中国発微細粉塵による被害が大きくなっている中、韓中微細粉塵関連協議体が2019年以降一度も開かれていないことが確認された。
チョ・テヨン国民の力議員が10日、外交部から提出された「2016年以降、微細粉塵関連韓・中協議体の現状」によると、韓・中環境協力共同委は2019年1月23~24日、ソウルで最後に開かれ、その後は開催内訳がなかった。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は2019年3月、「中国から来る微細粉塵の影響を最小化するために中国政府と協議して緊急対策を設けろ」と指示し、チョ・ミョンレ環境部長官(当時)が「韓・中協議体を次官級に格上げさせて積極対処する」としたが、実際には以後両国間協議体が一度も稼動していないのだ。
外交部次官出身のチョ・テヨン議員は「3年前、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が微細粉塵問題に対して積極的に対応すると言った後、中国ときちんとした会議を一度もしなかったという事実は、外交失敗を越えて国民に対する裏切りだ」とし「文在寅政権の5年間、低姿勢外交で得た結果物は西海不法操業増加、限韓令日常化、中国発微細粉塵そして中国の傲慢と内政干渉論議だけだ」とした。
外交部側の関係者は、朝鮮ドットコムと通話で「コロナ状況のため、2019年以降、韓・中微細粉塵関連協議体が開催されなかった」とした。コロナ事態が世界中で本格的な影響を及ぼしたのは2020年以降だ。外交部関係者は「現在、中国側と日程を調整中」と明らかにした。
(引用ここまで)
これは草生える。
ムン・ジェイン大統領が2019年当時に「ミセモンジ(粒子状物質)について中国と協議をする」と言い出しはじめたのですね。
ですが、それから3年が経過したものの、中国側が拒絶していて一切の協議が行われていなかったというオチ。
外交部は「コロナ禍で……」と言い訳しているのですが、実務者協議なんていくらでもオンラインでできるわけで。
中国による韓国への扱いは本当に見習うべきものがあるなぁ。
当時から本当に大気汚染はひどいもので、ソウルがインド・北京を超えた世界最悪の大気汚染都市となることもありました。
その「世界最悪」の数字も地上28メートルの数字を測定するなどして3割引きされたものだったなんてオチもついてました。
大気汚染対策の一環として人工降雨を試みたものの、なにも成果はありませんでした。ついでにいうと中国と共同で人工降雨実験をやれとムン・ジェインは言い出したのですが、中国側から難色を示されて終わっています。
これをやってしまうと中国が自分側にも原因があると認めてしまうことになるからでしょうね。
人工降雨の韓中共同実験 中国が難色示し、実現せず(KBS World)
あるいは「超大型空気清浄機を屋外に設置する」なんて案も出てましたが、あれはどうなったんでしょうかね。
そんな中でムン・ジェインが高らかに「中国と粒子状物質について協議体を設立する」と言い出したのです。
韓国ソウルが大気汚染世界1位 文在寅大統領、中国と協議指示(産経新聞)
これが2019年の3月。産経新聞の記事にもありますが、中国側は明らかに乗り気ではない。
人工降雨実験と同様、協議をすることで「韓国における大気汚染の責任が中国にもある」と認めてしまうことになるわけで。
そもそもムン・ジェインの国民向けのアピールにつきあう必要なんてミリほどもない。
だいたいにして調査では韓国の大気汚染における中国の寄与度は34%ほどとされてます。
つまり、6割以上は韓国国内の問題。
2018年時点で電力生産における石炭火力の割合は45.4%。
ムン・ジェイン政権になってから石炭火力発電所をいくつか閉鎖していますが、そこまで大きな減少にはなっていません。
さらに火力発電所のうち、85〜90%ていどは脱硝のためのSCR装置がついていないこともあって、大気汚染しまくり。
そりゃま、中国だって「いや、俺たちのせいじゃないし」ってなるわな。
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