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カテゴリ:米韓関係の記事一覧

韓国政府「NATO首脳会議で日韓はダメでも日米韓首脳会談はあるかもしれない」……ああ、そこが最後の希望なのね

[単独]NATO会議の際、韓・米・日首脳会談の可能性… 韓日は不透明(国民日報・朝鮮語)
ユン・ソクヨル大統領が韓国首脳で初めて参加する北大西洋条約機構(NATO・NATO)首脳会議をきっかけに韓米日3局首脳会談の開催が有力だという。ユン大統領とジョー・バイデン米大統領が先月首脳会談で「韓・米・日三角協力」の重要性を強調した後、三国共助の復元が本格化する姿だ。

ただし凍った韓日関係を解決するためのユン大統領と岸田文夫日本首相間の両者首脳会談は開催が不透明だと伝えられた。これまで強制徴用被害者賠償と慰安婦合意問題などで両国間感情のゴールが深まったうえ、来月参議院選挙を控えた日本内部事情が複雑な理由が大きい。

ある外交消息筋は15日、「NATO首脳会議の期間、韓米日首脳会談開催の可能性があると理解している」と話した。ユン大統領と岸田首相は来る29~30日、スペインマドリードで開かれるNATO首脳会議に招待され、NATO主要加盟国である米国のバイデン大統領も参加する。

今回、韓米日首脳会談が開かれれば、文在寅政府初期の2017年9月、国連総会期間の会談以後4年9カ月ぶりだ。文在認政府の時、慰安婦合意破棄と強制徴用賠償問題などで韓日関係が急激に悪化し、これまで三国首脳会談が開かなかったのだ。
(引用ここまで)


 NATO首脳会議で日米韓首脳会談はあるかもしれない、と韓国政府高官が言っている……と、韓国メディア談。
 実際はどうかは分かりませんが。
 日米韓であればまあいいかな、という感じ。
 逆にいうと日韓首脳会談は完全にぽしゃったということでもありますかね。

 問題は日米韓首脳会談でなにが語られるのか、ということですが。
 まあ、対北朝鮮かな。
 米韓首脳会談でも北朝鮮についてだけ語られていましたし。
 日米韓次官級会議日米韓防衛相会談でも語られていた……というか。


 時期的にも、やっていること(核実験場再稼働)も注目されてしかるべき……ですから。
 ま、とりあえず話題はつなげるのは間違いないので、しばらくは北朝鮮関連でお茶を濁すという感じかな。
 韓国からは「アメリカも韓国が日韓関係を改善させようという意思があることを認めている」みたいな話が出ているのですが。
 今日の夕方のエントリでの「韓国は手を差し伸べたのに……」というエントリのソースでも出てましたね。

 本当に韓国の意欲を認めているのだったら、幾度かあった日米韓での会談や会議、あるいは日米首脳会談、米韓首脳会談でも多少は話題として出てくるはずなのですよね。
 ですが、これまで日米、米韓間ではそれぞれ韓国、日本の話題はほぼ最小限。
 バイデンなんか「日韓の貿易紛争問題? ああ、トランプ政権のやった鉄鋼問題だったら話はするよ」とか言っちゃうレベルで、日韓関係を意識していないことをあからさまにしてしまったわけで。
 韓国の望むような「アメリカからの日本への圧力」は出てきそうにもないですね。

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韓国外相「日韓のGSOMIAを早急に正常化させます」……これ、アメリカ側から言わされてますね

軍事情報協定正常化へ日本と意思疎通継続 韓国外交部
韓国外交部の崔泳杉(チェ・ヨンサム)報道官は14日の定例会見で、朴振(パク・ジン)長官が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を正常化させたいと発言したことについて、「北の脅威に対応するため、GSOMIAなど韓米日の安全保障協力が円滑に行われる必要があるという原則的な立場を表明したものと理解してほしい」とした上で、「日本など国際社会と意思疎通を続けていく」と述べた。

 朴氏は13日(現地時間)、米ワシントンでブリンケン国務長官と会談後に記者会見し、日本とのGSOMIAについて、「韓日関係改善とともに、できるだけ早く正常化させることを望む」と述べた。
(引用ここまで)


 あー、なるほど。
 これ、ブリンケン国務長官に言わされてんなぁ。

 パク・ジン外交部長官(外相に相当)が訪米していまして。
 カウンターパートであるアントニー・ブリンケン国務長官と米韓外相会談を行ったのですよ。
 その会談後の共同記者会見で「韓国は早急に日本とのGSOMIAを正常化させていきたい」と述べた、ということです。

 「アメリカは日韓の情報共有協定を復活させるのになんらかの役割を持っているのか」という質問に答えたもので、この質問をしたのがVOAの記者。
 Voice of Americaはアメリカ政府の国営放送。
 ふむ。

 で、それに対して「GSOMIAを早急に正常化させる」と答えた……と。


 おっと、国務省のプレスリリースと動画をピックアップしておきましょうね。

Secretary Antony J. Blinken And Republic of Korea Foreign Minister Park Jin At a Joint Press Availability(国務省・英語)



 完全に質問も込みの出来レースで言わされてますわ。
 アメリカに来させられて「日韓関係を改善します。GSOMIAも正常化します」って言わされてる。

 GSOMIAの正常化はあってもいいんですけどね。
 先日の北朝鮮によるミサイル発射も日本側発表では6本以上、韓国では8本の発射となっていました。
 こうした水平線の向こう側の情報に関しては韓国が有利なのは間違いないですから。
 ……まあ、この件については大型ロケットなので、日本にとってはどうでもいい情報といえばそれまでではありますけども。
 あと短距離弾道ミサイルとかもけっこうどうでもいい。

 それとIPEFが中韓関係に対して及ぼす影響については質問、および回答がありましたが、対中包囲網に関して韓国を参加させるという言葉はやはり今回もありませんでした。
 北朝鮮については非常に多数の質疑応答があったのですが。
 やっぱり韓国には対中包囲網には参加させない、というのはバイデン政権の既定路線っぽいですね。

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日米豪防衛相会談「対中国で我々は連携するぞ!」「ASEANとも連携!」「現状変更は許さない」→日米韓防衛相会談「対北朝鮮でがんばろうね」

韓米日国防相 2年半ぶり対面会談=共同訓練など対北連携協議(聯合ニュース)
 李長官は会談後、記者団に、北朝鮮の核・ミサイル脅威に対する韓米日の安全保障協力の重要性で一致し、協力の意思を互いに確認したと説明した。

 また、韓米日の共同訓練について「包括的水準で議論した」とし、ミサイル警報訓練や弾道ミサイルを探知・追跡する訓練などについて具体的に協議したと明らかにした。 (中略)

 ただ、李氏は3カ国が兵力を1カ所に集めて実施する共同訓練に関しては、「韓米軍事訓練と韓米日軍事訓練は異なる。別途アプローチする必要がある」と強調した
(引用ここまで)


 シンガポールでのシャングリラ会合で各国の国防大臣が集結しているのですが、そこで日米韓防衛相会談が行われました。
 ま、これ以外にもいろいろとシャングリラ会合ではチェックしておきたい部分があるのですが、とりあえず日米韓防衛相会談はなによりもチェックしておきたいところ。
 防衛省からプレスリリースも出ています。

日米韓防衛相会談共同声明(2022.6.11)(仮訳)(防衛省)

 「自由で開かれたインド太平洋」についても言及はありますが、その多くは対北朝鮮について語れています。
 シャーマン国務副長官が訪韓した際に「日米韓関係は対北朝鮮に特化していくのではないか」というようなことを書きました。
 対中包囲網には韓国は参加させず、対北朝鮮だけにあたるのではないか……と。

 実際に日米韓次官級会議でのリリースを見ても北朝鮮に対しては日米韓でやっていきましょうね、という文言がメインになっていて中国に対してはほぼノーコメントのようなものでした。


 今回の防衛省でのリリース仮訳を見てもやはり同様。
 そして韓国メディアの報道を見ても同様ですね。

 唯一、これまでとちょっと違った部分があるとしたら北朝鮮によるミサイル発射に備えて共同訓練を行おうという部分ですかね。
 ここには「活動を具体化することにコミットした」との文言があります。
 以降、なんらかの方策が出てくることでしょうね。

 一方で「自由で開かれたインド太平洋についても共同訓練を含む重要課題について重要であることは同意した」とありますが。
 同意したからなんだってんだ、というのがこの文言のキモ。
 注視した、とかと同じでとりあえず同意できる範囲で同意しておこうというだけの文言で大きな意味はないのです。

 アメリカは本気でサプライチェーン以外の手段で韓国に対中国包囲網に参加させるつもりがないっぽいなぁ。
 少なくとも「様子見」で見(ケン)に廻っている感触ですね。

 その感触はもう一方の日米豪防衛相会談のリリースを見てみると理解してもらえるかと思います。

日米豪防衛相会談共同声明(仮訳)(防衛省)

 「東シナ海での現状変更の試みに反対する」「南シナ海でも同様」「台湾海峡を明記」「ASEANとの連携を重要視することを再確認」……etc.etc...
 もうね、対中国の熱量がまったくもって違うんですよ。
 「こっちが本番だから」ってくらいの熱の入れようです。
 韓国の立場、だいぶ厳しいものになっている感じだな。

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日韓次官級会議が行われるもののなにも成果なし、日米韓でも「北朝鮮対策がんばろうね」と言うだけで終了

韓日の外務次官が会談 「関係改善不可欠」で一致(聯合ニュース)
韓国と日本の外務次官が8日、ソウルで会談し、関係改善と協力強化の必要性を改めて確認した。韓日の外務次官が対面で会談したのは尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後、初めて。 (中略)

両氏は厳しさを増す国際情勢を踏まえ、早急な韓日関係の改善が不可欠との認識で一致した。

 特に最近の朝鮮半島情勢をはじめ多様な懸案への対応において、韓日、韓米日が緊密な連携を強化する必要性があるとの認識でも一致した。

韓日の外交当局は先月と今月はじめに局長級協議を、この日は次官級協議を開催するなど、意思疎通の頻度を増やしている。日本の外務次官が来韓したのは2017年10月以来、約4年7カ月ぶり。
(引用ここまで)


 森外務省事務次官が訪韓して、チョ・ヒョンドン外交部第1次官と会談を行いました。
 一応、外務省のサイトにも関連事項が掲載されてますのでチェックしておきましょう。

森健良外務事務次官と趙賢東(チョ・ヒョンドン)韓国外交部第1次官との協議(外務省)

 書かれていることは聯合ニュースとほぼ同じ。
 日韓関係の改善が不可欠との認識で一致した、のだそうですよ。

 すごいですね。
 なにがすごいってほぼなにも言っていないっていう状況がすごい。
 正直、このくらいであればムン・ジェイン政権の際にも文言としては出てましたからね。
 それを考えるとまさになにも言っていないも同然ですわ。


 あ、それと日米韓の次官級会議も行われています。こちらも見てみましょうか。

韓米日外務次官 ソウルで北朝鮮問題など協議(聯合ニュース)
日米韓次官協議(概要)(外務省)

 ふむ。
 なにはともあれ北朝鮮。
 日米韓の連携で対北朝鮮をやっていこう、という話をしている……というかそれしかしていないというか。
 一応、中国って文言は入っているけどおまけのおまけって感じ。

 もちろん、北朝鮮がミサイルを連発していることと核実験が近いと判断していることも少なからず影響しているとは思いますが。
 それにしてもここまで対中国をスルーしているのはすごいですね。

 楽韓Webでは「どうもアメリカの意向として、日米韓では北朝鮮対応だけをやって対中包囲網はほぼ考えないのでは」としていました。
 その方向性が今回の次官級会議で見えてきたかな、という感じです。

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シャーマン国務副長官が訪韓、日米韓次官級会議でアメリカの「日韓関係への関与」が明らかに?

シャーマン米国務副長官、韓国に入国…韓日次官と北朝鮮問題など意見交換(中央日報)
ウェンディ・シャーマン米国務副長官が6日、韓国に入国した。

駐韓米国大使館はこの日午後、公式SNSにシャーマン副長官の入国写真を掲載して「韓国を再び訪れたウェンディ・シャーマン米国務副長官を歓迎する」として入国事実を明らかにした。

大使館は「シャーマン副長官は訪韓期間、日米韓の関係者とともに北朝鮮問題をはじめ懸案について意見を交換し、女性企業家およびLGBTQI+(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・クエスチョニング・インターセックス)コミュニティのリーダーとも会う予定」と説明した。

この日から8日まで3日間韓国に留まるシャーマン副長官は朴振(パク・ジン)外交部長官、権寧世(クォン・ヨンセ)統一部長官などと面談する予定だ。

シャーマン副長官は7日、チョ・ヒョンドン外交第1次官と韓米次官会談を進め、8日にはチョ次官、日本外務省の森健良事務次官と韓日米次官協議会を行う。日米外交次官会議も別に開かれる計画だ。
(引用ここまで)


 ここ、分水嶺ですね。
 去年11月にはアメリカでシャーマン副長官、森山事務次官、チェ・ジョンゴン外交部第1次官(当時)の次官級会議がありまして。
 会議後には共同記者会見が予定されていたのですが、会見場に出てきたのはシャーマン副長官だけで、苦虫をかみつぶしたような表情をしていたことは記憶に新しいかと思います。

 日本側が「次官級会議はよいが、にこやかに共同記者会見に出たら韓国による警察庁長官の竹島上陸を認めたことになる」という出席拒絶の申し入れに対して、シャーマン副長官だけが出席するという事態になったのでした。
 当時の映像もあるので置いておきますか。



 そういえば当時「終戦宣言について米韓は合意して、文章の細目を詰めている」とか韓国側は言っていたっけなぁ。
 「終戦宣言(笑)」でしたけどね。

 さて、8日に日米韓の次官級会議が行われる。
 当然、北朝鮮のミサイル連発問題、そして核実験が近いことについても話し合われるでしょう。
 そして、日米韓の枠組みでなにをするのか、ということも。


 ユン・ソンニョル政権が動き出してちょうど1ヶ月ほど。
 アメリカがどういった期待をユン政権となった韓国にしていくのか、それが表明されることになるのではないでしょうか。

 個人的には日米韓の安保枠組みは対北朝鮮への限定的なものとなって、対中国包囲網には拡大しないのではないかな……という感触があります。
 対北朝鮮についていうのであれば、韓国との協力もやむを得ないというのは実際のところ。
 北朝鮮によるミサイル発射実験についても、日本側と韓国側で見解が分かれるという場面もありました。

 韓国側はいち早く3月のICBMが火星17ではなく、火星15であるとしてましたね。
 またつい先日の複数弾の発射についても韓国からは8発、日本側の発表では「少なくとも6発以上」と分かれていました。
 発射地点等の情報については水平線の向こうである日本からは観測しにくい部分も少なからずあります。
 着弾点については韓国側が把握しづらいために、日本側の観測のほうが正しいなんてこともありました。

 そうした情報の齟齬を修正したいし、GSOMIAによる情報共有もしっかりしたいというのは実際。
 すくなくとも対北朝鮮においては。
 ムン・ジェイン政権下ではそれすらできなかったのですが。
 逆に対中国包囲網においては韓国ができることというのは少ないのではないか……とも思われます。

 日本は「安保関係に対しては日韓協力はしっかりするから、アメリカは日韓関係に関与しないでほしい」とアメリカに言っていたとされる報道がいくつかありました。
 実際にバイデン政権は日韓関係についての関与を最低限にしている感触があります。
 先月の訪韓〜訪日の行程でも韓国における日本への言及、日本における韓国への言及はほぼないも同然でした。
 この方向性が継続するのかどうか。
 シャーマン副長官の訪韓、および日米韓次官級会議で見えてくるのではないか……という感じです。
 注目しておきたいですね。

 ちなみにウェンディ・シャーマン副長官はかつて国務次官であった時に「愛国的な感情が政治的に利用されている。指導者にとって、かつての敵をあしざまに言うことで国民の歓心を買うことは簡単だが、こうした挑発は機能停止を招くだけで進歩はない」と述べて、暗に韓国側の対応を批判したことでも知られています。
 要するに「レキシニンシキガーとか言ってないで現実に対応しろ」って話をしたわけですが。
 さて、今回はどうなりますかね。

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韓国メディア「日本の極右メディアが『米韓首脳会談は前座だ!』と暴言を書いた」……事実だしなぁ

日極右言論「バイデンにユンは立ち寄り…」重要なのは日本」(朝鮮日報)
「韓国は立ち寄り…本物は日本」ユン・バイデン成果(アジア経済・朝鮮語)
「『バイデンは先に韓国へ来た』が好きだが主人公は日本」… 暴言した人の正体(毎日経済・朝鮮語)
夕刊フジはは保守右翼性向の産経新聞よりはるかに刺激的な極右論調を主に使用する媒体だ。室谷は「共同通信」ソウル特派員を務めた。「悪韓論」、「崩韓論」、「韓国自爆」など多数の嫌韓書籍を出した人物だ。

両国首脳会談で、バイデン大統領の主な議論の対象は、ユン・ソクヨル大統領ではなく、岸田文夫総理だったというのがメディアの主張だ。

メディアは「韓米首脳会談で対話の中心は「米国と韓国は親しく過ごしましょう」程度の曖昧な水準にとどまった」と評価した。 (中略)


(引用ここまで)


 夕刊フジのサイトに室谷氏のコラムが掲載されていまして。
 バイデン大統領の訪韓は前座だった、というもの。
 まあ、8割は楽韓Webで書いてあることではあります。

〝前座扱い〟に地団駄の韓国 バイデン大統領の日韓歴訪にみる「国格」の差 共同声明、いくら読んでも出てこない「スワップ」の文字(ZAKZAK)

 で、そのコラムを読んだ韓国メディアがどっかんと反応してしまい、かつ韓国人も多数コメントをしてしまっているっていう。

 それぞれ、400、880、1200くらいコメントがついてます。
 つまり痛いところを突かれている、ということですわ。


 正直、タブロイド紙の中味なんて放っておけばいいと思うのですけどね。
 朝鮮日報まで取り上げているのには草しか生えない。
 でもまあ……とことんまで痛いところ突かれたんでしょうね。

 前座である、といわれて否定できないから「極右の暴言だ」って言うしかない。
 反論のしようがないんですよね。
 訪韓ではいの一番にサムスン電子の工場に向かって、アメリカへの投資の話して終わっただけ。
 期待されてた通貨スワップ協定への言及もなければ、日韓関係を改善するための仲介者になるというような話もなし。
 その一方で日本に来て国連改革と日本の安保理常任理事国入りを支持。
 IPEF設立を発表して、クアッド首脳会談を行って「自由主義陣営は結束している」と宣言。
 うん、まあ……どちらに重きを置いていたか、は誰でも分かるんじゃないかな。

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韓国メディア「アメリカとの常設通貨スワップ協定は土台構築ができた」……そうかぁ?

「韓日、政治的葛藤より通貨スワップが重要」(毎日経済・朝鮮語)
「外国為替市場を安定させるために、韓国銀行は基準金利を急速に引き上げる必要があり、韓米通貨スワップとともに日本との通貨スワップも慎重に考慮しなければならない。」

カン・サムモ韓国国際金融学会長が26日、ソウル明洞銀行連合会館で開催された「グローバルインフレによる金融市場リスク要因と新政府政策課題」セミナーの開会歓迎社でこのように注文した。韓日通貨スワップは2015年を最後に中断された後、両国間の外交摩擦でまだ再開されていない実情だ。しかし、ユン・ソク熱政府が発足した後、実益のために韓日通貨スワップを再稼動しなければならないという注文が続いている。

カン会長もこの日開会会社を通じて「2~3年前は現実的に日本との通貨スワップが難しい状況だったが、今は政治的利害関係を離れて議論を始めなければならない時点」と主張した。
(引用ここまで)


 韓国の「韓国国際金融学会長」であり、東国大学のカン・サンモ教授が「米韓通貨スワップ協定も当然だが、日韓通貨スワップ協定もだ」と言い出してまして。
 この教授、延々と米韓通貨スワップが必要だと述べてきた人でして。
 現状の韓国経済に大きな脆弱性があることを警告しています。

 つい先日も似たような話をしていたのでそちらの記事もピックアップしておきましょうかね。

「外貨準備だけが答えではない…米韓、日韓常設通貨スワップが必要」=韓国報道(Wow! Korea)

 なんとかして米韓首脳会談で常設レベルの通貨スワップ協定を結べないかという話をしています。
 なお、日韓通貨スワップ協定でその前提として必要となる「ハイレベル経済協議」は、釜山の日本総領事館前に慰安婦像の設置を黙認したことによって中止になっています。
 それがなにも動いていない以上、中止されたままですね。

 ちなみに韓国メディアでは「米韓首脳会談は大成功だった」という設定になってまして。
 特に「為替市場での協力」という言葉があったので、常設通貨スワップ協定は構築できたも同然だ、みたいな話が出ています。

韓米共同宣言文に初めての登場した為替市場協力…「常設通貨スワップ」構築の土台か(中央日報)

 うーん、微妙。


 米韓首脳会談の共同声明を見るとこんな一文があります。

ユン大統領とバイデン大統領は、今年10周年を迎えた韓米自由貿易協定(KORUS)が依然として我々の経済関係の基盤であることに同意した。両大統領は、持続可能な成長と秩序正しく機能する外国為替市場を含む金融の安定を促進するため、外国為替市場の発展について緊密に協議する必要性を認識する。両大統領は公正で市場に基づく競争について共通の価値観と本質的な利益を共有し、市場を歪める慣行に対処するために協力することにコミットする。
(引用ここまで)

 なんとも微妙。
 確かに「為替市場の安定を促進するために、外国為替市場の発展について緊密に協議する必要性を認識する」という一文はあるのですが。
 これで通貨スワップ協定間違いなしかって言われると……どうなんだろうね、といったところ。

 アメリカの立場からすると米韓FTA(KORUS)があるのだから、勝手に為替介入するなよって言っているようにも見えますよ、これ。
 オバマ大統領時代に、米韓首脳会談後の共同声明に「もう為替介入はいたしません」って書かれそうになったなんてことがあったほどでして。

 特に最後の「市場を歪める慣行に対処するために協力することにコミットする」って一文は、当時の話を思い起こさせますね。
 はっきり言って、米韓FTAこそがTPPを潰した原因ですし、かつ「FTAなんぞクソだ」と叫ぶトランプを大統領に押し上げた原因のひとつであることに間違いはないのです。
 FTAを結んだのに為替介入を繰り返して自国の都合のいいように自由貿易協定をもてあそんだのですから。

 そうした「歴史的な背景」を見るだに、これが「通貨スワップ協定の土台」には見えないなぁ。

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韓国メディアが「アメリカが日本の敵攻撃能力や防衛費増を認めた」と大騒ぎ、その背景にある「韓国人の常識」とは?

カテゴリ:米韓関係 コメント:(134)
米、日本の「敵攻撃能力」の束縛を解いた(ハンギョレ・朝鮮語)
ジョーバイデン米大統領と岸田文夫日本首相が23日、首脳会談を開き、日米同盟の「抑制力と対処力を強化する」と宣言した。バイデン大統領はまた、アジア・太平洋地域との経済的結束を強化し、中国を牽制するための「インド・太平洋経済フレームワーク」(IPEF)の発足を宣言した。強化された米日同盟と、インド太平洋経済フレームワークを掲げ、安保と経済の両側で「対中包囲網」を強化しようとする両国の意図を読むことができる。 (中略)

米日首脳は前年の4月首脳会談を通じて1969年以降初めて「台湾海峡の平和と安定」に言及し、中国の軍事的動きを牽制すると宣言した。岸田首相は以後1年ぶりに行われた今回の首脳会談で、中国を相手に抑制力・対処力を強化するため、防衛費増額と「敵基地攻撃能力」保有を宣言し、バイデン大統領の強力な支持を導いた。抑制力・対処力を強化するという言葉は、日本が軍事力を強化するだけでなく、必要なときはこれを使うという意味だ。

日本が本格的な再軍備に乗り出して軍事的役割を拡大することに決めたことで、台湾海峡などをめぐる米日同盟と中国間の葛藤も大きくなることになった。安保と経済を網羅した「中国包囲」の動きについて、王毅中国外交部長はこの日、「インド太平洋地域は今歴史の分かれ道に立っている。この地域に何らかの軍事集団と陣営対決を引き付けようとする試みをはっきり拒否する」と警告した。
(引用ここまで)


 韓国メディアの多くが「アメリカが日本の基地攻撃能力を認めた」「防衛費大幅増額を支持した」ことにかなりの衝撃を受けています。
 日本から見れば当然というか、アメリカによる現実の追認でしかない。
 というか、識者からは延々と「防衛費をNATO並のGDP2%ていどにしなければならない」と指摘されてきたし、アメリカ政府からも大っぴらにではないですが要求されてきたことです。

 でも、韓国側はこの結果に少なからず衝撃を受けているのです。
 なぜなら「米韓同盟は血盟であり、一級の同盟だ」という認識があり、かつ「日米同盟はアメリカが日本に首輪をつけて監視するためのもの」と考えているためなのですね。
 ……いや、現実はどうであれ。
 韓国人はそう考えてきたのですよ。


 アメリカからの評価の表現が「日米はCorner Stone」「米韓はLinchpin」とされていた際に「コーナーストーンよりもリンチピンのほうが評価的には上だ」とかやっていたのですよ。
 なぜか「日本政府はコーナーストーンとリンチピンの単語を比較した(そしてリンチピンが勝ちだった)」という話にして。  個人的には呆れながら見ていたものですが。

 ま、そんな感じで常に「対米関係では韓国の立場が日本よりも上である」という認識でいたのです。
 実際問題としては、そういう側面が皆無だったわけではないですね。特に前世紀ではそういう面が強くあったと思われます。
 冷戦時代の韓国の「対共防波堤」としての役割は強いものでしたから。
 ムン・ジェインが「韓国は多額の防衛費支出をしており、日本はその恩恵に与っている」との話を日本に対してしたこともありましたね。あれが韓国人の基本的な考えかたです。

 ですが、現在は21世紀に突入してから20年以上が経過して、日本の国際的な地位は大幅に上昇している。
 CPTPPを主導し、クアッドを提唱し、IPEF設立発表の場となった。
 いまだに前世紀の構造を引きずっていると立場をなくしますよ?

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