尹大統領がこんな状態でも、韓国与党の支持率が野党第一党と同水準である理由(ハンギョレ)
イ・ジェミョン代表は2022年3月9日の大統領選挙で、尹錫悦大統領にわずか0.73ポイント差で敗れました。イ・ジェミョン代表の当選は当然のことのように思われます。果たしてそうでしょうか。
(中略)
1月24日に発表された韓国ギャラップによる調査での各政治指導者の支持率は、イ・ジェミョン31%、キム・ムンス11%、ハン・ドンフン5%、ホン・ジュンピョ4%、オ・セフン3%、チョ・グク2%、アン・チョルス、イ・ジュンソク、キム・ドンヨン、ユ・スンミン各1%でした(中央選挙世論調査審議委のウェブサイト参照)。
この先、次期大統領候補の支持率調査の結果、仮想対決調査の結果が発表されていけば、早期大統領選の雰囲気はさらに高まることでしょう。
ここまでみた限りでは、2017年と2025年の政治環境は似ています。イ・ジェミョン代表が当選すると考えるのが常識的で、合理的です。しかし、イ・ジェミョン代表の当選を断定するのは、どうも早計なように思われます。いくつかの変数があるからです。
(中略)
イ・ジェミョン代表の支持率が大幅に下落して脱落すると、民主党に政権奪還は難しいのでしょうか。そうではありません。民主党にはキム・ギョンス、キム・ドンヨン、キム・ドゥグァン、キム・ブギョム、イム・ジョンソク、チョン・セギュンら、潜在力のある大統領候補がいます。誰が民主党の大統領候補になったとしても、今回の早期大統領選は民主党が有利です。
(引用ここまで)
ハンギョレの先任記者が「現状では共に民主党が有利だが、イ・ジェミョンはいくつもの変数を持っているのでなんともいえない」とのコラムを掲載。
まあ、焦っているのでしょうね。
ユン大統領がよりにもよって戒厳令なんか発令してしまって、国会で撤回決議が成立。
その後になにもできずに内乱罪まで適用されようとしている状況下。
それなのに2017年のムン・ジェインに保守派まで乗っかったようなうねりがこない。
あの時はろうそくデモに中学生まで参加して「この国を変えたいんだ!」って叫んでましたっけ。
あとインドにいた韓国人バックパッカーたちも「これで韓国は最高の国になる」みたいな話をさかんにしていましたね。
韓国人若者の「ムン・ジェインが当選すれば韓国はすべてうまく行く!」という叫びに見るデジャ・ヴュ感(楽韓Web過去エントリ)
大学に行かなかった21歳男子、親が富裕層なので美大で油絵専攻している大学2年生、30歳の看護師(女性)がそれぞれ口を揃えて「ろうそく革命はすばらしい」とか言っていたそうですわ。
この時の彼らに「ねえ、あれから8年経ったけど、いまどんな気持ち?」って聞いてみたいですね。
この元記事を書かれているかたのスリランカ訪問記が面白かったのでおすすめしておきます。全13回(→
第1回こちら)。
閑話休題。
2017年と現在。
かなり構造的には似通った「弾劾政局」であるはずなのに、世論調査によっては与党・国民の力への党支持率のほうが高かったりするし。
イ・ジェミョン対ホン・ジュンピョなどの仮想大統領選挙ではイ・ジェミョンが負けたりしている。
なんというか、
イ・ジェミョンの人柄のおかげというべきか。
そりゃまあ、左派紙の極みであるハンギョレもこんなコラムを書きますわな。
なにもかもが2017年とは異なっている。
12月の中頃は「こりゃ次期政権いただきですわ!」くらいの勢いだったのに、現状では保革伯仲になってしまっているのですね。
で、「共に民主党にはまだ候補がいる。まだ有利だ」ってしているんですが、その筆頭として挙げられているのがキム・ギョンス。
キム・ギョンスって
あのドルイドキング事件で逮捕されて実刑判決受けてたあのキム・ギョンスか。
まあ、確かにムン・ジェインの後継者として挙げられていた時期もあるけどさ。
まだ去年8月に特赦されて被選挙権を取り戻したばかりなんだよね。
……韓国左派的にはそんなこと関係ないのか。
他に「キム・ドンヨン、キム・ドゥグァン、キム・ブギョム」等が挙げられています。キムばっか。
キム・ドンヨンはムン政権時代の企画財政部長官(大臣に相当)で現在の京畿道知事か。キム・ドゥグァンは元慶尚南道知事。キム・ブギョムはムン政権時代の国務総理(首相)。
どっちにしても小粒揃いですね。まあ、小粒揃いなのは国民の力側の候補も同様ではありますが。
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