主要国が出した温室効果ガス削減目標を計画通り実施されると、2030年の韓国の1人あたりの二酸化炭素排出量が国内総生産(GDP)上位10カ国のうち1位になると分析された。その国の人口サイズに大きく左右される国別の総排出量とは異なり、1人あたりの排出量は、経済構造だけでなく国民の生活水準のエネルギー消費行動に反映しているという点で注目される。
社団法人気候変動行動研究所は、世界10大経済大国が現在までに公表した温室効果ガスの削減目標に応じて二酸化炭素を削減する場合、2030年に韓国が1人あたりの二酸化炭素排出量が最も多い国になると9日明らかにした。研究所が分析対象とした国は、国際通貨基金(IMF)の評価2020年の名目国内総生産(GDP)基準上位10カ国。米国・中国・日本・ドイツ・英国・インド・フランス・イタリア・カナダ韓国ある。韓国は昨年、ブラジルとロシアを抜いて10位圏に進入した。
全世界のすべての国を対象とした1人当たりの二酸化炭素排出量のランキングでは、熱帯地域にある小さな島国と産油国などが上位を占めている。世界資源研究所(WRI)の最新リリースである2018年の1人当たりの二酸化炭素排出量の資料を見ると、ソロモン諸島のカタールがそれぞれ1位と2位に上がった。米国と韓国はそれぞれ17位と22位だった。
気候変動行動研究所が分析に使用したグローバルカーボンプロジェクトとオランダ環境評価庁(PBL)の資料を見ると、2019年に韓国の1人当たりの二酸化炭素排出量は11.93tであった。10カ国のうち、米国(16.06t)とカナダ(15.41t)に続き三番目に多い量である。中国は総排出量では、1位だったが、全体の人口で割った1人当たりの排出量は7.1tで、10カ国のうち、日本(8.72t)とドイツ(8.4t)に続いて6位にとどまった。
しかし、研究所が、これらの国が現在発表した温室効果ガスの削減目標に応じて、二酸化炭素を削減したと報告2030年の1人当たりの二酸化炭素排出量を推計した結果、韓国が9.17tで、米国(8.59t)とカナダ(8.12t)を上回ることが分かった。韓国が5年前に国連に国家決定寄与(NDC)に提出した2017年に比べ24.4%(2016年提出した2030年の排出見通し(BAU)比37%に相当)の削減目標を固守している一方、両国は最近削減目標を大きく高めたからである。
ジョー・バイデン米大統領は先月開かれた気候変動サミットで「2025年までに2005年比で26〜28%」となっていた既存の削減目標を「2030年までに2005年比で50〜52% 」で約2倍に高めすると公表した。ジャスティン・トルドーカナダの首相も2030年の削減目標を2005年比30%で40〜45%と高いと発表した。
主要10カ国のうち、2030年の1人当たりの二酸化炭素排出量が2019年より増加している国は、中国とインドの2カ国だけである。しかし、両国の排出量も韓国を大きく下回るものと分析された。
(引用ここまで)
現状でもアメリカ、カナダに続くレベルの二酸化炭素排出量(ひとりあたり)を誇る韓国。
アメリカはアホほど石炭を燃やしていることで知られています。全発電量の28.6%が石炭火力。
アメリカ以上に石炭火力の発電割合があるのが中国(66.5%)、インド(73.5%)、ドイツ(37.2%)。そして韓国(43.8%)。
あと日本も最近、石炭火力が主力になっています。32.0%。それ以上に天然ガスが高いですけどね。
すべて2018年の資料。
アメリカは割合以前に電力をじゃぶじゃぶに使っているので1位になるのもよく分かります。
カナダはオイルサンド採掘と発電効率の問題かな。
石炭火力は石油、LNGよりも二酸化炭素の排出量が多いことが知られています。
んで、韓国は産業向け電気料金を発電コスト以下で供給してきたのですね。
最近になってようやく発電コストと同額ていどになったのですが。自動車工場があんな労使状況でも少なくないのはそのあたりの利点も大きいのです。あと化学プラント系。
農業用はさらに安くてビニールハウスの暖房を重油から電化するなんてこともあるほど。
ま、そんなこともあってOECD加盟は多くが二酸化炭素排出量を減らしているのに、韓国は右肩上がりで増やしていて「殺人者」呼ばわりされているというのが現状。
アメリカはバイデン政権下でかなりの二酸化炭素削減を目論んでいます。電気自動車へのシフトもこのあたりの事情が影響していますね。
で、韓国ですが。
このままの削減方針ではアメリカ、カナダを超える排出量となる……というのが記事の主題。
でもまぁ、なかなか難しいところではありますけどね。
前述のように産業用電力のために安い石炭火力は必須。
韓国の産業構造にまで関係している話です。
ただ、ムン・ジェイン政権は蛇蝎のように石炭火力を嫌っていて、LNG火力に移行するとしています。まあ、天然ガスも効率がいいから排出量が低いというだけで半分にすらならないのですけどね。石炭比で2/3にはならないくらい? コンバインドサイクルにすれば半分ていどですが。
さらにムン・ジェインは二酸化炭素排出抑制に効くはずの原発も大嫌い。
代替に再生可能エネルギーを用いるとしてますが、太陽光にしろ風力にしろベース電力として使えるものではありません。
さて、残り任期1年で「キレイナ韓国」を目指してまためちゃくちゃな政府方針を出してくるのか、というところですが。
ま、石炭火力削減、原発削減ともにわざわざ韓国の競争力を低くしてくれるというのですから、日本としては願ったり叶ったりなのですけどね。
おまけにいろいろとあって(校正やら雨漏りやら小型ハンマーやら塩害やら)どうしても信頼しきれない韓国の原発も止めてくれるっていう。
なんとかして韓国には石炭火力を止め、かつ原発も止めるという意思を貫徹してほしいものですわ。
