裁判官代表会議によると、一部の裁判官代表らは「李大統領に対する大法院の判決で司法の信頼が毀損(きそん)され、意見表明が必要」と主張したが「裁判の独立に対する政界の侵害の恐れに関する意見表明が必要」という代表らもいたという。また「進行中の判決や、手続きの進行の当否に関する見解表明と見なされかねないものは自制すべき」という主張もあった。裁判官代表らの間で意見が食い違い、一致した結論もなく会議はわずか2時間で終了した。
具体的には「裁判官に対する特別検察官、弾劾、聴聞手続きなどを進めることは司法権の独立を深刻に侵害するもので、再発防止を求める」という案件を巡って、裁判官代表16人が賛成し、67人が反対した。5月に大法院が李大統領の裁判で有罪趣旨の破棄差し戻し判決を下した後、共に民主党は大法院長の弾劾や特別検察官、聴聞会などを推進して司法府攻撃に乗り出したのだが、これに対して事実上沈黙したのだ。
法曹界のある人物は「裁判の独立を守ってきた裁判官代表会議が自らの役割を果たさなかった」「判事たちが政権の顔色をうかがい、自ら横たわったのではないか」と語った。
「大法院判決が裁判所の政治的中立性と裁判の手続き的正当性に対する疑念を呼び起こし、司法の信頼に否定的な影響を及ぼしたことについて厳重に認識する」などの内容の案件は、裁判官代表29人賛成、56人反対で否決された。一部の判事たちが「李大統領に対する大法院の裁判や判決は間違っている」として出した案件だが、多数の代表がこれに同意しなかったのだ。
このほか「政治の司法化」現象に対する懸念、裁判独立の保障強化など、関連の案件も全て否決された。
(引用ここまで)
韓国の裁判官らがイ・ジェミョン政権に対してなんらかの声を上げるのではないかと注目されていた裁判官代表会議が開催されたのですが。
すべての政治関連案件が否決されて終了。
イ・ジェミョンが公職選挙法違反に問われていた裁判で、大法院(最高裁に相当)は有罪前提の差し戻し判決を出しました。
これに対して現在の与党は「裁判官弾劾だ!」とか「大法官(最高裁裁判官)増員だ」とか「大法官は誰でもなれるようにしよう」とかやっていたのですね。
分かりやすい司法圧迫です。
さすがに最後のは取り下げられたのですが、大法官増員は現在も審議中です。
現在、大法官は14人。
それを30人にしようとしているのですが、増えた16人はすべて大統領が指名することになっていまして。
自分たちに不利な判決が出ないように、子飼いの裁判官を大法院に送り込もうとしているわけですね。
あ、それとイ・ジェミョン大統領に対しての裁判は続々と延期になっています。
李在明大統領の「京畿道公用カード流用事件」裁判、事実上無期限延期に(朝鮮日報)
ちょっと前までは当該の裁判官は「裁判を進める」としていたのですが……まあ、どっかから圧力が入ったのでしょうね。
残っているのは北朝鮮不法送金疑惑ですが、こちらも延期されるだろうとの見通し。
これでイ・ジェミョンが大統領になった目的の95%は果たせたも同然です。
残りの5年間、余生として暮らすんじゃないですかね。どっちにしろ、まともな政策とかビジョンとかゼロですから。
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中味は長編記事。最新の記事は「 イ・ジェミョン外交、ついに始動! 外交方針は「別にありません」? 」となっています。
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