韓国の不動産市場が果てしなく滑っているところだ。底にはまだついていない。不動産価格を消してしまった金利がどこまで上がるのか、高金利があとどれだけ続くのかまだ霧の中だ。
2007年米国サブプライムローン危機で「引き金」の役割をしたのも金利だった。米国の中央銀行に当たる米連邦準備制度理事会(FRB)は年1%まで下がった政策金利を5.25%まで引き上げた。高騰する物価のためだった。超低金利で隠されていた住宅ローンの問題が表面化して金融市場崩壊につながった。まともな職も所得もない人に貸付(サブプライムローン)をして家を買うようあおったのが禍根だった。
現在の状況は当時とそっくりだ。物価上昇→金利引き上げ→不動産価格下落。静かに段階を踏んで行くところだ。違う点もある。韓国の家計負債状況だ。2007年7-9月期に68.2%だった名目国内総生産(GDP)比の家計信用比率は今年7-9月期に105.2%まで上昇した(韓国銀行「金融安定報告書」)。1年間に国全体が稼いだ金額をすべて注ぎ込んでも家計の借金をすべて返済することができないという意味だ。
そのような渦中で韓国政府は住宅担保認定比率(LTV)、総負債償還比率(DTI)、総負債元利金償還比率(DSR)のような貸付規制があり銀行が相次ぎ倒れる「システムリスク」の可能性は小さいと繰り返し強調する。あらゆる手段を講じて買った住宅価格が半減しようが、ギャップ投資詐欺で伝貰保証金を失おうが、銀行は上がった金利に合わせてきっちりと貸出利子と元金を徴収するので問題ないという話も同然だ。
(引用ここまで)
サブプライム問題と韓国の現在の不動産爆弾において違いがわずかですがあります。
サブプライムローンの最大の問題は「債権を小刻みにしてさまざまな投資信託等に紛れこませていた」という部分で。
どこにどれだけ債務がまぎれているのか市場の誰も分からず、疑心暗鬼になったことが原因でした。
サブプライムローン自体の割合は全体の数パーセントであって、これらが全部不良債権化しても問題ない……とされていたのですが。
「市場の不信感」が伴ったために大恐慌的な動きとなったのです。
現状、韓国の不動産市場にないのはこの「不信感」。
ただ、サブプライムローンにおける「債権細切れ問題」が明らかになったのは相当に後期。
なので韓国の不動産ローン等になんらかの問題があったとしても、いまはまだ見えていないだけかもしれません。
個人的には不動産ローンなのに変動金利で組んでいるのが7割とか8割に達している時点で詰みだとしか思えませんけどね。
不動産爆弾の炸裂はそのまま銀行の不良債権化問題に直結し、そこから貸し剥がし、貸し渋りに至る一方通行につながります。
韓国の不動産所有者が高騰する金利払いにどこまで耐えられるのかのチキンレース。
金利が上がればチキンレースを競っている自動車の速度はさらに上がります。
早めに不動産を売り払ってしまえば損を最小限にすることはできると思うのですが。
人間の心理はそう合理的には働きませんからね……。
ましてや韓国における不動産購入は「人間としてまともに扱われる手段のひとつ」ですらありますから。
難しいだろうなぁ。
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サブプライムローンの瑕疵にいち早く気づいて空売りをかけた金融マンのドキュメンタリー。
