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カテゴリ:ムン・ジェインの記事一覧

ムン・ジェイン政権の4年間、対スパイ捜査ゼロだった……国情院(旧KCIA)も機務司も弱体化させてたもんなぁ……

文在寅政権、スパイ捜査はほぼ手つかずだった…4年間で摘発わずか3人(朝鮮日報)
北朝鮮の指令を受けて済州に地下組織を設立し、活動していたスパイ団が、韓国のスパイ防止当局の捜査を受けていることが8日までに確認された。今回の「済州スパイ団」容疑の捜査より前のスパイ団事件は2021年8月にまでさかのぼる。(中略)この事件の捜査は国家情報院が主導したが、検察の段階に移って以降は大検察庁(日本の最高検察庁に相当)が清州地検の検事派遣要請を拒否するなど、「捜査縮小」騒動が起こった。文在寅(ムン・ジェイン)政権は「国家情報院改革を行う」として国家情報院の対共捜査権をなくす法案を2020年12月に国会で通過させた。

 自由民主研究院(柳東烈〈ユ・ドンヨル〉院長)が韓国国会・国家情報院の資料などをまとめた統計によると、文在寅政権時代(2017年-2022年)にはスパイ捜査がほとんど行われなかったことが明らかになった。2011年から2017年までのスパイ摘発件数は26件で年間4件以上だったが、2017年から2020年までの摘発は全体で3人だった。その3人も、朴槿恵(パク・クンヘ)政権時代に容疑が明らかになり、捜査中だったスパイ事件だという。(中略)文在寅政権時代の2017年から2020年は1件も送致がなかったとのことだ。

 防ちょう(スパイ防止)機関の関係者は「スパイ容疑を証拠で摘発するには長年のノウハウが必要で、長年にわたり資金と人材を投入しなければならないケースも多い」「今年、国家情報院の対共捜査権が完全に警察に移されれば、(スパイ)捜査能力が下がるのではないかと心配だ」と語った。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権下では北朝鮮によるスパイの摘発が1件もなかったとのニュース。
 ……うん、そりゃね。なかったろうね。

 記事中にあるようにムン・ジェイン政権では国家情報院(旧KCIA)から「北朝鮮によるスパイを摘発する権限を警察に移譲」させました。
 スパイ捜査のノウハウを持っている国情院を完全に換骨奪胎してしまおうとの意図の下に行われた改革だったのですね。
 さらに国情院長に「北朝鮮にもっとも親しい人物」といっても過言ではないパク・チウォンを指名して国情院そのものを破壊しようと画策していました。

 北朝鮮からのスパイはムン・ジェイン政権下の5年間、フリーパスを渡されたも同然だったのですね。


 同様に軍部の諜報機関であった機務司令部、機務司(キムサ)も「パク・クネに対して戒厳令発令を進言していた」として組織改編されました。
 現在では名称すら変更されて「国家安保支援司令部」にされています。
 人員も半減したんじゃなかったかな。
 そうして対北朝鮮、対共の爪も牙も失われた状況になったわけです。

 北朝鮮の無人機侵入について「北朝鮮に対抗する訓練をムン・ジェイン政権の5年間、怠ってきたためだ」とユン・ソンニョル大統領が非難しましたが。
 まあ、それが原因ではないとは言えないのが実際でしょうね。
 ムン・ジェイン自身も反論してはいるようですが、現実が現実だもんなぁ……。

 ちなみに2020年までなかったのですが、2021年に摘発がありまして。
 それがF-35導入に反対運動を繰り広げろという北朝鮮からの命令に従って、デモを起こしていた連中の逮捕でした。

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ムン・ジェイン政権の統計捜査疑惑、「かつての各政権では民間との乖離は少なかったのにムン政権では2倍や4倍に」との指摘

カテゴリ:ムン・ジェイン コメント:(36)
政府・民間で乖離の少なかった住宅価格統計、ムン政権だけは最大4倍の格差(朝鮮日報・朝鮮語)
ムン・ジェイン在任期間全体をとれば、統計間の格差はさらに広がる。2017年5月から今年5月までソウルのマンション価格上昇率が不動産院は25.79%であるのに対し、KBは62.19%だ。民間情報会社の不動産R114集計では106.81%に達する。政府が引用する統計と民間統計との格差が少なくは2.5倍から多くは4倍に達するのである。

民間統計と政府統計の間の乖離についてムン・ジェイン政権関係者たちは「不動産院は実取引が中心であるのに対し、民間統計は呼び値中心であり、市場状況を過剰解釈する余地がある」との論理を述べた。しかし、実際には不動産院やKBとも協力仲介業者の調査と職員の補正作業を経て「市場で取引可能な価格」を導き、統計として活用する。集計方式に大きな差がないということだ。KB国民銀行は不動産院より15年前の1987年から統計を作成し始め、不動産R114はソウルマンション約120万世帯の相場を全数調査する。李昌武漢陽大学教授は「不動産関連統計は民間機関がずっと前からやってきた」とし「標本抽出のため結果に多少の差があるかもしれないが、これまで差が出にくい」と話した。

過去政府でも不動産院統計と民間統計が一致しなかったが、ムン政権のように格差が広がったことはなかった。不動産院統計が提供され始めた2003年11月から見ると、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府在任時代(2003年11月~2008年2月)の不動産院統計でソウルのマンション値は42.99%上昇し、KB統計は39.07%上昇した。李明博(イ・ミョンバク)政府(2008年2月~2013年2月)時代には不動産院統計が2.48%落ち、KBも3.16%落ちたことが調査された。朴槿恵政府(2013年2月~2017年3月)もやはり不動産院12.35%、KB10.06%で上昇率に大きな差はなかった。

チョン・スヨン済州大学教授は「今のように特定の公企業が国家統計と関連情報を独占する状況では、いつでも政権の好みに応じて統計が操作できる」とし「監査を通じて真相を明確に明らかにし、民間住宅統計市場を活性化する方向で政策を再設計しなければならない」と話した。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権の統計操作疑惑についての続報。
 民間の不動産統計と政府統計が盛大に乖離していまして。
 これこそが当時のムン政権が統計を操作していた証拠だ、とされています。

 不動産価格に関するKB国民銀行と政府統計は、ノ・ムヒョン、イ・ミョンバク、パク・クネ、ムン・ジェインそれぞれの政権でこのようになっています(政権期間中のソウルの不動産価格変動)

・ノ・ムヒョン政権
政府統計 42.99%
KB統計 39.07%

・イ・ミョンバク政権
政府統計 -2.48%
KB統計 -3.16%

・パク・クネ政権
政府統計 12.35%
KB統計 10.06%

・ムン・ジェイン政権
政府統計 25.79%
KB統計 62.19%
不動産R114 106.81%


 ムン・ジェイン政権以外では政府統計とKB国民銀行による統計乖離はさほどでもない。まあ、誤差の範囲といっていいレベル。
 それがムン・ジェイン政権になると2倍以上、不動産R114というサイトの統計とは4倍以上の乖離。

 当時から「おかしいだろうが、これは!」って話はあったのですけどね。
 ムン・ジェインの支持率が一時期20%台に落ちこんだことがあるのですが、その際も不動産価格が最大の問題でした。
 いくら統計を操作しても実勢価格は違いますからね。
 ちなみに野党である共に民主党は「政治報復だ」「統計手法の違いに過ぎない」として対抗する模様。

ムン政権統計操作疑惑に与党「国政調査しなければ」野党「政治報復」(東亞日報・朝鮮語)

 これでもまあ、統計庁と旧大統領府の誰かくらいまででムン・ジェイン本人には届かないかな。
 「不動産は下がります」って言い続けていたのはムン・ジェイン本人で滑稽ではありますけどね。

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ムン・ジェイン政権、統計庁長を更迭→なぜか統計が魔法のように改善される

カテゴリ:ムン・ジェイン コメント:(47)
監査院、統計庁職員ら調査… 「大統領府、過度に資料を求める」(JTBC・朝鮮語)
この2018年統計庁の内部では「大統領府が甲の行動をする」との不満が出ました。 大統領府が統計庁の職員らを何度も呼んでは、所得主導成長政策と関連した統計資料を追加で要求したことに対する問題提起でした。

チェ・ギヨン/統計庁労組委員長(2018年8月当時)「(大統領府の要求が)通常ではないと思います。 これが大統領府のカプチル(甲質)ではないのか……」

JTBCの取材結果、監査院は実際に大統領府が圧力を行使した可能性を念頭に置いて、前現職の統計庁の職員らを呼んで調査したことが確認されました。
この過程で「大統領府の過度な介入で圧迫を感じた」という趣旨の供述も出たと伝えられています。

元統計庁の職員もJTBCに対して「大統領府の繰り返される資料要求に職員たちがとても苦しそうだった」、「統計庁の独立性が毀損されると憂慮した」と述べました。
先立って、ファン・スギョン元統計庁長も、監査院の召喚調査に応じ、「大統領府の圧迫があった」との趣旨で供述したことで知られています。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権であった統計操作について、統計庁からも「パワハラがあった」との証言が得られてるとのニュース。
 曰く「何度も大統領府から『所得主導成長についての資料を寄こせ』との依頼があった」とのこと。
 なるほど。
 所得主導成長とはムン・ジェイン政権の基本的な経済政策。最低賃金を人為的に上昇させ、かつ労働時間を短くさせることで国民に余裕を持たせようというものでした。
 まあ、ピザの大きさを変えずに一切れの大きさを増やせるわけもなく。失敗に終わりました。ムン政権曰く「高齢化・不景気のせいだ」とのことでしたけどね。

 さて、ここでちょっと思い起こされるのが、北朝鮮によって韓国人公務員が射殺された事件。

 あの時も大統領府から執拗に「船内にあるライフジャケットの数をカウントせよ」という命令が来て、3回も数えさせられたという証言がありましたね。
 自国民が他国の政府に逮捕されて最初にやることがそれなんだからすごいよね、という話をしました。

 この「3回数えさせられた」との話は実際には「ひとつ少なくなっているべき」 ── 被害者が自らライフジャケットを着てわざと落ちたという大統領府のストーリーに沿った数を報告しろ、という圧力だったのではないかと楽韓Webでは語りました。


 この「何度も確認をさせられた」という証言が共通している部分が非常に面白い。
 ムン・ジェイン政権の常套手段だったのでしょう。

 この場合は「所得主導成長が効いている、という統計を出せ」と。
 ですが、当時の統計庁長はそれをよしとせずに更迭されてしまいまして。
 次の統計庁長に首をすげ替えられました。

 で、統計庁長が交代したらいきなり所得格差が減ったのです。

統計庁長交代したら…魔法のように所得格差は確かに減った(ファイナンシャルニュース・朝鮮語)
ファン元庁長の更迭以後、カン・シンウク統計庁長が任命され、家計動向標本集団と調査方式に対する大々的な改編作業がなされた。統計庁長の交換と調査方式の改編以後、所得分配指標は魔法のように改善された。
(引用ここまで)

 まるで魔法のように、ですね。
 イ・ミョンバク政権時代にも消費者物価指数を低く見せかけるために対象品目を入れ替えてたりしましたけどね。

 ま、それよりもかなり悪質だったってことなのでしょう。
 「魔法のように」はよかったなぁ。

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ムン・ジェイン政権に「統計操作」の疑惑……やっぱりなぁ、という気分しかない

住宅価格が急騰したが、文政府は「11%アップ」… 統計操作疑惑 何があるのか(朝鮮BIZ・朝鮮語)
監査院が文在寅(ムン・ジェイン)政府時代に作成された住宅価格の統計に意図的な歪曲があったという疑惑について監査をしている。 監査対象は不動産関連統計の主務省庁の国土交通部と傘下機関の韓国不動産院だ。 監査院は、ムン・ジェイン政府の任期5年間で不動産市場が過熱して住宅価格が大幅に上昇したが、統計では市場状況が反映されていない背景を検討しているという。

監査院は、ムン・ジェイン政権が家計動向調査方法を変更して所得分配指標を「マッサージ(口に合うように解釈すること)」したという疑惑についても監査中だ。 監査院は最近、統計庁の職員PCを対象に、電子鑑識(デジタルフォレンジック)を進行して、電子メールやメッセンジャーの記録などを復元した。 ムン・ジェイン政府の統計操作疑惑が事実であらわれる場合、ムン・ジェイン政権の経済政策は、所得主導の成長ではなく「統計操作成長」だったという批判に直面するだろうと見られる。 (中略)

統計庁は、家計動向調査統計調査方式を変えた。 すると、所得5分位倍率など所得分配指標が改善される効果が現れ、統計上、貧富の格差が多少縮小されたことが分かった。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権で国家の統計を意図的に歪曲したのではないか、という疑惑が一気に浮上してきました。
 記事に曰く、「不動産価格、非正規職の割合、所得分配などにおいて歪曲があったと見て監査院が調査している」とのこと。

 この中で所得分配に関しては統計庁長を更迭することで、新たな調査方式を定めて有利な数字が出るように画策しているとのニュースがありましたね。
 更迭された元の統計庁長は「私は屈しなかったから」って会見してました。

 おっと、ここで訂正がひとつ。
 当時、ムン・ジェイン政権は「前統計庁は更迭されていない」と表明していました。
 「更迭じゃない」のだそうです。


 ちなみに後継者は「所得主導成長政策は前向きな効果が90%」という「統計」を出した人物が採用されていました。

 不動産統計については市民団体から「ムン政権は嘘をつくな」と当時から突き上げられていましたね。
 4年間でほぼソウルのマンション価格は倍にまでなっていたのですが、ムン・ジェイン政権は「17%上昇したに過ぎない」と発表していたのです。

 雇用統計も同様で。
 そもそも高齢者をアホほど雇って統計を糊塗していたこともありますが。
 それ以外にもなにかある、ということなのでしょう。

 この監査員の調査結果はけっこう楽しみ。続報もチェックしていきましょう。

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韓国の前国家安保室長、「北朝鮮に韓国人公務員が射殺された事件」を隠蔽した罪で起訴……ムン・ジェインにまで捜査の手は及ぶのか?

[単独]大統領府秘書官も反発したが……「ソ・フン、『西海銃撃』隠蔽の単独決定」(MBC・朝鮮語)
この2020年9月22日午後5時、海洋水産部公務員イ・デジュン氏が北朝鮮側の海域で発見された事実が大統領府に報告されました。
ところが、ソ・フン元大統領府国家安保室長は夕方7時半退勤しており、イ氏が亡くなった後である夜明け1時に再び長官会議を開きました。
検察は「ソ前室長が責任を回避しようと李さん殺害の事実の隠ぺいを単独で決心した」と結論を下して、徐前室長を裁判にかけました。

先立って、138ページに上る拘束令状にはその理由を三つに分けて指摘しました。
救助しなかった責任を避け、翌日予定されたムン・ジェイン大統領の国連総会録画演説に対する非難を避けて、政権の対北和解政策に対する国民的非難を免れようとする、不当な目的があったということです。 (中略)

ソ前室長は午前8時ごろ、大統領府安保室秘書官会議を招集し、「セキュリティ」指示を下しました。
殺害・焼却情報を消すということです。
一部秘書官らが「事実を発表しなければならない」と反対意見を出したが、黙殺されました。 (中略)

検察は徐前室長が隠ぺい決定を文在寅(ムン・ジェイン)大統領に報告せず、安保室長の義務を破ったと暫定結論出しました。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権において国情院(旧KCIA)長、国家安保室長を歴任したソ・フンが拘束、起訴されました。
 容疑は例の北朝鮮による韓国公務員射殺事件を「件の公務員は自主的に越北した」と隠蔽するための職権乱用。虚偽公文書作成、行使。

 その隠蔽手法が報道されていますが、本当にえげつない。
 漁船から連絡があって最初にやったことが「漁船にあるライフジャケットをカウントせよ」って連絡。しかも3度も繰り返して。
 「最初からライフジャケットを着けていたのならわざと落ちて越北したストーリーを補強できる」って意図で。
 ついで韓国軍に向けて「北朝鮮から傍受した通信記録を原本から削除しろ」と命令(現場が「違法行為だ」と反発してローカルデータだけを削除して原本は放置)。

 翌日に控えていた「世界は北朝鮮との終戦宣言を受け入れるべき」とのムン・ジェイン大統領(当時)の国連演説にミソをつけたくない、という意図からこうした隠蔽工作が行われたとされています。


 ムン・ジェインは「国家に貢献してきた北朝鮮専門家をこのように扱うとは」みたいな声明をSNSで出しています。
 まあ……ソ・フンは国情院所属の公務員としてKEDOを担当していたので、韓国人としてはもっとも長く北朝鮮で過ごしていたかもしれませんが。
 だからといって専門家ではないって思います。

 ま、そのソ・フンが独断ですべての隠蔽工作を行った、というのが検察の判断のようです。
 一応、当時の大統領府秘書官からも「事実を発表すべきだ」と反発されたものの、「ギャンブルの借金があって越北した」という事実隠蔽工作を強行したのはソ・フンであると。
 最終責任者としてはムン・ジェインなのでしょうけども。
 さすがにこれでムン・ジェインに捜査の手が伸びるということはないかな、といったところではあります。

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韓国前政権、自国民が北朝鮮に逮捕→射殺された事件で「傍受した通信記録はすべて消去せよ」と命令を出していた……歪みねえなぁ

【独自】韓国公務員射殺事件、「通信傍受原本」削除の指示があった(朝鮮日報)
 西海で韓国海洋水産部(省に相当、以下同じ)職員の故イ・デジュンさんが2020年9月に北朝鮮軍に殺害された直後、青瓦台(韓国大統領府)の会議に出席した韓国国防部の徐旭(ソ・ウク)長官(当時)が「北朝鮮軍の通信内容が記載された韓国軍の『通信傍受原本』の削除を指示した」とする供述があったことが分かった。これまで文在寅(ムン・ジェイン)前政権の幹部らはこの原本が残っているとの理由から「当時国防部と国家情報院がイさん越北との見方と相反する情報を相次いで削除したのは問題がない」と主張してきた。

 徐旭前長官はイさんが殺害された翌日の2020年9月23日深夜1時、青瓦台で開催された会議に出席した直後、軍事情報統合処理システム(MIMS)に残っていたイさん関連の機密情報を削除するよう指示したという。これは監査院による最近の監査で分かった。その後国防部は就寝中だった実務担当者を呼び、イさん越北との見方と矛盾する60以上の情報を削除した。本紙の取材によると、徐旭前長官は削除を指示する際、その原本に相当する韓国軍の「7時間傍受原本」も同時に削除するよう指示したとする複数の供述を検察と監査院はすでに確保したという。その際、担当の部隊などが「原本削除は今後問題になる恐れがある」と反発したため削除は未遂に終わったようだ。 (中略)

原本が存在することは事件の隠蔽や捏造がなかったことを示す重要な根拠とされたのだ。しかし原本削除の指示があったとの供述が出てくれば、前政権がこの事件をイさんの越北に仕立てようとした隠蔽・捏造疑惑がさらに説得力を持つようになる。
(引用ここまで)


 なるほど、これでいくつかの矛盾点が解消できたかな
 これまで「ムン・ジェイン政権は『北朝鮮に射殺された公務員が『自ら望んで越北した』との主張に反する証拠を削除してきた」と報道されてきたのですね。

 ただ、それでも傍受された通信記録の原本は削除されておらず、ムン政権高官は「ただの技術的な問題」とか「原本が残っているから意図的なものではない。問題を整理する意図で他意ははない」といった言い訳をしてきたのです。
 実際、原本は残っていたので「原本を残したまま、資料の削除を命令する意味が分からんなぁ……」とは思っていたのですが。


 この記事にあるように「通信傍受記録の原本まで削除するように指示はした」ものの、現場がそれに対して「法令違反である」として応じず、ローカルにあるデータだけを削除したと。
 これであれば「ムン・ジェイン政権の企図した情報隠蔽」と「原本が残っている」という矛盾が解消されます。
 韓国軍の現場もこうして政権交代すれば法令違反が問われることになるだろうと認識していたわけですね。

 いや、それにしてもムン・ジェイン政権の歪みなさはすごいな。
 100%北朝鮮擁護で国民の生命財産なんてどうでもいいっていう。
 まず最初にやらせたことが漁船のライフジャケットのカウントで、なんとかして自主越北というストーリーを成立させることに全力。
 そうしたストーリー構築に邪魔になる傍受した通信記録は原本から削除させようとする。

 ……まあ、高官が逮捕されて取り調べ受けるのも当然だわな。
 政治報復だなんだじゃなく。

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韓国当局「北朝鮮に韓国国民が逮捕されました!」→さて、ムン・ジェイン政権が最初にした命令はなーんだ?

殺害された公務員が北朝鮮で逮捕された直後、韓国軍が最初にしたこと(中央日報)
文在寅(ムン・ジェイン)政権の軍は2020年9月23日、西海(ソヘ、黄海)で漂流していた韓国海洋水産部の公務員、故イ・デジュン氏が北朝鮮軍に逮捕された事実を把握した直後、イ氏が乗っていた漁業指導船にライフジャケットの全数調査を指示したことが確認された。

軍情報筋は「軍は当日午後4時ごろ特殊情報(SI)を通じてイ氏が逮捕された事実を確認し、その過程で(イ氏が着用していた)ライフジャケットが確認されると(出どころを)把握するよう指示した」と伝えた。情報筋は「これを受け、海軍作戦司令部のある准将がイ氏が乗っていた漁業指導船にライフジャケット全数調査を要請した」と話した。「海軍作戦司令部にそのような指示をした上層部が誰か」という質問には口を閉じた。

国民が海上で北朝鮮軍に逮捕された直後、軍がライフジャケットの出どころを調査するよう民間船舶(漁業指導船)に指示したのは越権であるうえ、北の軍に逮捕された国民を救助するうえでライフジャケットを全数調査する必要性を感じにくいという点で疑惑が生じている。

元国防部次官など安保専門家とイ氏の遺族は「イ氏が北の軍に逮捕された事実を把握すると、『越北』フレームをかぶせて有利な証拠を確保しようとして、文在寅の国家安保室と軍が指示する権限もない漁業指導船にライフジャケット全数調査をさせた」と主張した。別の情報筋は「現在、軍もこの問題を調べている」と伝えた。

これに関連し、イ氏の兄イ・レジン氏は中央日報ユーチューブ「カン・チャンホのトゥーマッチトーカー」との電話で、「当日に弟が乗っていた漁業指導船に搭乗して捜索に参加したが、午後6時ごろ夕食のために甲板に出るとライフジャケットが並べられていて、船長に尋ねたところ『海軍作戦司令部からライフジャケット現況を全数調査するよう指示があり、数えている』と答えた」と話した。

イ氏は「船長に『作戦司令部の誰が電話をしたか』と尋ねると『ワンスター(准将)がした。午後5時50分まで3回電話をかけて調査を指示した』と答えた。電話がくる間隔を20-30分とみると、弟が逮捕された事実を把握した午後4時直後から3回も電話をし、ライフジャケット全数調査を3回も繰り返してさせたということ」と伝えた。

イ氏は「軍が救助活動でなくジャケット全数調査をさせたのは、ジャケットの数が1つ足りなければ弟が越北を目的にジャケットを着て水に飛び込んだことにしようという意図だったはず」と主張した。

白承周(ペク・スンジュ)元国防部次官も「国民が北の軍に逮捕された事実が把握されれば、軍は直ちに捜索作戦と共にすべてのホットラインを動員し、北側に救助と引き渡しを要求すべきだが、それをせずに救助といかなる関係もないジャケット全数調査を民間船舶に不法に指示したのは、本人による越北にするための意図としか考えられない」と述べた。続いて「軍はSI(特殊情報)を通じてイ氏逮捕の事実を把握した瞬間、イ氏のジャケットが中国産であることを把握した可能性が高いが、全数調査を3回も指示したのはジャケットの数を操作しようという意図だった疑惑がある」と指摘した。
(引用ここまで)


 いわゆる北朝鮮公務員射殺事件で韓国当局が「北朝鮮側に公務員が逮捕された」との情報を得た際、最初にムン・ジェイン政権がやったことが。
 「漁船のライフジャケットをカウントせよ」だったと。

 要するに「件の公務員は自主的に北朝鮮に向けて越北した」というストーリーを描こうとしたのですね。
 まず最初に。
 さらに3回もカウントしろって依頼があったそうですわ。
 ……すげえなあ。


 3回ってことは「ひとつ減らした数を報告しろよ」って話なんだろうなぁ、これ。
 記事によると1回報告があっても、さらに電話があって「カウントしろ」って依頼があったってことですから。
 しかも、3回繰り返したっていう。

 北朝鮮当局と接触をするでもなく、海洋警察に捜索を銘ずるでもなく。
 「ライフジャケットをカウントしろ」かぁ……。
 いや、ムン・ジェイン政権だったらそうするだろうって解釈一致してますけどね。それも完璧に。
 国家として自国民の保護を企図するのではなく、北朝鮮擁護に走ったのは本当にムン・ジェインムーブとして完璧です。
 まあ……逮捕されても当然だわな。

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北朝鮮による公務員射殺事件で当時の大統領府国家安保室長を逮捕……ムン・ジェインは不快感を表明するものの、現政権は完全に無視

北朝鮮軍による射殺事件 文前大統領が初の立場表明「深い憂慮」(聯合ニュース)
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は1日、自身の政権時代に黄海上で起きた北朝鮮軍による男性公務員射殺事件の捜査について「安全保障体制を無力化する分別のない行いに深い憂慮を表する」との立場を表明した。

 文前大統領はこの日、最大野党「共に民主党」の尹建永(ユン・ゴニョン)国会議員が代理で発表した書面で「(当局の捜査は)安保事案を政争の対象とし、長年国家安保に献身してきた公職者の自負心を踏みにじっている」として「どうか度を越えないことを願う」と述べた。

 事件当時の政府の判断を巡る検察の捜査に対し、文前大統領が立場を明らかにしたのは今回が初めて。 (中略)

当時の文政権は男性が自らの意思で北朝鮮に渡ろうとしたと発表した。だが、海洋警察は今年6月、男性が自らの意思で越境したと断定できる根拠が見つからなかったとして、当時の判断を覆した。

 文前大統領は、越境を巡る判断の根拠となった情報や状況は変わっていないのに政権が変わったことで正反対の結論になったとして、男性が北朝鮮に渡った他の理由が説得力を持って提示されなければならないと主張した。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権時代に大統領府国家安保室長というガチの高官の地位にあったソ・フンに対して逮捕状が出たことからムン・ジェインが立場を表明した、というニュース。
 一昨日、この立場表明文が発表されました。
 逮捕状が請求されたのが11月29日。
 ムン・ジェインによる立場表明が12月1日。

 で、肝心のソ・フンですが今朝逮捕状が発行されて逮捕されました。

北朝鮮軍による射殺事件 前政権大統領府高官を逮捕=韓国(聯合ニュース)

 この事件についてはすでに前国防部長官、元海洋警察庁長が逮捕されています。
 今回のソ・フンの逮捕もその一連の動きのひとつ。

 まあ、大元の事件自体が異常なもので。
 「自国民を保護する」という国家最大の責務を放棄したも同然。
 その理由としては翌日にムン・ジェインが国連演説(録画)をする予定だったからではないか、とされています。


 当時、ムン・ジェインは周辺国に対して「アメリカと北朝鮮は休戦宣言を受け入れるべきだ」という絵空事を垂れ流していたのですね。
 国連演説でも休戦宣言を云々〜という話を垂れ流していました。
 この休戦宣言を認めさせるために、北朝鮮による公務員射殺事件を握りつぶそうとしたのではないか、と。

 普通に考えればあり得ない話なんですが。
 先日紹介した「2018年のワールドカップで泣いているソン・フンミンを呼びつけてニヤニヤしながら『大韓民国ファイティン!』と叫ばせる」様子を見ると。
 なんというか、「ああ、こいつだったらそのくらいやらせるか」って感じになりますね。

 その「演説のために国民の保護をなかったことにする」という一点さえ突破できれば、あとの「ギャンブルの借金があった(嘘)から越北した」とか「ひとりだけライフジャケットを着ていた(嘘)」といった虚偽の報告、および「北朝鮮との通信内容を削除させた」等々の偽装工作はすべて納得できるものなのですが。
 普通の感覚ではあり得ない話なんですよ。
 国民の生命・財産を守る、というのは国の第一義ですからね。

 それをひょいひょいと乗り越えることがムン・ジェインのすごさであった、といえると思います。
 それに比べるとユン・ソンニョルはまだまだ常識人なんだよなぁ……。

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