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カテゴリ:秘線国政介入事件の記事一覧

「チェ・スンシルは300兆ウォン不正蓄財した」と糾弾した韓国国会議員、名誉毀損で敗訴→「特別法で覆してやる!」と復讐を誓う……これがK三権分立か

フェイクニュースで1億ウォン賠償判決、法律作ってひっくり返すと息巻く安敏錫議員(朝鮮日報)
韓国与党・共に民主党の安敏錫(アン・ミンソク)議員は10日、朴槿恵(パク・クネ)政権時代の「国政介入事件」に関与したとして懲役18年の判決を受けて刑務所に収監されているチェ・ソウォン(旧名:崔順実〈チェ・スンシル〉)受刑者が起こした損害賠償請求訴訟で敗訴したことについて、「あきれた。国政介入の主犯にも尊重されるべき名誉があるのかどうかの判断は国民の役割として残す」と述べた。また、「崔順実一家の金の出どころを明らかにするには、1970年代までさかのぼって調査する特別法が必要だ」とも言った。

 ソウル南部地裁は8日、資産隠匿疑惑など虚偽事実の流布で被害を受けたとしてチェ受刑者が起こした損害賠償請求訴訟で、安議員に1億ウォン(約940万円)の支払を命じる原告勝訴判決を下した。法曹界関係者や野党関係者からは「自身が敗訴した判決を否定し、国会議員の地位を利用して、これを覆す法律を作るというのは話にならない」と指摘する声が上がっている。安議員は、共に民主党所属の李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事の大統領選挙運動陣営で総括特別補佐団長を務めている。 (中略)

崔順実受刑者個人をターゲットにした安議員の特別法制定も議論の種となっている。安議員は今回の損害賠償請求訴訟の結果が出ているのにもかかわらず、「本質である崔順実の隠し資産を見つけなければならない」と繰り返し主張している。スイスの秘密銀行に隠されている資金は1970年代から追跡しなければならないが、崔順実一家の金の出どころを明らかにするには、特別法(別名:崔順実隠匿資産調査および没収法)が必要だということだ。
(引用ここまで)


 このアン・ミンソクという議員、以前から「チェ・スンシルとその一族は不正蓄財で300兆ウォンの財産を手にしている」とか主張していた人物です。
 それ以外にも報道で「チェ・スンシルは10兆ウォンをドイツに送金した」というようなものがありました。
 まあ、300兆ウォンはともかく。韓国では大統領の最側近であれば10兆ウォンを右から左に送るくらいのことはできるだろう、という認識なのです。
 実際に大宇財閥の長であった金宇中氏は、通貨危機の際に4兆円以上の公的資金を持ち逃げしています。
 「私は大統領の地下金庫番だ」と自称して詐欺を行うのは定番となっていたりもします。
 韓国では「大統領」やその側近がどれだけ蓄財できるか、という認識を示している事例といえるでしょう。

 という経緯があるので、韓国では「チェ・スンシルはF-35A選定にもTHAADミサイルの導入にも関与した(そしてリベートを受けたに違いない)」なんて荒唐無稽な話まで出たりするのです。
 そして共に民主党からは「福祉予算の財源不足などチェ・スンシル関連予算と防衛産業不正を取り締まればいくらでも解消できる」なんて話が出てきたりするわけです。
 ちなみに不足している福祉予算は年6兆ウォンほど。


 で、そのチェ・スンシルに対して「あいつは300兆ウォン持ってる」等々の罵詈雑言を極めていたアン・ミンソクという国会議員がついに名誉毀損で1億ウォンを賠償金として支払えと裁判所から命じられた、というニュース。
 本人は「特別法を作ってこの判決を覆してやる」と鼻息が荒いそうですが。
 これがK三権分立ですよ、みなさん。

 ま、このアン・ミンソク議員、楽韓Webでピックアップしているニュースでも日本関連で何度か出てきています。
 ざっくりエントリを挙げると──

・東京オリンピックで旭日旗の使用禁止を求める決議案を主導
・日本人によってつけられた韓国産の植物の学名を正す運動を主導
小倉コレクションを東京国立博物館が入手した経緯を明らかにしろと促す決議案を主導

 ま、しょうもない話で騒ぎ立てるだけの議員、ということではありますが。
 そんなのが次期大統領として最有力候補となっているイ・ジェミョンの選対事務所で側近として動いているとの話。
 ……韓国の未来は明るそうだなぁ。

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韓国与党議員「チェ・スンシルは300兆ウォンの裏金を持っている!」→チェ・スンシル「じゃあ、証拠でもなんでも出せ」

崔順実氏「私が300兆ウォン隠匿? 陰謀論を唱えた安敏錫氏の議員職を剥奪して下さい」(朝鮮日報)
国政介入事件で収監された崔順実(チェ・スンシル)氏はこのほど、崔氏が300兆ウォン(28兆4000億円)を隠匿しているという陰謀論を持ち出した安敏錫(アン・ミンソク)国会議員(共に民主党)について、「法的責任を問うてもらいたい」とする陳述書を検察に提出したという。崔氏は陳述書を通じ、安議員が指摘した疑惑に細かく反論した。 (中略)

 これに先立ち、安議員は崔氏が朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領の影の実力者だという疑惑が指摘された2016年12月からメディアを通じ、崔氏の隠し財産があると主張してきた。17年に崔氏が海外に隠した資産を探すとし、欧州5カ国に渡航後、放送に出演し、「朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の統治資金の規模が当時の金額で8兆9000億ウォン、現在の価値で300兆ウォンを超えており、その資金が崔順実一家の財産の出発点だと判断できる」と主張した。

 そして、安議員はドイツ検察当局がドイツ国内の崔氏の財産を追跡しているが、その規模は数兆ウォンに達し、朴正熙元大統領の統治資金が崔氏一家に流れ、崔氏の財産増殖に貢献したといった疑惑を指摘した。その後、安議員は崔氏について、数年にわたり隠し財産疑惑を指摘してきた。
(引用ここまで)


 以前からムン・ジェイン政権ではバラまき経済政策を行ってきていまして。
 「年金アップに子供手当。年に6000億ウォンもかかる。いったい、財源はどこにあるんだ!」って問われたら、共に民主党の議員は「チェ・スンシル関連予算と軍の防衛産業不正を取り締まれば捻出できる」とか言い出していたことがありました。

 実際に「やつらはドイツのペーパーカンパニーに10兆ウォンを送金したぞ」っていう報道が、冗談でなく行われたことがあります。
 その際にもちらっと書いたのですが、韓国人的には「大統領の側近として裏金を好きにできるのであれば、そのくらいはいけるはずだ」という認識があるのですね。

 だからこそ、チェ・スンシルはTHAADミサイル導入決定にも、そしてF-35A導入にもチェ・スンシルが関わった……なんて話が出ているのです。軍産複合体からリベートがもらえる、という設定っぽいです。どうやら。
 で、そうして蓄財した裏金をドイツのペーパーカンパニーに送金した、と。
 あとは朴正熙時代のお金が海外にあって、それが増えているだろうというもの。
 ま、M資金とか山下財宝の類い。

 ただ、韓国の大統領の側近であれば、そのくらいの不正蓄財はできるだろうと認識されているわけですよ。
 あくまでも認識……というか思い込みですけどね。
 あるいはこうして攻撃をすることで「パク・クネ政権は積弊であって、それを擁立した保守派に政権を戻してはいけない」という選挙運動の一環でもあるのですが。
 ま、なんというか未開な話ではあります。

 

今日、サムスン電子トップへの差し戻し審判決、実刑か執行猶予かでサムスン電子の将来が決まる

イ・ジェヨン今日「運命の日」... 執行猶予・実刑の分かれ道(聯合ニュース・朝鮮語)
国政壟断事件で裁判に渡されたイ・ジェヨンサムスン電子副会長の量刑を決定する破棄差し戻し審宣告公判が18日に行われる。

ソウル高裁刑事1部(チョン・ジュニョン ソン・ヨウンスン カン・サンウク部長判事)は同日午後312号中法廷で贈賄などの疑いで起訴された破棄差し戻し審宣告公判を進行する。

イ副会長はパク・クネ前大統領とチェ・ソウォン(改名前チェ・スンシル)さんに、サムスングループの経営権承継などを助けを求める請託とともに賄賂を渡した疑いで2017年2月に拘束起訴された。パク・ヨンス特別検査チームは、この副会長が総298億ウォンの賄賂を渡して213億ウォンを受け渡しを約束したと判断した。

1審では全体賄賂額のうち、チェさんの娘のチョン・ユラ氏への乗馬サポート72億ウォン、韓国冬季スポーツ英才センター後援16億ウォンなど総89億ウォンを有罪(贈賄)に認め、懲役5年を宣告した。

控訴審は1審で有罪と認定された額の大部分を無罪と判断して、36億ウォンだけ賄賂として認めた。これにより、判決も大幅に低くなってこの副会長は懲役2年6ヶ月・執行猶予4年を宣告され釈放された。

しかし、最高裁判所全員合議体は、控訴審で無罪とされたチョン氏の馬購入費34億ウォン、冬季スポーツ英才センター後援16億ウォンなど50億ウォンを有罪と見なければならならないとして原判決を破棄し、ソウル高裁にさしもどした。最高裁判決の趣旨によると、イ副会長の賄賂額はすべて86億ウォンになる。
(引用ここまで)


 今日、韓国の高裁でサムスン電子のイ・ジェヨン副会長への差し戻し審判決が言い渡されます。
 注目点は実刑判決となるか、執行猶予がつくか。

 チェ・スンシルの娘であるチョン・ユラはアジア大会の乗馬で金メダルを獲得していますが、この際の馬がとんでもなく高額で購入された優秀なものであることが分かっています。
 もう馬の能力だけで金メダル取れるくらいの力があると。
 なにしろ3頭で50億ウォン。
 この馬を購入し、乗馬連盟に送ったことが贈賄であったかどうかの認定がイ・ジェヨン副会長、そしてサムスン電子の命運を分けます。

 パク・クネへの判決はこうなっています。

・地裁判決 馬の購入費用は収賄にあたらず → 懲役24年 罰金180億ウォン
・高裁判決 馬の購入費用は収賄と認定 → 懲役25年 罰金200億ウォン
・大法院判決 手続きにミスで高裁に差し戻し
・差戻高裁判決 馬の購入費用は収賄 → 懲役20年(+公職選挙法違反で懲役2年) 罰金215億ウォン
・大法院判決 上告棄却。高裁判決がそのまま確定。

 で、イ・ジェヨンへの判決はこう。

・地裁判決 馬の購入費用は心証では贈賄 → 懲役5年(実刑判決)
・高裁判決 馬の購入費用は贈賄にあたらず → 懲役2年6ヶ月(執行猶予4年)
・大法院判決 手続きにミスで高裁に差し戻し

 当初の高裁判決では贈収賄で馬の購入費用についてねじれが生じたのですね。
 イ・ジェヨンへの判決では贈賄ではないとされ、後のパク・クネへの判決では収賄であるとされたのです。
 このねじれの解消が注目されているのです。
 パク・クネへの差し戻し高裁判決ではそのまま収賄であることが認定されました。
 で、今日はイ・ジェヨンの差し戻し高裁判決。

 贈収賄の両方を有罪とするのであれば、イ・ジェヨンへの判決は懲役5年で執行猶予もつかなくなります。
 贈賄の資金はサムスン電子から横領したという認定がされ、韓国の横領罪には「50億ウォン以上の横領は5年以上の懲役」という規定があるのですね。執行猶予がつくのは懲役3年以下の判決のみ。
 というわけで実刑となるかどうかが注目点となります。

 2017年の頭に逮捕され、一審で実刑判決、そのまま収監ました。この約1年間、サムスン電子の方針がかなり揺らいでいました。
 韓国の財閥企業は極端なトップダウン方式を取っているために、財閥の長がいなくなると迷走しがちなのですね。
 そういう意味において、韓国経済的にも注目の判決となるわけですが……。

サムスン電子副会長、ふたたび実刑判決がほぼ確定……またあの「物証はないが心証では有罪」が見られるってことか

朴前大統領らの審理差し戻し サムスントップに再び実刑か=韓国最高裁(聯合ニュース)
韓国大法院(最高裁)は29日午後、長年の知人、崔順実(チェ・スンシル)被告と共謀してサムスングループなどから多額の賄賂を受け取ったとして収賄罪などに問われた前大統領、朴槿恵(パク・クネ)被告(67)の上告審で、懲役25年、罰金200億ウォン(約17億4000万円)とした二審判決を破棄し、審理をソウル高裁に差し戻した。また、朴被告側への贈賄罪などに問われ、二審で懲役2年6カ月、執行猶予4年の判決を受けたサムスングループ経営トップのサムスン電子副会長、李在鎔(イ・ジェヨン)被告(51)の判決も破棄し、高裁に差し戻すよう命じた。

 朴被告は二審判断に法律違反があったとの理由で、李被告は崔被告側に提供した賄賂額と横領額が二審の判断よりも多いという理由などで、再び二審の裁判を受けることになった。李被告は一審で懲役5年の実刑判決を言い渡されたが、二審の執行猶予付き判決を受けて保釈された。差し戻し審で再び実刑判決が出て身柄を拘束される可能性もある。 (中略)

 サムスンが崔被告側に提供した乗馬用の馬について、所有権そのものを譲り渡したものとみて馬の購入額34億ウォンを賄賂と判断。冬季スポーツ英才センターへの支援金16億ウォンも、サムスン内部に存在していた李被告への経営権承継という懸案に絡む不正な頼み事の対価として提供した賄賂だとみなした。
(引用ここまで)


 韓国ではかなり注目されていたパク・クネ、チェ・スンシル、イ・ジェヨンの大法院(最高裁相当)判決が昨日、言い渡されました。
 すべての判決が高裁に差し戻し。
 このうち、チェ・スンシルに関する判決は大きく変化しないとされています。
 パク・クネに対してはさらに重い判決になる可能性が高い。
 そして、もっとも懸念されていたのがサムスン電子副会長であり、実質的な総帥であるイ・ジェヨンに対する判決。

 イ・ジェヨンは逮捕された2017年の2月から拘束が続いていました。
 一審では懲役5年の実刑判決を受けて即日拘束、刑務所入り。これが2017年8月。
 二審でも有罪判決が出たものの、懲役2年6ヶ月、執行猶予4年の判決。で、釈放されました。これが2018年の2月。
 逮捕からほぼ1年間、拘束されていたわけです。

 で、一審で実刑判決であったのは、韓国の法律では50億ウォン以上の贈賄は5年以上の実刑と量刑が定められているためですね。
 二審では馬3頭の34億ウォン分、および冬季スポーツ英才センターへの支援金は通常の企業によるサポートであると認定されて、贈賄額が減額されたために執行猶予がつきました。
 ですが二審でのパク・クネの判決が「サムスン電子からの収賄は70億ウォン」というものだったのですよ。
 つまり、こんな感じだったわけです。

●パク・クネへの高裁判決
・馬の購入費用は収賄と認定 → 懲役25年 罰金200億ウォン

●イ・ジェヨンへの高裁判決
・馬の購入費用は贈賄にあたらず → 懲役2年6ヶ月(執行猶予つき)

 この高裁による事実認定の齟齬がどうなるかなぁ、と思ってエントリを書いたことがありました。「これはイ・ジェヨンへの実刑判決復活もありえるな」と。
 で、大法院判決は「馬も支援金も贈賄だから裁判やり直せ」ってことで差し戻し審。
 つまり、実刑がほぼ確定したわけです。
 一審判決の「物証はないが心証では有罪」が復活するのですね。
 やっぱ韓国つええわ。

 2017年から18年にかけて、サムスン電子は総帥を失って迷走気味であったのは間違いありません。
 ギャラクシーノート7が連続爆発していたのもちょうどこの頃。
 まあ、日本企業にとってはありがたい話なのかもしれませんね。

「パク・クネの就任演説にチェ・スンシルがダメ出しをしていた」という録音データが流出……「なんでいまこのデータが出てきたの?」「経済状況から目を逸らさせようとしているの?」と意図を読まれてしまった模様

朴前大統領の就任演説、民間人が酷評し修正 音声データ(朝日新聞)
 韓国の週刊誌「時事ジャーナル」は17日、朴槿恵(パククネ)前大統領が2013年の就任式で述べた演説の作成に、支援者のチェ・スンシル氏が介入した「証拠」とする音声データを公開した。チェ氏が朴氏の発言を遮りながら演説文を改めさせるやり取りが収められている。

 音声データは約90分。2人が演説文を検討した場にいた元大統領府付属秘書官が録音していたという。

 それによると、チェ氏は有識者らの委員会が作成した演説原文を、「いまいちだ」「役に立たない」と酷評し、朴氏に修正するよう求めた。これに対し、朴氏は異論を挟まず、「それが核心です」などと同調し続けていた。

 朴氏は就任演説で、国政目標として「経済復興」「国民幸福」などを訴えたが、いずれもチェ氏の提案を採用した内容だった。韓国社会では今回の音声データを受け、「国政が民間人の陰の実力者に操られていた証拠だ」として、改めて衝撃が広がっている。
(引用ここまで)

 パク・クネが就任演説を作成する際にもチェ・スンシルが傍らにいてダメ出しをしていたことが判明しました。
 もういちいち「アレがダメ」「これがダメ」と言っていて、パク・クネがそれに同調するというパターンが繰り返されています。
 そのやりとりを大統領府のチョン・ホソン秘書官がたまに口をはさみながら、もくもくとノートPCを打っている、というような音声データ。
 その大半がチェ・スンシルが「この草案は全然ダメ。全然役に立たない」と原文に対して悪口雑言を垂れ流して、いちいちパク・クネが「そうですね」って言っているという構図。
 この報道を受けて韓国人が「ああ、やはり就任演説からすべてチェ・スンシルが介入していたのだな」と感じているというような状況です。

 録音されていたこれらのやりとりは一部がパク・クネの公判でも使用されていたのですが、1時間半にも渡る録音データがこの時期に出てきた意図が気になりますね。
 それも時事ジャーナルという弱小マスコミから。
 どのくらい弱小かというと、セウォル号が引き上げられた際に船体下部にひっかき傷のようなものがあって「これが衝突の証拠だ!」「船体が歪んでいる!!!」って大騒ぎしたのだけども、どこにも取り上げられなかったというていどの輩です。
 公共放送のKBSが孫引きで今回の録音データについて報道しているのですが、多くのコメントは「なんでいまこのデータが出てくるの?」というものでした。

チェ・スンシル、大統領就任演説を「牛耳る」……パク・クネ、言葉を遮ってチョン・ホソンを怒鳴りつける(KBS・朝鮮語)

 まあ、チェ・スンシルがパク・クネ政権を実質的に支配していたということはもうすでに常識的なものとなっていて、録音データの中身もそれほど目新しくないということかもしれませんね。
 経済状況から目を逸らさせようとしたのかも知れませんが、あまり成功できなかった……という感じです。

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東京堂出版
2018/12/11

パク・クネへの高裁判決によってサムスン電子が危機に陥る……また副会長へ実刑判決が下る可能性も?

サムスン電子副会長への最高裁判断が焦点(日経新聞)
 高裁はサムスンが朴被告の共犯の崔順実(チェ・スンシル)被告の娘が乗馬選手として活動する費用約70億ウォンを提供した事実を朴被告の収賄と判断。崔被告が関わった組織へのサムスンの資金支援も、一審判断を覆して有罪とした。

 2月の李被告の控訴審では乗馬支援のうち馬の購入費用は賄賂と認められず、賄賂の認定額は一審の89億ウォンから36億ウォンに減額された。資金はサムスンが出したため、李被告は横領罪にも問われている。

 韓国では横領額が50億ウォンを超えると特定経済犯罪加重処罰法に基づき無期または5年以上の懲役となり執行猶予はない。李被告は二審で横領額が50億ウォンを下回ったたため執行猶予刑となったが、朴被告の二審では収賄額が50億ウォンを上回り、同じ事件で司法の判断は分かれた格好で、最高裁の判断に関心が集まっている。
(引用ここまで)

 パク・クネへの高裁判決が一昨日あったのですが、その判決で「ん?」ってなる部分があったのですよ。
 ちらっとTwitterでもそんなことを書いてますが。
 細かい部分をチェックするのに時間がいるなと思っていたのですが、ちょうど日経新聞がそこに焦点を合わせた記事を出していたのでピックアップ。

 サムスン電子からの乗馬支援について、馬の購入費用について判断の差異があったのですよ。
 サムスン電子副会長のイ・ジェヨンの高裁判決では「3頭の馬の購入については贈賄ではない」という判断でした。
 これによってイ・ジェヨンへの判決は有罪ながらも執行猶予がついて即日釈放になったのです。
 ちなみに地裁判決では「証拠はないが心証では賄賂」ということで認定されて懲役5年の実刑判決となっていましたが高裁で覆された形ですね。

 超一流の馬術用の馬はほぼ言い値って感じでして。
 チョン・ユラに送られた馬は数億円クラスのものであったとのこと。チョン・ユラの乗馬技術は並だったとのことですが、馬が超一流だったのでアジア大会で金メダルを取れたともされています。
 その乗馬用の馬が3頭で5億円以上。

 さて、パク・クネへの判決はこうなっています。

・地裁判決 馬の購入費用は収賄にあたらず → 懲役24年 罰金180億ウォン
・高裁判決 馬の購入費用は収賄と認定 → 懲役25年 罰金200億ウォン

 で、イ・ジェヨンへの判決はこう。

・地裁判決 馬の購入費用は心証では贈賄 → 懲役5年(実刑判決)
・高裁判決 馬の購入費用は贈賄にあたらず → 懲役2年6ヶ月(執行猶予つき)

 同じ項目についての贈収賄であるにも関わらず、高裁で判決が分かれたのですね。
 現在、イ・ジェヨンの裁判は最高裁(大法院)に上告されている状態。
 上告棄却で執行猶予つき判決で終わりかな、と思っていたのですが。
 今回のパク・クネへの判決でまた分からなくなってきました。パク・クネへの判決を重くすることは国民感情に沿うものでしょう。
 大法院判決では贈賄、収賄で判断を統一する必要があるでしょう。
 逮捕から高裁判決までの約1年、イ・ジェヨンは収監されたままでした。最高責任者不在のサムスン電子はやや迷走気味だったのです。
 ギャラクシーノート7の爆発事故連発もイ・ジェヨンが収監されている間に起きてましたね。
 これはなかなか面白い状況になってきたかなと感じます。

「物証はないが心証で有罪」は韓国の上級審でも通用するのか? → 国民情緒法があるかぎり、事態は変わらない

サムスン副会長懲役5年、韓国法曹界が見た判決の意味(中央日報)
法曹界内外で最も多く取り上げられているのは「暗黙的請託」を認めるかどうかだ。1審裁判所はサムスンの乗馬支援を朴前大統領に対する賄賂だと判断した。すなわち、サムスン側が明らかに請託はしていないが、暗黙的に継承作業に関し請託したその代価として支援が行われたという判断だ。だが、明確な請託がない状況で情況証拠だけで賄賂のやりとりがあったとみるには無理があるという指摘が出ている。検察官出身のあるロースクールの教授は「具体的な請託はなかったが、一種の禅問答を通じて両側が望むところを実現したと見るのは作為的だ。控訴審でも再び論争になるだろう」と指摘した。

「消極的な賄賂提供」の判断も控訴審で扱われるものと見られる。裁判所は李副会長などに対する有利な量刑要素として「大統領の要求を簡単に断ったり、無視したりすることは難しかったと見られる点」を取り上げた。ある判事出身弁護士は「大統領の要求を無視できず従った点を認めながらも、賄賂供与と見た部分は問題になる可能性がある」と話した。
(引用ここまで)

 「もっと重罰を科すべきだった」という国民情緒法の人々に比べて、法曹界からはあるていどまともな声が上がっているってところですかね。
 ただまあ、こんな原則論も当事者じゃないから言える(書ける)わけですよ。

 たとえば今回の裁判で無罪判決、あるいはそれに近しい判決(執行猶予等)であれば、抗議のデモが起きたでしょう。
 それも相当に激しいそれが。
 判事の家族構成や自宅住所といったプライバシーはすべて暴かれ、私生活は破壊されていたでしょうね。
 実際に検察からの逮捕状請求を棄却した裁判官はそんな目に遭ってます

 国民情緒法に反したら、あるいは「ろうそく革命」に対して反革命分子として認定されたら、人生は終わりなのですよ。
 そんなリスクを背負ってまで、「黙示的請託」を否定し、贈賄がなかったという事実認定ができる裁判官が存在するのかどうか。
 楽韓Webでは事前から「イ・ジェヨンは国民感情的にも、ムン・ジェイン政権の成り立ちからも有罪にならざるを得ない」と語ってきましたが。

 まあ、現実にそうなってみるとそれはそれでがっくりきますね。
 こんな国を相手に正論を語らなくてはいけないのですから。

韓国人「サムスン電子副会長は懲役5年じゃ軽すぎる!」→韓国裁判所広報が釈明へ……国民情緒法では懲役10年以上だった模様

李在鎔副会長の量刑への批判に裁判所が釈明(中央日報)
李副会長はわいろ供与、横領、財産国外逃避、偽証、犯罪収益隠匿などの容疑を受けた。裁判所は李副会長に対する容疑をすべて認め懲役5年の実刑を宣告した。これに先立ち検察は李副会長に懲役12年を求刑した。

民主社会のための弁護士会などは25日、「李在鎔判決、評価は峻厳だが量刑は微弱だ。裁判所の財閥裁判、まだ進むべき道は遠い」という題名の論評を出し、「裁判所がサムスンの脱法的形態を違法なものと判断しその行為者らを刑事処罰したことに対しては歓迎する」としながらも、「しかしその行為者らの境遇を考慮し彼らに対して弱い刑を宣告したことに対してはとても遺憾だ」と明らかにした。

民主社会のための弁護士の会は「特に李在鎔副会長に対し求刑の半分にも満たない5年の刑を宣告したことに対しては納得しがたい」と主張した。

「共に民主党」の朴柱民(パク・ジュミン)議員、正義党の魯会燦(ノ・フェチャン)議員ら政界からも李副会長の量刑をめぐり「低い水準」という趣旨の批判が出たりもした。

これに対しソウル中央地裁刑事裁判公報担当判事は異例の釈明を出した。

26日のSBSによると、公報担当判事は「無罪が認められたわいろの部分は343億ウォン。量刑が過度に低いという表現は考えてみる余地がないだろうか」と明らかにした。特に、裁判所は今回の判決で判事の裁量により量刑を半分である2年6カ月まで減軽しなかった点を強調したりともした。
(引用ここまで)

 「量刑に不服」とあるので、あの「物証はないが心証では有罪だ」のやりかたに文句が出てるのかなぁ……と思ったら、大きく違ってました。
 確かに判決言い渡しのニュースでも、韓国人からのコメントは「たったの5年だと?」とか「50年の間違いじゃないのか」「一審で5年、二審で3年執行猶予、いつものパターンだね」みたいなものが大多数でした。
 一応、「この有罪への持っていきかたは無理じゃないの?」みたいな指摘もなくはなかったのですが、ほとんど支持は得られていない状況でした。

 まあ、国民情緒法で有罪が決まっているのですから、それよりもはるかな下位にある地方裁判所がそれに逆らえるわけがないのですが。
 懲役5年で低い水準ねぇ……。
 「日本併合時代はよかった」と話をした90代のおじいさんを、酒に酔って撲殺した犯人に言い渡された刑が懲役5年でした。
 それと同じだと見ると、韓国では重いんじゃないかなぁ……という気もしますけどね。

 「国民情緒法的には懲役10年以上に処するべきところなのに、地裁はなにをやっているんだ」というところでしょうか。
 「サムスンは韓国では嫌われている」という話がけっこう出ているのですが、それを反映した結果といえるのでしょうね。
 だからこそ広報担当判事が「量刑は妥当である」と釈明せざるをえない状況というわけか。
 ホント、中世だわな……。