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カテゴリ:火器管制レーダー照射事件の記事一覧

韓国国防大臣「火器管制レーダー照射事件についてムン政権は4年に渡って日本に謝罪を要求してきたが受け容れられなかった」と発言

「韓日哨戒機葛藤、謝罪を受けたか」質問…韓国国防部長官「文政権、4年間努力したが受けられなかった」(中央日報)
韓国の李鐘燮(イ・ジョンソプ)国防部長官は文在寅(ムン・ジェイン)政府が韓日の「哨戒機葛藤」に対する日本側から謝罪を受けるために努力したが、受けられなかったと明らかにした。

李長官は12日、国会の対政府質問に出席し「日本側から哨戒機葛藤関連で謝罪を受けたのか」という共に民主党の田溶冀(チョン・ヨンギ)議員の質問に「受けていないと聞いている。前政権で4年以上(謝罪を受けようと)努力したが、受けることができなかった」と答えた。

当時、日本側は「韓国海軍艦が哨戒機に向かって攻撃直前の行為に見なせる射撃統制レーダーを稼動した」と主張したが、韓国軍は「事実無根」と対抗し、真実攻防が繰り広げられた。

李長官は4日、アジア安全保障会議(シャングリラ会合)への出席を機に開かれた浜田靖一防衛相と韓日国防相会談当時、両国間の哨戒機葛藤を収拾し、再発防止対策を講じることで合意した。

李長官は「韓国が哨戒機事件以降改正した日本哨戒機の対応指針を撤回する準備をしている」という日本メディアの報道に関連しては「事実ではない」と否認した。
(引用ここまで)


 韓国の国防部長官が韓国海軍による火器管制レーダー照射事件について「ムン・ジェイン政権時代に日本からの謝罪を求めたが受けられなかった」と国会で発言。
 これ、事件当時から日本側にも認識されていたことなのですけども。
 韓国大統領府的には「一方的に低空飛行してきた日本が悪い」としているのですね。

 あれだけ状況証拠が揃っていて、韓国側の自己弁護動画がゴミでしかないものしか作れなかったにも関わらず。
 ……改めて動画見たんだけどだっさいっていうか。



 北朝鮮の朝鮮中央TVの血脈って韓国にも確実にあるよねっていう。


 韓国側は「自分たちは悪くない、低空飛行してきた日本が悪いだけ」という認識なのです。
 それが今回の国防部長官による「ムン政権は日本からの謝罪を受けられなかった」との発言につながるわけです。

 もうひとつはムン政権時代に定められた「日本の哨戒機が近づいてきたら火器管制レーダーを照射せよ」とする指針について、削除されるのではないかともされていたのですが。
 削除は事実ではない、とも明言。
 ま、日韓関係はこんなもんじゃないかな、といった感じです。

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火器管制レーダー照射事件を「事実上の棚上げ」へ……自衛官からは「大ゲンカした後、どちらも謝らずに何事もなかったかのように振る舞えるだろうか」との声も

日韓、協力優先で事実棚上げ 「防衛外交」重視にじむ(産経新聞)
日本、韓国両国の防衛当局間で最大の懸案だった韓国海軍艦による海上自衛隊機へのレーダー照射問題は、照射の事実解明を棚上げしたまま、類似事案の再発防止を図ることとなった。日韓関係の停滞により米国主導のミサイル防衛網を妨げないようにするためだ。名を捨てて実を取る選択だが、日韓の首脳外交が先行する中、韓国の危険行為を見過ごすことになりかねない決断に、現場には腑に落ちない思いも残る。 (中略)

関係改善を急ぐ両国を象徴する場面が前日にあった。日韓と米国のオースティン国防長官の3カ国で行われた防衛相会談。開始前の写真撮影時に李氏から「握手してください」と浜田氏に求めた。2人の間にいたオースティン氏は2人の手を取り、掲げて結束をアピールした。米国の仲介による3カ国の関係を表しているかのようだった。 (中略)

防衛省幹部は「立場が違う以上、追及すれば話ができない。思うところは飲み込むしかない」と苦しい胸の内を明かす。

協力を再開すれば海自は韓国軍と向き合うことになる。「大ゲンカした後、どちらも謝らずに何事もなかったかのように振る舞えるだろうか」。ある海自幹部は不満を漏らす。
(引用ここまで)


 日韓が防衛協力を行うにあたって、韓国海軍が日本の海上自衛隊に対して行った 火器管制レーダー照射について、実質的に棚上げにするとの判断が行われました。
 まあ、アメリカからそうして圧されたら是非もない……というのが実際なのでしょう。
 日本の防衛はアメリカなしでは立ちゆきませんし、そのアメリカが今後数年間は日米韓の防衛連携を密にすると判断したのであればやむを得ないところ。

 ただ、記事にあるように現場ではしこりが残るでしょうね。
 「大ゲンカした後、どちらも謝らずに何事もなかったかのように振る舞えるだろうか」はきっちり本音でしょう。

 火器管制レーダーが照射されたことは間違いない。当時、防衛相から公開された映像を見ても「FC系出している」「FCコンタクト」っていう報告が的確に出されているのが理解できると思います。



 6分過ぎ。
 韓国側はこの映像を見て「対応が冷静すぎるので作り話だ」と反論したそうですわ。
 むしろ激昂せずに現状を認識しながら哨戒任務を行っていることが分かります。
 頼もしいですね。


 ちなみにこの「韓国の反論」は当時、統合幕僚長であった河野氏はその著作で書いていたものです。
 「韓国軍はこういう時に慌てふためくのかもしれないが、自衛隊の冷静な対応は訓練の賜物だ」とチクリと書いていたりもします。

 河野氏は全体的にはこのエピソードについて「韓国側がなにを言っているのか理解できなかった」との主旨の言葉を書いています。
 「私も生まれてこの方『無礼』と言われたのは姑からと韓国ぐらいのものである」とか面白おかしく書いていますが、そうでも書かないとやってられなかったのでしょう。

統合幕僚長 我がリーダーの心得
河野克俊
ワック
2020-09-30


 喫緊の対北朝鮮対応を考えればアメリカの焦りもわからないではないですが。
 「類似事案の再発防止策」で棚上げしてくれ、であればやむを得ないか。

 これもムン・ジェイン政権下における異常行動のひとつではあるのですよね。
 事実関係すら認めない、謝罪も再発防止の確約もせずに「悪いのは日本だ!」と言い出して、「今後、海自機が近づいてきたら積極的に火器管制レーダーを照射しろ」との指針まで作成していたのですから。
 まあ、現状のユン政権下ではこれが繰り返されるとは思いませんが。

 与野党の政権交代があったらどうなるか分かったものではないのですよね。
 現在の野党代表は「日本は敵性国家」発言で知られているイ・ジェミョンなのですから。

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朝日新聞記者「韓国が火器管制レーダー照射を認めなかったのは『嘘つき』という烙印を押されることを避けるためだった」……でも嘘つきじゃん

自衛隊機へのレーダー照射疑惑、韓国国防省が改めて否定 絶対に認められない軍の事情(朝日新聞GLOBE+)
日本側の通報から約3時間後、韓国国防省は「レーダー照射の事実はなかった」という見解を日本に伝えた。ただ、韓国国防省は同時に「この問題については、しばらく非公表とし、韓日双方の実務者協議で解決を図りたい」と伝えてきた。 (中略)

もちろん、こうした言い訳はかなり苦しい。当時の自衛隊幹部によれば、海自哨戒機にはレーダー照射の警報音が鳴り響いていた。計器はウソをつかない。 (中略)

韓国国防省報道官が翌15日の記者会見で、「日本はわが軍艦のレーダー情報全体について(開示を)求めた。受け入れが難しく、大変無礼な要求だ。事態を解決する意思がない強引な主張だ」と非難した。

これで、自衛隊もぶち切れた。当時の河野克俊自衛隊統合幕僚長は後に、「無礼だという発言が無礼だ」と周囲に激怒したという。

自衛隊は「これ以上、ケンカをしていてもらちが明かない」として、1月21日に防衛省がレーダー問題に関する最終見解を発表することで、日韓協議の打ち切りを発表した。 (中略)

別の韓国軍の元将校は、韓国国防省・軍の激しい反発について、「ウソつきという烙印を押されたら軍が崩壊する。それを避けるための便法だったのではないか」と語る。

こうして振り返ってみると、今回の韓国国防省の会見(11月17日)にも、「軍の崩壊を避ける」という思惑が見える。 (中略)

ここで昔の主張をひっくり返したら、もとの「ウソつき」に戻ってしまう。それは韓国の軍人として耐えられないことなのだろう。

複数の関係者によれば、当時の韓国海軍は火器管制レーダーの照射記録など、生データの収集をあえてやらなかったという。おそらく、すでにレーダー装備も取り換えている可能性が高い。この事件はこのまま闇に葬られるのだろう。
(引用ここまで)


 韓国側事情にかなり詳しい朝日新聞の牧野愛博氏による火器管制レーダー照射事件の顛末解説。
 曰く、「日本側に『あいつらは嘘つきだ』と指摘された嘘つきが、嘘を糊塗するために嘘をつき続けた」と。
 まあ、身も蓋もないというか。

 まともな軍事評論家であの行為を擁護できる人間はいませんわ。
 中には「ミサイルのハッチが開いていなかったから、嫌がらせていどだ」とかする逆神もいたのですが。
 広開土王に装備されているMk48はミサイル発射時に吹き飛ばして終わりの簡易蓋。
 そもそもハッチは開かないんだよね。あと、そもそも嫌がらせをするな。


 昨日も書いたように、韓国側がどこまでも嘘をつき通すというのであれば、日本側もどこまでも安保協力・交流を北朝鮮関連に限定するしかない。
 日本はインド太平洋戦略の旗振り役、提唱者として国際的な信認を受けつつあります。
 イギリス、オーストラリアと軍事面でRAA(円滑化協定)、ACSA(物品役務相互提供協定)を締結して準同盟といっていいほどの深化を見せています。
 定期的に外務、防衛相会談、いわゆる2+2をも行っていますね。
 すでにイギリスとは次期戦闘機の共同開発も行っています。

 韓国と行っているのはGSOMIAだけ。
 上記のような軍事的な協定はおろか、2+2すら行われていない。
 嘘つきとは関わってられない、ということですわ。

 アメリカの意向を完全に無視することはできないので対北朝鮮では多少の協力体制を見せることくらいはするでしょうが、実務的な交渉はゼロ。
 当面はそのままだな、ということで終了です。

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韓国政府、ふたたび「火器管制レーダー照射はなかった」と表明。実はそれでも日本にはなんの問題もなかったりします

韓国国防部 海自哨戒機への「レーダー照射はなかった」(聯合ニュース)
2018年に韓国海軍の艦艇が海上自衛隊の哨戒機に火器管制レーダーを照射したと日本側が主張している問題で、韓国国防部のムン・ホンシク副報道官は17日の定例会見で改めて「当時、わが軍のレーダー照射はなかった」との立場を示した。

ムン氏は「韓日の双方に意見の違いがある」として、「今後、韓日関係の推移を見極めながら国防当局間の協議を通じて議論が必要な事案」と述べた。
(引用ここまで)


 韓国国防部が改めて「火器管制レーダー照射はなかった」との立場を確認。
 「双方に意見の違いがある」とはしています。

 ただ、それはそれでなんの問題もないのです。
 いや、問題は残っているけど。
 海上自衛隊のトップである海上幕僚長が「この事件が問題となっていて協力・交流はできない」と発言している。
 さらに国防大臣まで同様の発言を行っている。

 すなわち対北朝鮮で必要がある部分だけは協力するが、それ以外の協力・交流はまっぴらごめんだとの意見が表明されいているのです。
 背中から撃たれかねないのだ、という話ですからね。


 すでに国際的には日本の言い分が正しいとされています。
 複数の専門家が「日本の哨戒活動は正当のもの」と検証しています

 あのスタンフォード大学のダニエル・スナイダー教授であってですら韓国への擁護ができず「アメリカ軍、政府高官は日本の説明をおおむね正しいものとして受け入れている」と語ってしまうほど。
 これ、けっこうな衝撃でしたからね。
 アクロバット擁護をも辞さないあのダニエル・スナイダーが韓国の擁護を諦めたなんてちょっとした事件ですわ。

 日本では東京新聞ですら「韓国の説明は揺れている」「納得できる証拠を示してほしい」って言わざるを得なかったほど。
 あの東京新聞であってですら、ですからね。

 そんな中、韓国側が「火器管制レーダー照射はなかった」と主張し、それで安保協力・交流ができないのであれば、それはそれでなにが問題なのかと。
 諸外国、アメリカも納得するでしょうよ。「火器管制レーダーをいつ照射されるかわからない相手と組めるのか」と問われるわけですから。

 今回の日米韓首脳会談、日韓首脳会談と同様、日本と韓国は「必要なところでは最低限の協力を行う」くらいのことしかしない状況です。
 そして、それが許される状況へと日本はようやく自らの立場を引き上げることに成功した、というわけです。
 だからこそこうして「韓国にボールはある」と半ば以上放置できているのです。

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韓国メディア「旭日旗に敬礼までしたのに、また日本が後頭部を殴ってきた!」……防衛相が「火器管制レーダー照射事件等の問題があり、協力・交流ができない」と発言

旭日旗に敬礼までしたのに……後頭部を殴る日本(MBC・朝鮮語)
韓国海軍が日本首相に向かって敬礼をしたが、指揮艦にかかっていた旭日旗が議論になりました。
韓国の国防長官はこうした議論にも国家的利益に向けて観艦式に出席したと釈明しました。
ところで観艦式が終わって数日も経たないうちに、日本が4年前の哨戒機議論に再び火をつけました。

浜田靖一防衛相/昨日
「レーダー照準事案などの様々な問題があって両国の防衛協力・交流に影響を与えています。韓国側の適切な対応を強く求めていくこととします」

ここに海軍参謀総長である海上幕僚長まで手伝って出ました。

酒井亮海上幕僚長/昨日] 「ボールは韓国側にあると思います。これから韓国側でこの問題について整理された解答があると思います」

韓国が解答を出さなければ海上自衛隊との軍事交流はないと脅しもかけました。

2018年初めきっかけ、議論の出発点は日本の低高度の脅威飛行でした。
日本の哨戒機が海面150メートル低空飛行をして、韓国の広開土大王艦500メートル距離まで接近した脅威偵察をしたのです。
しかし、日本は脅威飛行に対する釈明や謝罪がなくて韓国が射撃レーダーを照準したという主張だけを繰り返しています。

当時、射撃統制レーダー照準はなかったというのが今まで一貫された韓国国防部の立場です。
強制動員賠償判決に続き、哨戒機議論まで、韓国が先に解決策をもたらすとし、日本がしきりに韓国政府に宿題を出しています。
(引用ここまで)


 浜田靖一防衛大臣が日韓関係について「火器管制レーダー照射等の様々な問題があって両国の防衛協力・交流に影響を与えています。韓国側の適切な対応を強く求めていくこととします」と発言。

 15日の記者会見での発言です。



 5分50秒くらいから。

 やはり現場としても韓国軍への不信感は拭いがたいものがある、というのが実際なのでしょう。
 対北朝鮮での安保協力については「それはそれ」としてやらなくてはならない、という認識。
 まあ、アメリカからの要請もあるでしょうしね。

 ただ、対北朝鮮での情報協力はともかくそれ以上は火器管制レーダー照射事件についての「調査」を済ませてからだという認識。


 それは海上自衛隊側からも声が出ています。
 海上自衛隊の酒井良海上幕僚長は「現状では日韓防衛交流はできない」とばっさり。

海上幕僚長「ボールは韓国側に」 レーダー照射問題(産経新聞)
平成30年12月に起きた韓国海軍駆逐艦による海自哨戒機へのレーダー照射問題に関し「ボールは韓国側にあると認識している。今後、韓国側から整理された回答があると認識している」と述べた。

酒井氏は、レーダー照射問題と韓国による自衛艦旗(旭日旗)の不当な排斥を日韓の防衛当局間の問題として挙げた上で「2つの問題が明確にされない限りは防衛交流を推進する状況ではない」と強調した。
(引用ここまで)

 他の記事では「韓国海軍の李鍾皓海軍参謀総長(大将)が観艦式に伴うシンポジウムに参加したが会談はしなかった」との発言も報じられています。
 アメリカを交えた3カ国会談は行ったとのことなので、やはりここでも「アメリカを軸とした対北朝鮮協力体制」は見せることにした、と。

 この件についてはとにかく韓国メディアの調査能力のなさがクローズアップされましたね。
 国外の識者に両方からの資料を見せて、どちらの主張が正しいか聞くなんてことは一切やらない。
 ただただ、大統領府と韓国軍の「我々は何もしていない。悪いのは日本」という主張を鵜呑みにして報道するだけ。

 当初の情報の混乱がなぜあったのか。
 国際的に見て海上自衛隊のP-1による哨戒活動がどのようなものだったのか。
 一切の検証なし。
 そんなもんは報道ですらないんだよな。

 まあ、それをやったらやばいと本能的に理解していたのかもしれませんけどね。
 MBCの報道もYouTube版あったので一応ピックアップしておきましょうか。



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平気でうそをつく人たち:虚偽と邪悪の心理学
M・スコット・ペック
草思社
2016-03-03

韓国メディア「火器管制レーダー照射で正しかったのは韓国だ」「なのに日本はまだ謝罪もしていない」……うーん、この

軍、韓日関係「低姿勢」議論… 国民感情を見なければ(イーデイリー・朝鮮語)
2018年年末に始まった韓日間、いわゆる「哨戒機脅威飛行」あるいは「レーダー照射」葛藤はまだ終わっていない事件だ。戦後の事情と日本側が「決定的な証拠」と公開した動画、国際慣例などを総合してみると、我が艦艇が日本哨戒機を狙って射撃統制レーダーを稼動したという主張は信憑性が落ちる。むしろ日本側が韓国海軍艦艇に近接して脅威飛行をしたと見るのが妥当だ。

ところがユン・ソクヨル政府に入って両国はお互いの間違いを問うよりも葛藤を縫合する側に舵を切ったようだ。イ・ジョンソプ国防部長官は最近、国会で日本海上哨戒機に対する積極的な対応指針を破棄することも検討しなければならないと述べた。間違いを犯した日本が謝罪すらもなかったのにだ。「低姿勢」と映りかねない。 (中略)

日本はまだ韓日関係改善のためのジェスチャーを取っていない。大法院の判決に対する輸出規制もまだ解決されていない。それでも大統領室関係者は日本指導部の神社参拝を「慣習」といい、駐日大使は先に戦犯企業の資産強制売却に反対するような発言をした。現政府が日韓間協力する部分を考慮して「未来志向的視点」を強調することは理解する。しかし国民感情が考慮されなければならない。速度調節が必要だという話だ。我が軍の対日本軍事協力もそうしなければならない。
(引用ここまで)


 韓国海軍の広開土王艦による海上自衛隊のP-1に対する火器管制レーダー照射事件について、いまだに韓国メディアからは「脅威になる低空飛行をしたのは日本であって、韓国軍は火器管制レーダー照射などしていない」という立場である、という記事。
 徹底的に検証してみればいいのにね。

 韓国、日本ではなく、アメリカ等の複数の軍事評論家に「これらの資料からどのような事態であったかと思われるか」とか「日本のP-1による脅威はあったのか」って質問状を投げてみればいいんですよ。

 すでにコリン・コー氏をはじめとした識者の多くは「通常の哨戒飛行だった」と判断していますし。
 中国ですら「(日本の近接飛行は)非友好的であっても国際法には違反しない」と述べているほど。
 韓国側の立場を語ることが多い(多かった)スタンフォード大のダニエル・スナイダー教授すら「アメリカ政府、軍は日本の説明を正しいものとして受け入れている」と書かなければならなかったレベルで韓国の説明は拙いものでしたから。


 こうした話を見ると、よく分かるなあ……という記事がひとつありまして。
 以前ピックアップしたこともあるのですが。

「在日3世」の私が、「先進国の日本」から移住してわかった「韓国=後進国」という残酷な現実(現代ビジネス)

 この記事の筆者は「韓国人はNAVERでしか検索をしない。Googleなどはほとんど使われていない」ととあります。
 これ、実感としてよく分かります。韓国国内で完結してしまっていて、それ以上のことを調べない。

 そのもっともよく理解できる例として挙げられるのが二冊の嫌日流。
 徹頭徹尾、「ネットで見た」っていうていどの話を描き続けてましたからね。

 旧enjoykoreaでも「ファクトを調べてみろ」って言われたところで調べられない人がほとんど。
 そして貴重な「調べられる人」は「……日本人の言っていたことが本当だった」ってなってしまうのでした。
 彼らにはかわいそうなことをしてしまったなぁ……。

 そうした実感があるからこそ「高度な読解力を持つ韓国人は日本人の1/3」というPIAACによる統計が出たときに膝を叩いたのです。
 そういえばPIAACは第2回が行われたはずです。発表を待ちましょう。

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日韓の防衛次官が5年ぶりの会談、火器管制レーダー照射については「問題の議論を継続する」模様

韓日国防次官が6年ぶり会談 哨戒機問題の解決向け「実務的に議論へ」(聯合ニュース)
韓国国防部の申範澈(シン・ボムチョル)次官と日本防衛省の岡真臣・防衛審議官が7日、ソウルで開催中の多国間会議「ソウル安保対話(SDD)」を機に会談した。韓日国防次官の対面会談は2016年9月以来、6年ぶり。地域の安全保障問題をはじめ、韓国軍の日本哨戒機への対応や日本の国際観艦式招待などの懸案を話し合った。 (中略)

 2018年末に韓国海軍の艦艇が海上自衛隊の哨戒機に火器管制レーダーを照射したと日本側が主張している問題に関しては、「両国国防当局間の協力・発展のため、(この事案の)解決の必要性に共感し、問題を実務レベルで議論することを決めた」と説明した。 (中略)

 岡氏は会談を終えると申氏より先に会場を出た。特にコメントはなかった。
(引用ここまで)


 日韓の防衛次官会談が行われました。
 さらっと「韓国軍が火器管制レーダーを照射したと日本側が主張している問題」とかしていますが。
 まあ、韓国にもこれが最大の問題であるという認識はあるのでしょう。
 こうした日韓の安保体制の修復は韓国がアメリカからきつく言い渡されているのは間違いありません。

 米韓外相会談後の共同記者会見で、パク・ジン外交部長官が「GSOMIAを正常化します」と宣言させられた件を見ても確実にかつ、かなり強く言われています。
 日韓のGSOMIAの話題なんて本来であれば米韓外相会談の話題としてはかけ離れたものですからね。
 それでもあの席で「正常化します」と言わざるを得なかった状況を考えると、アメリカの圧力は相当なものであったことが理解できると思います。
 圧力の軽重はあっても日本にも同様に「韓国とどうにかできないか」との打診がきているでしょうね。


 とはいえ、日韓間には火器管制レーダーを照射されたという厳然たる事実がある。
 動画を見た軍事評論家、軍関係者で海上自衛隊のP-1がレーダー照射されたことを疑う人はひとりとしていないでしょう。韓国国内はともかく。
 それだけ日本側の言い分には説得力があり、韓国の反論動画はくだらないものでした。
 おまけにその後にムン・ジェイン政権は「日本の哨戒機が接近したら火器管制レーダーをばんばん照射しろ」との指針まで作っていたことが判明しています。

 日本としては許容しがたい所業です。
 いくら前政権の話といえども筋を通せ、という話になるのは当然のこと。
 それを韓国側に伝えるという意味ではよいのではないですかね。
 岡真臣防衛次官が会談後にノーコメントだったのも、日本側の対応の厳しさを象徴している感じです。
 この面においてもミリほどの疎通すらなかったムン政権よりは多少はマシかなー。

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韓国国防部次官「日本の哨戒機への火器管制レーダー照射はなかった、というのが我々の立場……だが解決のために議論はする」

レーダー照射「文政権、適切だったか疑問」 韓国国防次官一問一答(毎日新聞)
――レーダー照射問題をどう解決するのか。

 ◆公式的には、レーダー照射はなかったというのが我々の立場だが、両国関係の改善や国防協力の観点からより包括的に解決する意思がある。

 ――韓国内では文在寅(ムンジェイン)前政権は19年に韓国軍が艦艇に近づく日本の自衛隊機に対してレーダーを照射する指針を作ったとの指摘もある。

 ◆指針ではないが、文前政権が外国の国々の中で、日本に対してだけ追加した手続きを実施していた。それが適切だったかについては疑問を持っている。
(引用ここまで)


 韓国の国防部(防衛省に相当)次官が毎日新聞とのインタビューに応じて日本との安保協力等について語っています。
 引用部分のあとには「日韓で事実認識が異なるので、そうした部分も踏まえて議論しなければならない」と続きます。

 まだムン政権の公式見解である「火器管制レーダー照射はなかった」を建前にこそしていますが。
 火器管制レーダー照射はあった、という認識に傾きつつある感じですね。
 ただ、それを無条件で認めることはしたくないので、ここでも「包括的に云々」と述べているといったところでしょうか。
 「我々のメンツも立ててほしい」という感じかなー。知ったこっちゃないけど。


 あと先日スクープされた「対日本だけの火器管制レーダーを照射すべきとの指針」については「指針ではないが手続きとして存在している」とのこと。
 そして現政権はその存在が適切であったか疑問に思っている、と。
 まあ……ムン・ジェイン政権がどれだけ無茶苦茶だったのか、という話の一環であって「あいつらだったらやりかねない」くらいのものではありますけどね。

 それ以外だと──
・観艦式については「まだ政策決定はしていない」
・THAAD追加配備については「総合的に判断。いますぐやるというものではない」
・インド太平洋戦略には「基本としてコミットする」立場

 ──といった感じでした。

 米韓の安保状況についてはかなり本気で修復を考えている、というのはユン政権の方向性として間違いないところ。
 まあ、その方向性をアメリカが認めるのかどうかはまた別ですが。
 原則的には歓迎されるでしょうね。

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