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カテゴリ:事故・事件の記事一覧

韓国の空港に鳥類レーダー、オーバーラン防止装置が設置され、「コンクリートの丘」が撤去される……済州航空機着陸事故を受けての措置……泥縄ですね

カテゴリ:事故・事件 コメント:(84)
7つの空港でコンクリート・鉄骨ローカライザーの改修に230億ウォン投入(朝鮮日報・朝鮮語)
政府は 230億ウォン を投入し、コンクリートの障害物 などで構成された全国 7つの空港 の ローカライザー(Localizer) を 地下構造化 するか、衝撃時に折れやすい素材 に改善することを決定した。また、鳥衝突(バードストライク)対策 として 全国15の空港 に 鳥類探知レーダー を導入するため、840億ウォン を割り当てた。これは、昨年 12月29日に発生した務安(ムアン)空港の旅客機事故 の原因と指摘された問題を解決するとの主旨だ。

19日、政府は民生経済点検会議を開き、このような予算投入計画を明らかにした。 これに先立ち、務安空港惨事当時、滑走路に機体着陸した済州航空旅客機は、ローカライザーとぶつかって爆発した。 ローカライザーは飛行機が滑走路に進入する際に方位を確認できるように助ける安全装備で、滑走路の端に設置されるため、海外では飛行機がぶつかった場合、簡単に折れるようにする。 しかし、韓国の空港ではコンクリートや鉄筋を活用する場合があり、務安空港がこれに該当した。

政府は先月、実態調査を経て7つの空港でローカライザーの改善が必要だと見て、年内に地下化したり折れやすい材質に変えると明らかにした。 ローカライザーがコンクリートの丘でできた務安・光州・麗水・浦項慶州空港、コンクリートが露出していた金海・泗川空港、Hビーム型鉄骨構造である済州空港が対象だ。 政府はこれに230億ウォンの予算を投入することにした。

また、務安航空旅客機惨事の1次原因とされる「バードストライク」を予防するため、全国15の空港に鳥類探知レーダーを順次導入することにした。 先月導入計画を明らかにし、この日2027年までに840億ウォンを投じるという執行計画を出した。 現在、15の空港のうち、鳥の探知レーダーを導入したところは一つもない。 政府は4月までにまず設置対象空港を確定した後、今年試験導入を経て来年から本格導入を推進する方針だ。

また、空港内の縦断安全区域240メートルを確保できなかったり、防衛各施設の改善が難しい浦項(ポハン)慶州(キョンジュ)と泗川(サチョン)、蔚山(ウルサン)、済州(チェジュ)などの空港には1250億ウォンをかけて、2027年までにEMAS(滑走路縦断離脱防止システム)を設置することにした。 務安航空旅客機惨事当時、EMASがあったとすれば事故を防ぐことができたという指摘が提起されたが、これを受け入れた措置だ。
(引用ここまで)


 済州航空機着陸事故を受けて、韓国国内の空港が改修されるとのニュース。
 事故当時、国土交通部(省に相当)は「務安空港の設備は法令にはなんら違反していない」って言い張っていたのでしたが。
 調べれば調べるほどダメだってことが分かってきたので、改修せざるを得なくなったと。

 「コンクリートの丘でできた」「コンクリートが露出している」はまあ……わからないでもない。ローカライザーの基礎部分を堅牢なものにしておいて経費を下げたかったんでしょうね。
 でも、済州国際空港のHビーム型鉄骨構造ってのはすごいな。滑走路の近くでH型鉄鋼。
 H型鉄骨ってこれですからね?

h_kou.png

 なんでも務安国際空港のは2020年頃にあった台風対策でコンクリートにしたってことで。
 そこから拡がったんですかね。
 なんで「クラッシャブルにしろ」って規程があるのかを考えないのか……まあ、韓国でそれが考えられたら事故がこんな多発することないんですが。


 あと15ある韓国国内の空港にひとつすらなかった鳥類レーダーが設置されるとのこと。
 ついでEMASも導入されると。
 EMASは滑走路の両端に設置される「壊れて航空機のエネルギーを吸収する素材」ですね。
 発泡コンクリートとかでできているもの。
 オーバーランしてもエネルギーを吸収してくれるそうです。FAAのこの動画が分かりやすいかな。



 まあ……なんだ。
 こうした事故の結果として安全度が高まるのはよいのですけどね。
 でも、コンクリート基礎のあれはどう考えても避けられたと思うんだけどなぁ。
 泥縄感が否めませんね。

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失敗の科学
マシュー・サイド
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016-12-23

韓国で起きた済州航空機着陸事故、詳細が見えてくればくるほど悲惨でかつ「韓国的」だった……起こるべくして起きた事故としかいえません

カテゴリ:事故・事件 コメント:(79)
【取材ファイル】務安空港惨事、なぜ皆沈黙するのか…「核心は隠したまま、密かに責任回避」(SBS・朝鮮語)
「事故調査の理論的観点から見ると、事故は突破され、突破され、さらに突破された結果として発生するものです。ところが、今回の惨事では、すべてが突破されてしまいました。
鳥類警報システムは人員に依存するしかなく、駆除要員は圧倒的に不足していました。国際線の本格運用を始めてわずか3週間の空港で、適切に対応する余力もなかったでしょう。さらに、最大の問題であるコンクリートの突起まで――
最初から最後まで防御策がことごとく突破され、ついに事故が起きてしまったのです」

ある航空学科の教授は、昨年12月29日に務安空港で起きた惨事をこのように規定した。 「最初から最後まですべてが破れてしまった惨事」ということだ。 惨事の顛末はまだ完全に究明されていないが、今回の惨事を招いた根本的な原因は自明である。 (中略)

昨年12月29日に務安空港で発生した惨事に関する取材ファイルを書くことを決めたのは、事故後に国土交通部(国土部)が航空会社に送った一通の公文を目にしたときだった。

「緊急安全運航対策」 というタイトルで航空会社や操縦士に通達されたその公文には、次のような内容が含まれていた。

・「該当空港では可能な限り経験豊富な操縦士を優先的に運航に投入」
・「ローカライザー(着陸誘導装置)の詳細データを即時公開し、徹底的に教育」
・「離着陸時のブリーフィングでローカライザーに関する内容を必ず告知」

この公文が伝わると、操縦士たちのコミュニティでは怒りを込めた反応が噴出した。

「経験豊富な操縦士が運航すれば、コンクリートの突起がスポンジにでもなるのか?」
「経験があれば突起物を避けられるとでも思っているのか?」
「これは故人への冒涜であり、責任逃れだ」


核心を外した公文が、事故機の機長と副操縦士の名誉を傷つけ、最終的には現場の操縦士や航空会社に責任を押しつけようとしている――そうした怒りの声が広がったのだ。 (中略)

今回の惨事を取材する中で、現場の操縦士たちが口をそろえて語ったことがある。それは、事故機の機長と副操縦士が胴体着陸に成功した瞬間、きっと 「助かった」 と安堵の息をついたはずだ、ということだった。

土砂に衝突したとしても速度は落ちると信じ、最後まで操縦桿を手放さなかったはず。それが最も痛ましい――これが現役操縦士たちの共通した反応だった。 (中略)

彼らは、生き残るために最善を尽くした。だが、着陸後に待っていたのは、命を救うはずの滑走路ではなく、コンクリートの突起だった。 (中略)

務安空港で惨事10日前に開かれた鳥衝突予防委員会では人材、車両などが不足し、鳥の分散、捕獲実績が前年比14.4%減少したという懸念が出た。 それでも事故当時、現場には鳥退治の人材1人だけが勤めていた。 勤務者1人が2.5キロの長さの滑走路、最大150メートルの高度までを責任を負わなければならないのだ。 爆音器と職員1人が猟銃1本で巨大な鳥の群れを退治することが常識的に可能なはずがない。 鳥類探知に必要な鳥類感知装備、鳥類探知専用レーダー、熱画像カメラもなかった。
(引用ここまで)


 去年12月に起きた務安国際空港での済州航空機着陸事故。
 まだ事故調査中ですが、けっこうよい記事が出てきていたのでピックアップします。
 機械翻訳でもよいので読んでもよい記事じゃないでしょうか。
 だいぶ長めに引用しましたが、大元の記事がめちゃくちゃ長いのです。
 記者の感じた憤りがその長さに感じられます。

 事故原因はバードストライクによる両エンジンの停止。
 電源を喪失し、補助電源を搭載していない型だったためにランディングギアが出せないまま再着陸を試みるしかなかった。
 フラップも出せず、スラストリバーサーも動作できなかった。
 ほとんど減速できない中、胴体着陸を成功させたのですが。

(事故時の衝突炎上映像が含まれます)


 滑走路の奥(本来の着陸態勢から逆に進入する結果になったため、実際には手前側)にあったコンクリートの壁に激突して爆発炎上。
 最初にこの映像を見た時は衝撃的でしたね。
 「あ、このまま滑っていけばなんとかなるか。いや、それでもだいぶ速度あるな……ってなんで爆発したの?」って。


 記事はその事故に至った理由をまんべんなく伝えています。
 冒頭の「最初から最後まですべての安全策が破られてしまった」との言葉はだいぶ重いですね。
 まあ、実際には安全策がまともに設置されていなかった部分も大きいのですが。

 バードストライクが世界的に見ても多い空港なのに、バードレーダーもなし。というか、バードレーダーが設置されている韓国の空港は皆無。仁川国際空港にすらない。
 務安国際空港では鳥を追い払う警備員もひとりだけ。
 そもそも「国際空港」として必要だったのかどうかも怪しい立地。ぱっと見た感じですが、胴体着陸の映像に消防車がなかったので用意もされていなかったのでしょうね。

 それでもなんとか立て直して胴体着陸を成功させたのに、その行く手にはコンクリートの壁が立ち塞がっていてすべてが終わったわけです。
 ちなみにサムネイルの画像は麗水空港のもの。ベトン陣地かな?
 これ以外にも複数の空港で同じようなコンクリートで固められたローカライザーが確認されています。

済州航空機事故、アメリカの専門家は「やはりあそこに頑丈な構造物があったことはおかしい」「アメリカでは構造物を頑丈にしてはいけないとの規定がある」→ただし、韓国の規定では完全に問題なし。他の空港にも同じような構造物がある模様(楽韓Web過去エントリ)

 なんというかね。
 「ああ、韓国だなぁ……」ってところです。

 構造はほとんどセウォル号と同じですね。
 安全策をまともにやっていればそもそも事故自体を防げた可能性が高い。
 最後の砦もあっさり突破される。
 今回であればコンクリートで強化されたローカライザーがそれ。
 セウォル号の場合であれば、脱出を優先させなかったこと。

 それくらいに起きた原因が明白な事故なのに、政局が混乱していることもあってなんとなーく見過ごされている。
 事故後の国土交通部(省に相当)から「(コンクリート壁のある空港には)ベテラン機長をあてがえ」って通達もなんというかね。
 とても韓国的。
 「機長の腕が悪かったので事故が起きた」といわんばかりの通達ですわ。
 起こるべくして起きた事故、って感じます。

 当初は「韓国的な要因がなければただの航空機事故としてスルーします」とか言ってたんだよなぁ……。

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失敗の科学
マシュー・サイド
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016-12-23

韓国の航空機着陸事故、「もし韓国でなかったら」を考えてしまう状況だった。国内の空港すべてでバードストライク対策は最小限、コンクリート壁があるのも韓国だけ……

カテゴリ:事故・事件 コメント:(94)
バードストライクの警告、1分後にブラックボックスが作動不可に。両エンジンに「トモエガモ」の衝突を確認(聯合ニュース・朝鮮語)


航鉄委は事故機ブラックボックスである飛行記録装置(FDR)と操縦室音声記録装置(CVR)および管制交信記録などを同期化・分析し再構成した衝突直前状況を秒単位で公開した。

これによると、事故機は先月29日午前8時54分43秒、空港管制塔と着陸接近のために初めて交信した。 管制塔は事故が発生した滑走路の反対方向である01滑走路に着陸許可をした。

3分7秒後の8時57分50秒に管制塔は航空機に「バードストライク注意」の情報を発行した。 以後8時58分11秒、機長と副機長は航空機の下側に鳥の群れがいるという内容の対話を交わした。

FDRとCVRの8時58分50秒から記録は同時に中断されたことが分かった。 その直前に事故機の両方のエンジンへのバードストライクによる影響で、機内への電源供給が中断されたものと推定される。

当時、事故機は速度161ノット(約298キロ)で498フィート(約151メートル)の低い高度で飛んでいた。

続いて8時58分56秒、操縦士が復行しながら管制塔にバードストライクによるメイデーを宣言した。 これは録音が残っておらず、航鉄委が管制記録と同期化を通じて推定した時間だ。

務安空港のCCTVには、航空機がゴーアラウンドの最中に鳥の群れと接触する場面が捉えられた。 映像には火花や煙が見えないが、機体が多数の鳥とぶつかったと把握されると航鉄委は説明した。
(引用ここまで)


 済州航空機着陸事故について、韓国の航空鉄道事故調査委員会が初期の事故調査の中間報告をしたとのニュース。
 着陸態勢に入ったものの、途中で両方のエンジンにバードストライク。全電源を喪失。
 その6秒後に管制塔にメーデーが入って、滑走路に本来とは反対に入る形でゴーアラウンド。
 電源喪失でリバーサー、フラップも作動せず。胴体着陸はうまくいったもののコンクリートで固められたローカライザーに衝突して炎上爆発。

 だいたい、これまで語られていた方向と同じですかね。
 調査が進めば進むほど、「韓国だからこそ起きていた部分」がきつく効いているのが分かってしまうというか。
 世界的に見てもバードストライクの危険性が高い空港であったのに、対策がまともにできていなかった。


 鳥類探知レーダーを装備していない。
 画像探知もやっていない。
 バードパトロールの巡回要員も務安空港は韓国内で最低人数。

 務安空港だけでなく、探知レーダーは韓国内の空港にゼロ。
 画像探知は金浦、金海、済州空港にあるだけだそうで。

「鳥類衝突最多」務安空港、探知レーダー・画像探知機がなかった(中央日報)

 韓国らしいというか。
 設備を作ったらそのあとのメンテとか最低限に済まそうってことなんでしょうね。
 いつものパターンです。

 ローカライザーの基礎をコンクリートで固めたのも同じことでしょうね。
 「メンテナンスを最低限にしたいから、クラッシャブル構造のものなんてとんでもない」っていう。

 地下鉄の座席が難燃素材じゃなかったから大延焼した大邱の地下鉄火災とかありましたけども……。
 何年経とうとなにが起きようと韓国社会は変わらないんだなぁ、ってところですわ。

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韓国の空港、滑走路近くに危険な構造物が半分の空港で9つも見つかってしまう……「丈夫でいいローカライザー」だったのでしょうね

金海・済州空港にもコンクリート丘…韓国政府「年内に改善」(中央日報)
韓国の金海(キムヘ)・泗川(サチョン)・済州(チェジュ)空港にも滑走路周辺にコンクリート構造物が設置されていることが分かった。これに先立ち、務安(ムアン)空港で発生したチェジュ航空惨事に関連し、事故旅客機がローカライザー(進入方向誘導装置)下部の「コンクリート丘」と衝突して被害が大きくなったという指摘が出ている状況でだ。

韓国国土交通部は「チェジュ航空旅客機事故以降、国内空港滑走路付近の航行安全施設に対する特別点検を実施した結果、7カ所の空港の9つの施設で改善措置が必要なことが分かった」と13日、明らかにした。 (中略)

調査の結果、務安(ムアン)空港をはじめ計7カ所の空港でローカライザーやその基礎台がコンクリートで作られていて、航空機との衝突時、被害を拡大させることが憂慮され、改善が必要なことが分かった。

務安空港をはじめ、光州(クァンジュ)空港、麗水(ヨス)空港、浦項慶州(ポハン・キョンジュ)空港には各1カ所ずつコンクリート丘形態のローカライザー構造物があった。事故発生後、指摘されてきた通りだ。この他に今回の調査で金海空港、泗川空港にもコンクリート基礎の一部が地上に飛び出している構造物が各2カ所あることが新たに確認された。済州空港にはH型鉄骨形態の丈夫な構造物があった。国土部によると、務安・光州・麗水・浦項慶州空港はローカライザー下部が土で覆われたコンクリート丘になっていて、金海・泗川空港は土もなく正六面体のコンクリート基礎台がローカライザーを支えている。済州空港は基礎台がアーチ形の鉄骨になっているという。

事故リスクを高めかねない「コンクリート」丘と基礎台が他の空港滑走路周辺でも追加で確認されたことから、韓国政府は今月中に迅速に改善方案を用意して年内に改善を完了すると明らかにした。
(引用ここまで)


 韓国には空港が15ヵ所あります。
 うち8つが仁川や務安をはじめとした国際空港。残りの7つがローカル空港となります。

 で、それらの空港をチェックしたところ、7つの空港で9ヵ所の危険な構造物があったことが判明したそうです。
 メディアの調査よりも増えました。

韓国で事故の起きた空港と同じ「滑走路延長線上にあるコンクリート基礎のアンテナ」が他にも5つの空港で見つかってしまう(楽韓Web過去エントリ)

 過去エントリでも書きましたが、本当に勝てないなって思います。
 国際的にそんな設備は存在しないんですよ。広島空港のアシアナ航空による事故でもローカライザーは機体になぎ倒されておしまいでしたからね。


 以前に専門家は「あんなところにコンクリート製の基盤があるローカライザーがあることは犯罪的だ」との指摘がありました。
 他の専門家からも「空港を多く見てきたが、あんなものは見たことがない」との指摘が相次いでいます。

航空専門家、韓国の航空機事故に対して「滑走路の近くにコンクリートの壁がある空港は見たことがない」「ある理由がまったくない。そこにあるのは犯罪に近い」と発言(楽韓Web過去エントリ)

 その見たことがない施設が7つの空港に延べ9ヵ所。
 最初にやったところがどこかは分かりませんが、堅牢なローカライザーを見て「お、あれなら劣化がないな。うちでもやったろ」とばかりに増えたんでしょう。

 一度は「韓国独自の事故原因でもないかぎりうちでは扱いません」と宣言したものの。
 事故原因そのものはともかく、韓国史上最悪の航空事故となったのは韓国独自の理由がありまくりでした。
 本当にもうね。
 毎度毎度の話ですが、韓国の命の安さ、安全係数の低さには目を見張りますわ。

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韓国メディア「日本の大学で学生を襲撃した韓国人女性の顔や名前が公開されている!」……いや、公平な扱いかただけどなにか?

"いじめられた"…日本の大学「ハンマー騒動」韓国人女性の身元公開(マネートゥデイ・朝鮮語)
日本の大学のキャンパスで講義中に周辺の学生たちにハンマーを振り回して怪我をさせた22歳の韓国人女子学生がいじめを犯行動機として主張した。

13日付のフジニュースネットワークによると、日本のマスコミはユ氏の顔や年齢、名前など個人情報を公開した。 そしてユ容疑者の犯行動機を「いじめ」と報道した。
(引用ここまで)


 韓国では犯罪者の顔、名前などは原則として報じられません。
 原則として、なので芸能人や財界人、政治家の場合は別なんですが。
 前に一定の規則があるって話を見たんですけど、探しても見つからなかった。
 でもまあ、例の「韓国式フレキシブルに運用」されているのは間違いないところ。

 ま、それはいいとして。
 この「法政大学の多摩キャンバスでハンマーを持って暴れた韓国人女性」の名前等は日本では公開されています。



 韓国籍のユ・ジュヒョン容疑者 22歳。
 ニュース映像の中に犯行シーンの動画もあるのですが、執拗に追いかけようとしているのが分かります。
 同級生等の話からすると「異様な学生であった」との話もありますね。


 で、容疑者の詳細や顔を公開することなどについて微妙に日本側の対応を腐しているメディアが多いですね。
 「なんていう野蛮さ」みたいな話まではしていないのですが、基本方針はそんな感じ。
 「韓国人容疑者の顔が公開されている!!!!」みたいな。

 これ、靖国神社を爆破しようとしたチョン・チャンハンについても同様でしたね。
 彼はいまごろどこでなにをしているのやら。

韓国外交部「日本政府は靖国爆破容疑者の顔を公表するな! 韓国では公表しない!」 → 菅官房長「知らんがな」(楽韓Web過去エントリ)

 この時は外交部から直接、外交ルートを通じて抗議があったとの話。
 まあ、「知らんがな」以外に感想はないです。

 韓国でどうしているか、よりも日本でどのように扱われているかって問題ではないかと思われます。
 日本人も原則、公開されている。
 韓国人でも容疑者の段階で公開されている。扱いは平等に見えますけどね?

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韓国の航空機着陸事故、全電源を喪失して胴体着陸するしかなかった……すべてが奇跡的にうまくいっていたものの、最後の最後にコンクリートの壁が待ち構えていた

カテゴリ:事故・事件 コメント:(184)
韓国航空機事故、衝突4分前からデータ記録停止-原因究明調査に痛手(Bloomberg)
韓国南西部の務安国際空港で着陸に失敗した済州(チェジュ)航空機の残骸から回収されたフライトレコーダーとボイスレコーダーには、胴体着陸して壁に激突する直前のデータが記録されておらず、同国史上最悪の航空事故の原因究明に役立つ情報を得られなかった。

韓国国土交通省の11日の発表資料によると、ボーイング737ー800型機が滑走路の端の構造物に激突する約4分前から、フライトデータレコーダーとコックピットボイスレコーダーのいずれもデータ保存が停止していた。
(引用ここまで)


 フライトレコーダー、ボイスレコーダーに衝突4分前からの記録なし。
 つまり、両方のエンジンが停止して電源を失ったってことですね。
 最初の着陸ではランディングギアが出ていたってことですから、ゴーアラウンドで再着陸しようとした際にもうひとつのエンジン推力を失って胴体着陸を強いられた……と。

 航空機事故の基本なんですが、確率が少ないものであっても起こりうる事態は起き得るのです。
 今回だと──

・バードストライクで片方のエンジンを喪失。
・着陸しようとするも失敗してゴーアラウンド。
・ゴーアラウンド中にもう片方のエンジン喪失。
・やむなく本来の着陸方向とは逆に胴体着陸を試みる。
・電源喪失でフラップも動かせず、リバーサーも動作しない。
・胴体着陸自体はうまくいったものの、減速できない。
・滑っていった先にコンクリート製のローカライザー基礎があって衝突爆発。

 こういった経緯だったことが判明した、ってことですね。


 ……最後がひどい。
 最後の最後まで機長はなんとかしようとしていた。
 そして動画を見ても最良の判断をしていたと思われます。
 これが日本やアメリカの空港だったら「奇跡の生還」が望めたのですが。

 最終的に「韓国だったから大半の乗客が亡くなった」ってのが結論ですね。
 まあ、分かっていたことですけども。

 なんかこう、ひどい話ですね。
 いつものことではあっても。

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マシュー・サイド
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016-12-23

韓国の国土交通省「なにも問題はない」はずの「コンクリート製ローカライザー基盤」を撤去すると言い出す……っていうか、ベトン陣地みたいなのあるな?

丘をなくし、軽量鉄骨に…4つの空港の改善に着手(SBS・朝鮮語)
務安空港のようにコンクリートの丘の形をした方位角施設が設置された麗水空港です。

丘の高さが務安空港よりはるかに高い4mほどだと言われています。

その他にも浦項慶州空港に2m、光州空港にも1.5mの高さのコンクリートの丘の形をした方位角施設が設置されています。

パク・サンウ国土交通部長官(昨日)「コンクリートの丘のような空港施設に対して国民が憂慮しているという点はよく理解しています」

国土交通部は、このような防衛各施設が縦断安全区域の外にあり、規定違反ではないとしながらも、危険性が確認されただけに改善作業に入ることにしました。

まずは現場点検で正確な大きさや材質などを確認しています。

現在検討されている改善案は2つです。

丘をすべて取り除いた後、折れやすい軽量鉄骨構造で施設を建て直したり、滑走路を土で埋めて水平を合わせて丘を必要なくする方式です。

キム・インギュ韓国航空大学飛行教育院院長「うまく耐えられるかということですが、それが現在の工学やこのような面でそれほど難しい部分ではないと思います。 外国にも確かにそのような事例があり、重要なのは再発を防止することではないでしょうか」
(引用ここまで)


 務安国際空港で起きた済州航空機着陸事故を受けて、国土交通部(国交省に相当)は「法令等に問題はない」とコンクリート製のローカライザー基礎設置に違法性がないことを重ねて述べていました。
 滑走路の延長線上にあるものの、どれも安全管理区域外に設置されているので問題はないとの認識なのだそうですよ。

 ところが事故から10日ほど経った今日になって、「各地の空港における同様の構造物についてチェックする」と言いはじめたのですね。
 特に麗水空港のそれはあたかもベトン陣地かのような強固なものとなっています。

麗水空港ベトン陣地.jpeg

 高さ4メートル、幅は40メートルほどになるそうですよ。
 ぶつかったら最後、誰も生かして帰しはしない。
 確固たる意思を感じざるを得ませんね。


 コメント欄では「おいおい、あの壁は『合法』で『問題のないもの』だったのでは?」みたいに揶揄されています。
 事故直後から何度か「問題ない」って認識を国土交通部長官(国交相に相当)が言っていたのですからね。

 それをいまになってから──

「滑走路を水平にして盛り土の必要をなくす」
「コンクリート基盤は撤去する」
「ローカライザーはクラッシャブルな軽量鉄骨製にする」
「上半期中には根本的な対策を出す」

 ──って言い出している。
 当初の「問題ない」発言はとりあえず言ってみただけってところか。
 いまだに「規程違反ではない」って言い張ってはいますが。  いつものアレですね。

 まあ……OINK(Only IN Korea)ってことです。
 事故は起きるまで起きないのだから、安全性に気を遣うなんてバカのやることなんですよ。

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マシュー・サイド
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016-12-23

韓国で滑走路の延長線上に置かれた「コンクリート構造物」、やっぱり設計ミスだった……それをそのまま認可して施行してしまった背景とは?

カテゴリ:事故・事件 コメント:(121)
滑走路先の「コンクリート構造物」は業者の設計ミス…韓国空港公社がそのまま認可【独自】 務安空港事故(朝鮮日報)
務安国際空港で昨年初めまで続いた「コンクリート構造物」強化工事は、設計業者が誤って設計したものを韓国空港公社がそのまま受け入れていたことが2日に確認された。務安空港を運営する韓国空港公社は2020年にローカライザー(着陸誘導装置)改良事業に着手した際、壊れやすくする方法で行うよう指針を下しながらも、コンクリート構造物をさらに強化する設計を受け入れたということだ。こうして強化された構造物が今回の事故に決定的な影響を及ぼした。

 本紙の取材を総合すると、韓国空港公社は2020年からローカライザー改良工事に着手し、昨年初めまで工事を行った。2007年の同空港開港後に設置されたローカライザーが古くなったため、改良工事を実施したものだ。

 問題は、この過程で既存のコンクリート構造物に「コンクリートの天板」まで加わり、コンクリート構造物がさらに硬くなったということだ。昨年初めまでの工事によって、長さ40メートル、幅4.4メートル、高さ0.3メートルという巨大なコンクリートの天板が構造物に新たに追加された。

 このコンクリートの天板を作れと指示したのが誰なのかを巡り、韓国空港公社、設計士、施工会社などは異なる見解を示している。設計士は「設計したのはローカライザーだけだ。コンクリートの天板は設計していない」と、韓国航空公社は「壊れやすく設計するよう指針を下した」と言っている。

 しかし、2020年に作られた設計業者の図面には、コンクリートの天板があるとのことだ。この工事監理をした業者は「設計図面にコンクリートの天板があった。施工会社はこれに従って工事を行い、コンクリートの天板を加えたものだ」と話した。韓国航空公社側も設計図面にコンクリートの天板があったことを認めた。

 これはつまり、韓国空港公社が設計用役時と採択時に異なる基準を適用したという意味になる。韓国空港公社は2020年の設計用役に「Frangibility(壊れやすさ)確保方策の検討」という文言を入れたが、逆にコンクリートを強化する設計を選んだためだ。これに対して、韓国航空公社は「壊れやすいという表現はコンクリートの天板ではなく、盛り土の上の構造物に対するものだった」と釈明した。航空・鉄道事故調査委員会は工事の設計指示と採択過程に法律違反がないかどうかを調査している。
(引用ここまで)


 コンクリートの基礎の上にさらにコンクリートの天板を設置。
 一機たりとも生存を許さない決意の強さを感じさせてくれますね。
 ……こんな風にちょっと茶化しをいれないとこのニュースは伝えるのがしんどいです。

 韓国でよくあるのが「工事している人たちがなんのためにその工事をしているのか、どういった意味があるのか把握していない」って事態。

 たとえば韓国の高速鉄道であるKTXでスラブ軌道に設置されたコンクリート製枕木のボルト部分に吸水性のスポンジを採用していたことがありました。
 結果、染みこんだ水が凍結して枕木が次々破裂していったのですね。
 あれ、設計から現場まで誰ひとりとして吸水性のスポンジを使うことに疑念を持たなかったのですよ。
 でなかったら設置まで行くわけないですからね。


 同様の案件はいくつも存在しています。
 原発でまともに校正もできずに放射線モニタが動作しなかったなんてこともありましたし、そもそもが原発のタービン建屋で雨漏りがするレベルです。
 タービン建屋ですよ?

豪雨で運転停止した古里原発2号機、その驚愕の理由が判明……(楽韓Web過去エントリ)

 今回のローカライザーがクラッシャブルではなく、コンクリートでかっちりと固めきっていたって話も同様でしょう。
 そうやってしまってはいけないかどうか。
 あるいは設置した結果としてなにが起こるだろうかとか考えていないし、知っている人がいないのです。

 そうした事故がこうして時折起きて「まるで後進国のようだ!」と一通り騒いでまた元の木阿弥になるのですよ。
 いつものことです。

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