祖国革新党代表は国民権益委員会がキム・ゴンヒ女史のブランドカバン授受関連不正申告事件を「違反事項なし」で終結処理すると「国民権益委が『女史権益委』になった」と11日批判した。 チョ代表はまた、自身の子供入試不正疑惑有罪判決と権益委のキム女史事件終結を比較しながら「克明に比較される」とも主張した。
チョ代表はこの日フェイスブックに「国民権益委員会がキム・ゴンヒ氏のディオールバック受領に対して『キム・ヨンラン法』に公職者の配偶者に対する制裁規定がないという理由で終結した」として「本当に簡単だ。 国民権益委が女史権益委になった」と書いた。
チョ代表は続けて「克明な比較事例がある。 私の娘(チョ・ミン氏)は在学中の大学院から奨学金を受けた。 裁判過程で言論の非難とは異なり成績と関係のない奨学金であり、学内手続き違反もなく、公開授与された」として「キム・ヨンラン法に公職者の子供に対する制裁規定がないにも関わらず、検察と下級審裁判所は公職者である父親がその金額だけ財産上の恩恵を受けたので直接受け取ったのと同じという理由で起訴し有罪判決を下した」と話した。
権益委はキム・ヨンラン法に公職者の配偶者に対する制裁規定がないという理由で事件を終結したが、検察と裁判所は公職者の子供である娘チョ・ミン氏が奨学金を受け取ったことを問題視したという趣旨だ。 チョ代表は「下級審は『解釈』を通じて処罰を拡張した。 この解釈によると、キム・ヨンラン法の適用対象である公職者、言論人など子供のうち独立生計状態ではない子供が奨学金を受ければ、全員処罰対象になる」と話した。
それと共に「検察の起訴と下級審判決後、このような点を指摘する言論はなかった。 全く納得できず上告した」として「何度も公言したように私は最高裁の最終判決を受け入れるだろう。 しかし、このような解釈に対しては決して同意できないため上告し、黙々と待っている」と付け加えた。
(引用ここまで)
「キム・ヨンラン法」(正式名:不正請託禁止法)とは、公務員を中心に学校関係者、メディア関係者に対する賄賂、接待を禁じる法律。
2015年に成立しました。
それまで賄賂天国であった韓国に楔を打ちこんだ法律として知られています。
施行当初から「こんな法律、韓国には無意味なのでは……」とされていたのですが、思いのほか効いていて表に出てくる賄賂はかなり少なくなりました。
なんらかの形で地下に潜っている部分もあるとは思いますけどね。
さて、そのキム・ヨンラン法は大統領夫人に適用されるべきか、との論争があります。
アメリカ訪問時にキム・ゴンヒ大統領夫人は知人の牧師からクリスチャン・ディオールの高級バッグを受け取ったとされています。
去年11月に報道されてからこっち、賄賂性のあるものか否かを延々とやり続けていました。
今回、「キム・ヨンラン法は大統領夫人へのプレゼントを禁じていない」との判断で、事件としては終結しました。
尹大統領夫人の高級バッグ疑惑「違反事項なし」=韓国汚職防止当局(聯合ニュース)
まあ、法理としては当然かな、という気がします。
ところがチョ・グクがその判断に対して物言いをつけています。
曰く「自分は(公務員等ではない)娘の奨学金についてキム・ヨンラン法を適用されて有罪になったのに、大統領夫人のキム・ゴンヒはスルーなのか」と。
……微妙なところだなぁ。
娘が不正に奨学金を受けることで、受益するのは「娘の学費を出す人物」なわけで。
チョ・グクが受益しているのは間違いない。
でもまあ、国民や支持者にはそうした言葉が刺さるのかもしれませんね。
基本的に言っていることがブーメランなんですよね。
さて、チョ・グクが党代表をしている祖国革新党のひとりが、大統領室民情首席(かなりの高官。省庁の次官扱い)の娘が有名な法律事務所でインターンをしていることについて「パパチャンス(親のコネ)ではないのか」と文句をつけているのですが。
これも見事なまでにチョ・グクにブーメランになっている、との指摘がされています。
祖国革新党の「パパ・チャンス」批判にかみつく韓国作家「くそまみれの犬がぬかまみれの犬をののしるのか」(朝鮮日報)
当該の人物は実際にインターンをやっているからまだマシで、チョ・グク夫妻は揃って「インターンをやっていた」とする証明書偽造をしたのですからさらに悪質度は高い。
祖国革新党が賄賂やコネでの入学、インターン等について追及しようとしても「いや、おまえのところの党代表の経歴知ってるか?」って常に言われてしまうブーメラン状態。
まるで過去の発言と、現在の行動が伴っていない某都知事候補のようですね?
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