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カテゴリ:チョ・グクの記事一覧

たまねぎ男ことチョ・グク、子供の入試不正有罪で本日収監。最後の望みは「弾劾成立後のイ・ジェミョン大統領による特赦」か。その一方でイ・ジェミョンにもまだ収監リスクは残されていて……いや、なんだこの国

チョ・グク収監「判決に同意できない」…祖国革新党、早くも「特赦論」を取り上げる(韓国経済新聞・朝鮮語)
子供の入試不正と青瓦台監察揉み消し疑惑で最高裁から懲役2年実刑を確定されたチョ・グク前祖国革新党代表が16日に収監され「裁判所の事実判断と法理適用は同意できないが、最高裁判決を謙虚に受け入れる」と明らかにした。 (中略)

先立って祖国革新党のシン・ジャンシク議員はこの日午前、BBSハム・インギョンの朝ジャーナル」ラジオで「内乱の始まりがチョ・グク家族に対する弱い者いじめからはじまったので、第4期民主政府が発足すればそれを正すという側面で赦免・復権がなければならないと信じる」としてこのように話した。

彼は「汝矣島で政治工学的に予測をする人々は『2026年地方選挙前までに(チョ前代表が)出てくるだろうか』という話をする」として「そのような言葉も汝矣島の現実であるために備えなければならない」と答えた。 (中略)

チョ前代表の満期出所予定日は2026年12月15日だ。 赦免などが行われる場合、出所時期は繰り上げられる可能性がある。 被選挙権を剥奪された趙元代表が2028年4月、第23代総選挙に出馬するためには、復権措置が取られてこそ可能だ。
(引用ここまで)


 弾劾関連のニュースをいくつかまとめて、流れを見てみようのコーナー。
 まず、チョ・グクが今日午前、ソウル拘置所に収監されました。
 いまだに「わたしは無罪」って言い続けているんですが、それで大法院(最高裁に相当)判決が覆るわけもなく。
 懲役2年なので満期出所となると2026年12月15日に出所になる予定。

 ところが週間前からすでに「特赦があるべきだ」って話が出ています。
 2026年6月に統一地方選があるのですね。そこでどこかしらの知事、市長職を狙うってことでしょう。
 ただし、当然ですが獄中から出馬するわけにもいきません。
 かつ、刑期終了の5年後まで被選挙権停止となるため、出馬は夢のまた夢。

 この統一地方選に出馬するためには、遅くとも26年4月頃には出所している必要があり、かつ被選挙権を回復していなければならないのですね。
 基本無理ゲーのように見えるのですが。
 韓国には「大統領特赦(特別赦免)」があって、恣意的に用いられるのです。

 先代のサムスン電子会長だったイ・ゴンヒに平昌冬季五輪誘致活動をさせようとして特赦
 いまのサムスン電子会長であるイ・ジェヨンにも「このままじゃ韓国経済がやばい!」って話になって特赦。
 通貨危機の際に4兆円(ウォンではない)を持ち逃げして世界中を逃亡した末に韓国に戻ってきた元大宇財閥会長にも特赦。追徴金も支払わず
 ムン・ジェイン政権時代にはパク・クネにも特赦がありました
 この際にバーターでウリ(我々の意。ここでは仲間の意味)であるハン・ミョンスク元首相を特赦(追徴金支払いは?)、元統合進歩党のイ・ソッキを仮釈放。いわば「バランスを取るためにパク・クネを特赦した」のですね。
 イ・ミョンバクも最終的には特赦されていましたね。


 このまま弾劾成立→罷免→大統領選挙と順調なスケジュールを辿るのであれば、来年の春〜初夏頃にはイ・ジェミョンが大統領として大地に立ちます。
 で、チョ・グクに特赦を施すのではないか、と。
 イ・ジェミョンはもともと共に民主党でも党内非主流派、チョ・グクは主流派(だった)ムン・ジェインの直系後継者。
 いうほど仲がいいわけではないですが。祖国革新党に貸しを作る意味でも特赦はあるかな、と感じます。

 現在、保守派にとって唯一の希望が残されています。
 それが「イ・ジェミョンも有罪判決が確定して収監されるかもしれない」との状況。

ユン弾劾審判が早いか、李氏の選挙法判決が先か、「時間の争い」(朝鮮日報・朝鮮語)

 公職選挙法違反は高裁、大法院ともに3ヶ月以内に判決を出すように規定されています。
 なのでワンチャン憲法裁判所が弾劾を決定するよりも早くにイ・ジェミョンの公職選挙法違反での有罪が確定する可能性があるのです。

 憲法裁は大統領弾劾について、180日以内に結論を出すようにと規定されています。
 イ・ジェミョンに公職選挙法違反での一審有罪判決が出たのが11月15日。そこから半年は5月15日。んー、難しいかな。

 大統領にさえなってしまえば訴追免除を受けることができます。
 「どっちが早いか、勝負だ!」って前にも書いたけども。いやなレースですね(笑)。

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速報:タマネギ男ことチョ・グク、子供の入試不正関与で懲役2年実刑確定。国会議員資格喪失、大統領選への出馬も不可能に

チョ·グク、入試不正・監察もみ消しで懲役2年確定。議員職喪失(聯合ニュース・朝鮮語)
「子供の入試不正」と「青瓦台監察もみ消し」等の疑惑で起訴されたチョ・グク(59)祖国革新党代表に最高裁で懲役2年が確定した。

最高裁3部(主審·厳相弼最高裁判事)は12日、私文書偽造および行使、業務妨害、請託禁止法違反などの疑いで起訴されたチョ代表に懲役2年と600万ウォンの追徴命令を宣告した原審判決を確定した。
(引用ここまで)


 タマネギ男ことちょチョ・グクが入試不正などの罪で懲役2年が確定しました。
 検察、被告側ともに大法院(最高裁に相当)へ上告していたのですが、双方の上告を棄却。高裁判決を支持しました。

 そもそも無理だったんですよね。
 同じ容疑 ── 子供の大学入試に際しての感謝状などを偽造他 ──で夫人のチョン・ギョンシム元教授は懲役4年の実刑判決を受けています
 その裁判の中でチョ・グクの関与も認定されていたのです。
 といったわけで「まあ……有罪だよね」ってのは法曹界の共通認識でした。

 それでも一縷の望みを託して裁判を続けていたわけですが。


 その望みもついに潰えた、ってことですね。
 1審では担当裁判官が病欠の上に辞任して、さらにろくに引き継ぎもせずに辞任するなんていう明かなサボタージュをしていて裁判を引き延ばしていたものです。
 夫人の大法院判決は3年前だったのに、チョ・グクについてはようやく……ですからね。

 これでチョ・グクは議員資格を喪失、明後日に予定されている弾劾決議案の採決に投票できません。
 また、自ら結党した祖国革新党の党代表も辞任しなければなりません。
 さらに被選挙権を喪失するので、大統領選にも出馬できません。
 ただの人として2年間、刑務所で過ごすわけです。

 唯一の希望はイ・ジェミョンが大統領になったら赦免してもらえる可能性が高く、次の国会議員選挙には出られるだろうってことですかね。

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チョ・グク「戒厳令事態を解決するには私のリーダーシップが必要。12日の判決言い渡しを延期してほしい」→最高裁「……」

カテゴリ:チョ・グク コメント:(57)
チョ・グク「入試不正·監察もみ消し」上告審12日宣告…日程の変動はまだ(聯合ニュース・朝鮮語)
「子供の入試不正」と「青瓦台監察もみ消し」等の疑惑で下級審で実刑宣告を受けたチョ・グク(59)祖国革新党代表の政治的運命を分ける最高裁判決が12日出てくる。

8日法曹界によれば最高裁3部(主審オム・サンピル最高裁判事)は12日午前11時45分、チョ代表と配偶者チョン・ギョンシム(62)前東洋大教授の上告審判決を宣告する。

2019年12月に起訴された後、5年ぶりであり2審宣告後10ヶ月ぶりだ。 (中略)

最高裁で2審判決がそのまま確定すれば、チョ代表は拘束され、議員職を失うことになる。 次の大統領選出馬も不可能だ。

チョ代表は「12・3非常戒厳事態」を収拾するとして最高裁に4日宣告期日延期を要請した。しかし、最高裁は同日まで何の決定も下していない。 最高裁で一度決めた期日を延期することは珍しい。
(引用ここまで)


 チョ・グク関連のニュースをいくつか。
 まず、戒厳令事態が起きてすぐに「この事態を解決するためには私のリーダーシップが必要だ!」とか言い出して、大法院(最高裁に相当)に12日に予定されている判決言い渡しを延期してくれと申請しています。

 ただし、大法院からは対応ゼロ。
 前例もないとのことで、12日に判決は変わらなそうです。
 現在のところ、高裁判決がそのまま引き継がれるだろうとの予想がほとんど。
 地裁、高裁共に懲役2年の実刑でした。

 懲役以上の判決が出た場合、議員職喪失、被選挙権喪失となります。
 あと政党代表の立場も失うんだったかな。


 さて、その一方でチョ・グクが感謝状を偽造してまで医学部に入れた娘であるチョ・ミンですが。
 歌手デビューしていたり。
 なんだかんだでインフルエンサーとして活動しています。

 医師免許剥奪、医学大学院の入学取り消し、高麗大学の入学取り消しで高卒扱い。
 それでもまあ「悲劇のヒロイン」みたいな扱いになって、左派のアイコンとしてやっていくのだろうなと楽韓Webでは予想したことがあります。

 それが化粧品会社を立ち上げてCEOになったそうですよ。

チョ·グクの娘、チョ·ミンのびっくり近況…ユーチューバーに続き「化粧品CEO」になった(中央日報・朝鮮語)

 ちなみに偽造書類を提出したことで大学の業務妨害をしたとして裁判はまだ継続中。
 「入学取り消しはおかしい」として争う姿勢を見せていたのですが、「裁判所から反省なしと見なされたら実刑もあるぞ?」って話になったら、あっさりと入学取り消しを受け入れました(笑)。

 うちって日本で一番、チョ・グクの動向を細かく追っているサイトではないですかね。
 12日の大法院判決も速報予定です。

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6日後には収監予定だったタマネギ男ことチョ・グク、戒厳令事態で躍動する。「わたしのリーダーシップが必要だ!」として判決言い渡しの延期を申請

チョ・グク代表「ユンの有罪判決は時間の問題……最低10年の懲役」(イーデイリー・朝鮮語)
チョ代表は6日、自身の社会関係網サービス(SNS)を通じて「尹錫悦や私を含む国会議員の逮捕指示を否認できずにいる」とし「これは12.2親衛クーデター首謀者として処罰以外に別途処罰されなければならないということ」と話した。

彼は「尹錫悦弾劾は時間の問題」とし「尹錫悦拘束、起訴、有罪判決も時間の問題」と予想した。 続いて「全斗煥(無期)、盧泰愚(17年)より刑量が低いこともありうるが、少なくとも10年の懲役が下されるだろう」と展望した。
(引用ここまで)


 イ・ジェミョンほどではないのですが、チョ・グクも今回の戒厳令事態で躍動しています。
 まず、今月12日に大法院(最高裁に相当)で言い渡し予定だった判決期日を延期してくれと言い出しまして。

「私のリーダーシップが必要」 祖国革新・曺国代表、非常戒厳を理由に今月12日の最高裁判決期日延期を申請(朝鮮日報)

 ……まあ、12日に判決が言い渡されたら懲役2年、なんならその場で収監されるまでありますからね。
 事実認定自体は高裁までで終わっていて、その高裁での判決も懲役2年。執行猶予なしで実刑。
 即座に議員失職、被選挙権喪失、政党代表も辞めなければなりません。

 そこにこの戒厳令騒ぎですから。
 大逆転の目が出てきたって感じなんでしょうね。
 ……法理とは。


 んで、冒頭記事では「ユン大統領は内乱罪で10年は食らうだろ」って言っているんですが。
 ……おまえも6日後には2年食らうんだよ(笑)。

 この記事のコメントも似たようなもので「ユンは10年であなたは何年?」とか「司法試験もパスできなかったのになにを法曹関係者のような顔でコメントしてんだ」みたいなものにあふれています。


 日本の一部の人は「韓国人は身を挺して民主主義を守った」なんてナラティブにすがりついていますが。
 韓国人はむしろ恥ずかしがっているっていうね。
 そりゃ、21世紀にもなって「我々は先進国だ」って言い出してきたところに「はい、戒厳令〜」(青い猫型ロボット風に)ですからね。

 まあ、韓国ウォッチャーから言わせたら「民主主義を守った? まず最初から破綻させんなよww」ってとこです。

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たまねぎ男ことチョ・グク、運命の最高裁判決が来月に……有罪確定なら議員失職、被選挙権制限で次の大統領選にも出馬できず

カテゴリ:チョ・グク コメント:(28)
タグ: チョ・グク
チョ・グク、来月12日運命の日…「入試不正・監察もみ消し」大法院判決(聯合ニュース・朝鮮語)
子供の入試不正と青瓦台監察もみ消しなどの疑いで1・2審で実刑宣告を受けたチョ・グク革新党代表(58)に対する最高裁判断が来月12日に出てくる。 大法院の判断がチョ代表の今後の政治的運命を分けることになる。

22日法曹界によると、大法院3部(主審オム·サンピル最高裁判事)はチョ代表と配偶者チョン·ギョンシム(61)前東洋大教授の上告審宣告期日を12月12日午前11時45分に決めた。

2019年12月に起訴された後、5年ぶりであり2審宣告後10ヶ月ぶりだ。

チョ代表は子供の入試不正疑惑(業務妨害、虚偽・偽造公文書作成・行事、私文書偽造・行事など)と娘チョ・ミン氏奨学金不正授受疑惑(収賄)で裁判に付された。

大統領府民情首席就任時、公職者倫理法上の白紙信託義務を破って財産を虚偽申告した疑いとプライベートバンカー(PB)に自宅パソコンのハードディスクなどを隠すよう指示した疑い(証拠隠匿教師)などもある。

民情首席在職当時、柳在洙(ユ・ジェス)前釜山市経済副市長に関する特別監察班の監察をもみ消した容疑(職権乱用権利行使妨害)も受けている。

昨年2月、1審はこのうち子供の入試不正疑惑の大部分と特別監査班の権利行使を妨害した疑惑を有罪と認め、懲役2年の実刑を宣告した。

ノ・ファンジュン元釜山医療院長から受け取った娘の奨学金600万ウォンは賄賂ではないが請託禁止法に違反したと判断した。 収賄、証拠偽造教師、証拠隠匿教師、公職者倫理法違反、私文書偽造および行事などは無罪が宣告された。

2月、2審裁判所は疑惑全てに対して1審と同じ判断をし懲役2年の実刑を維持した。 1・2審裁判所ともにチョ代表に対して法廷拘束はしなかった。 (中略)

1・2審で疑惑の主要事実関係が全て認められたことにより、チョ代表は法律審である最高裁で法的な判断が変わらずそのまま確定すれば収監生活をすることになる危機に追い込まれた。

また、大法院で1・2審のように懲役刑の実刑がそのまま確定すれば、チョ代表は公職選挙法により議員職を失うことになる。

被選挙権は刑執行終了後5年まで加えて7年間制限され、チョ代表は次の大統領選挙に出ることができない。

1年以上の懲役刑が確定すれば、公職選挙法上の選挙権も制限されるため、政党法によって党員資格も失われ、党代表職からも退かなければならないものとみられる。

反面、大法院が事件を破棄差し戻しする場合、再び2審裁判所で破棄差し戻し審を進行しなければならず、再上告審も進行されるものと見られ、来年以後に刑が確定できるものと見られる。

これは、チョ代表側の上告が受け入れられ、有罪部分が無罪に変わる場合だけでなく、検察側の上告が受け入れられ、無罪部分が有罪趣旨で破棄される場合も同様だ。
(引用ここまで)


 来月、たまねぎ男ことチョ・グクに対する大法院(最高裁に相当)判決が出ます。
 地裁公判では担当判事が辞職する等々で裁判所側と一緒になって延々と遅延戦術を使っていました。
 2019年12月に起訴されてから一審判決が出るまで3年3ヶ月が経過するっていうね。

 ちなみに半分ほどは同じ罪状(子供の大学受験に際しての書類偽造)で起訴された夫人のチョン・ギョンシム元教授は約1年で地裁判決、その8ヶ月後に高裁判決、さらにその5ヶ月後には大法院判決で懲役4年の実刑が確定しています。
 こちらは判決確定までわずか2年ちょいだったのですが。

 さすがにムン・ジェインの後継者とされていただけあって、ムン・ジェイン政権時代はまったくといっていいほどに公判が進まなかったのです。
 一審で「懲役2年の実刑」との判決が出たのは2023年3月。ムン・ジェインの任期が終わってからようやく公判が進んだのでした。


 で、ようやく大法院判決が出るのですが、ここまで5年かかっています。
 日本の三審制度と同じく、事実認定は高裁まで。判例や憲法に違反するなどの法的な瑕疵がなければ原則として上告棄却。
 有罪にしろ無罪にしろ、「法的な瑕疵があった」と認定された場合は高裁への差し戻し審でさらに時間がかかります。

 さすがに今回はストレートに上告棄却で懲役2年かなぁ……と感じています。


 ちなみにですが、イ・ジェミョンは2018年の京畿道知事選での公職選挙法違反に問われていたのですね。
 二審で虚偽事実公表で有罪 ── 選挙中に「兄を強制入院させたことはない」との嘘をついた ── が認められ、大法院判決もそれを支持して当選無効になると思われていたのですが。
 大法院判決は無罪前提での高裁への差し戻し。2020年のムン・ジェイン政権全盛期の頃でしたね。

 さらにいうとこの差し戻し判決を主導した大法官(最高裁判事に相当)は退任後にとある不動産企業の顧問になって年間1億5000万ウォンの顧問料を受け取っています。
 この不動産企業、火天大有が主導したのがテジャンドン不動産開発で、イ・ジェミョンの7大疑惑のひとつに数えられています。ずっぶずぶ。

 こうした助け船がないのであれば、チョ・グクへの実刑判決は変わることはないと思われます。
 懲役2年が確定すれば、国会議員職を喪失+被選挙権制限で次の大統領選、国会議員選挙には出馬できません。
 またひとり野党側の有力候補がいなくなり、イ・ジェミョンへの期待が高まる状況になる……ってわけですよ。

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タマネギ男ことチョ・グク「私は娘の奨学金で有罪になったのに、大統領夫人は高級バッグを受け取っても嫌疑なしなのか!」と自分からブーメランを刺しまくる発言……受益者は誰なのか、って問題ですね

チョ・グク怒る「私の娘の奨学金で有罪なのに…」キム・ゴンヒ氏のブランドバッグ授受を終結(韓国経済新聞・朝鮮語)
祖国革新党代表は国民権益委員会がキム・ゴンヒ女史のブランドカバン授受関連不正申告事件を「違反事項なし」で終結処理すると「国民権益委が『女史権益委』になった」と11日批判した。 チョ代表はまた、自身の子供入試不正疑惑有罪判決と権益委のキム女史事件終結を比較しながら「克明に比較される」とも主張した。

チョ代表はこの日フェイスブックに「国民権益委員会がキム・ゴンヒ氏のディオールバック受領に対して『キム・ヨンラン法』に公職者の配偶者に対する制裁規定がないという理由で終結した」として「本当に簡単だ。 国民権益委が女史権益委になった」と書いた。

チョ代表は続けて「克明な比較事例がある。 私の娘(チョ・ミン氏)は在学中の大学院から奨学金を受けた。 裁判過程で言論の非難とは異なり成績と関係のない奨学金であり、学内手続き違反もなく、公開授与された」として「キム・ヨンラン法に公職者の子供に対する制裁規定がないにも関わらず、検察と下級審裁判所は公職者である父親がその金額だけ財産上の恩恵を受けたので直接受け取ったのと同じという理由で起訴し有罪判決を下した」と話した。

権益委はキム・ヨンラン法に公職者の配偶者に対する制裁規定がないという理由で事件を終結したが、検察と裁判所は公職者の子供である娘チョ・ミン氏が奨学金を受け取ったことを問題視したという趣旨だ。 チョ代表は「下級審は『解釈』を通じて処罰を拡張した。 この解釈によると、キム・ヨンラン法の適用対象である公職者、言論人など子供のうち独立生計状態ではない子供が奨学金を受ければ、全員処罰対象になる」と話した。

それと共に「検察の起訴と下級審判決後、このような点を指摘する言論はなかった。 全く納得できず上告した」として「何度も公言したように私は最高裁の最終判決を受け入れるだろう。 しかし、このような解釈に対しては決して同意できないため上告し、黙々と待っている」と付け加えた。
(引用ここまで)


 「キム・ヨンラン法」(正式名:不正請託禁止法)とは、公務員を中心に学校関係者、メディア関係者に対する賄賂、接待を禁じる法律。
 2015年に成立しました。

 それまで賄賂天国であった韓国に楔を打ちこんだ法律として知られています。
 施行当初から「こんな法律、韓国には無意味なのでは……」とされていたのですが、思いのほか効いていて表に出てくる賄賂はかなり少なくなりました。
 なんらかの形で地下に潜っている部分もあるとは思いますけどね。

 さて、そのキム・ヨンラン法は大統領夫人に適用されるべきか、との論争があります。
 アメリカ訪問時にキム・ゴンヒ大統領夫人は知人の牧師からクリスチャン・ディオールの高級バッグを受け取ったとされています。
 去年11月に報道されてからこっち、賄賂性のあるものか否かを延々とやり続けていました。
 今回、「キム・ヨンラン法は大統領夫人へのプレゼントを禁じていない」との判断で、事件としては終結しました。

尹大統領夫人の高級バッグ疑惑「違反事項なし」=韓国汚職防止当局(聯合ニュース)

 まあ、法理としては当然かな、という気がします。


 ところがチョ・グクがその判断に対して物言いをつけています。
 曰く「自分は(公務員等ではない)娘の奨学金についてキム・ヨンラン法を適用されて有罪になったのに、大統領夫人のキム・ゴンヒはスルーなのか」と。
 ……微妙なところだなぁ。

 娘が不正に奨学金を受けることで、受益するのは「娘の学費を出す人物」なわけで。
 チョ・グクが受益しているのは間違いない。
 でもまあ、国民や支持者にはそうした言葉が刺さるのかもしれませんね。
 基本的に言っていることがブーメランなんですよね。

 さて、チョ・グクが党代表をしている祖国革新党のひとりが、大統領室民情首席(かなりの高官。省庁の次官扱い)の娘が有名な法律事務所でインターンをしていることについて「パパチャンス(親のコネ)ではないのか」と文句をつけているのですが。
 これも見事なまでにチョ・グクにブーメランになっている、との指摘がされています。

祖国革新党の「パパ・チャンス」批判にかみつく韓国作家「くそまみれの犬がぬかまみれの犬をののしるのか」(朝鮮日報)

 当該の人物は実際にインターンをやっているからまだマシで、チョ・グク夫妻は揃って「インターンをやっていた」とする証明書偽造をしたのですからさらに悪質度は高い。
 祖国革新党が賄賂やコネでの入学、インターン等について追及しようとしても「いや、おまえのところの党代表の経歴知ってるか?」って常に言われてしまうブーメラン状態。
 まるで過去の発言と、現在の行動が伴っていない某都知事候補のようですね?

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チョ・グク、SNSに「これほど庶民的なのだ」とする写真を上げてしまう、朝のゴミ捨て、特急に並ぶ、配膳も自分で取る……普通のことでは?

「曺国代表は自分でごみを捨てるし割り込みもしません」 秘書室長が公開した秘蔵写真に反応さまざま(朝鮮日報)
韓国野党「祖国革新党」の曺国(チョ・グク)代表側のチョ・ヨンウ党代表秘書室長は18日、フェイスブックに、いわゆる「Bカット(ポスター等に採用されなかったお蔵入り写真、お宝写真などのこと)」として曺代表が自らごみを捨てる写真などの未公開ショットをアップした。
(引用ここまで)


 先日の総選挙で12議席と新参政党としては「大躍進」といっていい祖国革新党。
 タマネギ男ことチョ・グクが党代表として矢面に立ったことから、「共に民主党にも国民の力にも投票したくない」とする票を集めて一気に第三勢力となりました。

 一見、300議席中12議席でしかないのですが。
 比例代表区は46議席だけなので、26%を占めているわけです。
 共に民主党の比例代表区用衛星政党である民主連合が14議席だったので、同レベルの獲得議席があるのですね。

 実際には「選挙区に出るほどの組織力はない」から比例代表区のみではあるのですが。
 場合によっては次回は選挙区に出るかもしれませんね。

 さて、その祖国革新党の党代表秘書室長がFacebookにとある書きこみをしまして。


 チョ・グクはとても庶民的な人で、ゴミを自分で捨てるし、食事のお盆は自分で持つ。
 KTXに乗るときにも列に並ぶし、子供にサインをする時は目線を合わせるのだっていう。



 うん、まあ……なんだろうね。
 普通のことだと思うけども。
 韓国での受け止めかたは違うんだろうなぁ。12もの議席を獲得した党代表であっても、このように普通の行動をするのだ、すごいっていう。

 権力者なのに財閥3世、4世のような傍若無人な姿を見せていないってだけでも貴重なのかもしれません。

 まあ、普通の人は息子、娘の大学入試不正をやったりはしない、ましてや懲役2年の実刑を受けたりはしないよねって話なのだけども。
 ……いや、韓国基準ではそうした不正は「普通の人」がやることなのかもしれないですね。

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タマネギ男ことチョ・グクによる新党、公約第1号は「私の捜査を主導した元検事長への法的調査を法律で発議する!」……あーね

曺国代表率いる祖国革新党、公約第1号は政治報復「韓東勲特別検察官法」 韓国総選挙(朝鮮日報)
韓国の4・10総選挙に比例代表で出馬する曺国(チョ・グク)祖国革新党代表が12日、「22代国会最初の行動として韓東勲(ハン・ドンフン)特検(特別検察官)法を発議したい」と表明した。曺代表が提示した特検法の名称は「政治検察の告発教唆疑惑・尹錫悦(ユン・ソンニョル)検察総長懲戒関連疑惑・娘の論文代筆疑惑事件究明のための特別検事の任命等に関する法律」で、韓国語タイトルだけで51字に達する。「弾除け」のための政党づくりと選挙出馬に続いて、個人的な復讐(ふくしゅう)のための「1号立法」まで予告しだしたのだ。曺代表は、子どもの入試不正や大統領府特監班監察もみ消し疑惑などにより控訴審で懲役2年の刑を言い渡された状態だ。

 曺代表はこの日、韓国国会で開いた記者会見で「検察独裁政権の早期終息と司法正義実現のためのもの」だとしつつこのように語った。曺代表は、特検法が「さまざまな犯罪疑惑にもきちんとした捜査すら受けなかった検察独裁の皇太子、国民の力韓東勲非常対策委員長が平凡な人と同じく公正に捜査を受けるようにすべきという韓国国民の命令を尊ぶ行動」だと主張した。

 祖国革新党が出す特検法は、尹錫悦大統領と韓委員長がターゲットだ。(1)韓国検察が2020年4月の総選挙を前に、当時の柳時敏(ユ・シミン)盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団理事長や崔康旭(チェ・ガンウク)元議員など野党側の人物を幅広く告発するようそそのかしたという、いわゆる「告発教唆疑惑」(2)尹錫悦大統領が検察総長(検事総長に相当)在職当時に受けた停職2カ月の懲戒に対する取り消し訴訟の控訴審で、法務部(省に相当)が敗訴して上告を放棄したのは職権乱用および職務放棄だという疑惑(3)韓委員長の娘の論文代筆疑惑-などを扱うと紹介した。曺代表は「尹錫悦検察総長、韓東勲大検反腐敗強力部長」時代に捜査を受けた。保守系与党「国民の力」は「公職を私益のために利用したいという破廉恥な発想」「厚顔無恥」と批判した。

 祖国革新党は党代表(曺国)、迎え入れ人材第1号(申荘植〈シン・ジャンシク〉スポークスマン)、迎え入れ現役議員第1号(黄雲夏〈ファン・ウンハ〉議員)が全て被告人もしくは前科持ちという特異な政党だ。
(引用ここまで)


 チョ・グクが立ち上げた新党、祖国革新党の公約第1号が判明しました。

 「元検事長で、前法務部長官(法務大臣に相当)、現在は国民の党の代表であるハン・ドンフンに対する特別検察官法を発議する」
 でしょうねえ、としかならない。
 特別検察官は国会が指名する弁護士が検察官となって特定の事件について調査し、起訴すべきか否かを決定する制度。
 「弁護士によって調査される」のがキモで、元検事長であるハン・ドンフンを「元同僚である検事」が調査するのではなく、子飼いの弁護士を指名できるって部分が大きいのでしょう。

 さて、韓国の政権交代はどこよりも易姓革命としての性質を強く持ち、政権交代がなったと同時に前政権の功績はすべて潰されると何度か楽韓Webでも語っています。
 これは韓国ウォッチャーとしては基礎知識に相当する部分といえるでしょう。

 2017年にムン・ジェインが大統領になったこと自体がパク・クネ政権を否定するためでしたし。
 ムン・ジェインはパク・クネ政権ももちろん、イ・ミョンバク政権が舵取りをしてきた資源外交や科学ベルト事業(基礎科学研究院)なども否定し続けてきました。

ムン・ジェイン政権、資源外交を主導したイ・ミョンバクを憎みすぎて安くなった資源の投資すらしなくなる(楽韓Web過去エントリ)
韓国で順調に成果を出していた基礎科学研究院が政権が変わっただけで日陰者扱いに……その背景とは?(楽韓Web過去エントリ)

 ムン・ジェインの師匠筋にあたるノ・ムヒョンが亡くなったのはイ・ミョンバクのせいだと強く感じていたこともあるでしょうね。
 パク・クネ、イ・ミョンバクともに有罪判決を受けて収監されました。


 さて、チョ・グクはムン・ジェイン政権において大統領府民情主席秘書官、法務部長官を歴任しました。
 民情主席秘書官を辞する際には「これ以上、この職にいると(ノ・ムヒョン政権での)ムン・ジェインが勤めていた日数を超えてしまう」としていました。
 ムン・ジェインの後継者である自分は、これ以上この職に留まることはできないとする阿りを披露していたものです。

 で、そこから法務部長官となったと同時にいわゆる「チョ・グク事態」が起きます。
 息子・娘の入学に際して不法行為があったのではないか、とされるものですね。
 本来であればムン・ジェインの後継者として輝かしい未来が約束されていたはずのチョ・グクはここから泥沼の検察との闘争に明け暮れることになるのです。
 結果、妻であるチョン・ギョンシム元教授は実刑判決を受け、本人は高裁でも実刑判決を受けています。娘は大学、大学院の入学が取り消されることになりました。

 その大学への不正入試について捜査を主導したのが当時検事長であったハン・ドンフン。
 完全に逆恨みですが、チョ・グクにしてみれば「復讐するは我にあり」って気分なのでしょう。
 高裁での実刑判決後に「法以外での名誉回復手段を模索する」としていましたが、それがこれってわけです。
 「まさに韓国!」ってクソデカフォントで書きたいくらいですわ。

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