……対中包囲網にどう参加するつもりなのかが問われている

尹大統領がマドリードで岸田首相と初対面 「韓日関係を未来志向に」(聯合ニュース)
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は28日(現地時間)、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議(29~30日)が開かれるスペイン・マドリードで同国の国王フェリペ6世が主催する晩さん会に出席し、日本の岸田文雄首相と初めて対面した。

 韓国大統領室によると、尹大統領と岸田首相は3~4分ほど言葉を交わしたという。

 まず岸田首相が尹大統領の就任と今月1日の統一地方選の勝利を祝い、尹大統領は岸田首相も7月10日の参院選で良い結果を得られるよう願っていると応じた。

 また、尹大統領が「参院選後に、韓日間の懸案を速やかに解決して(両国関係を)未来志向に進める考えを持っている」と述べると、岸田首相は感謝の意を示し、より健全な両国関係に発展させるため努力しようと呼び掛けた。
(引用ここまで)


 岸田総理とユン・ソンニョル大統領がNATO首脳会議で短時間の立ち話をしたそうです。
 それ以外に日米韓首脳会談。
 日豪新韓首脳会談が行われました。

 立ち話が3〜4分。
 日米韓首脳会談が20分。
 日豪新韓首脳会談が約1時間。

 AP4は韓国側からは「予定が合わない」としてキャンセルされるとの話でしたが、日韓がらみではもっとも長く行われた模様。
 とはいえ、1人あたりは15分で通訳もはさむとすると7分ほど。
 まあ、大した話ができるものでもない。

 個人的に意外だったのが日米韓首脳会談があっさりしていたことですね。20分ですから、1人あたりの時間は7分弱。通訳をはさむでしょうから3分ちょっと。
 「日韓首脳の立ち話」とさほど変わらないレベルですよ。
 もっとみっちり話をして、プレスリリースも出すのかと思ったのですが。

 少なくともいまのところホワイトハウスからのリリースはないですね。出せるほどの話し合いはなかったのでしょうが。
 韓国関係ないのですが、個人的にはアメリカとスペインの防衛協力をはじめとした在欧米軍の強化はちょっと驚きでしたね。


 日米韓首脳会談がこのレベルであるならNATO首脳会議の主題である「対中国」「対ロシア」について、楽韓Webが何度か述べている「韓国には役割を期待していないのではないか」という推測はなおのこと当たっているように見えます。
 前述したようにアメリカは在欧米軍の強化を発表しています。

米、ポーランドに常駐部隊設置(産経新聞)

 これはもちろん対ロシアを主眼に置いたものですが、ここ2年ほどで「中国の脅威」がようやくヨーロッパに届いた、という話を何度かしています。
 フランスやイギリスといったヨーロッパ諸国も対ロシアだけではなく、対中国を意識しているのは間違いありません。
 イギリスの空母クイーンエリザベスがアジアに派遣され、かつ空母シャルル・ドゴールも日本への派遣を検討中とのこと。

 こうした動きに韓国はどう対応するのか。
 まるで見えていないのが実情です。

 日本はCPTPPでは旗振り役になり、クアッド設立を主導し、IPEFにおいては折衝役を行ったとされています。
 対中国の実績は山のように積まれている。
 韓国はどうするつもりなのか、ということが問われていると思うのですけどね。

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韓国メディアが「韓国も太平洋諸島サポート枠組みのPBPに参加しなければならないのでは?」と言い出すものの、アメリカが参加させなかった理由とは?

カテゴリ:米韓関係 コメント:(79)
タグ: 米韓関係 PBP
「太平洋繁栄・安保集団的力活用」…韓・加・独も参加見通し(世界日報・朝鮮語)
米国、英国、オーストラリア、ニュージーランド、日本5国が中国の進出が加速化している太平洋島嶼(島嶼)国家との経済・安保協力を強化するための非公式機構である'青い太平陽動天井(Partners in Blue Pacific・PBP)を結成して、今後、韓国の参加が焦点になっている。 (中略)

PBPの結成はクアッドの結成、インド太平洋経済フレームワーク(IPEF)の発足、NATO首脳会議(29∼30日、スペイン・マドリード)に韓国・オーストラリア・ニュージーランド・日本首脳の招請に続き、米国が対中包囲網をさらに密にする行動とみえる。 米国の牽制網を突破するため、太平洋島国との関係強化を模索している中国が反発したこと、米中対立がさらに激化するものとみられる。

韓国とカナダ、ドイツがPBPに追加で参加するだろうという見方も出ている。 米戦略国際問題研究所(CSIS)のチャールス・エーデル(豪州)は、ファイナンシャルタイムズ(FT)とのインタビューで「韓国、カナダ、ドイツを含む他国もPBPに関心を表明した」、「同じ考えを持つパートナーとの協力は、太平洋で中国の行動と影響に対抗することに成功する可能性を高める」と明らかにした。

韓国の外交通商部関係者は26日、これと関連して「PBP参加と関連しては特別な立場がない」、「以前からも(PBPのような非公式機構に)参加するかどうかに対する立場の発表をしたことがなかった」と話した。 韓国政府は米中対立と共に、戦略的価値が高まっている太平洋島国に対する全方位的な外交の強化に乗り出しており、今後、PBP参加を検討するしかないという観測も提起される。
(引用ここまで)


 昨日伝えられた太平洋諸島へのサポート枠組みであるPBPについて、詳細が伝えられるにつれて「あれ、これ韓国も入ってなくちゃやばいんじゃないの?」といった感じになってきましたね。
 既報のように参加国は日米英豪NZ。
 これにフランスとEUがオブザーバー資格で参加。

 ソロモン諸島と安保協定を結んだ中国に対抗するための枠組みであることは間違いないところ。
 デフォルトしたスリランカに進出しようとしていることに対抗する部分でもあるかな。

 ただ、こうした安保がからむ対中国包囲網についてアメリカが韓国の参加を許すかどうかはかなり疑問。
 IPEFについて韓国への参加を促したのはサプライチェーンについてのものだったからではないかと感じられます。
 クアッド、AUKUS、PBPといった安保にからむ枠組みには韓国の参入を許していない。


 フィナンシャルタイムズには「PBPには韓国、カナダ、ドイツも関心を示している。フランスはもう少し詳細を詰める時間があればパートナーの一員になったかもしれない」といった一文が掲載されています。

US and allies launch initiative to help Pacific Island nations(FT.com・英語)

 CSISの一員がそう述べている、というだけですが。

 ただ、明らかに韓国には声がかけられていない。
 記事中にあるように外交部(外務省に相当)も「現状ではPBPに対していかなる立場表明もない」としています。

 ユン政権は対中国政策を変更するとさかんに言ってますが、日米を含めて周辺国はその言葉を信じ切れていないのが現状。
 文明の衝突でも描かれたように韓国は「中国文明の一員」ですから。
 パク・クネが天安門に登り、ムン・ジェインがTHAAD問題で三不の誓いを捧げたことは実に自然な成り行きに見えました。
 その方向性を本当に変えることができるのかどうか。
 いまのところは信頼に値しない、と考えているのがPBPの参加国になれなかった理由じゃないでしょうかね。

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岸田総理、「NATO首脳会議で日韓首脳会談はない」と断言。それでも日米韓首脳会談がほぼ5年ぶりに行われる意味とは?

岸田「現時点でNATOきっかけ韓日首脳会談開催予定ない」(聯合ニュース・朝鮮語)
岸田首相はこの日、東京首相官邸で記者たちと会い、NATO首脳会議の期間に韓日首脳会談を開催するかという質問に「現時点では1対1の会談予定はない」とし「日本の一貫した立場に基づいてどうするか考えて行う」と話した。

韓日首脳会談の開催可否が不透明な中、ユン大統領と岸田首相が「プルアサイド(pull aside)」会談形式で会う可能性が挙げられる。

通常、「プルアサイド」会談は格式にこだわらずに会談場を抜け出して会談場の隣でする略式会談を指す。比較的に格が低い首脳会談となる。

大統領室関係者は去る22日「(日韓略式)首脳会談場、韓国・日本・オーストラリア・ニュージーランド4カ国首脳会談場、韓米日会談などで韓日首脳が3回以上遭遇しながら(会うことができる)」と話した。
(引用ここまで)


 岸田総理が「NATO首脳会議における(1対1での)日韓首脳会談はない」と発言。
 とりあえずニュース映像でも見てもらいましょうかね。



 バイ(1対1)の首脳会談は予定にない、と断言しています。
 「日本の一貫した立場に基づいて会談についてもどうするのか考えていきたいと思っている」といつものアレ。
 ま、参院選はここまでの成績表でもあるので、結果が出るまでは変化を見せないというのも重要かなとは思います。


 それでもNATO首脳会議において日米韓、日豪新韓の多者会談は行うというのはアメリカに対して「安保関連は問題なく行います」というエクスキューズであると見て間違いないでしょう。
 以前からアメリカに対して日本側は「安保協力は行うので、日韓関係にアメリカは介入しないでほしい」としている、あるいはアメリカが「韓国による徴用工裁判賠償は戦後秩序を乱すもの」という日本側の主張を認めている、とされています。

 日韓関係はなにをどう足掻こうともアメリカとの関係性の綱引きである部分が大きい。日韓関係は日米関係のサブセットですし、韓国から見れば米韓関係のサブセットとなる。
 それが如実に表れたのが慰安婦合意の裏側にアメリカの存在があったことであったといえます。

 過去5年間はあまりにもムン・ジェインの能力が根本的にアレ過ぎたおかげで、日本側がなにもしなくても韓国が勝手に落ちていくというボーナスタイムでしたが。
 この5年間はそうは簡単ではなさそうです。
 「政治家ではないユン・ソンニョル」がパク・ジンを外交部長官に選択した、というのもそれなりに専門家の言うことに耳を貸すという方向性を示しています。

 「4年9ヶ月ぶりに日米韓首脳会談が行われる」というのはそうした韓国側が変わってきた現れであるとの意味が込められているのではないかと思われます。
 アメリカもムン・ジェイン政権には匙を投げていたけども、ユン政権に対してはそれなりに対北朝鮮の役割だけでも期待している感じです。

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アメリカ、今度は太平洋諸島をサポートする枠組みPBPを発足、日米英豪NZが参加……韓国はまた蚊帳の外に?

カテゴリ:米韓関係 コメント:(94)
「青い太平洋のパートナー」日米英豪NZが新枠組み設立…中国をけん制(読売新聞)
米ホワイトハウスは24日、太平洋諸島の支援に向けた新たな枠組み「パートナーズ・イン・ザ・ブルー・パシフィック(青い太平洋のパートナー)」(PBP)の設立を発表した。日米英豪とニュージーランドの5か国で構成し、参加が見込まれていたフランスは枠組みのパートナーに位置付けた。

 ホワイトハウスは声明で、太平洋地域で「ルールに基づく自由で開かれた国際秩序への圧力が高まっている」と指摘し、地域で軍事的な影響力を増す中国をけん制。PBPは、太平洋 島嶼とうしょ 国が抱える優先事項を、より透明性をもって効果的、効率的に支援する非公式な枠組みだとしている。
(引用ここまで)


 ホワイトハウスが新たな太平洋における枠組みであるPartners in the Blue Pacific ── 青い太平洋のパートナー、PBPの発足を発表しました。
 参加国は日本、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス。
 フランスが枠組みのパートナーという位置づけ。

Statement by Australia, Japan, New Zealand, the United Kingdom, and the United States on the Establishment of the Partners in the Blue Pacific (PBP) (ホワイトハウス・英語)

 太平洋諸島フォーラムをサポートする枠組み、といったところですかね。
 非公式のパートナーシップである、とされています。
 中国の太平洋諸島への進出を阻止したい、という目的であることは間違いないところ。

 さて、韓国メディアでも多数報道はされているのですが。
 どうも自分たちがこうした活動から除外されている、という意識はない感じ。

米・英・日・オーストラリア・ニュージーランド、太平洋経済協力体構成(聯合ニュース・朝鮮語)

 7〜8ほどの韓国メディアがPBPについて伝えていますが、そのすべてがPBP発足について事実関係を報じているだけですね。
 韓国が蚊帳の外であるという認識はない模様。
 まあ、太平洋に面していないからという部分でもあるのでしょうけども。


 それにしてもクアッドにも加われず、かつPBPにも加われないっていう時点で自分たちの立ち位置が危ういものであるという認識をすべきだと思うのですけどね?
 ホワイトハウスがリリースしたことを見ても、アメリカ主導の枠組みであることは間違いない。

 イギリスが加わっているのはEU離脱後に、コモンウェルスへと軸足を移したことの明白な意思表示ともいえます。オーストラリア、ニュージーランドも当然、同じ方向を向いている。
 フランスもそこそこ乗り気なのは以前から「クアッドはパートナー」と明言していることからも理解できる範囲内。

 これら自由主義陣営が21世紀以降に作った枠組みのクアッド、AUKUS、CPTPP、IPEFのうち韓国が加わることができたのはIPEFだけ。
 サプライチェーンについては参加させるけど、そうじゃない対中安保政策には乗せられないっていう意思表示に見えるのですが。
 なんでこれで焦らずにいられるんでしょうかね。
 いまだに「米韓同盟は血盟だ」って信じ切っているのかなぁ。

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