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カテゴリ:ユン・ソンニョルの記事一覧

韓国野党、「大統領が拒否権を発動したら弾劾するぞ」と圧力を加える……その背景には「自分たちに残されている時間は少ない」との自覚が

「拒否権行使も弾劾事由」…暴走する野党(週刊朝鮮・朝鮮語)
祖国革新党だけでなく共に民主党でも尹錫悦大統領に対する「弾劾」に言及し、野党の弾劾圧迫が本格化する様相だ。 民主党の金容敏(キム·ヨンミン)院内首席副代表は、「蔡上等兵殉職事件の捜査外圧疑惑に、尹錫悦大統領の不法介入が確認されれば、国民が弾劾案を講じるだろう」と明らかにした。

5月13日、金院内首席副代表はCBSラジオに出演し「国民が大統領が関与した事件の捜査をなぜできなくするのか、到底我慢できないと判断すれば弾劾・政権早期終了に対する具体的な色々な方案に対して声を高める」と話した。 続いて「大統領がこの事件に、犯罪にかかわったとすれば弾劾事由になりうるということは憲法上一般的な主張であり当然の論理」とし「それに加えて拒否権を行使すること自体が違憲的な発想であり違憲になりうる」と強調した。 (中略)

尹錫悦大統領が蔡海秉(チェ・ヘビョン)特別検事(特検)法に対する拒否権行使を示唆した後、野党では「弾劾」という単語がより直接的に出ている。 祖国革新党のチョ·グク代表はユン大統領の記者会見のすぐ翌日である5月10日「蔡海兵特検を通じて海兵隊員死亡事件に尹錫悦大統領の関与が確認されれば大統領弾劾理由」と話した。

民主党のパク·チャンデ院内代表も5月12日、ニューシスとのインタビューで「朴槿恵前大統領が弾劾された時より今がさらに深刻だ」として「朴槿恵前大統領が弾劾された時の支持率より今のユン大統領の支持率がむしろ低い」と言及した経緯がある。
(引用ここまで)


 去年、水害救助にあたった海兵隊員が亡くなる事故がありました。
 でもって、なぜかその事故について大統領室が圧力を加えた……とするニュースがあるのですね。
 正直なところ、なんでこの事故が問題になっているのかさっぱり分からないのですが。
 ちなみに遺族は「もう息子を政治的に利用するのはやめてくれ」と懇願しているのですがガン無視されています。
 ともあれ、野党はこの事故に対して特別検察官制度を適用するための法律を提出しています。

 で、大統領による拒否権発動について「大統領が裁かれるべき事案について拒否権を発動すれば弾劾ものだ」としているとのニュースなのですが。
 ユン大統領を一刻も早く弾劾に追いこもうとするのが、今国会の野党の戦略といえます。

 この特別検察官任命法について、イ・ジェミョンは「大統領は犯人ではないのだから、拒否権を発動しないはずだ」とかコメントしています。
 さまざまな犯行で起訴されて裁判中のおまえがなに言ってんだって苦笑されてたりもしますが。


 野党側はなんとしてでも弾劾に持ちこむ必要があるのです。
 その背景には時間が経てば経つほど自分たちが司法リスクで追いこまれていく、との想定があります。

韓国野党党首として総選挙で大勝利を飾ったイ・ジェミョン、3件の裁判をすべて無罪判決で切り抜け、次期大統領になることは可能か?(楽韓Web過去エントリ)

 ユン大統領を弾劾して、自らが大統領になってしまえば後はどうとでもなるとの目論見です。
 ……いや、実際にどうとでもなります。
 韓国の大統領はそれほどまでに異常なほどの権限を持っているのですよ。

 そのためには弾劾に必要となる賛成議員数を現在の200議席ではなく、180議席にしようとまで言っているほどです。

国会議長候補ら、親ミョン会に並ぶ……「ユン弾劾」の可能性も言及(聯合ニュース・朝鮮語)
チョ・ジョンシク議員は「大統領の拒否権行使を阻止し、必要ならば弾劾訴追に必要な議席も200席から180席に下げる改憲も試みる」と声を高めた。
(引用ここまで)

 改憲発議して弾劾を通そうとしているわけですね。
 もはやなりふり構っちゃいられない状況。

 弾劾の最終決定は憲法裁判所がするのですが、さすがに「大統領拒否権を使ったから弾劾」は無理筋でしょうね。
 まあ、これでユン大統領が弾劾されるってパターンも政治混迷が深まって面白いとは感じます。どっちもがんばれーってとこかな。

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韓国メディア「韓国は5年単任の大統領制度から4年再選可能に改憲すべきだ。ひいては現在の大統領は1年任期を短くして身を切る改憲を発議すべきなのだ」

[寄稿]「任期1年短縮」改憲…尹大統領が拍手されながら去るためには(ハンギョレ)
尹大統領はどのような道を選ぶべきだろうか。 (中略)

 40年以上憲法の理論と実務に携わったものとして、大統領に提案したい。改憲を通じて合憲的に任期1年を短縮し、保障された任期内に無理なく国政を遂行できるよう、50年近く続いた現行の1987年改正憲法はもはや全般的に見直すべき時期になった。(中略)(再選なしの1期5年から)任期を4年に変更し再選を認める大統領制度へと、ワンポイント改憲を進める方法もある。 (中略)

 韓国の憲法は大統領にも改憲案発議権を与えている。大統領の提案で年内に改憲し、憲法附則に2026年5月までと現行大統領の任期を明示し(1年短縮)、同年上半期の地方自治体首長選挙日に大統領選挙を同時実施する。これは現在、地方選挙、国会議員選挙、大統領選挙の三つに分かれている選挙周期を二つに減らすものだ。

 任期4年が保障される限り、国会議員も改憲案に反対しないだろう。大統領は残りの任期の間、バランスの取れた人物で内閣を構成し、国政を導いていけば、短縮された1年の任期を相殺することもできる。拍手されながら去る初の大統領になるかもしれない。
(引用ここまで)


 韓国の大統領制度は5年単任制であるが故に、皇帝的ともいえる権力の集中が起こっているのは間違いないところ。
 何度か任期4年で2回までの再任ありというアメリカ型大統領制に移行すべきだとの話は出ているのです。
 古くはノ・ムヒョンが改憲を発議していますし、ムン・ジェインも発議をしています。

盧大統領「大統領4年再任制」のための改憲を提案(駐日韓国大使館)
文大統領が改憲案発議(日経新聞)

 どちらも国会の承認が得られずにポシャっています。
 パク・クネ元大統領も改憲の発議までは行きませんでしたが、その方向性を述べたことがあります。

朴大統領 任期内の改憲表明=大統領の再任禁止・任期5年制(聯合ニュース)

 まあ、そんなこんなで何度か提唱されてはいるのですが、これまで実現していません。
 単任5年で権力が集中することで「おいしい」思いをできる人々も少なからずいますしね。


 んで、このコラムでは「4年制再選可能にすると同時に、憲法付則でユン・ソンニョル大統領の任期を1年縮めよう」と提唱しています。
 実は韓国の大統領制度は改憲内容に任期延長や重任変更があったとしても、その効力は改憲時の大統領には及ばないとする憲法内容があります。

 大韓民国憲法128条2項
 「大統領の任期延長又は重任変更のため憲法改正はその憲法改正提案当時の大統領については効力がない」

 なので、ムン・ジェイン前大統領の再任をいくら日本から望んだところでムン・ジェイン本人には効力が及ばないのでした。
 軍事政権時代に好き勝手に任期をいじったことの反動ですね。

 ただ、このコラムでいうところの「任期の短縮」であればできないことはないのか。
 ユン大統領にとって、短縮なんてやる意味がないのでやらないでしょうけども。

 そもそもがユン大統領が4年制再選ありだけの憲法改正発議をしても、国会が承認しない可能性がありますね。
 なぜって「ユン大統領になにも実績を積ませたくない」からです。
 たとえ自分たちが望むような政策であったとしても、反対しかねないのです。
 野党側には「与党と協力して国策を進めよう」なんて意識、まったくのゼロですからね?

 まあ、そうさせないためにも「ユン大統領は任期を1年短くすべきだ」って話なのでしょうけどね。

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韓国政府「我々はオランダと半導体同盟を締結した!」→韓国メディア「この成果にさぞかし日本は嫉妬しているだろう」……なんでこっち見るんでしょうね

「日本、お腹が痛そう」……サムスンと「スーパー甲」半導体同盟に韓国が喜ぶ(毎日経済・朝鮮語)
半導体製造強国である韓国と半導体装備強国であるオランダが次世代半導体人材養成段階から緊密に協力することにし、国内半導体業界が喜んでいる。

最先端装備を扱う人材不足などで工場建設遅延事例を経験している台湾企業や半導体強国への再跳躍を狙う日本としては、今回の韓国とオランダ間の半導体同盟が羨ましいという評価が出ている。

13日、政府および関連業界によると、オランダ企業ASMLは三星電子と1兆ウォンを一緒に投資し、国内に先端半導体微細工程技術を開発する研究施設を建設することにした。

次世代極紫外線(EUV)基盤の超微細工程を開発する「次世代半導体製造技術R&Dセンター」としてASMLとサムスン電子はそのための了解覚書(MOU)を締結した。

ASMLは超微細工程半導体製造に必須なEUV露光装備を全世界に独占供給し「スーパー乙」企業として通じる。 ASMLが半導体製造企業と共同で海外に半導体製造工程開発のためのR&Dセンターを設立するのは初めてだ。 (中略)

現在、国内半導体業界は人手不足に苦しんでいる。 最近、医学部の定員拡大で、ただでさえ不足している最上位人材が医学部に集中しかねないという懸念まで出ている。

韓国半導体産業協会によると、2031年の国内半導体人材規模は30万4000人に増加するが、2021年基準の半導体人材規模は17万7000人に過ぎない実情だ。 半導体産業の成長速度に人材需給が追いつけずに生じる人材難だ。

韓国だけでなく米国、台湾など主要国家企業の間で半導体人材確保が難しく投資を延期したり、生産施設稼動に支障をきたす事例がたびたび発生している。

だが、政府次元で今回オランダと半導体同盟を結んだうえにユン·ソクヨル大統領が直接「両国間の半導体協力のために全面的な支援をする」と明らかにしただけに優秀な技術人材を確保できるという期待が高まっている。

特にASMLが半導体製造企業と海外に半導体製造工程開発のためのR&Dセンターを韓国に初めて設立することにしたことで、半導体グローバルサプライチェーンで韓国の立地を強化したという分析も出ている。

アン専務は「台湾TSMCもすでにASMLと人材交流をしているが、R&Dセンターを全世界で初めて韓国に建設することにしたことは意味が大きい」として「ASMLと競争立場である日本企業はある意味自国の顧客を(オランダに)奪われたわけ」と分析した。

また別の業界関係者は「我が国は米国と日本などに半導体部品、素材側面で依存度が大きいが、今回のオランダとの同盟を通じてサプライチェーン多角化をしたという点で意義を見出すことができる」と分析した。
(引用ここまで)


 えーっと。
 韓国で「ユン・ソンニョル大統領がオランダを訪問してASMLを説得したのだ」との話が出てまして。
 なんでも「韓蘭半導体同盟」なのだそうですよ。

尹大統領がASML本社を訪問 オランダと「半導体同盟」構築(聯合ニュース)
韓国とオランダ「半導体同盟」を公式に明文化…ホットラインも作る(中央日報)

 ASMLが韓国にR&D拠点を作るってことで。
 なにやら韓国メディアが「半導体製造で反転攻勢を狙っている日本が腹を痛くするだろう」とか言っているんですが。
 ASMLは北海道にも技術支援拠点を設立することを表明しています。

半導体装置ASML、北海道に新拠点 ラピダス工場に協力(日経新聞)

 10ナノ以下の極微細EUV、極紫外線を用いた露光装置はASMLにしか作れないので、こうして三顧の礼で迎えなければならないのですよ。


 TSMCはEUV露光装置をすでに100台以上購入しているそうですが、サムスン電子は40台ほど。
 サムスン電子のメイン商材であるDRAM製造にはそこまでの微細化が必要ないのですね。
 TSMCの1/5規模で続けているファウンドリ事業でしかEUV露光装置を使用しないから、そこまでの数が必要ないっていうのも実際かな。

 ただ、サムスン電子とASMLが契約していただけだった模様で。
 なんなら「ユン大統領が大量の側近を連れて工場を見学したい」って言い出したことで、オランダ政府は在蘭韓国大使を呼び出して「いい加減にしろ」と叱りつけられたそうです。

「半導体同盟」誇示の過程で韓国大使が呼び出され…尹政権は疑惑の解明を(ハンギョレ)

 ムン・ジェイン大統領(当時)がサムスン電子のインド工場竣工式に出しゃばってテープカットの主役をやっていましたが。

サムスン電子のインド工場竣工式なのに、テープカットのセンターにはなぜかムン・ジェイン→さらに大統領府から「我々は副会長を招いていない」と宣言される……そこまで財閥が嫌いか(楽韓Web過去エントリ)

 韓国の大統領は5年で一定以上の実績を積まないとダメなので、こうしたことをやりがち。あと外遊の成果を盛りまくる。
 パク・クネがイランで「42兆ウォンクラスの経済協力を結んできた」ってやったのですが、それほほとんどが嘘だったなんてこともありましたっけ。


 そうした文脈で見ると、今回のユン大統領のオランダ訪問もそれほどの成果ではなかった(サムスン電子とASMLの商談でしかなかった)というオチになるのでしょうね。

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韓国、釜山への万博招致が成功すると考えていた……「決選投票に持ちこめば勝てる!」との分析も初回投票で惨敗、ユン大統領が謝罪する事態へ

「なぜ士気を落とすような報告をするのか」…万博招致に「オールイン」の雰囲気、韓国政府も企業も客観的な報告できず大きく予測外す(朝鮮日報)
 万博開催地が投票で決まるようになった1990年以来、3カ所以上の都市が名乗りを上げる中で1回目の投票で開催地が決まるのは今回が初めてだった。サウジアラビアは投票に参加する165カ国のうち119カ国(72.1%)の支持を得て一発で招致が決まった。「120カ国以上の支持を得た」とするサウジアラビアの事前のコメントと海外メディアの予想にほぼ一致する結果だった。これに対して韓国は29票(17.6%)にとどまった。これは韓国政府と財界の予測を大きく下回っていた。

 29日までの本紙の取材を総合すると、投票日直前まで韓国政府には「1回目の投票で70票ほどが得られる」と報告されていた。韓国が1回目で落選するとは誰も予想していなかったのだ。ある韓国政府高官は「サウジアラビアが有利とは分かっていたが、これほど大差がつくとは思っていなかった」と語る。

 政府と財界は「2回目の投票で1-2票差で勝敗が決する」と予想し、サウジアラビアへの投票をすでに決めていた国を対象に「2回目の投票では韓国支持」の約束を得ることに集中していたという。つまり全体の流れを読み誤ったため、間違った戦略を取っていたのだ。

 韓国政府が最初から「釜山招致の可能性は高い」と考えていたわけではない。昨年7月に招致委員会を官民合同へと改編し、政府が招致に乗り出した時点から韓国政府は「サウジアラビアが招致に成功する可能性の方が高い」と考えていた。今年1月の時点でも韓国政府は「招致の可能性が低いことは分かっているが、それでも諦めるような態度は取れない。最後まで最善を尽くす姿を示さねばならない」とコメントしていた。

 ところがその後、尹大統領や韓悳洙(ハン・ドクス)首相をはじめとする政府高官がBIE加盟182カ国の首脳のほとんどと会うほど招致に力を入れた時から、希望的な観測が冷静な現実認識に取って代わった。開催地決定の数カ月前にはある関係者が「超接戦」「逆転」などと語り始めた。また招致交渉の現場からは「韓国が確保した票はまだまだ足りない」という現実的な報告も上がっていたが、政府高官らの間では「なぜ士気を落とすような報告をするのか」などと叱責(しっせき)するかのような反応が相次いだという。 (中略)

 一部企業や招致委員らの間で実績競争が起こり、自分たちが担当する国の動向を甘く報告したため、韓国支持の票がやや水増しして見積もられたとも考えられる。
(引用ここまで)


 2030年の万国博覧会招致で韓国は釜山を、サウジアラビアはリヤドを、イタリアはローマを推してそれぞれ招致合戦を行ってきました。
 韓国国内では当初はそこまでの熱量ではなかったのですが、去年の年末くらいから「かなりのところまできている」「開催もあるのでは」といった雰囲気に変わっていました。
 まあ、個人的には「2025年が大阪で2030年が釜山なんて東アジア連続開催あるかな?」って感じだったのですが。
 楽韓Webでほぼ(一切?)伝えてこなかったのも、ニュースバリューに乏しいのと「さすがにサウジじゃない?」って気分があったからでした。

 ただ、前述のように韓国では「これならいける」ってなっていたのですね。
 で、ユン・ソンニョル大統領が「万博外交」をはじめたこともあって、官民を巻きこんだ大きな流れになっていきました。
 10月にはBTSのライブを釜山で開催して、「世界的な都市・釜山」をアピールしていたほどです。

韓国・釜山で今晩BTS公演 2030年万博誘致を祈願(聯合ニュース)

 会場以外で大規模なライブビューも行われたとのこと。


 ただ、結果は以下のようなもので、韓国の惨敗。

・リヤド  119票
・釜山   29票
・ローマ  17票

 リヤドの圧勝でした。韓国は票読みで「どちらも初回投票では過半数にいかずにリヤドとの決選投票になる。そこにすべてを賭ける!」としていたのですが。
 そもそも決選投票すらおぼつかない票数で初回投票で終わりました。

 なんでも最終アピールはPSYの江南スタイルを使ったものだったそうですよ。

11年前の江南スタイルで釜山をアピール…万博PT「恥ずかしい」(ハンギョレ)

 さすがに草生えるわw
 結果、大統領談話として対国民の謝罪を発表せざるを得なくなったと。

万博誘致失敗で尹大統領が謝罪…「私の不足」3回言及(中央日報)

 ユン政権の目論見としては低迷する支持率を「釜山での万博開催決定!」っていうアピールでテコ入れしたかった部分があるのでしょうけどね。
 むしろ政権の瑕疵としてあげつらわれることになってしまったと。
 もちろん、野党はうっきうきでユン政権を責めたてています。

韓国野党、「万博誘致失敗は内実のない外遊自慢が招いた惨憺たる結果」(ハンギョレ)

 その失敗の原因がどこにあるのか、との解説が冒頭の朝鮮日報の記事。
 「官民が一体となって進めた事業だったために、マイナスのことが言いづらい環境になった」「全員が『行けます』と報告を盛ってしまった」とのことで。
 やっていることが李氏朝鮮時代の朝鮮通信使と変わらないんだよなぁ。

 韓国の大統領には現場からの実際の声が届いていないのではないか、という疑惑が多々ありまして。
 たとえば韓国海軍の火器管制レーダー照射について、ムン政権において「本当に照射はなかった」とする正式な報告が上がっていた可能性が高いです。
 「やってしまった」という報告を上げられなかったのでしょうね。
 対日強硬姿勢を取っているムン政権の意向を汲んで、事実を報告できなかったと思われます。

 それと同様で「釜山で万博だ!」と盛り上がっているユン政権に「いや、無理じゃね?」っていう冷静な分析を届けることができなかったのでしょう。
 韓国の宿痾ともいえますね。

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韓国野党議員「ユン・ソンニョル大統領の弾劾案を発議すべきだ」と主張、野党議席は過半数超えで発議は可能、ただし超えなければならないハードルはかなり高い

韓国野党議員「尹大統領弾劾案を発議すべき」「150人で発議可能」(中央日報)
韓国最大野党・共に民主党の強硬派が公開的な場で尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領弾劾案を発議すべきだと主張した。

金容民(キム・ヨンミン)議員は19日、光州(クァンジュ)科学技術院(GIST)で開かれた閔炯培(ミン・ヒョンベ)議員の著書『脱党の政治』ブックコンサートで「反尹連帯を形成できる行動を民主党が先に見せるべきではないかと思う」とし「その行動が尹錫悦(ユン・ソクヨル)(大統領)弾劾発議だと考える。国民の力の中でも同意する人たちが多い」と主張した。

閔炯培議員も「とても説得力がある内容」と同調した。閔議員は「大統領弾劾は150人(過半)が必要」とし「民主党は今、半数を上回っている。したがってひとまず150人で弾劾発議をし、反尹連帯、検察独裁終息のための政治連帯、こういうものを構成していくには、このような提案が有効だと考える」と述べた。 (中略)

ブックコンサートでは「チョ・グク新党」の必要性にも言及された。閔議員は「チョ・グク元(法務)長官と電話をしたが、『検察独裁終息政治連帯』という表現を使っていた。核心は『検察政治』に象徴される陣営を倒したり、対応できる政党体系が出てこなければいけない」と述べた。
(引用ここまで)


 韓国野党の強硬派、要するにイ・ジェミョン派が我慢できなくなってきましたね。
 イ・ジェミョンに対する捜査、起訴、裁判は刻々と続いています。
 イ・ジェミョン本人はそのすべてを否定していますが、公職選挙法違反、収賄、背任、偽証教唆等々のすべてで無罪になるのは難しそうです。
 あ、偽証教唆は自分に有利な証言をするように電話で要求したというもの。

韓国検察が最大野党代表を追起訴 偽証教唆罪で(聯合ニュース)

 韓国メディアはポエムを書くことはうまい(下手)なのですが、事実関係を整理して描くことが本当に苦手なんだなと思わされる記事だな、これ。
 腑分けが必要になるので、とりあえず偽証教唆罪で起訴されていることだけ把握しておいてください。

 イ・ジェミョンが有罪判決を受け、それが確定した場合は被選挙権を制限されます。
 ムン・ジェインの最側近とされていたキム・ギョンス元慶尚南道知事はドルイドキング事件で失職し、公民権が停止されています。あれと同じですね。


 なので、親ミョン派(親イ・ジェミョン派)はその二の舞を避けるために、いまのうちにユン・ソンニョル大統領を弾劾して再度大統領選挙をやろうとしているわけです。
 2017年のろうそく革命よ、もう一度といったところですかね。

 現在の共に民主党の国会における議席数は167議席。大統領の弾劾発議は過半数の賛成で行えます……行えるのですが。
 以前から書いているように非ミョン派も充分すぎるくらいにいます。
 逮捕同意案が成立したのも非ミョン派が一斉に反旗を翻したからでした。
 今回の弾劾発議もどうなることやら。

 あ、それと記事中でチョ・グク新党についても語られていますね。
 前回の選挙でもチョ・グクを支持するというだけのワンイシューで結党された開かれた民主党が比例代表で3議席とったという実績がありまして(後に共に民主党に吸収される)。
 チョ・グク……というよりはムン・ジェインの後継者を求める声は少なくないのだな、といったところ。
 チョ・グク自身も総選挙出馬に積極的ともとれる発言をしています。

曺国元法相が総選挙出馬示唆 最大野党は逆風懸念=韓国(聯合ニュース)

 ただ、議員からは「イ・ジェミョンに続いてチョ・グクまで背負うのは勘弁してくれ」といった声もある模様。
 そりゃあ有罪になりかけの連中ばっかりが「共に民主党の顔」みたいな態度で選挙に出られても困るわな……。

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韓国公共放送の社長に現政権の息のかかった人物が就任→左派番組が一斉に打ち切られる……これが韓国の政権交代の威力ってこと

KBS新社長の就任初日、政権批判番組が次々と打ち切り=韓国(ハンギョレ)
 韓国放送(KBS)のパク・ミン社長の就任初日から、これまで与党勢力から「不公正放送」と攻撃されていた時事番組が突然編成から外され、出演者が交代させられるなど、KBS内部では制作の自主性の侵害と不当な人事が物議をかもしている。全国言論労働組合(言論労組)KBS本部は13日、パク社長の就任式直後にKBS本館で記者会見を開き、「今回の措置は放送法で保障された『放送編成の自由と独立』を侵害したもの」だと反発した。

 労組の説明を総合すると、13日朝、社内のネットワークを通じて、月曜日から木曜日の夕方の時間帯に編成されていた時事番組「ザ・ライブ」(KBS2TV)がまるごと削除された事実が判明した。労組は声明で「会社側は制作スタッフと何の議論もなく編成自体を削除してしまった。当面は編成の削除と代替に過ぎないが、事実上の打ち切りの手順に突入したもの」だと主張した。「ザ・ライブ」の放映時間には、大河歴史ドラマ「高麗契丹戦争」などが再放映される。

 出演者の降板とアンカーの交代も相次いだ。労組の話によると、ラジオセンターでは前日夕方、次期センター長の内定者が「チュ・ジヌ・ライブ」の担当プロデューサーに電話でチュ・ジヌ氏の降板を通知し、制作スタッフが拒否の意向を明らかにすると、「社規に言及して脅迫してきた」という。さらに、チェ・ギョンヨン記者の辞職後、時事番組「最強時事」を担当している後任の進行者(キム・ギファ)と、報道本部で「ニュース9」を担当するアンカーのイ・ソジョン氏も交代通知を受けたことが確認された。

 「チュ・ジヌ・ライブ」などは、与党が「不公正放送」だとする主張を続けていた代表的な番組だ。7日に開かれた当時KBS社長候補だったパク・ミン氏の人事聴聞会の場では、与党「国民の力」所属の議員を中心に「チュ・ジヌ」という名前が11回言及された。「チュ・ジヌ・ライブ」に対し、「あのような虚偽、歪曲、偽り、ねつ造をそのままにしておいていいのか。一罰百戒の責任を負わせなければならないのではないか」(パク・ソンジュン議員)という質問が出ると、当時社長候補だったパク・ミン氏は「そのように措置する」と答えた。
(引用ここまで)


 韓国KBSは日本のNHKに相当する公共放送です。
 基本はテレビ地上波2チャンネル、ニュース・ドラマなどの専門チャンネル複数、ラジオがAM、FM含めて5チャンネルだったかな。
 巨大な放送システムを持つ放送局といえるでしょう。
 んで、その公共放送局の社長が交代しまして。

 左派番組、フェイクニュース専門番組とされていた多くの番組が終了しました。
 その中でもチュ・ジヌなる人物が番組から降板させられたことは大きく扱われていますね。
 どんな人物か、というと。
 これまたフェイクニュースをまき散らし続けてきたキム・オジュンと一緒に「ドキュメンタリー」映画とされている「貯水池ゲーム」を撮っている仲である。
 映画の中味はイ・ミョンバクの裏金を追求したものである、と書けばだいたい分かるんじゃないでしょうかね。
 「貯水池ゲーム」というタイトルは「裏金の関係者とされていた人物がある日、『貯水池で発見される』ことから」とのことですが。
 ……それを言うならイ・ジェミョンのほうがはるかにすごい貯水池力を持っている気がしますね。

 さて、キム・オジュンの人となりはこのふたつのエントリを参照すれば分かってもらえるでしょう。

韓国左派ジャーナリスト「日本の新型コロナ感染者激減は検査キットが低性能でデルタ株を検出できないからだ!」(楽韓Web過去エントリ)
「事故現場はムン政権では一方通行だった」というフェイクニュースを垂れ流した人物、例の「日本の検査キットはデルタ株を検出できない」と言っていたアレだった(楽韓Web過去エントリ)

 まあ、フェイクニュースの塊のような人物です。
 野党である共に民主党のコバンザメ。
 チュ・ジヌ本人を扱ったエントリもありました。

韓国で科学者から「処理水放出が心配? 心配しなくていい」との言葉が公共放送で流れてしまう(楽韓Web過去エントリ)

 処理水放出についてデマを報じようとしたところ、研究者から「まったく心配はない」「扇動にだまされている」と生放送で語られてしまったというアレ。
 あの生放送のキャスターで生放送中終始、目が泳いでいた人物がチュ・ジヌです。

 今回の番組人事、韓国での派閥人事がどのように行われるのかがよく理解できるものになっていますね。
 KBSの前社長はムン政権時代に任命されていたのですが、KBSの経営悪化、偏向報道などを理由として解任されていました。
 まあ、この人事自体がまず易姓革命(交代時に前任の政権の跡を残さずに「浄化」する)の結果なのですが。

 実はムン政権下でもパク政権下で任命されていた社長が解任されていますし、イ・ミョンバク政権下でもノ・ムヒョン政権下で任命されていた社長が解任されています。
 どちらも任期を残した状態で。まあ、すなわちいつものことなのです。

 で、国会で人事聴聞報告書が採択されることが必要になるのですが、野党多数の国会では採択されず。
 ユン大統領は報告書を催促したものの、国会は無視を決めこんだために報告書なしでの任命が決まったのでした。

 左派政権下では公共放送局が左派メディアに化し、保守政権下ではそれが覆される。
 そして年を経る毎に分断の具合は深まっていく、と。「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」の世界だな……。

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超兵器R1号
2021-10-01

韓国ユン大統領がウクライナ訪問→野党「韓国を新冷戦の中心地にした!」「戦争の火種を持ちこんだ!」……別に韓国が中心地になるとかあり得なくない?

尹大統領のキーウ訪問を「戦争の火種がやって来る」と批判、世界に例を見ない野党・共に民主(朝鮮日報)
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が極秘にロシアと戦争中のウクライナを訪問し、ウクライナとの連携を表明したが、これに対して韓国野党・共に民主党は一斉に「韓国が安全保障上のリスクに直面した」と主張し始めた。共に民主党の最高委員は「韓半島を新冷戦の中心地にしてしまった」と非難した。文在寅(ムン・ジェイン)前政権で秘書室長を務めた586(1960年代に生まれて80年代に大学へ通った50ー60代)のある人物は「イデオロギー外交で国益に反した」と発言し、元四つ星将校の議員は「韓国の安全保障を危険に陥れかねない」と主張した。中でも共に民主党の元院内代表は「戦争の火種を韓半島に持ち込んだ」と述べた。

 共に民主党によるこれらの主張が正しければ、世界で尹大統領だけがキーウを訪問し、ロシアはその報復として韓国に対して今すぐにでも宣戦布告するだろう。しかし実際は昨年2月のロシアによる軍事侵攻後、米国のバイデン大統領、フランスのマクロン大統領、英国のスナク首相らG7(先進7カ国)をはじめとする自由民主主義陣営の首脳は全員がキーウを訪れ、ウクライナ国民を応援した。欧州以外では日本の岸田文雄首相も今年3月に訪問しており、カナダのトルドー首相は2回もキーウに向かう列車に乗った。これらの国の野党が「自分たちの国の首脳が戦争の火種を自国に持ち込み、自国が安全保障上の危険にさらされた」と主張したケースは見いだしがたい。ドイツでは緑の党所属の副首相が今年4月にキーウを訪問し「ドイツ政府による武器支援に時間がかかり、また非常に遅くなって恥ずかしい」としてシュルツ首相を批判したが、目につくとすればこの程度だ。韓国の大統領によるウクライナ訪問を理由に、ロシアが韓半島で報復戦争を起こすという共に民主党の主張は、映画にもできないほどあり得ない話だろう。
(引用ここまで)


 韓国のユン・ソンニョル大統領がウクライナ訪問を果たしたことは先日もちらと書きました
 で、これについて野党である共に民主党から一斉に非難の声が出ています。
 いわく、「これで韓国が新冷戦の中心地になってしまった」「戦争の火種を韓半島に持ちこんだ」なのだそうで。

 ま、要するにこれも政争の具でしかない。
 左派、野党の立場からすると「ムン・ジェイン前大統領が打ち立てた全方位外交を破綻させた!」との認識になるのです。
 ハンギョレあたりは「バランス外交を破棄するとは!」みたいな記事を書いてました。
 ムン・ジェインも「5年間かけて成し遂げたものが一瞬で消え失せた」とか言ってましたっけ。

 今回も同様ですね。
 というかまあ、ユン大統領がウクライナ訪問したからってロシアが韓国をどうのこうのするとは思えないし、「新冷戦の中心地」なんかになるわけがないのですけどね。
 まーた自分たちの力量を勘違いしてるわけですよ。


 処理水放出についても糾弾するし、ウクライナ訪問についても同じように糾弾する。
 岸田総理がウクライナ訪問を果たした際にはさすがに立憲民主党すら(少なくとも表立っては)非難しなかったのにね。国会質問で非難したのは共産党くらいかな。

 もうなんでもいいんですよね、糾弾のネタは。
 大統領夫人がリトアニアの高級店で買い物したことすら糾弾される始末。

大統領府、「金夫人ショッピング」質問に「すでに政争化···言及しない」(ヘラルド経済・朝鮮語)

 もう一切交わることがない。
 分断をいかに広げて、自分たちの支持者にアピールするかって話だけになっているのですね。

 ま、考えてみたらムン・ジェイン政権時代の国民の力も似たようなもんでした。

 大統領夫人の服飾費について追求してたりしましたからね。あれは公金の問題でもありましたけども。
 あとカルティエのパンテールの偽物をつけてるってオチになったものでした。ある意味で韓国名物だから問題ないのかもしれない。

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ユン大統領、ベトナムを国賓訪問。ベトナム政府は「過去を問わない」方針……そこにある構造とは?

国賓訪問した尹錫悦大統領…ベトナムは過去を問わなかった(朝鮮日報)
ベトナムを国賓訪問した韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が23日、ハノイでホー・チ・ミン廟を訪れた。 (中略)

 尹大統領はこの日、廟において韓国のベトナム戦争参加など過去史についての言及は行わず、献花と黙祷をして追悼の意を表した。尹大統領は、ベトナム訪問で両国の未来を強調した。2018年には、当時の文在寅(ムン・ジェイン)大統領がベトナムを訪れて「われわれの心に残っている両国間の不幸な歴史について遺憾の意を表する」と述べた。2001年には金大中大統領が「不幸な戦争に参加して本意ならずベトナム人に苦痛を与えたことについて申し訳なく思う」と発言し、2004年には盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が「韓国国民には心の負債がある」と語った。李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クンへ)大統領は廟を訪れただけで、金泳三(キム・ヨンサム)大統領はホー・チ・ミン廟を訪れなかった。

 ベトナム政府は、ベトナム戦争の戦勝国という認識を持っているため、政府レベルで過去史を問題視してはいない。また、経済発展という国家目標のため「過去は封じて未来のために協力しよう」という歴史認識を示した。ベトナムは韓国に対しても、1992年の国交樹立以降、ずっとこの基調を維持してきた。このため、文在寅政権時代に過去史謝罪の意思を打診すると、ベトナム政府はむしろ難色を示したといわれている。
(引用ここまで)


 ベトナムの態度も当然というべきか。
 彼らは輝かしい戦勝国なのだから、鷹揚でいられるのです。
 もちろん、被▼(▼はがい)にあわれた方々が韓国において民事で戦うことについては邪魔したりはしませんが。
 実際に韓国の地裁でベトナム人被▼者遺族が勝訴したりもしています。

「韓国軍ベトナム民間人虐×」被▼者への賠▲命じる一審判決に韓国政府が控訴(ハンギョレ)

 さて、これはルトワックがその著書の中国4.0で語っていることなのですが。

中国4.0 暴発する中華帝国 (文春新書)
エドワード・ルトワック
文藝春秋
2016-03-18


 第二次大戦中、ドイツに対してあっさりと従ったオランダは戦後の対独感情が悪く、「ドイツ人お断り」との貼り紙まで出ていた。
 対ドイツで激戦を戦い抜いた旧ユーゴスラビアでは「ドイツ人無料」とドイツ人を歓迎していたほど。


 つまり、ユーゴスラビアは「我々はドイツと戦い抜いたのだ!」との誇りを持つことができたので、ドイツ人を歓待することができた。
 オランダは戦後になっても忸怩たる思いを抱え続け「悪いのはドイツだ!」と失われた自尊心を補填するために叫び続ける必要があったのです。

 どこかで聞いたことがある話ですね(笑)。

 ここでいう「オランダとドイツ」の関係は日本と韓国の関係に敷衍できますし。
 同様に「旧ユーゴとドイツ」の関係は日本とアメリカ、あるいはベトナムと韓国の関係そのままだと言うこともできる。

 ベトナム政府の態度を見て、韓国人が自らの所業を見直す……ことはないか。
 「ラッキー」くらいに思ってるでしょうね。

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