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カテゴリ:事故・事件の記事一覧

韓国の空港、滑走路近くに危険な構造物が半分の空港で9つも見つかってしまう……「丈夫でいいローカライザー」だったのでしょうね

金海・済州空港にもコンクリート丘…韓国政府「年内に改善」(中央日報)
韓国の金海(キムヘ)・泗川(サチョン)・済州(チェジュ)空港にも滑走路周辺にコンクリート構造物が設置されていることが分かった。これに先立ち、務安(ムアン)空港で発生したチェジュ航空惨事に関連し、事故旅客機がローカライザー(進入方向誘導装置)下部の「コンクリート丘」と衝突して被害が大きくなったという指摘が出ている状況でだ。

韓国国土交通部は「チェジュ航空旅客機事故以降、国内空港滑走路付近の航行安全施設に対する特別点検を実施した結果、7カ所の空港の9つの施設で改善措置が必要なことが分かった」と13日、明らかにした。 (中略)

調査の結果、務安(ムアン)空港をはじめ計7カ所の空港でローカライザーやその基礎台がコンクリートで作られていて、航空機との衝突時、被害を拡大させることが憂慮され、改善が必要なことが分かった。

務安空港をはじめ、光州(クァンジュ)空港、麗水(ヨス)空港、浦項慶州(ポハン・キョンジュ)空港には各1カ所ずつコンクリート丘形態のローカライザー構造物があった。事故発生後、指摘されてきた通りだ。この他に今回の調査で金海空港、泗川空港にもコンクリート基礎の一部が地上に飛び出している構造物が各2カ所あることが新たに確認された。済州空港にはH型鉄骨形態の丈夫な構造物があった。国土部によると、務安・光州・麗水・浦項慶州空港はローカライザー下部が土で覆われたコンクリート丘になっていて、金海・泗川空港は土もなく正六面体のコンクリート基礎台がローカライザーを支えている。済州空港は基礎台がアーチ形の鉄骨になっているという。

事故リスクを高めかねない「コンクリート」丘と基礎台が他の空港滑走路周辺でも追加で確認されたことから、韓国政府は今月中に迅速に改善方案を用意して年内に改善を完了すると明らかにした。
(引用ここまで)


 韓国には空港が15ヵ所あります。
 うち8つが仁川や務安をはじめとした国際空港。残りの7つがローカル空港となります。

 で、それらの空港をチェックしたところ、7つの空港で9ヵ所の危険な構造物があったことが判明したそうです。
 メディアの調査よりも増えました。

韓国で事故の起きた空港と同じ「滑走路延長線上にあるコンクリート基礎のアンテナ」が他にも5つの空港で見つかってしまう(楽韓Web過去エントリ)

 過去エントリでも書きましたが、本当に勝てないなって思います。
 国際的にそんな設備は存在しないんですよ。広島空港のアシアナ航空による事故でもローカライザーは機体になぎ倒されておしまいでしたからね。


 以前に専門家は「あんなところにコンクリート製の基盤があるローカライザーがあることは犯罪的だ」との指摘がありました。
 他の専門家からも「空港を多く見てきたが、あんなものは見たことがない」との指摘が相次いでいます。

航空専門家、韓国の航空機事故に対して「滑走路の近くにコンクリートの壁がある空港は見たことがない」「ある理由がまったくない。そこにあるのは犯罪に近い」と発言(楽韓Web過去エントリ)

 その見たことがない施設が7つの空港に延べ9ヵ所。
 最初にやったところがどこかは分かりませんが、堅牢なローカライザーを見て「お、あれなら劣化がないな。うちでもやったろ」とばかりに増えたんでしょう。

 一度は「韓国独自の事故原因でもないかぎりうちでは扱いません」と宣言したものの。
 事故原因そのものはともかく、韓国史上最悪の航空事故となったのは韓国独自の理由がありまくりでした。
 本当にもうね。
 毎度毎度の話ですが、韓国の命の安さ、安全係数の低さには目を見張りますわ。

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韓国メディア「日本の大学で学生を襲撃した韓国人女性の顔や名前が公開されている!」……いや、公平な扱いかただけどなにか?

"いじめられた"…日本の大学「ハンマー騒動」韓国人女性の身元公開(マネートゥデイ・朝鮮語)
日本の大学のキャンパスで講義中に周辺の学生たちにハンマーを振り回して怪我をさせた22歳の韓国人女子学生がいじめを犯行動機として主張した。

13日付のフジニュースネットワークによると、日本のマスコミはユ氏の顔や年齢、名前など個人情報を公開した。 そしてユ容疑者の犯行動機を「いじめ」と報道した。
(引用ここまで)


 韓国では犯罪者の顔、名前などは原則として報じられません。
 原則として、なので芸能人や財界人、政治家の場合は別なんですが。
 前に一定の規則があるって話を見たんですけど、探しても見つからなかった。
 でもまあ、例の「韓国式フレキシブルに運用」されているのは間違いないところ。

 ま、それはいいとして。
 この「法政大学の多摩キャンバスでハンマーを持って暴れた韓国人女性」の名前等は日本では公開されています。



 韓国籍のユ・ジュヒョン容疑者 22歳。
 ニュース映像の中に犯行シーンの動画もあるのですが、執拗に追いかけようとしているのが分かります。
 同級生等の話からすると「異様な学生であった」との話もありますね。


 で、容疑者の詳細や顔を公開することなどについて微妙に日本側の対応を腐しているメディアが多いですね。
 「なんていう野蛮さ」みたいな話まではしていないのですが、基本方針はそんな感じ。
 「韓国人容疑者の顔が公開されている!!!!」みたいな。

 これ、靖国神社を爆破しようとしたチョン・チャンハンについても同様でしたね。
 彼はいまごろどこでなにをしているのやら。

韓国外交部「日本政府は靖国爆破容疑者の顔を公表するな! 韓国では公表しない!」 → 菅官房長「知らんがな」(楽韓Web過去エントリ)

 この時は外交部から直接、外交ルートを通じて抗議があったとの話。
 まあ、「知らんがな」以外に感想はないです。

 韓国でどうしているか、よりも日本でどのように扱われているかって問題ではないかと思われます。
 日本人も原則、公開されている。
 韓国人でも容疑者の段階で公開されている。扱いは平等に見えますけどね?

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韓国の航空機着陸事故、全電源を喪失して胴体着陸するしかなかった……すべてが奇跡的にうまくいっていたものの、最後の最後にコンクリートの壁が待ち構えていた

カテゴリ:事故・事件 コメント:(184)
韓国航空機事故、衝突4分前からデータ記録停止-原因究明調査に痛手(Bloomberg)
韓国南西部の務安国際空港で着陸に失敗した済州(チェジュ)航空機の残骸から回収されたフライトレコーダーとボイスレコーダーには、胴体着陸して壁に激突する直前のデータが記録されておらず、同国史上最悪の航空事故の原因究明に役立つ情報を得られなかった。

韓国国土交通省の11日の発表資料によると、ボーイング737ー800型機が滑走路の端の構造物に激突する約4分前から、フライトデータレコーダーとコックピットボイスレコーダーのいずれもデータ保存が停止していた。
(引用ここまで)


 フライトレコーダー、ボイスレコーダーに衝突4分前からの記録なし。
 つまり、両方のエンジンが停止して電源を失ったってことですね。
 最初の着陸ではランディングギアが出ていたってことですから、ゴーアラウンドで再着陸しようとした際にもうひとつのエンジン推力を失って胴体着陸を強いられた……と。

 航空機事故の基本なんですが、確率が少ないものであっても起こりうる事態は起き得るのです。
 今回だと──

・バードストライクで片方のエンジンを喪失。
・着陸しようとするも失敗してゴーアラウンド。
・ゴーアラウンド中にもう片方のエンジン喪失。
・やむなく本来の着陸方向とは逆に胴体着陸を試みる。
・電源喪失でフラップも動かせず、リバーサーも動作しない。
・胴体着陸自体はうまくいったものの、減速できない。
・滑っていった先にコンクリート製のローカライザー基礎があって衝突爆発。

 こういった経緯だったことが判明した、ってことですね。


 ……最後がひどい。
 最後の最後まで機長はなんとかしようとしていた。
 そして動画を見ても最良の判断をしていたと思われます。
 これが日本やアメリカの空港だったら「奇跡の生還」が望めたのですが。

 最終的に「韓国だったから大半の乗客が亡くなった」ってのが結論ですね。
 まあ、分かっていたことですけども。

 なんかこう、ひどい話ですね。
 いつものことではあっても。

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 航空機事故についてさまざまな対策が取られてきた経緯が描かれてます。おすすめ書籍。
失敗の科学
マシュー・サイド
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016-12-23

韓国の国土交通省「なにも問題はない」はずの「コンクリート製ローカライザー基盤」を撤去すると言い出す……っていうか、ベトン陣地みたいなのあるな?

丘をなくし、軽量鉄骨に…4つの空港の改善に着手(SBS・朝鮮語)
務安空港のようにコンクリートの丘の形をした方位角施設が設置された麗水空港です。

丘の高さが務安空港よりはるかに高い4mほどだと言われています。

その他にも浦項慶州空港に2m、光州空港にも1.5mの高さのコンクリートの丘の形をした方位角施設が設置されています。

パク・サンウ国土交通部長官(昨日)「コンクリートの丘のような空港施設に対して国民が憂慮しているという点はよく理解しています」

国土交通部は、このような防衛各施設が縦断安全区域の外にあり、規定違反ではないとしながらも、危険性が確認されただけに改善作業に入ることにしました。

まずは現場点検で正確な大きさや材質などを確認しています。

現在検討されている改善案は2つです。

丘をすべて取り除いた後、折れやすい軽量鉄骨構造で施設を建て直したり、滑走路を土で埋めて水平を合わせて丘を必要なくする方式です。

キム・インギュ韓国航空大学飛行教育院院長「うまく耐えられるかということですが、それが現在の工学やこのような面でそれほど難しい部分ではないと思います。 外国にも確かにそのような事例があり、重要なのは再発を防止することではないでしょうか」
(引用ここまで)


 務安国際空港で起きた済州航空機着陸事故を受けて、国土交通部(国交省に相当)は「法令等に問題はない」とコンクリート製のローカライザー基礎設置に違法性がないことを重ねて述べていました。
 滑走路の延長線上にあるものの、どれも安全管理区域外に設置されているので問題はないとの認識なのだそうですよ。

 ところが事故から10日ほど経った今日になって、「各地の空港における同様の構造物についてチェックする」と言いはじめたのですね。
 特に麗水空港のそれはあたかもベトン陣地かのような強固なものとなっています。

麗水空港ベトン陣地.jpeg

 高さ4メートル、幅は40メートルほどになるそうですよ。
 ぶつかったら最後、誰も生かして帰しはしない。
 確固たる意思を感じざるを得ませんね。


 コメント欄では「おいおい、あの壁は『合法』で『問題のないもの』だったのでは?」みたいに揶揄されています。
 事故直後から何度か「問題ない」って認識を国土交通部長官(国交相に相当)が言っていたのですからね。

 それをいまになってから──

「滑走路を水平にして盛り土の必要をなくす」
「コンクリート基盤は撤去する」
「ローカライザーはクラッシャブルな軽量鉄骨製にする」
「上半期中には根本的な対策を出す」

 ──って言い出している。
 当初の「問題ない」発言はとりあえず言ってみただけってところか。
 いまだに「規程違反ではない」って言い張ってはいますが。  いつものアレですね。

 まあ……OINK(Only IN Korea)ってことです。
 事故は起きるまで起きないのだから、安全性に気を遣うなんてバカのやることなんですよ。

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失敗の科学
マシュー・サイド
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016-12-23

韓国で滑走路の延長線上に置かれた「コンクリート構造物」、やっぱり設計ミスだった……それをそのまま認可して施行してしまった背景とは?

カテゴリ:事故・事件 コメント:(121)
滑走路先の「コンクリート構造物」は業者の設計ミス…韓国空港公社がそのまま認可【独自】 務安空港事故(朝鮮日報)
務安国際空港で昨年初めまで続いた「コンクリート構造物」強化工事は、設計業者が誤って設計したものを韓国空港公社がそのまま受け入れていたことが2日に確認された。務安空港を運営する韓国空港公社は2020年にローカライザー(着陸誘導装置)改良事業に着手した際、壊れやすくする方法で行うよう指針を下しながらも、コンクリート構造物をさらに強化する設計を受け入れたということだ。こうして強化された構造物が今回の事故に決定的な影響を及ぼした。

 本紙の取材を総合すると、韓国空港公社は2020年からローカライザー改良工事に着手し、昨年初めまで工事を行った。2007年の同空港開港後に設置されたローカライザーが古くなったため、改良工事を実施したものだ。

 問題は、この過程で既存のコンクリート構造物に「コンクリートの天板」まで加わり、コンクリート構造物がさらに硬くなったということだ。昨年初めまでの工事によって、長さ40メートル、幅4.4メートル、高さ0.3メートルという巨大なコンクリートの天板が構造物に新たに追加された。

 このコンクリートの天板を作れと指示したのが誰なのかを巡り、韓国空港公社、設計士、施工会社などは異なる見解を示している。設計士は「設計したのはローカライザーだけだ。コンクリートの天板は設計していない」と、韓国航空公社は「壊れやすく設計するよう指針を下した」と言っている。

 しかし、2020年に作られた設計業者の図面には、コンクリートの天板があるとのことだ。この工事監理をした業者は「設計図面にコンクリートの天板があった。施工会社はこれに従って工事を行い、コンクリートの天板を加えたものだ」と話した。韓国航空公社側も設計図面にコンクリートの天板があったことを認めた。

 これはつまり、韓国空港公社が設計用役時と採択時に異なる基準を適用したという意味になる。韓国空港公社は2020年の設計用役に「Frangibility(壊れやすさ)確保方策の検討」という文言を入れたが、逆にコンクリートを強化する設計を選んだためだ。これに対して、韓国航空公社は「壊れやすいという表現はコンクリートの天板ではなく、盛り土の上の構造物に対するものだった」と釈明した。航空・鉄道事故調査委員会は工事の設計指示と採択過程に法律違反がないかどうかを調査している。
(引用ここまで)


 コンクリートの基礎の上にさらにコンクリートの天板を設置。
 一機たりとも生存を許さない決意の強さを感じさせてくれますね。
 ……こんな風にちょっと茶化しをいれないとこのニュースは伝えるのがしんどいです。

 韓国でよくあるのが「工事している人たちがなんのためにその工事をしているのか、どういった意味があるのか把握していない」って事態。

 たとえば韓国の高速鉄道であるKTXでスラブ軌道に設置されたコンクリート製枕木のボルト部分に吸水性のスポンジを採用していたことがありました。
 結果、染みこんだ水が凍結して枕木が次々破裂していったのですね。
 あれ、設計から現場まで誰ひとりとして吸水性のスポンジを使うことに疑念を持たなかったのですよ。
 でなかったら設置まで行くわけないですからね。


 同様の案件はいくつも存在しています。
 原発でまともに校正もできずに放射線モニタが動作しなかったなんてこともありましたし、そもそもが原発のタービン建屋で雨漏りがするレベルです。
 タービン建屋ですよ?

豪雨で運転停止した古里原発2号機、その驚愕の理由が判明……(楽韓Web過去エントリ)

 今回のローカライザーがクラッシャブルではなく、コンクリートでかっちりと固めきっていたって話も同様でしょう。
 そうやってしまってはいけないかどうか。
 あるいは設置した結果としてなにが起こるだろうかとか考えていないし、知っている人がいないのです。

 そうした事故がこうして時折起きて「まるで後進国のようだ!」と一通り騒いでまた元の木阿弥になるのですよ。
 いつものことです。

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韓国で事故の起きた空港と同じ「滑走路延長線上にあるコンクリート基礎のアンテナ」が他にも5つの空港で見つかってしまう

「コンクリートローカライザー」地方空港のあちこちに…「設計を改善しなければ」(ニューシス・朝鮮語)
79人の命を奪った済州航空惨事と関連し、事故場所である務安空港に設置されたローカライザーアンテナ「コンクリートの丘」が被害をさらに拡大したという指摘が提起されている中、国内地方空港の相当数に「コントリートローカライザー」構造物が設置されていることが分かった。

専門家たちは「犯罪に近い」として危険性を警告している反面、国土交通部は「安全距離は勧告基準に合うが、高さや材質に対する別途規定はない」という立場だ。

31日、国土交通部などによると、韓国空港公社が管理している国内14の空港のうち、強化コンクリート方式のローカライザーアンテナが設置されたところは少なくとも6ヵ所に上る。

事故が起きた務安空港には高さ2mのコンクリートの丘が設置されており、光州空港には高さ70㎝のコンクリート構造物で作られている。 麗水空港にもローカライザー施設はコンクリート構造物になっている。

光州・全羅南道にあるすべての空港がコンクリート方式だ。

済州空港は丘のないコンクリートとHビーム複合構造物であり、清州空港は一般コンクリート構造物だ。 泗川空港は材質未詳の50㎝高さの構造物で建てられ、国内最大空港である仁川空港は丘のない切妻構造物で作られた。
(引用ここまで)


 韓国には国際空港が8つ、ローカルの国内空港が7つあります。
 韓国空港公社が管理しているのが14。仁川国際空港のみ仁川国際空港公社が管理しています。
 余談。

 で、そのうち今回の事故が起きた務安国際空港を含めた6つの空港で「コンクリートの基礎を持つローカライザーがある」と判明したとのこと。
 ……なんというかさ。
 煽りもなんも抜きで「勝てねえな」って思います。

 「国内の他の空港にもコンクリートで固められたローカライザーがある」って聞いた時は、務安国際空港以外にひとつ、あってふたつくらいだろうって思ってたのですが。
 約半数にあるとは。


 衝突時に壊れる、クラッシャブルな構造を持っているアンテナはどうしても弱く、耐用年数も少ないのでしょう。
 「脆弱性があるなら硬くしておけばいいんじゃね?」ってことなんでしょうね。
 どこが最初にはじめたのかは分かりませんが、「お、これいいじゃん」ってなって拡がったのでしょう。

 なお、構造はこんなふうになっているとのこと。

スクリーンショット 2025-01-01 20.45.49.png
(画像引用元・毎日経済記事から画面キャプチャ)

 高さ2メートルのコンクリートが地面に埋められていた……か。
 そりゃ無理だわ。
 台風対策も万全ですね。

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韓国で起きた済州航空機事故、激突したローカライザーは「2020年に台風対策でコンクリートの基礎が作られた」模様……ああ、韓国だからね

「初期にはコンクリートの丘がなかった」…2020年の用役報告書も「壊れやすさの確保」を明示(JTBC・朝鮮語)
国土交通部は今日(31日)、2007年に開港した務安空港のローカライザーに最初からコンクリートの支柱があったと発表しました。

チュ・ジョンワン国土交通部航空政策室長「最初の設計の時も竣工した時も、丘の形のセメント支持台がその中に入っているような形で設置されていました」

しかしJTBC取材の結果、この内容は事実と違いました。

当時、空港工事を管理していたソウル地方航空庁の元高位管理者は「務安空港初期のロカライザーは確かにコンクリートの丘がなかった」と話しました。

続けて「2006年に工事がほとんど進行された状況で視察に行ったが、設計規定により他の所のようにローカライザーだけがありコンクリートの丘はなかった」と説明しました。

コンクリートの丘が作られた経緯については「2020年滑走路補強工事をしながらローカライザーが台風など気象被害で破損することを防ぐために補強作業をする過程で生じたもの」と説明しました。

ところが2020年3月、韓国空港公社が公告した務安空港用役課業内容書にもローカルライザーは壊れやすく設計されなければならないという条件が明示されています。

「装備アンテナや鉄塔、基礎台など計器着陸施設の設計時に壊れやすさ(Frangibility)を考慮して設計しなければならない」ということです。

計器着陸施設の設計は、国内外法など最新の設置基準に従うべきともされています。

ローカライザーの支持台に材料制限がないという内容はどこにも明示されていません。

2020年に再工事用役を公告する時もなかったコンクリート支持台がどのように追加されたのか調査が必要に見えます。
(引用ここまで)


 韓国でニュース専門のケーブルテレビ局であるJTBCが、務安国際空港の済州航空機着陸事故についてスクープを出してます。
 国土交通部長官(大臣に相当)が「務安空港のローカライザーは設置当初からコンクリートで基礎が作られていた」「法律・規程違反ではない」って発言をしていたのですが。

 どうも違うらしい、との話。
 設計当初はちゃんと壊れやすい素材で作られていたのだけれども、2020年に滑走路を補強した際に、ローカライザーもコンクリートの基礎にしたのではないかと。


 開港したのは2007年。その当時は壊れやすい素材だったとの証言。
 なんでも台風対策だとの話ですけどね。

 「壊れやすい素材でローカライザーを作ったら、台風で倒されそうになったのでコンクリートで補強してみた件」

 ……普通だったらないんですが。
 悪いな、ここは韓国なんだ。
 韓国だったら「こういうこと、普通にあるよね」ってなるんですよ。

 三豊百貨店の崩壊事故からこっち、そんなんばっかりですから。
 直近ではセウォル号の沈没事故も同じ構造です。

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済州航空機事故、アメリカの専門家は「やはりあそこに頑丈な構造物があったことはおかしい」「アメリカでは構造物を頑丈にしてはいけないとの規定がある」→ただし、韓国の規定では完全に問題なし。他の空港にも同じような構造物がある模様

<チェジュ航空旅客機事故>米専門家「空港設計多く見たが務安は最悪」…コンクリート構造物に批判(中央日報)
務安(ムアン)国際空港で発生したチェジュ航空事故と関連し、米国の専門家らは空港の設計問題を集中的に指摘した。

ワシントン・ポストが30日に伝えたところによると、元パイロットのダグ・モス氏は同紙に「空港のレイアウトが事故の重要な原因とみられる」と指摘した。彼は「個人的に特異な空港設計をたくさん見たが、今回のものは最悪」と話した。滑走路を完全に平らにするには多くの費用がかかるため滑走路に若干の傾斜があることは珍しくないが、これを考慮しても務安空港は設計上に問題があったという説明だ。

また、専門家らは空港の滑走路の端に設置されたコンクリートの構造物が被害を増やしたという見方を強めている。

航空安全コンサルタントのジョン・コックス氏は同紙に「事故機が滑走路を走る様子を写した動画を見ると、パイロットはある程度コントロール力を維持していたことがわかる。彼らは滑走路に立派に着陸した」と話した。続けて「もしそこに(コンクリートなどの)構造物がなかったならば安全に止まれる十分な空間を確保できたかもしれない」と伝えた。

米非営利団体、航空安全財団のハッサン・シャヒディ会長は同紙に「(空港内の)構造物配置は国際標準により決定される」と指摘した。米連邦航空局(FAA)の規定によると、滑走路近くの構造物は過度に丈夫な素材で作られてはならない。航空機の衝突時に構造物が頑丈であれば被害が大きくなるためだ。
(引用ここまで)


 務安空港での済州航空機事故で、滑走路の延長線上にあった「頑丈なローカライザー」が海外紙で話題になっているとのこと。

 韓国であれを設置する際に──

 「ローカライザー、ここに設置しても平気かね?」
 「滑走路2800メートルあるし、そこから200メートル以上離れている。平気平気」
 「着陸脚出なかった時はどうすんの?」
 「フラップで速度調整できるんじゃね」
 「フラップの油圧死んでたらまずくない?」
 「日航機事故のあとは多重化されてるし平気っしょ」
 「胴体着陸で滑ったらまずいと思うんだけどなぁ」
 「法律にも違反してないし平気だって」

 ……というような話は、おそらく一切出てないです。
 出てても上から2番目までかな。

<チェジュ航空旅客機事故>務安空港設計会社「ローカライザーは安全区域外…制約条件ない」(中央日報)

 韓国国内の規定にはなんら反していない。
 ただ、FAA(アメリカ連邦航空局)の規定では滑走路周辺の構造物は堅牢であってはいけないとする規定があるそうです。


 最初に動画見たときは「あー、進入速度速いけどこのまま滑っていけばなんとかなるか……摩擦で燃料に引火しなければ……ってなんで爆発?」ってなりましたからね。
 まあ、航空業界ではまた話題になるのでしょう。

 サンフランシスコ空港でアシアナ機が事故を起こした際は「韓国人は目上の人間になにかを進言することができない」「サングラスをつけてはどうかすら言えないのだ」って話になったように。
 当時、韓国メディアや韓国政府からは「事故が機長の問題だとするのは(アメリカの)愛国的報道」とか、「サンフランシスコ空港は欠陥空港だ」とか「韓国の航空安全は世界一のレベルにある。NTSBは間違っている。冷静に事故原因を探求すべき」なんて声が上がっていました。
 なお、最終報告書では「機長がオートパイロットに頼り過ぎたために起きた事故」とされました。

 まあ、こうして手痛い教訓を得て航空業界は事故を少なく、起きても被害を最小限にしていく努力が為されるのでしょう。
 あと務安空港には鳥を検知する装置が導入されていないって話も出てて「あー」ってなってます。

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失敗の科学
マシュー・サイド
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016-12-23