日韓両国は1日の防衛相会談で、韓国海軍の海上自衛隊機へのレーダー照射事件に関する再発防止で合意し、防衛交流を再開しようとしている。だが、事実解明の棚上げには自民党をはじめとする保守陣営に強い不満が残った。火器管制レーダーを照射された日本側には事実を示すさまざまなデータがあり、全面否定する韓国の主張が荒唐無稽だからだ。ここにきて、照射の隠蔽(いんぺい)は「文在寅(ムン・ジェイン)大統領(当時)の指示」だったことなど、一連の経緯を韓国の一部軍人らが非公式に日本側に説明していたことが明らかになった。 (中略)
鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相(当時)が青瓦台(大統領府)に火器管制レーダー照射を報告に行ったところ、文氏から「照射はなかったことにする」と命令された。このため国防省はこの件で「何も言えなくなった」。鄭氏は韓国軍幹部OB数人に一連の事情を日本側の防衛省幹部らに伝えるよう指示した。
その事情とは、「青瓦台は、北朝鮮から漁船で逃げた人間の拘束を依頼された。捜索水域に近い場所で演習中だった駆逐艦が現場に急行した。(P1が駆逐艦を発見したとき)駆逐艦は海に飛び込んだ北朝鮮人の身柄を確保している最中だった」というものだった。
(引用ここまで)
ムン・ジェイン前大統領が脱北者に対して「憎しみ」といってもいいほどの感情を抱いていたであろうことがよく知られています。
ベトナムでの脱北者13人を完全に無視し、なぜかアメリカが保護に走るなどしていた事例がありました。
アメリカ政府、ベトナムで送還寸前だった脱北者13人を韓国政府を無視して保護……え、こんなことあり得るの?(楽韓Web過去エントリ)
それ以外にもいくつか事例がありまして。
まず、脱北者団体に一切接触しませんでした。韓国の大統領として初の所業。
さらに拉致被害者団体にも接触せず。
ベトナムでの脱北者を無視するのは上記の件だけでなく、他にも何度かありました。
あ、それとFOXニュースで「あなたは脱北者やジャーナリストを弾圧していますよね?」ってインタビューされたこともありましたね。
そのムン・ジェイン政権におけるクライマックスともいえるのが漁船で脱北してきたふたりの脱北者を板門店経由で送還したこと。
ユン政権になってから当時の映像が公開されたのですが、これがひどい。
超弩級の国際法違反。
板門店、軍事境界線が見えて絶望する脱北者の様子を撮影できている性根ってのはどうなっているんでしょうね、これ。
火器管制レーダー照射について、ムン・ジェイン前大統領が自ら握りつぶしにきた、とする原因が「北朝鮮から脱北してきた漁船を送還する作業を明らかにされたくなかった」とするこの報道は腑に落ちるものがあります。
ムン・ジェイン政権は上記のように脱北者を送り返してきましたからね。
韓国政府が北朝鮮の漁船でもなんでも把握すればそれはイコールで「脱北者の送還」につながるわけです。
……一応、あれが国際法違反であるっていう自覚はあったんだ。
そこから敷衍して広開土王艦が火器管制レーダーを照射してきたことも、この「脱北者を送還する作業をさせられている光景」を日本に把握されたくなかったからでは……とも考えられます。
韓国海軍にしてみれば救助ではなく、国際法違反につながる作業をやらされているわけで。
日本の哨戒機を追い払いたかったんだろうな、と。
いろいろと腑に落ちる話ですわ。
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