北京五輪外交ボイコット「検討せず」 出席は未定=韓国大統領府高官(聯合ニュース)
韓国青瓦台(大統領府)の高官は8日、来年2月の北京冬季五輪について「わが政府は現在、ボイコットを検討していない」と明らかにした。米国が同五輪に選手団以外の外交使節団を派遣しない「外交ボイコット」を表明したことへの韓国政府の立場に関する記者団の質問に答えた。
同高官は「米国は外交ボイコットを発表する前に韓国側にあらかじめ知らせてきた」とし、「米国は、ほかの国が外交ボイコットを行うかどうかは各国が判断すべきだとの立場だ」と述べた。
韓国政府の対応については「決まっていない。決定すれば(メディアに向けて)発表する」と述べ、北京五輪への政府関係者の出席が決まったわけではないと説明した。
(中略)
一方、米国の北京五輪の外交ボイコットが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が推進する朝鮮戦争の終戦宣言に与える影響に関しては、「終戦宣言と北京五輪は直接的な関係がない」と指摘。「北京五輪が南北関係の改善と朝鮮半島平和プロセスの進展のきっかけになることを望む。それと同時に、終戦宣言の早期推進を望む」としながらも、「終戦宣言は特定の時期ときっかけを念頭に置いて推進するわけではない」と述べた。
(引用ここまで)
噂されていたようにアメリカは北京冬季オリンピックに対して、選手は派遣するものの大統領以下政府関係者は派遣しないという「外交的ボイコット」を行うことを言明しました。
中国は反発して「対抗措置を執る」と宣言しています。
対抗措置……とは。
これが昨日のこと。
今日になってオーストラリアがアメリカに追随する形で同様の外交ボイコットを行うことを表明しました。
オーストラリアは対中国包囲網への積極的な参加をしていますね。
ようやく、脅威が届いたのだなぁ……というところでしょうか。そこにある脅威であることを認識できるに至ったというべきか。
アメリカと同様、政権交代があったとしても対中外交方針に変化はないだろうと思われるところまできていますね。
自由主義陣営からは同様の外交ボイコットが続出するでしょう。
ただ、フランスと日本、そしてイタリアは前後の五輪開催国としてちょっと厳しいところに追いこまれている感もありますが。
林外相は以前と同様に「適切な時期に判断」と、含みを残した言いよう。
岸田総理のコメントは「日本の立場で検討」とこれまた否定も肯定もしない方向性。
自民党の一部議員からは「ボイコットを」とする要望も出ています。
産経新聞からは「外交的ボイコットを検討中」とする記事が出ています。
識者も「ボイコットしろ」「いやするな」等々、それぞれさまざまな意見を出していますね。
で、韓国は「検討しない」と匿名の大統領府高官が言明。
いや、いいけど。早いな、判断が。
オーストラリアとは逆のベクトルで。
韓国が中国に逆らえるかっていうと、まあそんなことはできるわけがない。
実際には手を出してこないであろう日本やアメリカに対してはあるていどの我が儘が通ることを分かっていてこういう外交方針にしているのですよね。
THAAD問題を見ても分かるように、実際に中国は手を上げてくる。
それは朝鮮半島の歴史に刻まれたトラウマですらある。
というか、もう中国が手を上げてくるというのはなんの不思議もない常識で、朝鮮半島にある弱小国はなんとかしてそれを避けなければならない宿命。
うまくやり過ごせたのは唐に対する新羅の一時期くらいですかね。
ただまあ……さすがに三不の誓いを捧げたのは意外ですらありましたけどね。まさか21世紀になってまで主権侵害を唯々諾々と許すことになるとは。
あれをやったのですから、そりゃ北京オリンピックに閣僚派遣だってやるでしょうよ。
中国が怖くて怖くてしかたないのですから。
あとはまあ平昌オリンピックに対しては、中国は当時の副首相であった劉延東を派遣しています。
まあ、「返礼」という意味もあるので最低限の言い訳は立つかな。
アメリカも建前上は「強制などしない」としていますからね。
ただ、各国がどんな対応をしたかを見た上で、どんな気分になるのかもアメリカの自由なわけで。
ことさら晒しあげたりはしないでしょうが、得点は減るに決まってます。
そうした部分で同調してきたのが日本であり、オーストラリアであると。
そんな風にやってこなかったのが韓国だっていうことで、昨今の扱いの違いにつながっているわけですよ。
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