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カテゴリ:労働争議の記事一覧

サムスン電子労組、6000人規模のストライキで半導体生産に支障? サムスン電子側は「生産は問題なく続いている」とするものの……

[社説]時系列1兆ドル疾走するTSMC、労組ストライキするサムスン電子(韓国経済新聞・朝鮮語)
乾坤一擲のグローバル半導体大戦が続く中、サムスン電子労組がストライキを行っている。 サムスン電子の最大労組である全国サムスン電子労働組合(全三労)が一昨日から今日まで3日間行うストライキの目標は「生産支障」だ。 (中略)

全三労はこの辺でこれ以上のストライキ計画をやめ、急変するグローバル半導体戦争の大きな流れを冷徹に見なければならない。 毎年、たくさんもらってきた年末の成果給を昨年もらわなかったら、半導体市場とそれに伴う経営結果から見てみるべきだ。 「サプライズ」という第2四半期の実績を下半期にも維持すれば異変がない限り、年末には国内のどの事業場より厚い成果給を受け取るだろう。 グローバル競争会社である台湾TSMCの躍進が見えないのだろうか。 世界のファウンドリー市場を席巻し、TSMCはあれだけ先を走っている。 4〜5年前まではサムスン電子がリードしていた時価総額も逆転し、TSMCは2.3倍も大きな企業になった。 人工知能(AI)半導体に入る先端高帯域幅メモリー(HBM)は、国内のライバル企業に押されて苦戦している。 現代自動車労組が賃金交渉案に暫定合意し、6年連続無紛糾で実利を取り戻したことを全三労は冷徹に見てほしい。 加速化する米国と中国の対立の中で、日本まで加勢した半導体大戦で油断していては、俗っぽい言葉だけで一発屋になりかねないとの危機感を労組も一緒に持たなければならない時だ。
(引用ここまで)


 サムスン電子は「労働組合を結成させないこと」を社是としてきました。
 故イ・ゴンヒが会長だった頃は労組結成の噂が出ると徹底的に叩き潰していました。
 それでも2019年にはじめての労働組合が結成されています。現在までで3万人ほどが加入しているそうです。
 去年、半導体部門の成果給が0だったことで、一気に加入数が3倍になったとのこと。
 サムスン電子の従業員は12万人超なので、加入率はそこまででもないのですけどね。

 で、そのサムスン電子労組が無期限ストライキを表明しました。当初予定では3日だったのですが、要求が受け入れられなかったので無期限ストライキに変更。

韓国サムスン電子、最大労組が無期限スト入り宣言(ロイター)

 ストライキに参加しているのは6500人ほど。
 うち、5000人が半導体部門の労働者だとされています。


 スト側は「生産支障を生じさせたい」としていますが、サムスン電子側は「無人セクションが多いので影響はない」としています。

サムスンのスト延長へ、労組「無期限で続ける」(日経新聞)

 まー、どうなんでしょうね。半導体の生産工程ってとにかく人の介在する場所を少なくすることに血道を上げてきたことは事実です。
 人の介在はコンタミを生じさせる原因になりますからね。

 なので5000人が無期限ストライキに入ったところで、どれだけ影響があるかなぁ……って疑問符はつきますね。
 逆にいうと半導体工場を建設しても生産部門での雇用は限られているってことにもなります。
 それ以外の工場を稼働させるための人員は少なからず必要になるのですが。
 企業側の「影響はない」が実際かなぁ、という気はしています。
 サムスン電子に労働組合ができている、という話はずっと書きたかったのでそれも合わせてピックアップしてみました。

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ソウル大学病院、「医大定員増員に反対!」として無期限休診をはじめるものの、わずか5日間でギブアップ

ソウル大病院の教授らが診療再開へ 一斉休診に非難の世論拡大(聯合ニュース)
大学医学部の定員を大幅に増やすとした韓国政府の方針に反発し、無期限の休診に入っていたソウル大医学部とソウル大病院の教授らは21日、教授全員を対象に行った投票の結果、診療を再開することを決めたと発表した。これにより、17日から5日間続いた一斉休診が終了する。

 投票の結果、回答者の73.6%が休診を中止して「持続可能な方法での抵抗」に切り替えるべきだと答えた。休診を続けるべきだとする意見は20.3%にとどまった。 (中略)

休診には教授の54.8%が参加した。

 「ビッグ5」と呼ばれるソウルの大型病院のうち、ソウル大病院が最初に無期限休診を強行したことで患者の間に不安が広がり、非難する世論も拡大した。

 休診の撤回を求める声が高まり、患者団体の韓国患者団体連合会は来月4日にソウル市内で大規模集会を開くと発表した。
(引用ここまで)


 予告通りにソウル大学病院は17日から大規模休診を行い、外来診療と手術を行わないとするストライキに入っていました。

韓国の医療ストライキ、今度はソウル大学病院が「政府が我々の要求を受け入れなければ無期限の全面休診」を宣言……もはや左派紙ですら匙を投げるレベルに(楽韓Web過去エントリ)

 19日には医大増員について教授、専攻医(研修医に相当)、医大生、受験生らが「見逃しがたい損害がある」として差し止めを求めていた裁判について、大法院(最高裁に相当)は棄却の判断をしています。

大法、医大増員執行停止申請棄却(世界日報・朝鮮語)

 一応、「医大生の授業については影響がある可能性はある」としたものの、「医学部定員増員の執行停止をした場合に国民の保健に支障が生じる恐れがある」と判断。
 まあ、世論調査を見てもほとんどが賛成している状況下で、「はい執行停止」とはできなかったってのも大きいでしょう。

 記事にあるように患者団体がアンチストライキの集会を開くことを予告。
 もう堪忍袋の緒が切れたとでもいうべき状況。


 個人的な体験としても大学病院が休診なんてやってくれたら、患者側はたまらないですよ。
 それも火急の問題があるとかじゃなくて、医大生を2000人ほど増やすかどうかなんて些細な問題で。
 しかも、2000人増員から1500人ちょっとにまで減らしてきている。
 それでも「こちらの要求をすべて受け入れろ」として全面休診との最後の手段まで出してきた。

 まあ……そりゃ、あの「労働争議ならなんでも支援」のハンギョレにまで見限られるわな。

韓国左派紙すらも「医療ストライキ」に対して冷ややかな視線、「医者を辞職したならすぐにでも兵役に行け」とまでいわれてしまう(楽韓Web過去エントリ)

 等々とさまざまな事情が重なって、5日目にしてギブアップ。
 ソウル大学病院に勤務するスーパーエリートたちですから、妬みややっかみには慣れていても、根本的に嫌われることに慣れていないんだろうなぁ。
 妬みもやっかみも根本にあるのは嫉妬で「上にいるからには当然」って受け止められても、集団でデモを起こされるような「根本的な憎悪」はこれまで味わったことがないのでしょうね。

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韓国の医療ストライキに一般国民は85%以上が「NO」を突きつける……ただし、医師側は全面ストライキの開始を宣言

韓国国民の85%「医師は患者のもとに戻るべきだ」…医大増員「賛成」は「反対」の2倍(KOREA WAVE)
医師の集団行動について反対が85.6%に上り、賛成(12%)より圧倒的に多かった。

増員に関連して公共福利の重要性を強調したソウル高裁の判決については「良い判決」という回答が70.4%。こうした判決が出たにも関わらず、医学部増員の全面的再検討を求めている医師団体の立場については「反対」が65.3%で「賛成」29.1%を大きく上回った。

医学部増員と並ぶ医療改革のもう一つの柱である地域医師制の導入には85.3%が賛成。公共医大の設立に対しても81.7%が賛成だった。
(引用ここまで)


 先日、ソウル大学病院が17日から全面無期限休診を発表したことに対し、多くの場合で労働争議を擁護する左派紙ハンギョレまで「医師はこれを正しいことであるのかどうか、考え直せ」とする社説を出していることを紹介しました。
 つまり、一般的な韓国人は完全に医療ストライキに対してそっぽを向いているのですね。
 今回の世論調査で、それを裏付ける数字が出てきました。

 集団行動(ストライキ)に対して「反対」が85.6%。
 医学部増員の白紙撤回を求める行動については「反対」が65.3%、「賛成」29.1%。
 地域医師制の導入では85.3%が「賛成」
 公共医大の設立には81.7%が「賛成」

 要するに今回の医療ストライキは、一般国民からほぼ支持されていないわけですね。
 なお、それに対する医師側の返答はこちら。


大韓医師協会「18日集団休診」ゼネスト宣言… 町の病院も閉鎖へ(東亞日報・朝鮮語)
大韓医師協会(医協)が18日、全国の開業医まで参加する集団休診(ゼネスト)を行うことを決議した。 全体の医師集団の休診は2000年、2014年、2020年に続き4回目だ。 (中略)

今回の投票に参加した医協会員7万800人中90.6%(6万4139人)が「医協の強硬闘争を支持する」と答えた。 「6月中に休診を含む団体行動に参加する」という応答は73.5%(5万2015人)に達した。 チェ・アンナ医協報道官は「70%を超える(休診)参加意志は類例を見ないほどだ。 会員の意志が堅固だという意味だ」と強調した。 医協は団体行動の中断条件として増員手続きの中断とともに政府責任者の問責を掲げた。
(引用ここまで)

 医師協会として、18日に全面休診を行うことを決定。
 70%を超える医師が参加する、とのこと。

 いやぁ、乖離しているなぁ。
 こちらの記事にあるように医師協会は2000年、2014年、2020年とストライキをやってきたのですね。
 で、常に完全勝利を遂げてきました。
 金大中政権、パク・クネ政権、ムン・ジェイン政権、すべてが医師協会に膝をつき、医療改革を阻んできたのですね。
 ところがユン・ソンニョル政権は完全に無視して医学部増員を決めてしまった。大学側も1500人規模の増員を決定済。

 もうここから勝利に転じる目はないように思うのですが、退くに退けない状況になりつつあるのかな。
 ちょっと前にも話しましたが、韓国の大学はまず成績順にソウル大学医学部から埋まり、以降それ以外の大学の医学部定員が埋まっていきます。
 さらに歯学部、薬学部、韓医部が埋まり、そこからそれ以外の学部が決まっていくのです。

 そうした「スーパーエリート」である彼らは世間からも隔絶されているのでしょうね。
 なんなら「こんな一般人に世論調査をするほうが間違っている」くらいに思っている可能性が。

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韓国の医療ストライキ、今度はソウル大学病院が「政府が我々の要求を受け入れなければ無期限の全面休診」を宣言……もはや左派紙ですら匙を投げるレベルに

ソウル大学病院の無期限休診決定は「教え子愛」でなく「集団利己主義」[社説](ハンギョレ)
 ソウル大学病院の教授たちが、17日からの無期限の全面休診を決めたという。政府に対して未復帰の専攻医にいかなる不利益も与えるなという条件を提示してだ。先に政府が、病院に復帰する専攻医は善処すると融和的な態度を示したにもかかわらず、むしろ一歩踏み込んだかたちだ。教え子たちを止めるべき教授たちが、教え子たちを前面に押し立てて医師集団の利己主義をあおっているようで、非常に残念だ。

 ソウル大学病院の教授たちは政府に、専攻医に対する行政処分を完全に取り消すよう求めている。集団行動に参加した専攻医が免許停止などの不利益を被る可能性を完全になくせというのだ。これを拒否すれば、17日から救急室や集中治療室などの必要不可欠な部署を除いて全面休診を強行するという。いくら政府の医学部増員政策が気に入らなくても、教授が医師の基本倫理を裏切る行動をためらわないと脅すというのは、果たして正しいことなのか。それでも教え子たちに「患者の健康と命を第一に考える」というヒポクラテスの誓いを教えられるのか。 (中略)

 ソウル大学病院は圏域責任医療機関であるため、全面休診を強行すれば、患者の被害は大きくならざるを得ない。またセブランス、サムスンソウル、ソウル峨山(アサン)などの他の大病院にも影響を及ぼすことになるため、医療の空白はさらに深刻化するだろう。ただでさえ専攻医の集団行動が100日以上続いており、患者と家族の不安はすでに臨界値に達している。患者諸団体がソウル大学病院の全面休診に対し、「医師集団の利益のために患者を投げ捨てた無責任な態度」だと激しい反応を示したのは当然だ。
(引用ここまで)


 実は韓国の医療ストライキ、まだ続いていまして。
 大学側は今年の医学部入学枠を1500人余を増員することを決定しています。
 当初予定の2000人には届かなかったようですが、それでもかなり増えたのは間違いないところ。
 んで、それに抗議する形で行われている専攻医(日本でいうところの研修医)のストライキは延々と続いているっていう。
 2月から続いているのでもうなんだかんだで4ヶ月ほど。
 むしろ「医療ストライキが日常」になりつつあります。

 そんな中、ソウル大学病院の医師らが「専攻医に対しての不利益を取り消し、今回の医療事態を正常化するための合理的な措置が施行されなければ、6月17日から診療を中止する」と言い出しました。
 「今回の医療事態を正常化」っていうのは、要するに専攻医の言葉を聞き入れて医学部の入学枠増員をなかったことにしろって話ですね。


 そんなソウル大学病院のストライキに対して、あのハンギョレが苦言を呈している。
 ちょっと構造として面白い部分。
 ハンギョレは左派紙として、ムン・ジェイン政権時代には相当な無理筋であってもムン政権を擁護するなどしてきました。
 また、おおよその場合で労働者のストライキは認められるべきだとの姿勢を打ち出す新聞なのですね。

 それが、専攻医のストライキがはじまってすぐに「医者をやめるならすぐに兵役に行け」くらいの勢いで非難の声を上げていたのですよ。

韓国左派紙すらも「医療ストライキ」に対して冷ややかな視線、「医者を辞職したならすぐにでも兵役に行け」とまでいわれてしまう(楽韓Web過去エントリ)

 今回のソウル大学病院の休診宣言についても同様。
 あのハンギョレが非難するくらいなのですから、一般からの支持はゼロであると見てよいでしょう。
 象牙の塔の中に閉じこもって、もはや退くことも進むことももできない状況に陥ったわけです。
 これ、どうやってけりをつけるつもりなんでしょうかね。

 これまでは「医療無敗」で、医療ストに対してはムン・ジェイン政権すら白旗を揚げてきたので、今回もそうなると踏んだのでしょう。
 4ヶ月に渡ってストライキやってますが、ユン政権からはゼロ回答が続いています。
 ストライキに対する世論からの支持はおおよそゼロ。
 それでも「じゃあ、今度は休診だ」ってやっているっていう。
 メンツの問題になってきているので、どっちも退かない(退けない)と思いますけどね。

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韓国医師会会長、政府の「外国での医師免許取得への門戸開放」方針に「ソマリアから医者がやってくるぞ!」とSNSに書いてしまう……韓国人のスタンダードな態度ですね

海外医師免許取得者に門戸開放 政府方針に反発の大韓医師協会会長「ソマリアの医学生がもうすぐ来る」(朝鮮日報)
 韓国政府が外国の医師免許を持った人にも韓国で診療・手術などの医療行為を許容するという方針を打ち出した中、大韓医師協会の林賢沢(イム・ヒョンテク)会長がソマリアの医学生たちの写真と韓国政府を非難する文を交流サイト(SNS)「フェイスブック」に掲載した。

 林賢沢会長は9日午前、フェイスブックに「ソマリア20年ぶりの大学医学部卒業式」という見出しの記事を載せ、「coming soon(カミング・スーン=もうすぐ来る)」と書いた。この記事は2019年10月19日にあるメディアが報道したものだ。ただし、記事の写真は2008年12月にAP通信が掲載したものだ。当時この写真を引用した外信は「世界で最も暴力的な都市の一つ、ソマリアのモガディシュで、医学生20人が卒業証書を手にした。この日の卒業式は銃弾で壊れたソマリアのあるホテルのバリケード内で行われた」と説明している。

 林賢沢会長が書いた文は、発展途上国の医師たちも韓国で医療行為を行う可能性があることを示唆するもので、韓国政府の対策を非難していると解釈できる。安定した環境で教育を受けられず、実力の保証がない医師たちが韓国に来るかもしれないという意味だ。

 この投稿にコメントを寄せた人々は、ほとんどが林賢沢会長と同じ考えだが、その一方で人種差別の可能性を指摘する人々もいた。林賢沢会長はこの投稿を削除した上で、「数多くの発展途上国の医師を輸入するのではなく、日本から厚生労働大臣だけを輸入した方がましだろう」と投稿した。
(引用ここまで)


 韓国の大韓医師会会長が「ソマリアから医者が来るぞ!」とSNSに投稿した、とのニュース。
 このニュースの前提は韓国政府が「外国で医師免許をとった外国人にも門戸を拡げる」としたことですね。

「医療の空白」を海外医師免許取得者で穴埋め…韓国政府が規制緩和推進の方針 医学部定員増問題(朝鮮日報)

 韓国における医師のエリート意識はとんでもないものがあります。
 唯我独尊。
 韓国政府が「医大、医学部の定員を2000人増やす」とした際、「韓国国民はクラスで20番目の成績だった医師を望まないだろう」みたいな発言をして非難を受けたりしています。
 これは京畿道医師会会長の発言。


 今回の発言ととてつもなく似通っていますね。
 医師になるのは、医療行為ができるのはトップエリートだけに許された特権なのだっていう。
 まあ、そうなるのも宜なるかな。

 昨日、ちらっと紹介した修能試験(共通テストに相当する大学入試)で満点を取ってhy(旧韓国ヤクルト)の広告塔になった女子学生も医学部。
 その写真の横のちょっとあか抜けない男子(去年の修能試験の首席)も医学部(しかもすでに医学部に入学していた仮面浪人から、ソウル大学医学部へ入学)。
 同時に紹介した「女子に振られて×害した元修能試験満点の男性」も医学部でした。

 修能試験でトップクラスの成績を取るとまず医大、医学部の定員から埋まります。
 それらがすべて埋まったら歯学科、薬学科、韓医学科が埋まっていくのです。
 その他の理系学科はそこからようやく希望者が出てくるって構造です。

 そんなスーパーエリートである彼らの牙城を脅かすことは許されないのですよ。
 なので「定員を増やす」とされれば「クラスで20番目の成績が医師になるぞ」と脅し。
 「外国での医師免許も認める」とすると「ソマリアから医者が来るぞ」と脅す。

 ま、アフリカ差別は韓国ではスタンダードなので。
 最後に大統領選挙中のユン・ソンニョル候補(当時)の発言を見て終わりにしましょう。

韓国大統領候補「肉体労働はアフリカ人がやるようなこと」「インドでもやってない」……これを悪びれず言えるところが韓国人のすごさよ(楽韓Web過去エントリ)

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まだまだ続く韓国の医療ストライキ、それでも韓国政府は「ストを続けるなら医師免許停止」と強硬姿勢のまま

カテゴリ:労働争議 コメント:(37)
大型病院は重症・救急患者の診療に集中 総合病院との協力強化へ=韓国(聯合ニュース)
 韓国保健福祉部の朴敏守(パク・ミンス)第2次官は22日、中央災難(災害)安全対策本部の会議で、大型病院が重症・救急患者の診療に集中できるよう、上級総合病院と総合病院間の診療協力体制を強化する内容を議論したと明らかにした。

 大学医学部の入学定員拡大を巡り政府と医師側の対立が続く中、政府は診療協力体制を強化するため、上級総合病院と協力体系を構築する総合病院100カ所を「診療協力病院」に指定し、運営に必要な指針を配布した。

 患者の転院を支援する「診療協力センター」にスタッフが追加配置されるよう、人件費も支給する。21日までに上級総合病院21カ所に85人、診療協力病院100カ所に150人の転院担当スタッフが追加配置されたことが確認された。

 25日からは上級総合病院が患者を転院させる際、患者に最も適した病院に移送できるように協力病院が保有する病床の種類や診療科目などの情報を確認できるようにした。電算システムが改編される来月からは、これらの情報をリアルタイムで照会できるようになる。 (中略)

 一方、政府は必須医療分野で診療を受けられない患者が出ないよう、引退した「シニア医師」も積極的に活用することを決めた。
(引用ここまで)


 韓国の大病院は軽症患者でもなんでも受け入れている状態なのですね。
 かつて日本の大学病院などもそんな感じだったのですが、現在は「まず最寄りの医院にかかってもらって、紹介状をもらうのであれば大病院」といったシステムになってますね。

 韓国ではそういったシステムが整備されておらず、どんな軽症であろうとも受け入れなければならないのです。
 誰もが「ビッグ5」と呼ばれる大病院に行きたがるんですね。
 さらには軽症になったので退院・転院を促しても、患者側が応じようとせずに大病院に居座り続けるなんてことも起きています。
 で、今回の医療ストライキがきっかけになって、そんな状況をようやく是正することになったとのこと。
 塞翁が馬って感じですかね。


 その一方で医療ストライキはまだまだ続いています。

業務開始命令に背いた研修医 来週から免許停止=韓国政府(聯合ニュース)
医学部教授側 辞表提出の25日以降は週52時間に勤務縮小へ=韓国(聯合ニュース)

 1万人を超える研修医が辞表を出している(現場を離れているかどうかはまた個別問題)状況ですが、韓国政府はそれらの研修医に業務開始命令を出しています。
 これに背いたら医師免許停止。
勤務に1カ月以上空白が生じた場合は規定に基づき追加で研修を受けなければならない。追加研修期間が3カ月を超える場合は専門医資格の取得時期が1年遅れる可能性があり、今月から勤務していないレジデントが免許停止3カ月の処分を受ければ、専門医資格の取得にも支障が出ることになる。
(引用ここまで)

 それでなくても医者は複数年の浪人が多いんですが、この医療ストライキでさらに1年の遅延。
 まあ、医者に定年はないので生涯で稼ぐ額にそこまで影響はないのかもしれませんが。
 上から「ストライキしろ!」って言われてるんでしょうね。
 キャリアを犠牲にしてでも、従わないとダメって社会なんだろうね。

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韓国政府、現場を離れた研修医5000人に医師免許停止処分を通知→ソウル大学医学部教授「だったら我々も全員辞める!」……1ヶ月後の総選挙もあるのでどうなることやら

専攻医4944人に免許停止処分通知…軍医・公保の投入(聯合ニュース・朝鮮語)
1万2000人に近い専攻医が病院を離脱した中、政府が約5000人に免許停止など行政処分の事前通知を終えた。 政府は上級総合病院に公衆保健医(公報医)と軍医を派遣し、復帰したり復帰を望む専攻医の被害を防ぐための専攻医保護·申告センターを運営することにした。 (中略)

福祉部は12日から専攻医保護·申告センターも運営する。 電話や携帯メールで被害申告を受け付け、専攻医が要請する場合、他の修練病院で修練できるようにし、事後に不利益を受けるかどうかを調べる予定だ。 チョン室長は「医療現場を守っている専攻医と患者のそばに復帰を希望する専攻医が集団いじめなど直接·間接的に体験できる被害を防止するための措置」と説明した。 (中略)

福祉部は専攻医に向かって「行政処分の手続きが完了する前まで復帰するなら、情状を参酌する」と明らかにした。
(引用ここまで)


 「医大、医学部の増員反対」を唱えて職場から離脱した専攻医(日本での研修医に相当)1万人のうち、約5000人に対して韓国政府は医師免許停止処分を通知したとのニュース。
 3ヶ月の免許停止が行われることで専攻医としてのキャリアを積めず、さらに1年間は専攻医として下働きをさせられることになるわけです。
 ま、自業自得でしかないですけどね。

 で、ソウル大学の医学部教授らがそれに対して「学生らの危機を座視することはできない」として集団辞職を決定。

政府「ソウル医大教授全員辞職決定、患者の生命・健康脅威」(聯合ニュース・朝鮮語)

 患者を蔑ろにする決定に対して、世論はさらに悪化している状況だったりします。
 この記事には1700を超えるコメントがついています。
 ちょっとした大事件並みのコメント数。
 ざっくりと見た感じでは8割ちょっとくらいは医師側を責めるコメントになっています。


 残りの20%弱くらいは「政府の姿勢にも問題がある」とするものですが、まあ少ないですかね。
 実際、与党や政権支持率が上昇している理由のひとつが医療ストライキに強硬姿勢であたっていることが挙げられています。
 総選挙まであと1ヶ月を切ったいま、いまさら強硬姿勢を取り下げることはできないでしょう。

 問題はソウル大学医学部に続いて全国の医学部教授らが同じような行動に出るのかどうか。
 そして医療ストライキでの「犠牲者」が出てからがどうなるか。

 犠牲者が出た際に医療ストライキへの反感が政府に向かうのか、医師側に向かうのかで情勢が決まるんじゃないかなと思われます。
 現状だと「現場を放棄した医師」に非難が集中すると思われますが。
 まあ、ひとつのパラメータで結果分岐なんていくらでも変わりますからね。

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医療ストが続く韓国でまた医師からの暴言、「判事・検事は文系、医者よりも下だ」……まあ、実際の社会的地位もそうですけどね

カテゴリ:労働争議 コメント:(78)
韓国・繰り返される医師の「暴言」…「判事・検事は文系、理系の医師より下」(KOREA WAVE)
韓国政府による医学部増員方針に反発し、医療界が騒然となる中、ある医師が「判事や検事は、医師より下だ」という書き込みを掲載し、議論を呼んでいる。

オンラインコミュニティに書き込んだ医師は「判事や検事は医師の下に存在し、所得の格差も大きい。文系の人らより勉強ができる理系で1位になった子どもたちが医者になるのだ」とし、「文系は数学をあきらめたバカたちだ。その中で1位になったことの何がすごいのか」と主張した。
(引用ここまで)


 「判事、検事は文系、理系の医師よりも下の存在」と、医師の集まるSNSで書きこみがあったとのニュース。
 うん、すごい韓国のヒエラルキーを感じる話。
 前もちらっと書きましたが、すべての大学の医学部からまず定員が埋まるのですね。
 で、そのあとからソウル大学の○○学部が埋まっていくのが韓国の基本。
 スーパーエリートはほぼすべて医学部、医大に入るのです。

 で、「文系は数学ができないヤツらの逃げ場所」っていうのが理系側の一般的な認識。
 実際問題として文系の新卒がストレートに就職できる可能性は10%とかですからね。

韓国経済:文系卒業生の就職率は10%?(楽韓Web過去エントリ)

 圧倒的に理系が有利になっている社会なのです。


 収入はもちろん、社会的地位においても同様。
 元医師が政治家になることは少ないですが、弁護士や検事が政治家になることはよくあるってだけでも格差があることが分かるんじゃないですかね。
 ムン・ジェイン、イ・ジェミョン、ノ・ムヒョンが弁護士出身、ユン・ソンニョル、ハン・ドンフンが検事出身。

 なので、「TOEIC990点(満点)」一芸入試で入るのも医学部
 ソウル大学に入れなくても医学部に入れればいい、ってなってしまうわけですよ。

 で、そんなスーパーエリートらが「オレらが反対している政策を押し通すつもりか?」ってなっているのが現在の医療ストライキ。
 自分たちの意見は通って当然のところにいる人々なのですよ。
 まあ、こうした事態にはなるかなって感じ。

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