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カテゴリ:中韓関係の記事一覧

韓国で増える中国企業による「関税回避狙いの迂回輸出」……しっかりと規制できるかどうか、ちょっと見物です

カテゴリ:中韓関係 コメント:(43)
原産国を韓国と偽る輸出が急増 大半が中国製、米関税回避狙いか(ニューズウィーク)
韓国関税庁は21日、3月に特別調査を実施したところ、トランプ米政権の高関税を回避するために原産国を韓国と偽って輸出された外国製品が第1・四半期に総額295億ウォン(2081万ドル)相当に上ったと発表した。大半は中国製で、全体の97%が米国向けだった。

こうした輸出は2024年には通年で348億ウォン(米国向けは62%)だったが、今年に入って増加しているという。

韓国当局者によると、中国など近隣諸国の外国企業が、米国の主要な同盟国で自由貿易協定を結んでいる韓国を経由地とし、関税や規制を回避しようとする企ては増える可能性がある。トランプ氏が今月発表した韓国の関税率は25%で、中国の145%よりは低い。

調査では、1月に中国から輸入された33億ウォン相当のバッテリー用正極材を韓国製と偽って輸出した事例や、中国から輸入した部品を韓国で組み立て、米国の規制をすり抜けて3月に193億ウォン相当の監視カメラを輸出した例が見つかった。
(引用ここまで)




 中国の商人らが日本や韓国を経由して、アメリカの関税を突破しようとしている……との話はよく聞かれます。
 原産地をいじるのは基本的に犯罪。
 それでもそこまでしないと生き延びることができないってことなんでしょう。
 「効いている効いてる」ってヤツですね。

 韓国の場合ではすでに「工場建設をして韓国産に偽装する」までやっているとのことで。



 こうした関税やら規制やらについては、これまでもアメリカも日本も延々とやってきたことなので、迂回しようにもできないんじゃないかって気はします。



 ただ……韓国の場合は。
 また、別なのかなぁ……って感じがしないでもない。
 一応、韓国メディアでも迂回輸出は少なからず話題になっていて、取り締まり対策は増やしているとのことです。

「韓国産」をつけて米国行き···740億ウォン分を密かに売った中国企業(SBS・朝鮮語)

 3月までの摘発額はすでに去年1年間分を超えているとのこと。
 まあ、もうすでに成功しているケースも少なからずあるのでしょう。

 ユン政権下で対中国への対決姿勢を打ち出していたからこそ、って部分も少なくないでしょうしね。
 あのイ・ジェミョン政権下でどうするか。
 「中国は重要な貿易相手」「台湾にも中国にも謝々って言っておけばいい」「台湾海峡がどうなっても韓国には関係ない」って発言を連発していたイ・ジェミョンですから。
 ムン・ジェインの統計改竄とか見ても、韓国って公正さとかどうでもいいんですよね。



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 中味は長編記事。最新の記事は「イ・ジェミョン大統領の韓国が台湾有事を誘発する 」となっています。


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8年ぶりに韓国芸能人が中国での公演許可を受ける……このタイミングで「限韓令」の解除をちら見せするとか本当に対韓外交は間違わないな、中国……

カテゴリ:中韓関係 コメント:(63)
韓国歌手が8年ぶりに中国本土で公演、限韓令の変化に期待(東亞日報)
韓国国籍の大衆歌手の中国本土での公演が、限韓令(韓流制限令)」後、8年ぶりに初めて実現した。

17日、中国のソーシャルメディア(SNS)と外交街などによると、韓国国内の3人組ラッパー「ホミ」は12日、中国中部湖北省武漢市で春ツアー「兄弟」の初公演を開いた。2019年にデビューしたホミは、2000年生まれの3人で構成されたヒップホップグループだ。

韓国国籍の大衆歌手が、中国本土で公演舞台に立ったのは、在韓米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)の配置に反発した中国が、2017年に韓国音楽とドラマ、映画などを制限する限韓令を下して以来初めてだ。昨年7月、韓国ロックバンド「セイスミ」が、北京で公演を行うというニュースが伝わり、駐中大使が「歓迎する」という立場を明らかにしたが、公演を3週間後に控えて突然白紙化となった経緯がある。 (中略)

芸能界では、中国の限韓令方針に変化が生じるのではないかという期待が出ている。今年10月末に開かれる慶州(キョンジュ)アジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議に中国の習近平国家主席が参加する可能性があるだけに、これを機に限韓令が解除される可能性があるという観測も出ている。
(引用ここまで)




 韓国のTHAADミサイル配備に対して、中国は徹底した制裁を課していたのです。
 ロッテデパートは完全撤退に追いこまれ、韓国人芸能人は排除されました。
 あと中国人の団体観光客がキャンセルしまくってましたね。  そんなこんなで韓国芸能人は中国以外の市場を求めるに到ったわけですが。

 この時期に中国本土での韓国芸能人の公演が許可された、とのニュース。
 ……うまいなぁ。
 アメリカのいわゆるトランプ関税で反米感情が盛り上がりかかっている中、さらっと「そろそろ中国で公演してもいいよ?」って言ってくるっていうね。

 韓国のハンドリングやらせたら世界一ですわ。



 中国の全体的な外交に関しては「かつての栄光」にすがり切っている部分があって、周辺国から反感を買っています。
 南シナ海関連は本当にひどい。
 フィリピンとの争いもそうですし、ベトナムなんかに対しての態度もそうですね。
 基本方針が「小国は黙っておけ」ってヤツですから。

 ルトワックがいうところの「大国の横暴に周辺の小国が合同して対応している」って状況になっています。
 そのあたりをうまく対応しているのが日本だったりするのですけどね。
 防衛装備、巡視船の供与とか。



 そんな中でもなぜか韓国に対応する手段だけは間違っていないっていう。
 不思議なもんだなぁ。



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 中味は長編記事。最新の記事は「草津の冤罪など生ぬるい! これが韓国のセクハラ二次加害だ! 」となっています。


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韓国の国営銀行、中国の一帯一路へ1.3億ドルを投資して全額損失、おまけに誰も責任を取らない……それにしても中国の韓国への扱いは芸術的ですね

中国の一帯一路に投資した韓国産業銀、1.3億ドル超の損失(朝鮮日報)
 韓国の国策銀行、韓国産業銀行(KDB)が中国政府主導の陸と海の新シルクロード構想「一帯一路」に関連する投資で、2017年7月に中国の複合企業、海航集団(HNAグループ)に1億3350万ドル(約198億円)を送金したところ、回収不能になっていたことが韓国監査院による監査で7日までに明らかになった。産業銀は2021年、海航集団が破産したことを受け、投資資金を全額損失処理したが、実際には2017年に資金を一度に送金してすぐに資金に対する管理権を失い、現在は資金の所在も把握できずにいるという。年間100兆ウォン(約10兆円)近い政策資金を供給する国策銀行が中国企業による事実上の詐欺被害に遭った格好だ。

 多額の損失が出たにもかかわらず、産業銀は誰の責任も問わず、事故を不問に付していた。監査院は事故発生から長い期間が経過し、関連者の大半が退職しており、産業銀が詐欺に遭ったのか、一部行員が中国側と共謀して金銭を横領したのかを判断する資料は確保できなかったと説明した。 (中略)

 中国側の管理下に入った韓国側の資金は、4日後に美蘭空港公司に貸し付けられた。しかし、その資金がプロジェクトに投入されることは一度もなかった。産業銀が投資の実行を何度も要求したが、中国側はそれを無視したという。

 美蘭空港公司は20年4月に利払いを中断し、21年1月には海航集団が破産した。中国の裁判所による決定を受け、韓国側は海航集団や美蘭空港公司などの資産の売却代金からわずか0.3%のみ配分されることが決まった。産業銀は資金回収が現実的に難しいと判断し、出資分と貸出分の全額を損失処理した。産業銀が失った政策資金は6134万ドル(約900億ウォン)に達した。産業銀が募った韓国の国内投資家も損失を被った。
(引用ここまで・太字引用者)




 韓国産業銀行は韓国政府傘下の国営銀行。
 産業支援を行ったり、時には財務危機回避のための企業再編(合併)を仕切ったりもしますね。
 その「国営企業」が2017年に中国の一帯一路計画での空港拡張事業に対して1億3350万ドルを投資したそうですわ。
 なんで一帯一路に……いや、別に韓国だったら不思議はないか。

 投資対象になった中国の企業に振り込んだのだけどもなんの音沙汰もないまま3年が経過。
 利払いが停止、翌年には破綻。
 出資金全額が損失処理済。
 なんというか、中国は本当に韓国の扱いかたが分かっているよなぁ……ってところですかね。



 アジアインフラ投資銀行、AIIBへの参加なんかでも似たような経路を辿っています。
 アメリカの反対を押し切ってAIIBに参入したのですよ。

韓国が中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)へ参入。アメリカの心証はどうなる?(楽韓Web過去エントリ)

 この時点(2015年3月)でTHAADミサイル配備に問題が出るってきっちり予想しているあたり、我ながら有能ですね。
 三不を韓国が表明したのは17年10月でしたから。

 当初予定では韓国の出資比率は2位で、相当な発言権が得られるとの想定だったのですが。
 インド、ロシアなどが韓国以上の出資比率で韓国は5位だったか6位だったかのあたり。
 おまけに当初はAIIBの副総裁を務めていたのですが、AIIB側から「韓国人は辞めてくれ。あと局長級は能力重視なので韓国には任せられない」って言われたっていうね。

 このAIIBでの扱いと、韓国産業銀行の一帯一路への投資はほぼ同じ経路を辿っているわけです。
 本当にうまい。「こういうのでいいんだよ、こういうので」ってところですわ。



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中国企業、アメリカからの関税回避のために韓国で工場建設して「メイドインコリア」を獲得。「ラベルロンダリング」は許されるのか?

「中国産部品で作られた完成品が韓国産に」…韓国が「ロンダリング工場」になったというが、一体どういうことか?(毎日経済・朝鮮語)
全羅北道益山所在の特殊金型企業A社は昨年8月以降、中国企業が4回も訪問し、工場設備などを見学した。 中国側が与えた設計図に従って、A社が基本的な金型を製造すれば、また別の国内中小企業B社が完成品を作る方式で納品契約が締結された。 A社の関係者は「冷延鋼板等の原材料を韓国産の代わりに中国産を使って単価を下げてほしいという要請を受けたりもした」と明らかにした。

慶尚南道昌原市に位置する中小企業C社は、中国メーカーが生産した部品をモジュールの形で持ち込み、国内で組み立てるだけだ。 C社が生産する船舶用空調システムは中国産モジュール20個余りで構成されるが、完成品は「メイド・イン・コリア」のラベルが貼られて米国とヨーロッパに輸出される。

28日、中小企業界によると、中国製品が韓国製に化ける「原産地洗浄」が国内製造業全般に蔓延している。 米・中貿易葛藤で米国直輸出制限を受けている中国企業が米国市場を攻略するために韓国中小企業を生産基地として活用する事例だ。

ドナルド・トランプ2期行政府スタート以後、中国を狙った米国の圧迫が激しくなった中で、米国政府は韓国が中国の「迂回輸出基地」の役割をすることに対する調査を強化している。

韓国を経た中国の対米迂回輸出は3段階を経る。 まず、韓中自由貿易協定(FTA)を利用して、中国産原材料と部品を低率関税で韓国に持ち込む。 さらに、下請けを担当した韓国の中小企業は、中国産原材料や部品を利用し、完成品を作る。 最後に「メイド・イン・コリア」に化けた完成品は韓米FTAの適用を受け、米国に低率関税で輸出される。問題となるのは「タグの付け替え」や「ラベルの張り替え」といった原産地偽装によって違法に「韓国産」とされるケースである。 (中略)

韓国内の中国の投資は昨年8兆3000億ウォンで、1年間で4倍急増した。 特に、二次電池、太陽光、半導体など米国で規制を受けている先端産業への投資が大幅に増加した。 韓国を先端産業分野の迂回輸出基地として活用するという意志を事実上表わしたのだ。
(引用ここまで)


 かつての20世紀後半、日米貿易摩擦が外交問題にすら波及する中で、日本企業はさかんに韓国への進出を進めました。
 「韓国製」として輸出するための組み立て工場を多く建設したのですね。
 そうして「見た目の貿易黒字を減らす」ことが目的でした。
 もちろん、それは(お人好しの日本人なので)韓国の未来に向けての技術供与にもなったわけです。

 それがちょっと異なる構造で21世紀にも再現されることとなりました。
 中国企業が韓国の中小企業を利用する、もしくは韓国に工場を建てるなどしています。
 中国がアメリカからの制裁回避を目的としているのですね。


 記事によると「韓国製部品が51%以上であれば、メイドインコリアとして輸出できる」とのことですが。
 じゃあ、その韓国製部品を構成するものがすべて中国製であった場合には?
 なかなか扱いの難しそうな問題に波及しそうな予感です。

 記事によるとこの1年間で中国から韓国への直接投資額は4倍増とのこと。
 一応、酸化タングステンを製造している工場は取材に対して「韓国の内需を満たすための工場で、輸出は必要に応じて」みたいな回答をしているそうですが。
 ほとんどの工場が「中国から部品を持ってきて組み立てているだけ」とのこと。

 中韓FTAがあり、90パーセント以上の品目が関税撤廃されています。
 かつ米韓FTAがあって、こちらも関税撤廃済。
 ほとんどのものが無関税で韓国を経由してアメリカに輸出できるのではないか……ってことですね。
 「メイドインコリア」として輸出できるかどうか、事務手続き上の問題でしかない。実態を調査しなくちゃ分からない部分ですからね。

 実態がばれたら中国より韓国が非難される性格のものですが。さて。

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韓国メディアが「中国が韓国人観光客にノービザ解禁した! 日本には解禁しなかったのに!!」と大騒ぎ……そこまで大騒ぎするようなことなんだ

カテゴリ:中韓関係 コメント:(65)
韓国大使館も事前に把握せず…中国が突然の「ビザ免除」に踏み切ったワケ(朝鮮日報)
中国政府が1日に韓国人などへのビザ免除を突然発表した背景について「米大統領選挙後を見据え、来年予想される韓中首脳会談に備えるため」との見方が有力視されている。来年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は10月末あるいは11月初めに慶尚北道慶州で予定されているが、その際に中国の習近平・国家主席の来韓と韓中首脳会談が実現する可能性も高い。韓国が中国のビザ免除対象国に含まれるのは1992年に両国が国交を回復して以来、今回が初めてだ。とりわけ今回のビザ免除が相互ではなく中国側が一方的に行った点も注目されている。

 中国は今回の発表を通じて韓国に友好的なメッセージを発したとの見方もある。今回対象となった9カ国のうち、韓国以外はノルウェー、フィンランド、デンマークなど欧州諸国で、これまで中国の外交政策で韓国とひとまとめにされてきた日本は含まれていない。中国は韓国人に対して第三国に向かう際に最長で144時間滞在できる制度をすでに導入しているが、全面的なビザ免除は今回が初めてだ。

 そのため中国は米大統領選挙を見据え今年の初めから韓国との関係改善に取り組み、その過程で今回のビザ免除に踏み切ったとの見方もある。ある外交筋は「中国は米大統領選後に韓米日がさらに結束し、韓中両国が外交的に一層疎遠になることを懸念している。そのため今年の初めから韓国とビザ免除などに向けた協議を続けてきた」と伝えた。
(引用ここまで)


 中国が韓国人観光客へのノービザ訪問を解禁しました。
 なんでも韓国大使館への通知すらなかったサプライズだったとのことで、その理由をいぶかしむ記事がいくつか出ています。
 まあ、おおよそが「来年に予定されている韓国でのAPEC開催に習近平国家主席が出席するための地ならし」とか「日米韓の連携に楔を打とうとしているのだ」みたいな見方かな。

 ま、たしかに今回のノービザ解禁ではアメリカと日本は入ってはいないのですが。
 観光ビザ発行をなくしたことで日米韓の連携云々はどうなんでしょうね。
 っていうか、出国できなくなるトラブルも多発している中、観光といえども訪中はリスクが高まっていると思うんですけどね。

中国から出られない外国人が急増 米国人だけで100人 習政権が発明「巨大な鳥かご」(時事通信)

 アメリカは「観光であっても中国訪問を避けるべき」と勧告しているとのこと。


 韓国メディアは「日本は解禁されなかった! 韓国は解禁されたのに」みたいな記事を多数出しています。
 本当に多数。
 記事タイトルにも「日本には解禁しなかったのに」みたいなのがやたらに入っている。
 こうした反応を見ると離間計っていうのは実際に効果があるんだなってわかりますかね。
 いや、今回のノービザ解禁は離間計ではないと思いますけども。

 じゃあ、実際の目的は何だって話になると思いますが、あまりにも中国の不況がきついんで外貨稼ぎでしょ。
 韓国も同様のことをやってます。
 なんとかして旅行先に日本ではなく国内を選んでほしいっていろいろキャンペーンやっている。
 観光客の運んでくるお金って「外から持ちこまれる」のでおいしいんですよ。
 誤解を恐れずにいえば「元手がかかっていない」ので。

 にしても、こうして中国のやることひとつひとつに大騒ぎするあたりが、こっちとあっちの境界にいる韓国の実際なのだろうなと感じられますね。
 ノービザ解禁ひとつでここまでの大騒ぎはなかなかの香ばしさですわ。

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韓国の分断を図る中国からの世論操作……「中国版コメント部隊」が韓国をおとしめようと画策

カテゴリ:中韓関係 コメント:(90)
韓国で相次ぐ「中国による世論操作」疑惑…EV・スマホ産業など標的「韓国をおとしめる」(KOREA WAVE)
韓国で、中国人と推測されるアカウントによる集団的なコメント操作疑惑が浮上し、それを防ぐための「インターネット国籍表示制」が再び議論されている。政界で関連法案が提出されたが、国会の通過は難しいと見られている。

IT業界によると、カトリック関東(クァンドン)大学のキム・ウニョン教授(警察行政学)と昌原(チャンウォン)大学のホン・ソクフン教授(国際関係学)の研究チームは、中国によるポータルサイトでの組織的なコメント操作の疑惑を指摘する報告書を発表した。研究は2022年7~8月、ネイバーやYouTubeで韓中競争産業に関する記事へのコメントを分析したものだ。

その結果、ネイバーでは中国語の翻訳調や特有のアカウント特性を持つ「中国系疑惑アカウント」77個が確認された。

これらのアカウントは、韓中間で競争が激しい電気自動車(EV)やスマートフォンなどの産業分野の記事に集中的にコメントを投稿し、韓国の産業をおとしめる内容が多かったという。こうしたインターネット上での世論操作は、韓国のみならず台湾でも中国人によるものが疑われ、議論を呼んでいる。
(引用ここまで)


 韓国国内で「韓国製品をバカにするようなコメント」を多数投稿する、中国語風翻訳口調のアカウントが大量にある、との話。
 まあ、そりゃ中国だってやっているでしょうね。

 2012年の大統領選挙では国家情報院(旧KCIA)が30億ウォンを注ぎこんで、大規模な「コメント部隊」を結成してNAVER等にコメントしていたことが判明しています。

韓国国家情報院が3億円をかけ大規模な「コメント部隊」組織=韓国ネットには不満の声(レコードチャイナ)

 その一方でムン・ジェイン陣営も同様にコメント部隊を操り、そのコメント部隊の実行犯だった人々をムン・ジェインの側近であったキム・ギョンスが裏切ったために報復されていたことが判明しています。
 いわゆる「ドルイドキング事件」ですね。

韓国ニュースサイトに政権批判コメントをマクロで書き込んでいた人物、実際にはムン・ジェイン支持者だった。犯行動機は「ウリなのに分け前をもらえなかったから」だった……(楽韓Web過去エントリ)

 もうすでにこうしたコメントによって世論が操作されていたことが分かっている社会なのですから、そりゃ中国も煽ることでしょうよ。


 具体的には「ヒュンダイはゴミ! 中国車最高!!」とか、「サムスン電子のスマホはダメだね」みたいな書きこみをしている模様。

「現代自動車はガチャ、中国車最高」横行する中国のコメント部隊=韓国(中央日報)

 まあ……すでに分断が為されている韓国だからこそ通用するのかなぁ。

 ちなみに同様に中国の工作アカウントがX(Twitter)にもいるようですが。
 3人の主たる偽情報発信アカウントと、それを拡散しようとする200の工作アカウントから構成されているなんて話が出てました。

「沖縄独立」煽る偽投稿拡散 背後に約200の中国工作アカウント(日経新聞)

 まだ「中国の意見を浸透させよう」レベルのものでしかないようですけどね。
 日本では。
 ただ、これが中国政府の指令で行われているのか、自干五(共産党政権を強く信奉する人々)なのかは判断に困るところ。
 ……自干五っぽいんだよなぁ。いまの中国人の若者を見ると、それを強く感じます。

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韓国、中国の顔色を伺って台湾総統就任式に出席せず。でもプーチンの就任式には大使派遣……まさに「そういうとこだぞ?」ってアレ

中国とロシアの顔色をうかがう「グローバル中枢国家」(朝鮮日報)
 台湾の賴清徳総統の就任式に韓国政府は代表団や使節団を派遣しなかった。(中略)就任式に参加した国は合計51カ国で、これは台湾と国交のある12カ国の4倍以上だ。これらの国々は当然祝賀メッセージも送ったが、ソウルからは何のメッセージもなかった。 (中略)

 このような過去の因縁はさておき、台湾は韓国と自由民主主義、人権、市場経済などの価値を共有する国だ。外交用語では「like-minded group(志を同じくするグループ)」と呼ばれており、現在50カ国ほどに上る。よく使う言葉では「自由民主主義陣営」だ。その陣営はどこも台湾総統の就任式に代表団を派遣したが、韓国だけは派遣しなかった。台湾は非常に残念に思ったはずだし、他の国々も意外だっただろう。昨年と一昨年の国連総会第3委員会で新疆ウイグル自治区の人権侵害を批判する声明が出された時もそうだった。当時この声明には50-51カ国が参加したが、韓国は声明に加わらなかった。いずれも現政権発足後のことだ。

 同じようなケースは実は思った以上に何度も繰り返されている。2週間前にモスクワではプーチン大統領の5期目の就任式が執り行われ、クレムリンのロシア大統領府は事前に各国大使らに招待状を送っていた。しかし自由民主主義陣営、つまり「志を同じくするグループ」の多くは就任式に参加しなかった。(中略)ところが韓国政府の考え方は違っており、李度勲(イ・ドフン)駐ロシア大使を出席させたのだ。フランス大使も出席していたため、恥ずかしさは多少和らげられたかもしれない。 (中略)

 権威主義国家やその政権を相手にする際、重要なことは「志を同じくするグループ」と同じ言葉を発信し、同じ行動を取ることだ。韓国は国連安保理の非常任理事国であると同時に、「グローバル中枢国家」を自認しているが、だとすれば安保理をないがしろにしているプーチン大統領の戴冠式で拍手を送り、台湾総統の就任式から顔を背けるべきではない。これにより一時的には中国とロシアの機嫌を取ることはできるだろうが、最終的には韓国外交にとって毒になるだろう。
(引用ここまで)


 韓国政府は台湾の賴清徳総統就任式には代表を送ることなく、その一方でプーチンの就任式には大使を代表として送っている。
 自由主義を標榜する国々とはまったく逆の行動をとっているわけです。
 まあ、分かりますよ。
 中国は怖いし、ロシアも怖い。
 
 なのでへいこらして「台湾の総統就任式には出席しません!」「プーチンの就任式には出ます!」ってやるのもよいと思います。
 ただ、その結果というものは当然のようについてくる。
 自由主義陣営からは「え、あいつら中国・ロシアの走狗なのでは」って扱いになってもしかたがない。


 ムン・ジェイン政権では散々、北朝鮮とその背後にある中国に対してこびへつらっていた結果、GSOMIA破棄宣言でアメリカを動かすことができなかったのですよ。
 あれがもし、韓国が常にアメリカとしっかりとした共同歩調を見せることができていれば、また違った結果が生まれていた可能性すらあります。
 ですが、韓国は自由主義陣営からのそうした疑念などないかのように振る舞っています。

 記事中にあるパク・クネ(と当時の国連事務総長のパン・ギムン)による中国戦勝パレードへの参加もそうですし、今回の台湾の総統就任式には参加拒否をしておきながら、プーチンの就任式には出席するなんてのも同様。
 そんな態度でありながら、自由主義陣営の果実はいただくつもりなんですから疑念を持たれて当然なのですけどね。

 そうそう、ちょっと前に茶を吹くニュースがありまして。

国の借金増加G8の中で最も早い… 「ばらまき財政」はだめだ(毎日経済・朝鮮語)

 ナチュラルに「主要8カ国の中で韓国はもっとも財政悪化度合いがひどい」って書いていて、「主要8カ国って借金のひどい国を上から並べたものなのかなぁ」って思ったら「G7+韓国」のことなんですって(笑)。
 自称G8、広まってますわー。
 「そういうとこだぞ」、としか言えませんね。

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韓国人識者「中国は韓国に向けて有形無形の圧力をかけ、常に中国の顔色を伺わせるように仕向けている」……そしてそれは成功しているんだよなぁ

「フーバオも奪い、顔色を伺わせるようにする…韓国に仕込んだ中国の工作」(中央日報)
中国が韓国に対して行う影響力工作の実態を告発した『不通の中国夢』の著者で、慶煕(キョンヒ)大学中国語学科のチュ・ジェウ教授は22日、「中国もキムチと韓服が韓民族の文化遺産であることをよく知っている」としながら「中国はソーシャルメディア(SNS)をはじめとするすべてのインターネット空間を政府が徹底して統制している。韓国が反発しても中国政府がキムチ工程と韓服工程に対する投稿を許容しているのは自分たちの算法があるから」と話した。

--どのような算法なのか。

「キムチ工程と韓服工程が中国で最も盛んに行われたのはいつかを調べたことがあるが、韓流など韓国のソフトパワー(Soft Power)が世界的に認められた時だった。中国で、政府の指示でインターネット世論をコントロールする五毛党の秘密文書を見たことがある。中国政府がこれらの『工程』に相当介入していた。中国の自尊心を守りながらも韓国を牽制(けんせい)しようとする目的だとみられる」 (中略)

--韓国での中国の影響力工作はどうなのか。

「韓国での影響力工作の第1目標は韓半島(朝鮮半島)から米国勢力を追い出すことだ。中国は在韓米軍を撤収させ、韓米同盟を廃止しようとする。このようにすれば韓国を効果的に支配することができると考える。中国は韓国で中国幻想(myth)を最大限に引き上げて中国フォビア(phobia、恐怖心)を最大限活用しようとする。地方自治体が投資誘致・対外交流を目的に中国側と疎通しているが、中国はこれを影響力工作の通路としている。名前だけ言えば誰か分かるほどの韓国の世論指導層が率先して親中情緒を形成しつつある」 (中略)

--中国の影響力工作をどのように防いだらよいか。

「幸い、韓国国民は賢い。中国の影響力工作が受け入れられず、かえって中国に言うべき事は言うように政府に要求している。中国は韓国制度の弱点に食い込もうとしているが、これを防がなければならない。▽外国の利益を代弁する活動をする個人や団体は必ず登録するべき▽スパイ罪を北朝鮮はもちろん外国に情報を提供する人にも問い▽国家安全保障と国益に反するサイバー行為を処罰する--など法を整えなくてはならない。また、我々の外交原則を明確にしなければならない」
(引用ここまで)


 中国が韓国を狙っているのは間違いないところ。
 恐怖と宥和のいわゆるファイヤ&アイス戦略を用いています。
 「恐怖」はTHAADミサイル配備について文句をつけ、韓国文化の受け入れ拒絶、中国人観光客の渡航禁止などを行ったもの。結果、自治権の返上とすら見られかねない「三不一限」を韓国から引き出すことに成功しました。
 あとムン・ジェインの国賓一人旅扱いも同じ文脈で語ることができるでしょうね。
 その一方で鞭と飴の飴の代表がパンダ外交。
 2頭のパンダを韓国に送り、大人気になりました。

 ただ、それらは戦略の手段であって、目的は別にあります。
 記事では「アメリカを韓国から引き剥がすこと」としています。
 それもひとつの目的ではありますが。
 根本は「アメリカの同盟国に不信感を育てること」ですよね。


 そのために「米韓関係」を狙っている。
 環の中でもっとも弱いつながりである「米韓関係」を損なうことができれば、他の多くの同盟国も不安定化させることができる。
 米韓軍事同盟を消滅させることはできなくても、不安定化させることは可能であることをムン・ジェイン政権下で証明できています。

 1992年にフィリピンから米軍が撤退した3年後には南沙諸島で軍事施設の建設をはじめたように。
 アメリカの影響がなくなれば中国はスキップしながらそこに進出してくるのです。

 ま、韓国人は中国人を嫌ってはいます。中国に対する好感度は100点満点中35.5点。対象国でこれよりも低いのは北朝鮮の31点だけ。

韓国人の日本に対する好感度、34→42点に…北朝鮮・中国・ロシアは最下位1・2・3位(中央日報)

 それでもムン・ジェイン前大統領の中国に向けた態度はアレでしたし、次の大統領とも目されているイ・ジェミョンは駐韓中国大使に三跪九頭叩しかねない勢いで対応していました。

 現在のユン・ソンニョル大統領は「力による現状変更には徹底して反対」と自由主義国家としての矜持を持った発言をしてはいますが。
 どう見てもユン大統領は特異点でしかないんだよなぁ……。保守系の大統領だったイ・ミョンバクもパク・クネも中国しか見ていませんでした。
 そもそもオバマ政権下での副大統領だったバイデンに「韓国がアメリカの逆側に賭けるのはよくない」って言われたのはパク・クネでしたからね?

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