子供の入試不正と青瓦台監察揉み消し疑惑で最高裁から懲役2年実刑を確定されたチョ・グク前祖国革新党代表が16日に収監され「裁判所の事実判断と法理適用は同意できないが、最高裁判決を謙虚に受け入れる」と明らかにした。 (中略)
先立って祖国革新党のシン・ジャンシク議員はこの日午前、BBSハム・インギョンの朝ジャーナル」ラジオで「内乱の始まりがチョ・グク家族に対する弱い者いじめからはじまったので、第4期民主政府が発足すればそれを正すという側面で赦免・復権がなければならないと信じる」としてこのように話した。
彼は「汝矣島で政治工学的に予測をする人々は『2026年地方選挙前までに(チョ前代表が)出てくるだろうか』という話をする」として「そのような言葉も汝矣島の現実であるために備えなければならない」と答えた。 (中略)
チョ前代表の満期出所予定日は2026年12月15日だ。 赦免などが行われる場合、出所時期は繰り上げられる可能性がある。 被選挙権を剥奪された趙元代表が2028年4月、第23代総選挙に出馬するためには、復権措置が取られてこそ可能だ。
(引用ここまで)
弾劾関連のニュースをいくつかまとめて、流れを見てみようのコーナー。
まず、チョ・グクが今日午前、ソウル拘置所に収監されました。
いまだに「わたしは無罪」って言い続けているんですが、それで大法院(最高裁に相当)判決が覆るわけもなく。
懲役2年なので満期出所となると2026年12月15日に出所になる予定。
ところが週間前からすでに「特赦があるべきだ」って話が出ています。
2026年6月に統一地方選があるのですね。そこでどこかしらの知事、市長職を狙うってことでしょう。
ただし、当然ですが獄中から出馬するわけにもいきません。
かつ、刑期終了の5年後まで被選挙権停止となるため、出馬は夢のまた夢。
この統一地方選に出馬するためには、遅くとも26年4月頃には出所している必要があり、かつ被選挙権を回復していなければならないのですね。
基本無理ゲーのように見えるのですが。
韓国には「大統領特赦(特別赦免)」があって、恣意的に用いられるのです。
先代のサムスン電子会長だったイ・ゴンヒに平昌冬季五輪誘致活動をさせようとして特赦。
いまのサムスン電子会長であるイ・ジェヨンにも「このままじゃ韓国経済がやばい!」って話になって特赦。
通貨危機の際に4兆円(ウォンではない)を持ち逃げして世界中を逃亡した末に韓国に戻ってきた元大宇財閥会長にも特赦。追徴金も支払わず。
ムン・ジェイン政権時代にはパク・クネにも特赦がありました。
この際にバーターでウリ(我々の意。ここでは仲間の意味)であるハン・ミョンスク元首相を特赦(追徴金支払いは?)、元統合進歩党のイ・ソッキを仮釈放。いわば「バランスを取るためにパク・クネを特赦した」のですね。
イ・ミョンバクも最終的には特赦されていましたね。
このまま弾劾成立→罷免→大統領選挙と順調なスケジュールを辿るのであれば、来年の春〜初夏頃にはイ・ジェミョンが大統領として大地に立ちます。
で、チョ・グクに特赦を施すのではないか、と。
イ・ジェミョンはもともと共に民主党でも党内非主流派、チョ・グクは主流派(だった)ムン・ジェインの直系後継者。
いうほど仲がいいわけではないですが。祖国革新党に貸しを作る意味でも特赦はあるかな、と感じます。
現在、保守派にとって唯一の希望が残されています。
それが「イ・ジェミョンも有罪判決が確定して収監されるかもしれない」との状況。
ユン弾劾審判が早いか、李氏の選挙法判決が先か、「時間の争い」(朝鮮日報・朝鮮語)
公職選挙法違反は高裁、大法院ともに3ヶ月以内に判決を出すように規定されています。
なのでワンチャン憲法裁判所が弾劾を決定するよりも早くにイ・ジェミョンの公職選挙法違反での有罪が確定する可能性があるのです。
憲法裁は大統領弾劾について、180日以内に結論を出すようにと規定されています。
イ・ジェミョンに公職選挙法違反での一審有罪判決が出たのが11月15日。そこから半年は5月15日。んー、難しいかな。
大統領にさえなってしまえば訴追免除を受けることができます。
「どっちが早いか、勝負だ!」って前にも書いたけども。いやなレースですね(笑)。
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