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カテゴリ:少子高齢化の記事一覧

高齢者貧困率1位の韓国、それでも税金投入を渋る……その理由とは

カテゴリ:少子高齢化 コメント:(66)
「老人貧困」圧倒的1位···「2060年になってもOECD平均より年金支援少ない」(SBS・朝鮮語)
・アンカー
韓国が公的年金に投入する国のお金がまだ経済協力開発機構加盟国の平均水準なのでしょうか?

・記者
平均よりはるかに低いです。OECDが年金関連で出している最新統計は2021年のものです。
その中でも各国が年金に投入する国の資金水準は全体集計が少し遅いです。それで2017年のものまですべての国の資料があります。
この基準で私たちが国民年金をはじめとする公的年金に投入する国のお金の規模はGDPの2.8%程度と集計されました。
平均は私たちの3倍程度の8.2%です。比較的年金に入る国のお金が少ないというアメリカも私たちの2倍にはなりますし。日本は3倍以上です。

実際、このように公的年金に国のお金をGDPの3%にも満たない額で投入する国はOECDで韓国を含めて4カ国だけです。
見てみるとチリとメキシコは相対的に若者が多いおかげです。(中略)
そしてアイスランドがあり、ここは引退年齢が67歳です。遅く退職します。年金設計自体が少し違うようになっています。

それでは高齢者人口が急速に増えており、まだ定年も先送りしていない韓国はなぜなのか、国民年金制度がまだ成熟していないからです。 (中略)

政府が使う財政全体で年金に投入されるお金の割合を比較してみても、9.4%の韓国より低いところはアイスランドしかありません。
OECD平均18.4%と比べてみても、私たちがちょうど半分の水準です。 (中略)

2060年になっても今の傾向が続けばOECDの分析ではGDPの7.5%ほどの国のお金だけが公的年金に投入されるだろうという見通しです。
その際のOECD平均は10.4%にはなると予想されますので、その時も平均にははるかに及ばないのです。 (中略)

韓国の老年人口の相対的貧困率43.4%です。
OECDの報告書でも特に明記しているのが、高齢者貧困率が40%を超える国は韓国だけで、そして貧しい高齢者の割合が全人口で貧しい人の割合より27ポイントも高い国も韓国だけだと明示しています。
韓国はOECD平均より3倍以上貧しい高齢者が多いです。貧富の格差が激しく、金持ちのお年寄りも多いですが、貧しいお年寄りの割合も大きいというアメリカも私たちの半分程度にしかなりません。
高齢者貧困問題が深刻なのに、これに比べて高齢者問題が政策優先順位でそれほどリードしていません。
(引用ここまで)


 明らかに深刻な状況になっているのに、ほとんどみて見ぬ振りをされている韓国の高齢者問題。
 大きく分けてふたつの問題があります。

・小負担小福祉で構造設計してきたために、もらえる年金が極小
 (そもそも国民皆年金制度が最近までできてなかったのでもらえない人も多数)
・社会的に45歳定年制度が行き渡っていてそもそも年金が積み立てにくい

 結果、OECDで2位以下をぶっちぎる形で高齢者貧困率が高くなっています。
 2020年時点で40.4%。
 2015年頃は50%を超えていたのでこれでもだいぶ低くなった状態なのですけどね。
 65歳以上で年金をもらえているのは人口のわずか44%にしか過ぎない。
 そしてなにより最大の問題は少子高齢化が思っていた以上に早く進みすぎている、ことですね。


 小負担小福祉の構造を変えることすらできない速さで進んでしまったのですよ。
 記事中では「公金投入が少なすぎるのが問題だ」としていますが、そもそも税金を投入して高齢者福祉対策をするようなシステム設計になっていない。
 現状のままでは国民年金が2055年にも枯渇するとされています。
 ただ単に年金を食い潰すだけの年齢が増えている。
 しかも、平均寿命は日本に次ぐ世界2位。

韓国の平均寿命、一気に伸びて世界2位に……ただし、健康寿命は延びずに17年以上の「不健康な老人」として過ごすことに……(楽韓Web過去エントリ)

 なんだかんだで日本は富の蓄積に間に合ったのですよ。
 GPIFを見ても年平均で約4%の収益を得るくらいになっている。

 パッチを当てるようにして「65歳以上で所得下位70%の高齢者には30万ウォンを与える」っていう基礎年金制度を発足させましたが。
 構造自体に手を加えていないので、むしろ国民年金の枯渇を早めただけだともされています。

 というわけで韓国の高齢者は今日も「幸せ手押し車」という名の段ボール回収リアカーを押し続けるわけです。

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韓国人青年層「我々は年金を受け取れるかどうかも分からないのにまた後ろ倒し?」……韓国政府、年金消滅を避けるために受け取り開始年齢を68歳に後ろ倒しを検討へ

カテゴリ:少子高齢化 コメント:(46)
「60歳まで働けないかもしれないのに……」 2030代会社員の怒り(韓国経済新聞・朝鮮語)
「60歳まで働けるかどうかも分からないのに、国民年金を68歳から受けなさいって?」

政府諮問機構である国民年金財政計算委員会が年金を受け取る年齢を満65歳から68歳に遅らせる方案を政府に勧告したことに対して20〜30代の会社員が見せる反応だ。年金受給開始年齢は現在の63歳から2033年まで段階的に65歳に高くなる。財政計算委はさらに、2033年以降5年ごとに1歳ずつ増やすやり方で、2048年から68歳まで需給開始年齢を遅らせることを提案した。保険料率も現行の9%から12〜18%に上げなければならないと勧告した。そうしてこそ年金枯渇時期を最大限遅らせることができるという理由からだ。

国民年金を受け取る年齢を遅らせれば、基金枯渇問題を緩和するのに相当な効果があるのは事実だ。受給開始年齢が68歳になると、基金枯渇が2059年に延期される。さらに保険料率まで15%に引き上げれば、基金枯渇は2082年に延期される。基金収益率まで国民年金財政計算期間(2023~2093年)中に年平均1%ポイント高めれば70年後にも年金枯渇を防ぐことができるというのが財政計算委の分析だ。

問題は年金を受け取る年齢を遅らせれば引退後年金を受け取るまで期間が長くなりかねないという点だ。すなわち「所得絶壁(所得クレバス)」問題が少なくない。7日、統計庁の「高齢層(55〜79歳)経済活動人口調査」によると、彼らが最も長く勤めた職場を辞める年齢は平均49.4歳だ。現在の法定定年(60歳)より10年も早い。名誉退職などで50歳前に職場を出る場合が多いのだ。

高齢層引退者の相当数は退職後、低賃金の働き口に依存している。雇用労働部によると、昨年55歳以上の就業人口のうち37.1%は自営業者や非賃金労働者(無給従事者)、27.8%は日雇い労働者だった。引退後、国民年金を受け取る期間まで長くなれば、高齢者の貧困が深刻になりかねない。
(引用ここまで)


 韓国政府によると、現状のままであれば韓国の国民年金は2055年には枯渇するとされています。
 現在、韓国の年金受け取り年齢は63歳。
 絶賛後ろ倒し中で、1969年生まれから65歳受け取りが完成するそうです。2034年以降からか。
 で、それをやっても2055年には枯渇。今年1月の発表で2年、前倒しされました。
 韓国政府の想定よりもあまりにも早く高齢化社会となっているため、だそうです。

 現在、韓国での平均退職年齢は49.3歳
 これ、実際の平均よりもかなり高めの年齢になっていると考えられます。
 公務員や自営業なんかも入っていると思われる統計なので。

 つまり、年金を受け取るまでの15年間、場合によっては20年間をなんとかして生きなければならないのですが。
 金のスプーン以上であれば不動産収入があったりなんだりで困ることはないのですけどね。
 一般人にはそれほど選択肢はありません。



 下手したら給料が1/3とか1/4になる中小企業にパートタイマーとして入るか。
 チキン屋になるか。
 カフェを開店するかコンビニオーナーになるか。

 というわけで、今度は68歳にまで後ろ倒ししようという案が出ているのですが。
 20〜30代からは「65歳の年金だって受け取れるかどうか分からないのに」とブーイングが飛んでいるっていう。
 で、さらに高齢者と若者の分断が進むっていう。

 いまの高齢者でかつ年金を受け取れる人々は「枯渇前に間に合った世代」ですからね。
 63歳だとしても、国民年金が枯渇する2055年までは32年。95歳まで生きて年金を受け取り続けることができたら勝ち組ですわな。
 ま、実は年金を受け取れている人はだいたい半分しかいないのですが。  

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韓国人の「結婚しない理由はお金がないから」という身も蓋もないアンケート結果

カテゴリ:少子高齢化 コメント:(63)
韓国「結婚する」青年3人に1人だけ…非婚の理由1位は?(KOREA WAVE)
韓国の青年が結婚しない最大の理由は、結婚資金が不足しているためだとの調査結果が出た。

統計庁が8月28日に発表した「社会調査で調べた青年の意識変化」によると、2022年に19~34歳だった青年のうち33.7%が結婚をしない理由として結婚資金不足を挙げた。

男女別では、未婚男性の40.9%が費用負担によって結婚をためらっていることがわかった。未婚女性も26.4%が結婚資金不足を結婚しない最大の理由として選択した。

未婚女性の結婚しない理由は、他に▽結婚の必要性に欠ける(23.7%)▽出産・養育負担(11.5%)▽生活の自由を放棄できない(11.4%)▽結婚相手に出会えない(9.2%)▽雇用状態が不安定(6.8%)――の順だった。
(引用ここまで)


 東アジアの価値観として、おおまかに出産よりも結婚が優先されることが多いとされています。
 それが東アジアにおいて少子化が続いている原因のひとつともされていますね。
 で、韓国において婚姻数が日本、中国よりもがんがんと減っているわけです。

 ちょっと婚姻数を見てみましょうかね。

・2017年
日本 60万6000件
韓国 26万4000件

2022年
日本 50万4000件
韓国 19万2000件


 日本は5年間で17%減。
 韓国は5年間で27%減。

 すげえな。日本もやばいけど、韓国はそれ以上。
 それ以上っていうか……いや、やばいな。
 こんなところでもムン・ジェイン魔王説を裏付ける数字が出てしまった。

 で、その結婚できない理由が「お金がないから」

 以前から「韓国ではマンションを買ってようやく結婚できるようになる」「新居が必要」「結婚の条件はマンション所有」という話をしてきましたが。
 それも理解してもらえたのではないでしょうか。
 ムン・ジェインはその前提となるマンション価格を2倍にしたことで魔王ムン・ジェインになったというわけですね。

 ちなみに親の援助はありです。
 あるいは親が持っているマンションを譲ってもらうのもあり(親は地方のマンション等に引っ込む等する)。
 というわけで「金の匙を持って生まれてこないとなにもできない」との話につながるのですね。

 結婚しない(できない)のだから、子供もできない。
 まあ、当然といえば当然。
 ソウルのマンション価格を下げるか、結婚する人には格安で分譲するか。
 そのくらいの大胆な政策が必要ですわ。

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韓国、第2四半期の合計特殊出生率が0.7と史上最悪に……「このままでは四半期で0.6台を記録することになる」とメディアからは悲鳴

カテゴリ:少子高齢化 コメント:(93)
タグ: 少子高齢化
韓国、出生率0.7人…史上初めて0.6人台に迫る(中央日報)
0.7人。過去最低を記録した4-6月期の韓国の合計特殊出生率だ。女性1人が生涯に産むと期待される出生数が0.7人という意味だ。上半期で見れば出生数は前年同期より6.3%減った。今年の出生率が再び過去最低を記録する可能性が次第に大きくなっている。 (中略)

合計特殊出生率は1-3月期の0.81人から4-6月期には0.7人に落ちた。昨年10-12月期の0.7人が四半期ベースで過去最低だったが、今年4-6月期に同じ水準を記録した。通常年末より年初に出産するのを好む傾向があり、10-12月期の出生率は最も低くなる。昨年10-12月期の記録を今年は4-6月期に立てただけに今年末には出生率が0.6人台まで落ちるという懸念が出ている。

4-6月期出生率は年間出生率を推測する指標となる。2017~2019年は4-6月期の出生率と年間出生率が同じで、2020年以降もその差は0.1~0.3人にすぎなかった。 (中略)

若い層が多く、保育インフラが整っており出生率が最も高かった世宗市(セジョンシ)も4-6月期の出生率は0.94人に落ち込んだ。昨年4-6月期の1.09人より0.15人減った。地域別出生率集計に世宗市が含まれた2012年以降で世宗市の出生率が1人を下回ったのは今回が初めてだ。2016年1-3月期には2.01人に達したが7年で半分に満たない水準に急減した。

これに対し全国14市道のうち女性1人が1人以上を産むと期待される地域は1カ所もなかった。
(引用ここまで)


 第2四半期の合計特殊出生率が0.7になりまして。
 いや、これはすごい数字だわ。
 前年同期は0.75でしたが、そこからさらに0.05落ちることができるんだ。

 前もちらっと書きましたが、合計特殊出生率は「率」ですからね。
 低くなればなるほど、そこからの下落はしづらいのが実際です。
 だからこそ低い低いとされている他の先進国の数字も1.2とか1.3くらいで止まっているのです。

 都市区分としてもっとも低かったのがソウルで0.53人。
 もっとも高いのが世宗市の0.94。ついに公務員都市である世宗市の数字まで1.0を割りこむ事態になりました。
 7年前は2以上あったそうなのですが。


 適齢期とされる19〜34歳のうち、「結婚を肯定的に考える」とするのは全体の36.4%。
 1/3をわずかに上回るていど。
 「結婚しても子供はいらない」とするのは53.5%。

さらに縮小する大韓民国人口… 合計出生率0.7人線も破られるか?(京郷新聞・朝鮮語)

 結婚自体への忌避感が強い。
 そして子供がいらないとする割合も相当に高い。

 先日、「アメリカの学者が『合計特殊出生率が0.78? 韓国終わったわ』と言っている」画像がネットミーム的に拡がっているとのニュースを出しましたが。
 その「完全に終わった」段階からさらに抜け出そうとしている。
 恐ろしいというべきか。

 ムン・ジェインが魔王として韓国絶滅政策を5年間、確実に遂行して成功したのでしょうね。
 これでも2017年にはまだ1を上回っていた(1.05)んですからね? その前年は1.17ありましたから。
 そこからたかだか5年で0.3ほども落ちるとは思わんよなぁ……

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韓国の「産後に母子が入るホテル」でも圧倒的な貧富差……こうした部分からも「子供は産まないでおこう」としてしまうのでしょうね

カテゴリ:少子高齢化 コメント:(70)
タグ: 少子高齢化
韓国「産後調理院」から貧富の格差…ソウル江南では2週間に3800万ウォンのところも(中央日報)
全国産後調理院(産後ケアセンター)の利用料金が、多くは29倍まで差があることが分かった。

27日、保健福祉部の「2023年上半期産後調理院現状」資料によると、6月末基準で全国産後調理院は計469カ所だった。 (中略)

全国産後調理院の中で利用料金が一番高いところはソウル江南区に位置するD産後調理院で、2週間の特室利用価格が3800万ウォン(約420万円)だ。 (中略)

一方、全国で利用料金が最も安いところは忠清北道清州にあるC産後調理院で、一般室料金は2週間130万ウォン、特室は160万ウォンだった。
(引用ここまで)


 産後調理院、要するに産後の母親と子供の両方が入れるホテルのことですね。
 いつぞや芸能人がこれに入ってたよなぁ……と思ったら、小雪という人でした。
 勝手に転院して訴訟沙汰になっていたとのことで。なんだそりゃ。

小雪“韓国出産”で告訴トラブル! 未払い治療費支払い“誤解”解く(ZAKZAK)

 まあ、こんな感じで韓国にはセレブ向きの産後調理院というものがある、のですが。
 そこでも貧富の差が大きいのだというお話。
 もっとも高いところは2週間で3800万ウォンで高級住宅街である江南にあるとのこと。まあ、そりゃそうですかね。
 もっとも安いところで130万ウォン。


 まあ、こういった「子供を産んだら産後院に」って部分があって、それが果たせないから子供を産めないって気分もあるようです。
 「近所のあそこはあの産後院に入ったんですって」的な話になるのでしょうね。
 「誰々さんのお宅は産後院に入ったのに、うちは入れない」→「そもそも子供を産むのをやめておこう」って。
 韓国も大概メンツ社会ですからね。

 そもそも「結婚するのであればマンションを買ってようやく一人前」(親からの援助はあり)って風潮がある中で結婚そのものを忌避するようになっている。
 こういう部分がいくつも薄皮のように積み重なっていって、最終的に合計特殊出生率0.78という数字になっていったのだろう……と。
 そう感じられる話題でしたね。あと産後院についてピックアップしておきたかったというのもあります。

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アメリカ人名誉教授「韓国は完全に終わった」……さて、彼女が見たのはどの数字でしょう?

カテゴリ:少子高齢化 コメント:(109)
「大韓民国は完全に終わった」…韓国の出生率に驚いた米国大学者(中央日報)
「大韓民国は完全に終わった。これほど低い数値の出生率は聞いたことがない」

カリフォルニア大学法科大学院名誉教授であるジョアン・ウィリアムズ氏が韓国の合計特殊出生率を聞いて示した反応だ。生涯を女性と労働、階級問題の研究に捧げてきた世界屈指の大学者ウィリアムズ氏は、最近韓国教育放送公社(EBS)の『ドキュメンタリーK-人口大企画超低出生』の制作スタッフから昨年の韓国の合計特殊出生率が0.78人だったことを聞いて、頭を抱えながらこのように話した。

ウィリアムズ氏が頭を抱えるこの場面はオンラインコミュニティで改めて注目された。前日(22日)、X(旧ツイッター)に投稿された掲示物はこの日1日で再生回数が43万回を超えるほど話題になった。 (中略)

韓国の合計特殊出生率は世界最低だ。2020年基準で経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国の合計特殊出生率の平均は1.59人だった。当時も韓国は0.84人で最下位だった。韓国以外の残りの37カ国はすべて1人台以上だった。

1位イスラエル(2.90人)、2位メキシコ(2.08人)は2人台を記録している。昨年は格差がさらに広がっている可能性がある。高齢化が急速に進んでいる日本は2021年基準の合計特殊出生率は1.30人で韓国より高い。
(引用ここまで)


 ネットミーム的に韓国で拡散されている画像がありまして。
 それがこちら。



 7月に韓国の教育テレビで放送された「ドキュメンタリーK 人口大企画 超低出生 0.78以降の世界 Part.2」という番組がありまして。
 その中で「韓国の合計特殊出生率は0.78です」と聞いた時のジョン・ウィリアムズ名誉教授だそうで。

 「韓国は完全に終わった」「これほど低い数値の出生率は聞いたことがない」

 と発言した、とのこと。


 韓国の人口動態について知らない人がはじめてこの数字を見たらこうなるかもしれないですね。
 どう考えても異常ですから。

 スペイン、イタリアなど「低い」とされている他の国はいいところ1.2で押し留まっている数字が韓国だけ0.78。
 前人未踏の数字にきているわけで。
 しかもまだ下落しようとしている……というか、確実に下落している。

 そこにはなんらかの「韓国だけの理由」があるのです。
 異常な額の教育費もあるでしょうし、それだけの教育費をかけても大企業の役員になれないかぎりはチキンの屋台を出す運命でしかない。
 あと現在の適齢期については男性が異常に多い。
 結果として「将来が見えない」のです。

 そんな国ではそりゃ子供も生まれないでしょうね。

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韓国メディア「韓国では子供を産んでも税率が有利にならない。もっと税制優遇措置を積極的に!」……ソレジャナイ

カテゴリ:少子高齢化 コメント:(44)
韓国、これくらいとは……最悪の出生率にも税制優遇措置「ケチ」(韓国経済新聞・朝鮮語)
韓国は子供のいる世帯に対する租税減免幅が経済協力開発機構(OECD)主要加盟国の中で最下位圏であることが分かった。世界最悪の出生率にも税制優遇を増やして出産を誘導することにはけちだ。

25日OECDの「2023年勤労賃金課税」報告書によると、38ヶ加盟国の昨年平均租税負担率は独身勤労者基準34.6%だった。租税負担率は各種税金と健康保険料のような社会保障寄与金から現金補助金を除いた金額を賃金で割った値で、該当国家の平均的な租税負担を示す指標だ。 (中略)

独身世帯から2人の子供世帯に変わる時の租税負担率の変化を国別に見ると、ポーランドが33.6%から11.9%へと21.7%ポイント低くなることが分かった。ドイツは15.0%ポイント、米国は10.6%ポイント下落した。

韓国は租税負担率の減少幅が3.8%ポイントに止まった。韓国で2人の子供が一人で暮らす世帯の租税負担率は20.4%で、独身世帯24.2%と大差なかった。38の加盟国のうち31位だった。

つまり、韓国は子供のいる家庭に税制優遇があまりないという意味だ。韓国と経済規模が似ている国のうち、韓国より減少幅が小さい国はなかった。韓国より子供のいる世帯にけちな国は減少幅が3.4%ポイントを記録したギリシャとノルウェー、全く変動のないトルコ、メキシコ、コスタリカ、チリ程度だった。

これらの国々の中で最も深刻な少子化状況を経験している国は韓国だ。韓国の合計出生率は昨年0.78人で、2021年0.81人よりさらに低くなった。合計出生率が0人台の国は韓国が唯一だ。
(引用ここまで)


 韓国の少子化の原因のひとつが「子供を産んでも下がらない税率」になるのではないか、とするニュース。
 まあ、言わんとすることは理解できなくもないですが。
 たとえ税金を下げたところで、期待したほど合計特殊出生率の下落が止まるほどの効果があるかと言われたら……微妙だなとしか言いようがないですかね。

 そもそもなんで大多数の韓国人が子供を作ろうとしないのか、作れないのかは先日も書いたように「未来への絶望」が要因です。

韓国のOECD圧倒的1位、そして世界で最下位の数字「自○率と出生率」が示しているものとは?(楽韓Web過去エントリ)

 逆にいえば作れる人たちはもう作っている。
 公務員の多い世宗市が韓国でもっとも高い合計特殊出生率(いうても1.12)を誇っていることからもそれは理解できるんじゃないでしょうかね。


 韓国の出生数は第1四半期にもっとも多くなることが知られています。
 なぜなら学校で新入生の区切りは1月生まれ以降となっているから。

 学校の成績は遅く生まれているほうが不利になるというのがよく知られた事実。
 というわけで、「せっかく子供を産むのなら1月にしよう」というのが韓国人に共通したコンセンサスになっているのです。
 ところがその第1四半期の出生率すら0.81を記録しています。

 そして今年の5月も出生数が前年同月比で最低を記録しています。

5月の出生数1.9万人 同月では過去最少=韓国(聯合ニュース)

 2015年の12月以降、90ヶ月連続の前年同月比での減少が続いています。
 パク・クネ政権では多少の上下がありながらの1.2ていどを保ちつつ、その最終年(2017年)で1.05に下落。
 ムン・ジェインの任期(2017年5月〜2022年5月)の間は右肩下がり。
 その5年間の総仕上げで去年は0.78にまで下落。
 率だから下がれば下がるほど、数字的には下がりにくくなるはずなのに順調に下がりました。

 その数字が税制優遇措置を改善したところでどうにかなるとは思えません。
 やらないよりはマシ、かもしれませんが。
 「税金が優遇されるから子供を作ろう」とはならんよね、基本。

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韓国のOECD圧倒的1位、そして世界で最下位の数字「自○率と出生率」が示しているものとは?

カテゴリ:少子高齢化 コメント:(71)
【コラム】自○率1位の不名誉、競走馬のよう走り続けるのか=韓国(中央日報)
万年1位で悲しい統計がある。自○率だ。経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち韓国が数年にわたり圧倒的1位だ。さらに恐ろしいのはこの統計に慣れていく社会の雰囲気だ。自分の日々の暮らしも厳しいのに他人が死ぬ問題に注ぐ時間とエネルギーはないという暗黙的な空気が韓国に広がりつつある。

空高くわき上がる自○率、底を突き抜けて下がる出生率はもはやニュースではなく旧聞。外信に関連ニュースが出てくればしばし警戒心を持つだけだ。 (中略)

いま私たちは成功とお金、権力が幸福をもたらすだろうと信じて競走馬のように突進している。この競走だけがすべてであるかのようだがそうではない。世の中が私たちにかぶせた競走馬の目隠しを脱いでみよう。疲れた隣人に冗談も投げかけて、ともに地面に咲く野生の花も、空の美しい雲も見てみよう。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の中の銀河系で、地球は、人間は、どれだけ小さい存在なのか。その広い世の中でこうして一緒に出会ったことがどれだけ不思議なことか。

この文を書きながらも2023年の韓国でこうした純粋なやさしさがどれだけ非現実的なのか痛感する。
(引用ここまで・○はさつ)


 韓国が自○率でOECD1位になって久しいですかね。
 世界で見てもトップ10には入るレベル。ロシアとほぼ同じ。ユーラシアでは旧ソ連だった各国と同レベル。

 そして合計特殊出生率は世界最悪。
 高い自○率と低い合計特殊出生率。このふたつの数字、合わせ鏡ですよね。
 合計特殊出生率の低さは東アジアで特徴的といっていいでしょう。

日本 1.26
中国 1.15
香港 0.77
台湾 1.11
マカオ 1.24
韓国 0.79
(2022年。ただし最新の数値が見つからないところはそれ以前の数字の場合もあり)

 韓国と競っている香港の人口は700万人ほどで国というにはやや規模が寂しい。マカオは70万人ほど。
 その中でも韓国の数字は異様。
 なんらかの韓国独自の事情があるのだろうな、と考えられます。
 楽韓Webではそれを「未来への展望のなさである」と語ってきました。

 その証左がOECD1位の自○率ではないかなと思われます。
 高い自○率と低い出生率。
 その両輪を支えているのが未来への絶望ではないかと。

 個別に析出すれば「高すぎる私教育費」とか「ソウル一極集中がひどすぎる」とかもあるのでしょうが。
 それらのパラメータがまとまった姿がこれらふたつの数字としてなのだろう、と感じます。

 じゃあ、解決するためにはどうすればいいのか……って話ですが。
 構造として固定化されすぎてて無理じゃねって感じですね。
 とりあえずこの記事みたいなポエムっぽいものを書くのはよいんじゃないですかね。
 少なくとも数字を悪くするようには働きませんから。よくもならないでしょうけど。

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