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カテゴリ:労働争議の記事一覧

韓国の新型コロナ感染者数、300人を突破! → 医師会「ストライキだ!」……ストライキの理由がこれかよ

確定者300人超えの日... 医師はストライキを強行した(韓国経済新聞・朝鮮語)
21日、ソウル盤浦洞ソウル聖母病院内新型コロナウイルス感染症(コロナ19)選別診療所には、「ストライキによる医療関係者不足にコロナ検査を実施していません」と書かれた看板が立てられた。入院患者と外来患者のコロナ19疑いだけが検査を施行し選別診療所を訪れた一般市民は近隣保健所に足を向けるしかなかった。

政府の医療政策に反対する専攻医のストライキが始まり、医療空白事態が現実化した。この日インターンとレジデント4年目を皮切りに、22日には3年目、23日には1・2年目に無期限ストライキに突入する。専門医も来週、業務の中断参加を予告しながら、緊張感は徐々に高まっている。政府は、医療界が撤回を要求する医大増員などの政策を推進していく方針で、葛藤が簡単に収まらない見通しだ。

専攻の集団ストライキ初日のこの日は大型病院などの医療現場に大きな混乱はなかった。数日前からゼネストが予告されただけに、病院があらかじめ診療と手術スケジュールを調整したためである。 (中略)

専攻医がストライキに参加予定となる24日からは外来診療まで支障をきたす可能性が大きい。専門の資格を取った後、正式教授になる前の臨床講師などが専攻医だ。教授のように患者の診療をする。専門医は7日と14日に行われた専攻のストライキの時、彼らの業務を代わりにした。専攻医がストライキに入ると、通常の診療に困難を経験することはもちろん、専攻の業務まで麻痺される。専門医協議会は声明を出し、「24日から順次団体行動を始め、26日には、全国すべての病院で専任のストライキに突入する計画だ」とした。
(引用ここまで)


 昨日今日と韓国での新規感染者は300人を超えています。
 今日は332人の感染が判明。
 日本と人口あたりで比べるために2.5をかけると830。日本の新規感染者数は1033人で、ほぼ同じ状況。
 韓国が急激に追いついてきましたね。
 同じく「防疫の優等生」とされてきたベトナム、台湾がいまだに封じ込めに成功しているのに比べると、ずいぶんと一気に感染を許容してしまったなぁ……という印象です。

 で、そんな中、韓国の医師会はストライキを決定。
 今月7日に様子見的なストライキを行って、昨日の21日からは3日間のインターンとレジデントがストライキ。
 医師協会は26〜28日までストライキを予定。

 ストライキの理由は、ムン・ジェイン政権の「医師数を増やす(医大定員を10年で4000人増やす)」との意向に対して異を唱えてのもの。
 韓国の医師数は多いほうではありません。
 OECDのHealth Staticsをチェックすると、人口1000人あたりの医師数は2.3人と下から2番目。最下位はトルコ。
 ついでに言うと日本は2.4人で下から3番目タイ。
 韓国はここに美容整形関連が多いという独自の事情を絡めると、さらに医師数は少ないと見るべきでしょう。

 でもまあ、「医者」という特権階級の数を増やしたくはないのだろうなぁ。
 ソウル大学の化学生物工学部よりも1枚、2枚下の大学の医学部のほうがよい、という世界ですから。
 まだ「報酬を増やせ」とか「新型コロナで危険な前線にいるのだからボーナスを出せ」という形で労働争議を起こすのなら理解もできるのですが。
 医大の定員を増やすことに反対してストライキ、しかも新型コロナウイルスの患者が急増しているこの状況で……なぁ。
 ……実に韓国的ですね。

なんとあのヒュンダイ自動車労組が「賃金凍結してもいいから雇用を守ってほしい」と言いだした……一応、危機感は持ってたんだ?

危機感じた現代車労組「賃金凍結するから雇用保障してくれ」(韓国経済新聞・朝鮮語)
現代自動車労働組合が今年の賃金を凍結する代わりに雇用を確保するための方策を検討することを提案した。新型コロナウイルス感染症(コロナ19)拡散に韓国自動車産業の未来が不透明な状況で、無理に賃金を上げてもらう出ることができないという趣旨だ。

産業界では、剛性労組の代名詞であった現代車労組が変わったという評価と、全国民主労働組合総連盟(民主労総)の全国民解雇禁止要求を支援射撃したという分析が同時に出てくる。一部では、労働界が経済体質改善のための限界企業の整理など、産業構造の調整まで妨害することができるという憂慮が提起される。

現代車労組は17日に発刊したニュースレターを介して「コロナ19の世界の労働市場は大きな衝撃を受け、現代車も輸出市場の崩壊に苦しんでいる」とし「賃金を凍結する代わりに雇用を確保するため、ドイツ労使の危機協約に注目しなければならない」と述べた。続いて「これを韓国にそのまま適用することはできませんが、この解決策をモデルにしなければならない」とし「韓国政労使は『雇用守る』ためにすべての髪を突き合わせなければならない」と促した。

自動車業界では、現代自動車労組が迂回的に今年の賃金を凍結したり、引き上げ幅を最小限に抑えるという意味を明らかにしたという解釈が出ている。会社側は労組の公式提案が来なかったと言葉を慎んだ。

現代車労組が先制的に賃金を上げやめよう提案したことは今までに一度もない。賃金が凍結されたのは世界的な金融危機直後の2009年が最後である。専門家は、韓国自動車産業がそのより困難な状況に処したと診断されている。今年第1四半期(1~3月)の国内自動車生産台数は80万9975台で、前年同期(95万7402台)に比べ15.4%減少した。第2四半期以降は状況がさらに悪化する見通しだ。米国や欧州などの主要市場が麻痺され輸出の道が詰まったからだ。 (中略)

一度現代車の一部では、今年1月に就任したイ・サンス委員長が変化しようとしているという分析が出ている。実用主義性向が強いという評価を受けるこの委員長は就任直後、「無分別なストライキを止揚しなければならない」と指摘した。先月には、労働組合も、生産性を高めるために努力しなければならないと主張した。また、過去16日に工場間の物量切り替えとしたラインで複数の車種を同時に生産する「混流生産」も検討すると述べた。彼はいつも「労組が慣性的な闘争方式を変えなければ、国民に背を向け受けるしかない」という意見を明らかにしてきたと伝えられた。
(引用ここまで)


 なんとあのヒュンダイ自動車労組が「賃金を凍結してもいいから、雇用を守ってくれ」みたいなことを言い出した、というニュース。
 さて、どうなりますかね?
 ヒュンダイ自動車としては千載一遇のチャンスなのですよ。

 生産性が世界最悪のレベルとされ、賃金と生産力をかけあわせると中国工場の従業員と比べた時に1/10にしかならないなんて計算ができるほどの輩でしかない。
 韓国国内で最新の自動車工場は1996年に建てられた群山工場。すでに稼働率が低すぎて閉鎖されているアレ
 以降、どのメーカーも韓国国内に工場を建設するつもりはない。
 なにしろヒュンダイ自動車の工場労働者は年俸9000万ウォン以上の超高給取り。1億ウォンに届く労働者もいるほど。
 あまりにもおいしすぎる地位なので、子々孫々にまで世襲させようとしているほどですよ。

 その他、ライン転換は労組の許可なくしては許さない、海外工場からの逆輸入も許さない、就業時間中にワールドカップを見せろ。ただし給料は支払えWi-Fiは就業中も使い放題にしてYouTube見せろといった要求を続けてきた連中です。
 悪名高きヒュンダイ自動車労組、一般の韓国人からは「貴族労組」として嫌われている連中が「賃金は凍結してもいい」と言い出すほどに危機感を持っている。
 ここで国内工場のリストラをすることができれば、ヒュンダイ自動車は一気にスリムな組織となり得るのですが……。
 ま、無理でしょうね。
 韓国の労組は企業側が気に入らないことをしてきたら最悪、工場破壊までやりかねません。
 実際、ヒュンダイ自動車労組の上位組織である金属労組、民主労総は双竜自動車が交渉を打ち切った際に工場を破壊しています。
 あれのさらに大きなバージョンとなるでしょうね。
 ヒュンダイ自動車にはそれを想定して動くほどの胆力はないだろうなぁ……。

韓国政府「マスク製造企業のみ労働時間延長を認めます」→韓国労組「週52時間労働制を破るとは許せん!」と宣言、労使闘争へ……

【社説】マスクメーカーの「週52時間労働」を妨害する労組たち(朝鮮日報)
 武漢肺炎の影響でマスクが品薄状態になると、韓国政府がマスクメーカー1社に週52時間労働の例外を認めた。韓国保健福祉部(省に相当)疾病管理本部と複数の病院、メーカーなどを含む九つの事業場も労働時間の特別延長を申請した。すると全国民主労働組合総連盟(民主労総)と韓国労働組合総連盟(韓国労総)が「特別延長勤務の拡大は労働時間の延長に悪用される」として訴訟などの反対闘争を共同で行うとの方針を示した。国民の健康や国の経済よりも労組の既得権の方が重要というわけだ。

 韓国政府は企業の意見を無視したまま、世界で最も硬直した週52時間労働制度を強く押し進めた。その影響で問題が深刻になると、弥縫(びほう)策として施行規則を改正し、特別延長労働の条件を拡大した。一分一秒が惜しい企業としては、何か必要なことがあるたびに政府の許可を受けねばならなくなったのだが、それでも週52時間労働に風穴を開けたと歓迎した。ところが上記の二大労組はこれさえも阻止するという。二大労組は「マスク製造に反対するわけではない」としているが、特別延長労働が拡大しなければ、注文が激増するマスクを作ることはできない。中国の工場が稼働していないため、国内で労働時間の延長が避けられないメーカーとしてもこれでは対策の施しようがない。国民が危険にさらされようがどうなろうが、経済がどうなろうが関係ないという話だ。

 現在、二大労組は無労組経営が崩壊したサムスングループ系列企業に、誰が先に旗を挿して、組合員をより多く確保するかを巡って競争を繰り広げている。政府による労働組合寄りの政策によって最大労組となった民主労総と、地位奪還を目指す韓国労総間の勢力拡大競争が非常に激しくなっているのだ。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権が最低賃金と同様に強力に推し進めていた週52時間労働制。去年から施行されて、今年からは中小への猶予期間も終了して本格導入されることになりました。
 ですが、マスク製造会社に対していきなり例外を認定。
 まあ、しょうがないところですかね。中国から100万枚とか2億枚とかいう単位で注文が来ているそうですから。
 しかも現金払いで。
 会社のほうもここぞとばかりにフル生産……しようとしたところ、労組から待ったがかかるという。

 その理由も「52時間労働制が有名無実になるから」ということで。
 労働組合側からしてみたらせっかく得た権利がこうして本格導入からたったの1ヶ月で有耶無耶になってはかなわんという部分もあるのでしょうが。
 まあ、最後にあるようにどれだけ組合員を勧誘できるかというアピールでしょうね。
 特にムン・ジェイン政権と近い「世界最悪の労組」として知られている暴力志向性の高い民主労総はここのところ絶好調。我が世の春を謳歌しています。
 まさに労組にあらずんば人にあらずといった状態。
 その一方で観光労組も巻き返しに必死なのでこちらも反対と。
 民主労総、韓国労総共に労組をまとめるナショナルセンターなので正確には「労組」ではないのですが。

 どっちにしてもこれをやられたら企業は身動きできません。
 労組側の意向を無視したら工場破壊すら躊躇なくやってくれる連中ですからね。この双竜自動車の工場を破壊したのは民主労総。
 交渉企業の役員をフルボッコで血祭りに上げても無罪放免で釈放される。ムン・ジェイン政権に近しいので。
 まあ、韓国でのマスク増産はあきらめたほうがいいかもなぁ……。

インド・マヒンドラグループ、双竜自動車の労働者復帰を盾に韓国政府から融資をもぎ取る

双竜自動車復職問題に介入した結果、マヒンドラの言いなりになった韓国政府(朝鮮日報)
 韓国・双竜自動車の経営正常化問題で、親会社であるインドのマヒンドラ・グループのパワン・ゴエンカ社長がソウル・汝矣島の韓国産業銀行を訪れ、同行の李東傑(イ・ドンゴル)銀行長と1時間半にわたり会談した。ゴエンカ社長は双竜自に対する投資意向を示した上で、双竜自への追加融資を求めたとされる。産業銀は昨年、既に双竜自に1000億ウォン(約95億円)の融資を行っているが、双竜自の経営正常化には程遠いのが現状だ。マヒンドラ・グループが国策銀行である産業銀に接近した背景を巡っては、韓国政府が2018年に双竜自解雇者の復職問題に介入し、口実を与えたからだとの指摘も聞かれる。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権は18年9月、双竜自の解雇者全員の復職を決定した「労労使政合意」(双竜自労組、金属労組、双竜自、政府による4者合意)を主導した。当時双竜自には2009年の大規模整理解雇以降、未解決となっていた119人の解雇者問題があった。解雇者は全国民主労働組合総連盟(民主労総)の傘下で10年にわたって復職闘争を繰り広げてきた。

文大統領は18年7月、インドを訪問時にマヒンドラ・グループのアナンド・マヒンドラ会長と会い、双竜自の解雇者問題に言及した。その後、大統領直属の経済社会労働委員会が問題に介入し、119人全員を復職させることで合意した。

 当時双竜自には復職者を受け入れる余力がなかった。平均年俸8900万ウォン(18年現在)の双竜自が119人を受け入れれば、年間で100億ウォンのコスト増となる。このため、政府は双竜自の負担軽減を支援することを約束した。そこで、産業銀は昨年7月、新車開発資金として、期間5年、総額1000億ウォンを融資した。 (中略)

 今回マヒンドラが産業銀に支援要請を行ったことが明らかになり、このままでは今後もマヒンドラが事あるたびに韓国政府に支援を求めてくるのではないかとする懸念が浮上した。
(引用ここまで)


 そりゃまあ、マヒンドラにとっては双竜自動車、それも韓国にある工場なんていらんものだろうからなぁ。
 マヒンドラはルノーとのアライアンスを組んで乗用車部門に参入したインドの財閥なのですが、2010年にはマヒンドラ・ルノーの株を買いとって子会社化した上で独自路線を取るようになったのです。
 その際にちょうど双竜自動車を持て余していた上海汽車から双竜自動車株を買い取ったのですよ。
 いわば独自路線の保険、プランBともいえる計画だったのです。
 そう言えるのは10年が経過した今だからこそ、ですけども。
 双竜自動車は韓国の自動車業界の中では高級車志向のメーカーでベンツからエンジン供与を受けて、ベンツのデッドコピー品みたいな乗用車を作っていたことから、そういう部分での補完ができると思ったのかもしれませんね。

 ですが、買収直後からこの記事にあるように労働争議に巻き込まれていたわけです。
 韓国の労組事情を甘く見ていたか、知らされていなかったか。
 2018年にムン・ジェインがインド訪問した際に解雇者の復職問題に介入しているのですよ。
 モディ首相、マヒンドラ会長に「双竜自動車の解雇労働者問題を解決してほしい」と直訴するなんてこともありました。
 ムン・ジェインは骨の髄まで労組の味方ですからね。
 で、その韓国政府の意向を受け入れる代償として、韓産銀からの融資を引き出した……と。

 マヒンドラに「外交」をされてしまった、ということですかね。
 こうして融資を引き出すくらいしか双竜自動車の価値はない、ということでもあるか。
 で、復職を約束した職員は即日レイオフと。
 「みな後悔は10年も前に済ませた。あとはどうやって忘れるかだけだ」ってヤツだな。

ストライキに苦しむ韓国ルノーサムスン、ついに工場を部分閉鎖して二交代制を諦める……そこまでして稼働させる意味があるのか

工場回そうと職場閉鎖…ルノーサムスンの「悲しくも滑稽な現実」(朝鮮日報)
9日夜、ルノーサムスン自動車釜山工場の生産職社員は会社からテキストメッセージと無料通信アプリ「カカオトーク」のメッセージを受け取った。タイトルは「部分職場閉鎖公告」。「10日から別途に告知があるまで釜山工場を部分閉鎖する。即時に組合員たちは工場から退去し、許可なく事業場に立ち入ることができなくなる」という内容だった。社内向けホームページにも公告が掲載された。

 しかし、これは工場の完全閉鎖するための措置ではない。最小限でも工場を回すための会社側の『窮余の策』だ。なぜ工場を稼動させるために部分閉鎖をするという事態になったのだろうか。

 10日午後、釜山市江西区にあるルノーサムスン自動車の工場。午後4時になるとジャンパーを着た人々が通勤用バス20台に乗って工場の門を出た。この工場はもともと昼夜交代で一日18時間稼働だった。しかし、この日は昼間の作業のみ行われた。工場は勤労希望書を出した約1720人が稼働させた。同社労働組合はストライキを宣言したが、これらは「仕事をする」と言ってストライキに賛同せずに出勤した人々で、全社員の約80%に当たる。

 ルノーサムスン労働組合は賃金および団体協約交渉が決裂すると、先月20日に全面ストを宣言した。初日の参加率は43.5%だったが、最近は30%まで下がった。「ストではなく工場を稼働させる方が優先だ」としてストライキから離脱する人々が増えたのだ。同社は、これらの人々を中心にし、工場を部分的ながら稼働させることができた。

 すると、労働組合は7日、スト方式を部分ストに変更して、出勤してきた労働者たちを2-3組に分け、特定の時間に作業していない「ゲリラスト」を展開した。ベルトコンベア・システムである自動車工場は一工程だけストップしても生産ライン全体がストップする。このような特性を労働組合が狙ったものだ。同社は、事前に勤務シフトを組むことができずにお手上げ状態になった。同社関係者は「会社を最もよく知っている人々が、会社に最も効率的に打撃を与える方法でストをしたものだ」と話す。

 「職場閉鎖」は通常、労働組合のストに対抗する会社側の最も強力な手段で、会社を閉鎖させるためのものだ。だが、「働きたい」という社員が80%である状況で、ルノーサムスンは工場を閉鎖することはできなかった。これが「部分職場閉鎖」という選択肢を取った理由だ。部分閉鎖をすれば、ストライキ中の組合員が工場に出入りするのを防ぎ、ストライキに参加していない人々を中心に一部でも工場の稼動が可能だ。ルノーサムスンは10日、通常時の生産台数の半分を生産した。
(引用ここまで)


 以前からルノーサムスンは労組による「部分ストでラインの一部が完全停止」という戦術に苦しめられてきたのですよ。
 部分ストで他の社員は出社しているから人件費は普通に出さなくてはならない。
 それにも関わらず、ラインは稼働しない。
 流れ作業でやってるからラインの一部でも完全に止まればライン全体が死ぬわけですからね。
 工場内Wi-Fiでつないだスマホで映画観ながらでも作業自体はやっていたヒュンダイ自動車の作業員のほうがいくらかマシ、ということになりますか。

 ただ、さすがに工場存続の際にあるという認識は労働者側にもあるようです。
 スト破りしている労働組合員は70%、出勤率は80%。労組に所属していない事務方や管理職がそれなりにいるということですね。
 一昨年の韓国GMによる群山工場閉鎖は韓国産業界に衝撃を与えていた、ということになるのかな。
 ちなみに群山工場はミョンシンというEVの部品サプライヤーに買い取られて電気自動車製造工場になって、中国製EVのOEMを製造するとのことです。
 ムン・ジェインが「群山がEV製造の拠点になり、新たな雇用の形態となる」とか協約式に出席して褒めそやしたとの話。まあ、まだ海のものとも山のものとも分からないというのが実情。

 で、ルノー本社から2月にルノーサムスンの釜山工場へ副社長が視察にくるとの話。
 去年の2月にも来ていて「このままだとルノーサムスンは終わるぞ」と脅しをかけてきた人物ですね。
 そのときとなんら事情が変わっていない……というか、ローグの委託生産も打ち切られて生産するものがなくて悪化している中、ルノーの関連工場でも労働者賃金がもっとも高く、生産性が世界最悪となっているルノーサムスンにどんな判断を下すことやら。

勤務中に工場のWiーFiを切る切らないでもめていたヒュンダイ自動車、一旦休戦……なお、従業員は常にスマホを見ながら作業している模様

カテゴリ:労働争議 コメント:(79)
現代自動車工場内でスマホを見ながら作業、Wi-Fi提供中止されるや労組反発(朝鮮日報)
「スマホでサッカーを見ていて、車体がやってくると素早く作業し、またサッカーを見始めていた」

 最近現代自蔚山工場を訪問した政界関係者は本紙の取材に対し、「10人いれば10人までが遊びながら働いていた。コンベヤーベルトの動きは本当に遅かった」と話した。同関係者は「作業台にスマホやタブレット端末を置いて、映画やユーチューブなどさまざまな動画を見ていた。外部の人の前でもお構いなしの様子に驚いた」とも語った。

 今回の「Wi-Fi問題」には現代自国内工場の競争力の実態がまざまざと投影されている。工場ではコンベヤーベルトが稼働し、作業員に車体が回ってくると、5-6台を素早く一度に組み立てる習慣がある。そうすれば、後はしばらく休憩できるからだ。さらに、目の前を5-6台が通過している場合には、後方にある車から前方に向かって急いで組立作業を行う。こうしたたるんだ作業が可能なのは、コンベヤーベルトの速度が遅く、作業員が余っているからだ。現代自蔚山工場は自動車1台の生産に投入される労働時間が28時間であり、インド工場(17時間)に比べ11時間長い。

 また、蔚山工場の編成効率は55%で、100人分の作業を200人でやっている計算だ。現代自の米国、インド、チェコ、トルコなど海外工場での編成効率は90%を超える。100人分の仕事を110人前後がやっていることを示している。西江大のキム・ヨンジン教授は「動画を見ながら作業する工場がこの世のどこにあるのか。現代自の国内工場は世界のどこにもない『おかしな工場』だ」と指摘した。

現代自が2011年に共用のWi-Fiを設置したのは、従業員の要求を受けた措置だった。Wi-Fiがなくても、個人がデータ通信料金を払えば動画は見られる。しかし、大容量のダウンロードを繰り返せば費用がかかるので、労組は「福利厚生」の一環でWi-Fiを要求したのだ。

 現在韓国の自動車メーカー他社に工場に共用Wi-Fiを設置しているところはない。現代自海外工場でも見当たらない。むしろ作業中のスマートフォン使用を禁止する工場が大半だ。現代自米国工場の従業員はスマートフォンを個人のロッカーに入れて作業に臨む。インド工場ではスマートフォンの所持は可能だが、ゲームや動画鑑賞は禁止だ。

 他社の完成車メーカーでも動画を見ながら作業する姿は見当たらない。韓国GMではスマートフォンの使用が禁止されており、ルノーサムスン、双竜自動車ではスマートフォンの使用を自粛する文化が定着している。
(引用ここまで)


 先日の工場のWiーFiを切る切らないでヒュンダイ自動車の工場がもめている件は、労組が休日勤務の拒否を取り下げ、かつヒュンダイ自側はWiーFiを切ることを留保して一旦棚上げにしたとのこと。
 先日も書いたように、韓国の自動車工場では和気藹々と雑談しながら作業しているのが普通の光景なのですね。
 サッカーの試合があればサッカーを見ながら、野球の試合があれば野球を見ながら。ボルトをちょちょっと締めたらスマホを見る
 WiーFiは必要不可欠なのですね。

 さて、ヒュンダイ自動車は全世界に工場を持ち、総計で年に900万台以上の生産キャパがあります。
 ちなみに販売台数は700万台半ばほど。中国での販売台数減少が致命的なレベルとされています。
 これらに加えてさらにインドネシアにも工場を建設することが決定しています。

日本も撤収する東南アジア市場…現代車が工場を建設する理由(中央日報)

 生産キャパが販売台数を200万台ほど上回る状況となります。
 ちなみに韓国の蔚山にある国内工場は世界最大の自動車製造工場ともされていて、年間製造台数は160万台ほど。
 つまり、ヒュンダイ自動車はいつ国内工場が潰れても世界に点在する工場をフル稼働させれば、販売台数を調達することができるようにしている、というわけです。

 さらにちなみに、ヒュンダイ自動車は去年、国内販売で営業赤字を計上しました。
 ……いつでも韓国での製造から撤退できる準備ができている、といえるんじゃないでしょうかね。

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ASUSTek
2017/11/9

ヒュンダイ自動車「勤務中にスマホで動画見れないように工場のWi-Fi切りますね」→労組「合意違反だ、休日勤務を拒否する!」

現代自工場で勤務時間中のWi-Fi禁止、労組「協約違反、土曜勤務を拒否」(朝鮮日報) Web魚拓
ルノーサムスン労組またストへ…釜山地方労働委「調停中止」決定(朝鮮日報)
 現代自動車が、工場の生産ラインで勤務時間中のWi-Fi使用を制限すると労働組合に通知したところ、労組は「団体協約に違反する」として、休日特別勤務を拒否するなど強く反発した。

 現代自動車の労使双方が9日に明らかにしたところによると、会社側は6日に工場内でのWi-Fi使用を制限することを決定し、労組に通知した。これまでは24時間Wi-Fiの使用が可能だったが、最近一部の工場で勤務時間中にWi-Fiを使って動画を視聴するなど、勤務態度に問題があると判断した。会社側の関係者は「Wi-Fiを休憩時間や食事時間など勤務とあまり関係のない時間にだけ使用するようにした」と話した。会社側はこの日から勤務中のWi-Fi接続を制限し始めた。

 これに対し、労組は会社側の決定が一方的な合意破棄だとして、同日に蔚山工場本館前で集会を開いて反発。2011年と16年に団体協約でWi-Fi設置と使用について合意したにもかかわらず、会社側が無断でこれに背いたというわけだ。労組は今月14日の土曜特別勤務を拒否することを決めた。労組の関係者は「Wi-Fi使用自体が問題なのではなく、労使の合意を協議もせずに破ったことに反発しているものだ」と話した。
(引用ここまで)

 10日午前、釜山地方労働委員会は、先月末にルノーサムスン自動車労組が申請した争議行為調整に「調停中止」の決定を下した。これにより労組は、同日に予定されていたスト実施への賛否投票を進めることを決めた。この投票で労組の組合員50%以上が賛成した場合、労組は代議委員会を開き、ストの方法と日程などを決める計画だ。 (中略)

 ルノーサムスン自動車の労使双方は9月から、今年の賃金協約に対する協議に入ったが、基本給の引き上げなどで合意に至らなかった。このため労組は先月28日に交渉決裂を宣言し、釜山地方労働委員会に争議行為調整を申請した。

 ルノーサムスン自動車の労使は昨年、賃金および団体協約の交渉でも歩み寄ることができず、ストを実施した。労組は昨年10月から今年5月までに計62回にわたり全面・部分ストを実施し、250時間にわたり工場の稼働をストップさせるなど、会社に3000億ウォンもの損失(社側推算)を与えたと把握されている。これによってルノーサムスン自動車釜山工場の生産台数の一部が海外に割り当てられた上に、新規の生産台数の割り当ても来なくなった。
(引用ここまで)


 ヒュンダイ自動車から「勤務中は工場に出しているWi-Fiを切ります」と宣言。
 その理由は勤務中に動画を見ている従業員がいたから。
 それに対して労組は「約束違反だ!」と休日勤務を拒否する姿勢を見せた……と。

 ヒュンダイの傘下企業であるキア自動車の労組は「勤務中に開かれるワールドカップの韓国戦を見せろ。ただし給料は支払え」なんていう要求をしていましたね。
 それに対して会社側も「ラインを止めて試合を見るのはいいが給料は支払わない」とかいっていましたっけ。
 韓国の工場の労働強度はかなり低いのです。
 ライン工が雑談をしながら和気藹々と仕事をしているそうで。キア自動車の労組幹部がトヨタの工場を見学に来た際に「殺人的な労働強度だ。仲間内で無駄話する暇さえない」とか言っていましたよ。
 「貴族労組」と揶揄されるだけのことはありますね。

 で、ルノーサムスンの労組はそんなヒュンダイ・キアの高給がうらやましくてしょうがない。
 自動車業界の給料は等しくあるべきだ、という主張で基本給を上げろと要求。
 ルノーサムスンはここ何年か、日産ローグの生産を回してもらうことで営業利益が上昇したものの、ストライキ連発で日産からは生産割当台数を減らされ、キャッシュカイ(デュアリス)の後継車の割当も不明。
 さらには6月の時点で不明だったルノーからもXM3の欧州輸出分生産割当もいまだに決まっていない状況。韓国国内販売分は生産できるらしいのですが。
 この状況でストライキできるんだから豪毅だよなぁ。
 どうも「XM3の発売は来年だから、ルノーサムスンに割当がなければルノー本体も困るだろう」というような考えかたをしているっぽいのですが……。
 ムン・ジェイン政権のGSOMIA破棄宣言に通じる自分の立場しか考えていない話ですね。

韓国労組「南北融和を記念して寄付金でトラクターを北朝鮮に送ろう!」「ソウルにトラクターで向かってデモをするぞ!」→結果……

北に送る予定だったトラクター26台、半年間野ざらし(朝鮮日報)
 全国農民会総連盟(全農)が4月27日に板門店宣言1周年を迎え、北朝鮮に贈る予定だった「統一トラクター」25台(10億ウォン〈約9000万円〉相当)が、京畿道坡州市の旧米軍基地キャンプ「エドワーズ」の敷地内に放置されていることが10月9日、確認された。

 全農は昨年10月から「統一農機械プマシ(野良仕事などきつい仕事の助け合い)運動」を実施して集めた資金で1台当たり4000万ウォン(約360万円)のトラクターを26台準備した。南側のトラクターで北側の農地を耕し、北側の種子などを南側が受け取るといった方法で南北交流の扉を開こうというのが趣旨だった。

 しかし、トラクターは戦略物資として分類されるため、対北制裁が講じられている局面で、国連の許可なしに北朝鮮に送ることができない。北朝鮮にトラクターを送るこれといった手段が見つからない中、全農は今年4月27日、坡州市臨津閣の平和ヌリ公園にトラクターを運び、記念行事を行った後、トラクターをそのまま放置して解散した。 (中略)

 全農は警察や坡州市と話し合いを持ち、臨津閣にトラクターを放置してから4カ月後の先月初め、坡州市が所有していた旧キャンプ「エドワーズ」の敷地内にトラクターを一時移動させることで合意した。坡州市は「当敷地は遊休地であるため、警察への通報は取り下げた。今後話し合いを続け、全農側の私有地などに移動させる案を検討中」と説明した。米朝関係が膠着(こうちゃく)している中、全農が北朝鮮にトラクターをいつ送ることができるかは未知数だ。現在トラクターが放置されている場所も、坡州市が一時的に貸し与えた場所であるため、再び移動させなければならないが、適当な場所はいまだ見つかっていない。

 トラクターの購入には、全羅南道霊岩郡、宝城郡、長興郡、京畿道安城市の四つの地方自治体が支援した補助金総額1億ウォン(約900万円)が充てられた。地方自治体の血税までを投入し購入されたトラクターが、雨に濡れながら引き続き放置されているのだ。すでに1台は故障し、全農により回収されたことが分かっている。結局全農が現実性のない事業のために地方自治体と農民から無理な後援を取り付けたと批判する声が上がる。本紙は、全農側の立場を聞こうとしたものの、全農側は取材に応じようとはしなかった。
(引用ここまで)


 ここでいう全農は農協の全国組織ではなく、韓国の農業関連労働者の労働組合です。
 民主労総等と徒党を組み、香港まで遠征して反WTOデモをやって600人が現地警察に確保されるというような暴力志向の高い労組であることが知られています。
 ソウルで大きな問題になった2015年の暴力デモにも大きく関わっています。警察側の放水銃の直撃で死者が出たのですが、この人が全農所属だったはず。
 こういう労組は基本的に親北組織となっています。

 その全農が南北融和がめでたいということで寄付を募ってトラクターを100台購入して、北朝鮮に送ろうという「統一農機具助け合い運動」なるものを展開したのですね。
 ま、実際には27台分しか寄付金が集まらなかったのですけども。
 購入したトラクター走らせてソウルまで駆けつけるというデモを行い、さらに上記の公園で集会をして怪気炎を上げたのです。

 で、公園にトラクターは置き去り
 トラクターは国連安保理決議によって戦略物資として扱われているので、勝手に送れば制裁対象となります。
 その後も公園に放置していたので、10年ほど前に米軍から返還された旧キャンプエドワーズに移動させたそうですが、それ以降も放置。
 27台中1台は故障が確認されたので撤去されたということですが。

 放置されたのが4月の末。
 旧キャンプエドワーズに移動させて10月半ばまでさらに放置。
 「南北融和を記念してトラクターを送ろう」というかけ声だけが重要だったわけですよ。
 あとはこの裏でトラクターの製造企業、もしくは代理店から全農へのリベートがどうなっているのかとか、その辺りの「ポッケないない」事情が気になるくらいかなぁ……。
 っていうか、キャンプエドワーズ自体も返還されてから10年以上「遊休地」扱いになっているのか。