与党「国民の力」は梨泰院(イテウォン)惨事特別法の政府移送を翌日に控えた18日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に再議要求権(拒否権)の行使を建議した。尹大統領はこれを受けて再議を要求するものとみられる。同時に国民の力は法案の不公正さを指摘しつつ、共に民主党に再交渉を提案したが、民主党は「法案をこれ以上後退させることはできない」として拒否した。
国民の力のユン・ジェオク院内代表はこの日午前、梨泰院惨事特別法についての議員総会の終了後、記者団に対し、「民主党は同法を公正に、与野党の間で円満に処理することを期待するというよりも、大統領の再議要求権行使を誘導したと判断した」とし、「(政府与党に)政治的打撃を与え、総選挙で政争化し続けることを意図したものと判断し、再議要求権(の行使を尹大統領に)建議するとの結論を議員総会で下した」と述べた。 (中略)
特調委の11人の委員のうち7人を野党と国会議長が推薦するとした条項(残りの4人は与党推薦)▽刑事裁判で確定された事件や送検または捜査の中止された事件の記録をすべて閲覧する権限を特調委に与えた条項などを「毒素条項」と主張する。 (中略)
尹大統領はこれまでに糧穀管理法、看護法、黄色い封筒法、放送3法、2つの特検法(大庄洞50億クラブと、キム・ゴンヒ女史ドイツモーターズ株価操作疑惑に対する特検法)に拒否権を行使している。
(引用ここまで)
梨泰院で起きたハロウィンでの事故発生時、楽韓さんは言いました。
「はい、これ政治利用されますよ」と。
韓国のハロウィンイベントでドミノ倒し……死傷者が200人を超える惨劇に(楽韓Web過去エントリ)
で、そのようになりました。
梨泰院特別調査委員会を設置し、事故原因を特定せよとの法案が韓国国会で審議され、賛成多数で通過しました。
「特別調査委員はすべての記録を見ることができる権利を持つ」としているために、与党側が反発。
法案に対して大統領拒否権を行使するよう、与党側が要請したと。
これ、最初から大統領拒否権を行使させるための条項なんですよ。
ユン・ソンニョル大統領への不支持の理由として「大統領拒否権の行使が頻繁すぎる」というものがあります。
「拒否権の行使に拒否感」…尹大統領不支持の理由第2位(ハンギョレ)
これまで違法だった労働組合員のやりかたを合法にしようとする黄色い封筒法とか拒否されて当然なのですが。
拒否されること自体を目的としているわけです。
拒否されずに法案が通ればそれもよし。
拒否されたら「大統領権限を使いすぎる!」として責めたてる。
共に民主党からしてみたら損はない、ってことですね。
できることなら「第2のセウォル号」として、政権転覆まで狙いたいとの目論見のようですが。
梨泰院での事故に関しては正直、「ハロウィンで遊びに行って起きた事故」に対して国民が乗ってきていないのが実情ではあります。
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