北朝鮮の指令を受けて済州に地下組織を設立し、活動していたスパイ団が、韓国のスパイ防止当局の捜査を受けていることが8日までに確認された。今回の「済州スパイ団」容疑の捜査より前のスパイ団事件は2021年8月にまでさかのぼる。(中略)この事件の捜査は国家情報院が主導したが、検察の段階に移って以降は大検察庁(日本の最高検察庁に相当)が清州地検の検事派遣要請を拒否するなど、「捜査縮小」騒動が起こった。文在寅(ムン・ジェイン)政権は「国家情報院改革を行う」として国家情報院の対共捜査権をなくす法案を2020年12月に国会で通過させた。
自由民主研究院(柳東烈〈ユ・ドンヨル〉院長)が韓国国会・国家情報院の資料などをまとめた統計によると、文在寅政権時代(2017年-2022年)にはスパイ捜査がほとんど行われなかったことが明らかになった。2011年から2017年までのスパイ摘発件数は26件で年間4件以上だったが、2017年から2020年までの摘発は全体で3人だった。その3人も、朴槿恵(パク・クンヘ)政権時代に容疑が明らかになり、捜査中だったスパイ事件だという。(中略)文在寅政権時代の2017年から2020年は1件も送致がなかったとのことだ。
防ちょう(スパイ防止)機関の関係者は「スパイ容疑を証拠で摘発するには長年のノウハウが必要で、長年にわたり資金と人材を投入しなければならないケースも多い」「今年、国家情報院の対共捜査権が完全に警察に移されれば、(スパイ)捜査能力が下がるのではないかと心配だ」と語った。
(引用ここまで)
ムン・ジェイン政権下では北朝鮮によるスパイの摘発が1件もなかったとのニュース。
……うん、そりゃね。なかったろうね。
記事中にあるようにムン・ジェイン政権では国家情報院(旧KCIA)から「北朝鮮によるスパイを摘発する権限を警察に移譲」させました。
スパイ捜査のノウハウを持っている国情院を完全に換骨奪胎してしまおうとの意図の下に行われた改革だったのですね。
さらに国情院長に「北朝鮮にもっとも親しい人物」といっても過言ではないパク・チウォンを指名して国情院そのものを破壊しようと画策していました。
北朝鮮からのスパイはムン・ジェイン政権下の5年間、フリーパスを渡されたも同然だったのですね。
同様に軍部の諜報機関であった機務司令部、機務司(キムサ)も「パク・クネに対して戒厳令発令を進言していた」として組織改編されました。
現在では名称すら変更されて「国家安保支援司令部」にされています。
人員も半減したんじゃなかったかな。
そうして対北朝鮮、対共の爪も牙も失われた状況になったわけです。
北朝鮮の無人機侵入について「北朝鮮に対抗する訓練をムン・ジェイン政権の5年間、怠ってきたためだ」とユン・ソンニョル大統領が非難しましたが。
まあ、それが原因ではないとは言えないのが実際でしょうね。
ムン・ジェイン自身も反論してはいるようですが、現実が現実だもんなぁ……。
ちなみに2020年までなかったのですが、2021年に摘発がありまして。
それがF-35導入に反対運動を繰り広げろという北朝鮮からの命令に従って、デモを起こしていた連中の逮捕でした。
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