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カテゴリ:半導体関連の記事一覧

韓国メディア「日本が本格的にフォトレジストの対中輸出停止をするなら韓国企業にもチャンスが!」……ええっと、なんで韓国企業がそれを採用しないかって考えたことある?

日本がフォトレジスト輸出制限中国の先端半導体に打撃(朝鮮BIZ)
中国と日本の外交紛争が極限に向かうなか、日本が非公式に半導体製造に必要な核心素材の輸出を制限したと伝わっている。中国が自国民に日本訪問の自制を勧告するなど報復措置を断行すると、日本もこれに対抗して中国の半導体産業に打撃を与える意図とみられる。日本のこうした動きに対し、韓国の半導体素材業界は代替供給の可能性に神経をとがらせているとされる。 日本は半導体素材であるフォトレジストの市場シェアの70%以上を占めている。 (中略)

5日、業界によれば、日本がフォトレジスト輸出を制限したとの情報が伝わるなか、中国の半導体企業がサプライチェーン多角化の方策を検討中とされる。台湾の工商時報は「日本が中国へのフォトレジスト供給を中断したとの知らせが業界に伝わっている」とし、「フォトレジストのような原材料を確保できなければ、SMICや華虹半導体といった中国大手の半導体先端工程の生産ラインは生産量を減らすか、1カ月以内に完全に稼働を停止する可能性もある」と報じた。 (中略)

ドンジンセミケムやSoulbrain Co.など韓国の半導体素材企業は状況を注視しているとされる。両社は2019年の日本の輸出規制対象だったフッ化水素やフォトレジストなどの国産化を成し遂げた企業だ。半導体素材業界の関係者は「日本の措置が現実化し、韓国企業の供給可能性を中国でも検討中と聞く」とし、「適切な代案がないためだが、恩恵の度合いはさらに見極める必要がある」と述べた。
(引用ここまで)




 11月末くらいから台湾メディア発で「日本が中国へフォトレジストの輸出規制をしている」って話が何度か出ています。
 で、それを受けて韓国メディアが拡散している、って状況。
 ちょっと前に楽韓Webでもピックアップしてますね。



 ただまあ、だいぶ眉唾な話。
 木原官房長官も「貿易管理の状況について申し上げれば、報道にあるようなフォトレジストに関する変更は行っていない、と聞いています」とのこと。



 3分50秒過ぎくらいから。
 若干、「完全にない」って言いたくない雰囲気を感じますかね。



 で、そこにさらに「中断したとの話は伝わっている」となっていて、かつ中国がそれに対応しようとしているとのニュース。
 ちなみに朝鮮BIZは朝鮮日報のビジネス紙。
 10月だったかにChatGPTでの自動翻訳で日本語版を出しています(リンク先は日本語版)。

 こう言ってはなんなんですが、台湾メディアってけっこう韓国メディアと同じくらいにトバすんですよね。
 正直な話。
 それもあって、「どうだかなー」と思っているのですが。

 現状、高性能半導体製造に用いられるフォトレジストはほぼ100%が日本製です。全体を見ても90%以上。
 純度が違うんで、ね。
 なので、実際に中国にとって日本製の製造機器や材料はチョークポイントではあるのです。
 レアアース規制に踏みこまないのはこのあたりだろうなぁ。
 他にも露光機も輸出禁止にされたら困るわな。

 記事最後にあるようにフォトレジストについては韓国勢も製造してたりするのですが、実は原材料を日本から輸入していたりもします。
 純度については……うん。ムン・ジェインが雄々しく発表しなかったことでお察しください。

 あとどの記事を見ても「日本企業は世界のフォトレジスト市場で70%以上のシェアを持っている」ってしているんですが。
 まあ、70%以上は90%以上を内包しているといえなくもないか(笑)。



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韓国メディア「日本が中国への対抗措置としてフォトレジストの輸出停止をしたぞ! これで中国の半導体製造追撃スピードが遅くなる!!」と報道……んー、だいぶ眉唾な話ですね

日本、中国に「致命打」を放った……韓国の半導体、格差を広げるチャンス(韓国経済新聞・朝鮮語)
日本が中国向けフォトレジストの出荷を事実上中断した情況が明らかになり、中国半導体企業SMICとCXMTの生産支障の可能性が核心変数として浮上した。 両企業が推進してきたファウンドリーとプレミアムDラム増設速度が遅れる場合、国内メモリー市場の価格流れと受注環境も影響を受けかねないという観測が出ている。

1日、香港のアジアタイムズなど外信は、日本が先月中旬から中国に送っていたフォトレジストの出荷を全面中断したものと見られると報道した。 報道によると、日本政府と企業の公式発表はないが、業界ではすでに既定事実として受け入れている雰囲気だ。

外信は「日本が先月中旬から中国に輸出されてきたフォトレジスト出荷を全面中断したものと見られる」と伝えた。 キヤノン、ニコン、三菱ケミカルなど具体的企業名が言及されており、アジアタイムズはこれを「中国が憂慮した最悪のシナリオ」と指摘した。
(引用ここまで)




 韓国メディアが中国メディアを引用して「日本はフォトレジストの輸出停止をした」「これで中国の追撃のスピードが遅くなるのでは!」と嬉々としているニュース。
 んー、どうでしょうねぇ……。

 フォトレジストは感光剤とも訳される、半導体製造材料のひとつ。
 世界のトップシェアはJSRと東京応化工業。あと楽韓さんも株を持っている信越化学工業なんかもそれに次ぐシェアを持っています。
 JSRは日本政府系ファンドが買収したことで上場廃止になりました。
 市場で買われることを恐れたわけです。それだけ戦略性を持っている物質であるのは間違いありません。

 2019年にも日本政府は物資の管理がなっていないとして、韓国企業に対してフッ化水素、フォトレジスト、フッ化ポリイミドの3種の材料について輸出管理を強化しました。
 ムン・ジェイン大統領(当時)が激怒して「もう二度と日本に負けない」って名セリフを出したことを覚えているかたも多いかもしれませんね。

 当時の韓国政府が実際になにをしたかというとJSRのベルギー支社から輸入して、「日本からの輸入率を下落させた!」ってやったんですが……。いや、ホントの話。



 まあ……確かに日本からの輸入は下がったでしょうね。
 なんの意味があったのかって言われたら「ムン・ジェイン大統領のメンツを一時的に保つことができた」ってだけなのですが。



 当時の「ホワイト国から韓国を外したこと」についてはさほど効果があったとは思えません。
 要するに「書類をしっかり揃えろ」、「勝手に第三国(中国工場)に売り払うな」ってだけの話でしたから。
 当該企業が書類を出せばしっかり輸出されていましたしね。

 それでもサムスン電子のイ・ジェヨン会長が急遽日本に来るなどして「日本側の対応がどうなるのか」を直接確認するなどしていました。



 それほどまでに日本の半導体製造材料は「強い」のです。
 日本からの製造材料を差し止められると、半導体製造は危機を迎えることになるってわけですね。

 ですが、今回はどうかなぁ……。
 中国メディアが「キヤノン、ニコン、三菱ケミカルなどがフォトレジストの輸出を停止したとの噂だ」としているのですね。
 これが実際の記事なのですが。

Rumored Japan photoresist ban sparks China’s worst fears(ASIA TIMES・英語)

 まあ、確かにキヤノン、ニコン、三菱ケミカルは輸出をしていないでしょうね。
 そもそもフォトレジストを製造していませんから。三菱ケミは大元の材料はやっていたかな。
 この記事も「そんな噂があるが……」って体のものです。

 というわけで個人的にはやってないんじゃね、と思われます。
 ただ、日本が中国に対してのチョークポイントを握っているってのは大きく知られた模様です。
 高純度の材料をつくるのはまさに日本のお家芸ですからね。



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韓国メディア「米韓首脳会談はうまくいっていたはずでは?」……韓国企業保有の中国半導体工場、「実質アップグレード禁止措置」に疑念の声

韓米首脳会談直後、アメリカ、サムスン、SKからVEU剥奪……中国の生産基地、運命の岐路に(デイリーアン・朝鮮語)
韓米首脳会談直後、トランプ政権がサムスン電子とSKハイニックスの「検証された最終使用者(VEU)」資格を電撃剥奪し、中国工場に米国産半導体装備を搬入する度に件別許可を要求することにした。 これに対し、NAND型フラッシュとDラムの35~40%を生産する西安・無錫・大連工場の運営支障の憂慮が高まり、国内半導体供給網の不確実性が増幅している。 (中略)

約3年間続いたこの特恵が終了し、サムスン電子とSKハイニックスは今後、中国工場に米国産半導体装備を搬入する度に、米政府の個別許可を受けなければならない状況になった。 今回の措置は両社の中国事業に直接的な影響を及ぼす見通しだ。 三星電子は、西安工場でNAND型フラッシュの35-40%を生産しており、これは唯一の海外メモリー生産拠点だ。 SKハイニックスは無錫工場でDRAMの40%を、大連工場では一部のNAND型フラッシュを生産している。

短期的には大きな打撃はないという観測も出ている。 西安・無錫・大連工場はいずれも韓国内の最先端生産ラインより1〜2世代遅れている工程を稼動中であるためだ。 一方、中長期的には装備交換とラインアップグレードがほとんど不可能になるという点が問題に挙げられている。

トランプ政権は「中国内工場の生産力量拡大や技術アップグレードのための許可はしない意向」と明らかにし、前任バイデン政権下でも先端半導体は5%以下、レガシー半導体は10%未満で生産力量拡張を制限した半導体支援法(チップス法)規定まで越えるという意味と解釈される。
(引用ここまで)




 サムスン電子、SKハイニックスが中国工場で獲得していたVEU資格(確認された最終使用者)を取り上げられ、個別許可制になったとのニュースは既報。
 個別許可もおそらくアップグレードについては出ないだろう、とされています。
 っていうかバイデン政権の時点でアップグレードについては許可が出ない前提でのVEU資格だったのではないかともされています。

 ちなみにインテルもVEUから外されたとされていますが、このインテルの工場は大連のNANDフラッシュ工場ですでにSKハイニックスが取得済。
 いつぞや「貧乏くじを引かされた」って韓国メディアが言っていたアレですね。



 TSMCも中国本土に後工程の工場を持っていたはずですが、そちらはVEU資格継続の模様。
 といったわけでVEU資格が外されたのは実質韓国企業のみとなっています。



 んで、韓国メディアからはやたらに「米韓首脳会談はうまくいったのに、なぜこんなことが起きるのか」的な視点で語られているのですが。
 ……まあ、最初から決まってたんでしょうね。

 これも一連の韓国軽視方針のひとつであると考えればそんなに不思議ではないのですよ。
 そもそも米韓首脳会談だって、訪米の空港出迎えからしてクロウリー儀典長ではなく副儀典長でしたからね。
 韓国メディアは「成功した」と連呼していましたが、詳細を見ればそんなことはなかったのです。
 そのあたりの詳細を書いたnote記事もありますのでよろしければ。



 イ・ジェミョン訪米から今回の「中国本土での半導体工場をこれ以上運営するのはまかりならない」とする話はつながっているのですよ。
 そして、アメリカの韓国にタイする外交方針は「軽視」で一貫性があるのです。



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アメリカ政府、韓国に「サムスン、SKの中国半導体工場の増産、アップグレードは実質禁止」を言い渡す……まあ、遅かれ早かれこうなってはいたか

アメリカ「サムスン・SKの中国半導体工場の拡張および技術改善を認めない」(マネートゥデイ・朝鮮語)
29日(現地時間)、米連邦官報によると、米商務省は三星電子とSKハイニックス、インテルが中国現地の生産施設に米国産半導体製造装備を供給する際、いちいち許可を受ける必要がないようにした包括許可を廃止することにした。 包括許可制が廃止されれば、三星電子などが今後、中国現地の半導体工場に米国の半導体装備を設置する場合、米国政府から毎回件別に承認を受けなければならないため、結果的に中国現地生産が大きく萎縮する可能性も排除できない。 (中略)

米官報は、このような措置が官報の正式掲示日である来月2日から120日後から実行されると明らかにした。 来年1月からサムスン電子とSKハイニックスが中国現地生産工場に米国産半導体製造装備を搬入するためには、件ごとに許可を受けなければならないという話だ。

米商務省はこの日、報道資料を通じて「今回の決定以後、外国企業が所有した半導体製造工場はVEU地位を得ることができないだろう」とし「既存VEU企業の場合、中国現地工場を運営できるように中国への装備搬出を許可するが、中国現地工場の生産力量拡大や技術アップグレードのための許可はしない意向」と明らかにした。

バイデン政権当時の2023年に発表した半導体法関連「ガードレール」で半導体法による補助金を受けるサムスン電子とSKハイニックス、台湾TSMCなどは受領時点から10年間、中国など憂慮国家で先端半導体の5%以下(ウェハー基準)、汎用半導体の10%未満まで生産力量拡張を許容することにした。

米商務省は、今回の発表はこの程度の生産力量の拡張も許容しないという趣旨であると分析される。
(引用ここまで)




 バイデン政権下では「中国にある半導体工場について、個別許可ではなく包括許可でよい」と決定されました。
 中国に巨大なメモリ工場を持つサムスン電子、SKハイニックスは胸をなで下ろしたものでした。
 ただ、施設のアップグレードはかなりしにくい、アメリカ人技術者は総撤退ってことでメンテナンスが難しくなったのは間違いなかったところ。
 インテルは中国での増産を拒絶されたなんて話もありましたね。こちらは2021年のニュース。

インテルの中国での半導体増産計画、ホワイトハウスが退ける(ブルームバーグ)

 それがさらにトランプ政権になって「包括許可取消、個別許可ね」ってことになりました。
 個別許可とされてはいますが、「許可」がどれだけ出ますかね?
 まあ、遅かれ早かれこうなっていただろうなぁ……ってところではあります。



 現在のアメリカの基本外交政策となっている対中国包囲網。特に最先端半導体については強力な規制を敷いています。
 最先端半導体の製造装置は輸出させない。
 国外企業に対しても自国特許を使っている場合は輸出を許可しない。

 唯一、許容されていたのがサムスン電子、SKハイニックス、インテルがすでに持っている工場へのメンテナンスと一定の数字以下の増産。
 2023年時点で、サムスン電子の西安工場はNANDフラッシュ生産において全社の40%相当を生産していたとされています。
 SKハイニックスは無錫工場でDRAMを全社の48%を生産していました。

 これらの巨大工場のアップデートが禁じられるってことですか。
 ……まあ、AIに必要となるHBMに採用しているDRAMについては韓国国内で製造していますが。
 汎用のDRAM、NANDについてはかなり中国工場に依存しています。

 でも、アメリカ政府はこれらの中国工場に対して「じわじわと朽ちていくに任せよ」と言っているわけです。
 そして「韓国から輸出するなら関税」、すなわち「アメリカに工場を建てよ」と。
 なるほどね。



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韓国メディア「ついにサムスン電子の半導体受託事業が大口契約! テスラと23兆ウォン、しかもテキサス工場での製造だ!」……根本的な問題は解決していないような気もするんですが……

「23兆ウォンのジャックポット」サムスン電子、マスクの返答で株価急騰…アリたち「歓呼」(韓国経済新聞・朝鮮語)
サムスン電子の株価が5%以上強気を示している。 22兆ウォン規模の半導体委託生産契約の相手が米国電気自動車メーカーのテスラであることが明らかになると、投資心理に火がついた様子だ。 (中略)

大規模な供給契約のニュースに買いが殺到した。 この日午前、サムスン電子は22兆7648億ウォン規模の半導体委託生産供給契約を締結したと公示した。 昨年の年間売上高300兆8709億ウォンの7.6%に達する。 契約期間は今月24日から2033年12月31日までで受注日は26日だ。 ただし具体的な契約相手は「経営上の秘密維持」を理由に公開しなかった。

供給契約のニュースに市場序盤、三星電子は3%台の強気を見せた。 このような状況で、サムスン電子の契約相手がテスラであることが明らかになり、上昇幅が激しくなった。 テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は27日(現地時間)、この日自身のX(旧ツイッター)を通じて「サムスン電子の新しい大規模テキサス工場がテスラの次世代AI6チップ生産を担当することになるだろう」とし「これの戦略的重要性はいくら強調しても過言ではない」と述べた。
(引用ここまで)




 サムスン電子のファウンドリ事業が168億ドルの契約を結んだとして大賑わい。
 テスラの次世代自動運転等を司るAI5チップを製造することが決まったとのこと。
 現状のAI4チップはTSMC製造。

 これまで受注ゼロで閑古鳥が鳴いてて人員撤収していたテキサスのファブを完成させて、そこで製造する予定。
 テキサスのファブは今年中に製造開始予定とされていましたが、後ろ倒しされて来年操業開始予定。
 プロセスは2nmとされています。

 このあたりも関税交渉に影響を与える可能性もなくはないですね。
 まさに「米国内での雇用」にプラスの影響を及ぼすわけですから。
 まあ、半導体設計じゃなくて製造についてどれだけの人員がいるんだろうとは思いますが。



 韓国は沸きに沸いています。
 NVIDIAが去り、クアルコムが去り、さらにテスラ、Googleも去っていったサムスン電子の半導体受託事業。
 そこに突然のテスラの復帰ですからね。
 任天堂のSwitch2のSoCに加えて、朗報だとはいえるでしょう。

 ただ、168億ドルがすぐに支払われるってわけでもなく。
 数年分の契約ってことでしょうね。

 あとそんな状況下でもTSMCとの差は広がるばかりでして。

Tariff Effects and China Subsidies Soften 1Q25 Downturn(TrendForce・英語)

 TrendForceのまとめたシェアによると25年1QのファウンドリシェアはTSMCが67.6%。
 2位のサムスン電子は7.7%。3位のSMICが6%、4位のUMCが4.7%。
 相変わらずシェアは減る一方。
 今回の契約で多少は盛り返したかもしれませんが、根本的な方向性はなんの変化もないんですよね。

 ようやく大口契約がひとつ取れたってだけで。
 しかも、自動車企業であるテスラからだからこそ取れた部分も大きいでしょう。
 サムスンに盗まれる心配がなく委託できるって意味で。
 クアルコムもアップルもGoogleもそのあたりを恐れているわけです。

 TSMCへの極端な偏重も正直、困ってしまう部分があるのでしばらくはサムスン電子にもがんばってほしいとは思っているのですが……。
 あとひとつ大口が取れればトレンドも変わってくるかもしれません。……難しいかな。



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韓国メディア「4次下請けにあたる日東紡にNVIDIAやAMDの役員が『素材を売ってほしい』と懇願している」……半導体基板の反りを防ぐTグラス供給不足のためだった

カテゴリ:半導体関連 コメント:(43)
「売ってほしい」鼻の高いNVIDIAも懇願……株価暴騰したあの企業(韓国経済新聞・朝鮮語)
30日、日経アジアによると、エヌビディア、AMD、MSの役員はこの1年間、日本の日東紡本社を数回訪問した。 T-グラスの物量を確保するためだ。 最終注文者であるビッグテックが協力会社や流通会社を経ずに半導体素材確保に乗り出したのは非常に異例的だ。

T-グラスはTSMCの最先端パッケージング過程で基板が曲がることを防止する特性のために需要が急増している。 台湾の台湾グラスがT-グラスの開発に成功したものの、まだ大量生産に乗り出しておらず、日東紡が物量の大部分を独占している。

台湾現地メディアによると、エヌビディアの経営陣は、台北南京ロードにある台湾グラス本社を数日に一度訪問し、生産拡大を訴えている。 T-グラスは日本で製作される特殊溶鉱炉を輸入しなければならないため、大量生産に相当な時間がかかるという。

日東紡は協力段階で見ると、エヌビディアの4次協力会社くらいになる。日東紡はT-グラスを銅箔積層板(CCL)メーカーに納品し、CCLは半導体基板メーカーを通じてTSMCに供給される。

日東紡は800億円(約7500億ウォン)を投資し、2028年までに生産能力を2倍に拡大する計画を立てた。 ただ、大規模な増設計画を立てず、品薄状態が長期化する見通しだ。 中国企業も開発に飛び込んだが、商用化には相当な時間がかかると業界は展望している。
(引用ここまで)




 日東紡のTガラスが供給不足になっていて、NVIDIAやAMDが「供給をなんとか、増やしてはもらえないか!」と企業参りに来ているとの話。
 Tガラスは挟みこむことで半導体基板の反りを防ぐ効果のある素材。
 製造時に反りが出ると歩留まり(良品率)が下がってしまうので、重要な役割を果たしているといえます。

 以前にも味の素がABF、味の素ビルドアップフィルムが供給不足に陥って半導体各社が味の素参りをしていたなんて話をしましたけども。



 こちらは絶縁材料。
 日本の強みが出てますね。



 日東紡の株価は4月に半導体関連が一気に下落した際、3000円ほどになったのですが。
 現在では盛り返していて6000円超。
 あの時だったかぁ……。

 こんな感じで素材等々で日本企業の優位はフツーに続いています。
 かつてムン・ジェインが素材、部品、製造機器について「韓国で国産すべきだ!」と大号令をかけたものでしたが。
 JSRのフォトレジストをベルギーの工場から輸入して「日本からの輸入を下げてやったぞ!」って大騒ぎしたってオチがありましたね。



 純度の低いフッ化水素なんかは韓国国内で製造するようになったそうですが、こちらも日本との合弁企業だったりするとのこと。
 延々と開発を続けているからこそできるって話なんですが……まあ、大統領なんて任期が終わればなんの責任も取らずに逃げるだけですから気楽なもんですよ。

 この記事のコメントも「日本こそが選択と集中をちゃんとしている」とか「韓国で作れても品質でかなわない」とかばっかりになってます。



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サムスン電子「なぜGoogleは半導体製造委託先に我々ではなくTSMCを選んだのか?」……歩留まりと発熱と納期が守れるからじゃない?

サムスン電子のファウンドリ、戦略会議の核心「Googleを逃した理由探し」(the bell・朝鮮語)
サムスン電子が半導体委託生産(ファウンドリ)競争力回復のための点検に取り組んでいる。 根源的な問題解決のために多角的な議論が行われている。 特に、Googleがサムスン電子に任せてきたアプリケーションプロセッサー(AP)の量産をTSMCに渡した最近の事例を集中的に分析しているという。 (中略)

ファウンドリー事業部は長期間苦戦している。 5ナノメートル(nm)以下の先端工程競争が本格化し、TSMCと2強体制を形成するものと期待されたが、日増しに格差は広がっている。

市場調査機関のトレンドフォースが今年第1四半期の全世界ファウンドリー市場占有率を集計した結果、サムスン電子の占有率は7.7%で昨年第4四半期(8.1%)対比縮小した。 同期間、TSMCは67.1%から67.6%へと増加した。 三星電子はSMIC(6.0%)、UMC(4.7%)など中華圏メーカーの追撃を心配しなければならない状況になった。 (中略)

グーグルはかつて自社のスマートフォンにクアルコムのAPを使用した サムスン電子と数年間システムオンチップ(SoC)プロジェクト「ホワイトチャペル」を通じて独自AP「Tensor」を開発した。 該当チップはサムスン電子AP「Exynos」をベースにしたものと知られた。

これを契機にグーグルピクセルシリーズAP量産はサムスン電子が受け持ってきた。 世代を重ねながらも持続協力し、5ナノ以下の工程でも両社の同盟は続いた。 問題は、3ナノに入り、三星電子の歩留まり(完成品の中で良品の割合)の低下などが現れたという点だ。 (中略)

一連の過程を経て、グーグルは今年下半期に発売予定のピクセル10のAPをTSMCに委託した。 この製品はTSMCの3ナノ工程を通じて作られる。 業界ではピクセル14まではTSMCが独占的地位を維持するものと見ている。

半導体業界関係者は「グーグルを逃したのはサムスンファウンドリーの複合的な問題を一気に見せたケース」として「内部的にも多くの対話と悩みが行き来していると理解している」と説明した。
(引用ここまで)




 韓国メディアが「Googleがサムスン電子の半導体ファウンドリを捨てて、TSMCに移ってしまった。サムスン電子は原因を分析している」……としてまして。
 いや、そのね。

 半導体委託先なんてどこでもいいんですよ。
 歩留まりがよくて、納期が守れて、発熱が想定通りかそれ以下で、故障率が少なければ。
 サムスン電子はそれを守ることができなかった。



 かつ、ExynosシリーズがAPUとしてポンコツで他のスマホに対抗できるものでなくなってしまったためって部分もあるか。
 Google TensorのベースはExynosであるってのはよく知られている事実ですしね。

 なので、独自のAPU設計ができるようになったGoogleはサムスン電子に製造を依頼する必要がなくなった。
 であれば、現状で選択するのはTSMCになりますわな。



 現行のPixel 9に搭載されているTensor G4も明らかにパワー不足で同世代のSnapdragon 8にはとてもじゃないけどかなわないのが現状。
 ゲームもかなりきびしい。
 あと発熱もかなりひどい。ちょっと負荷がかかっただけで「こんな発熱する?」ってくらいには発熱します。
 まあ、サムスン電子のExynosベースである以上、もうそれは避けられない事態ではあるのですが。

 TSMCとの差は約60%Pにまで拡大しています。
 もう「シェア2位」とか虚しくてしょうがない。

サムスン電子、ファウンドリー2位の座も揺らぐ…中国SMICが猛追撃(中央日報)

 なんかこう……落ちぶれたね。
 今年中にはSMICにシェアが抜かれる可能性も取り沙汰されているレベル。
 ここからどうにかできる手段があるんですかね。Switch 2ひとつでどうにかできるようなもんでもないですし。



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 中味は長編記事。最新の記事は「 イ・ジェミョン大統領、就任と同時に報復を開始! 」となっています。


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AI業界から「パッシング」される韓国……業界からは「メモリ以外に韓国でAIに重要なパーツがあるわけでもない」「政府支援もろくにないし、そもそも政争でぐちゃぐちゃだ」との声も

HBM以外は大したことない···AI業界「韓国パッシング」(韓国経済新聞・朝鮮語)
中国(1月15日・恒例の春節行事出席)→台湾(1月16日・協力会社ASEの子会社工場竣工式出席)→中国(4月17日・中国副首相面談)→日本(4月20日・石破茂首相とAIロボット産業議論)→台湾(5月17日・台湾コンピュテックス出席)。

NVIDIAのジェンソン・ファン最高経営者(CEO)が今年に入って訪問したアジア出張国リストだ。 「半導体強国」という韓国だけがすっかり抜けた。 韓国には台湾TSMCのような核心供給網もなく、中国にはありふれた大型顧客もなく、日本のようにこれといった政府主導の新事業もないためだというのが市場の解釈だ。 業界関係者は「NVIDIAが主導する人工知能(AI)生態系に韓国がまともに定着できなかったという傍証」とし「数多くのAIバリューチェーンで韓国には高帯域幅メモリー(HBM)しかないことを理解している」と話した。

業界では「台湾は走り韓国は這う」今の勢いが数年さらに維持されれば韓国は「AI辺境国」に押されるだろうという憂慮を出している。 HBMを含めたDラムやNAND型フラッシュなどメモリー半導体分野に集中した韓国とは異なり、台湾はAI生態系基盤がよく整っているためだ。

台湾には世界1位の半導体ファウンドリー(受託生産)会社であるTSMCだけがいるわけではない。 半導体設計分野1位(メディアテック)とパッケージング1位(ASE)も台湾企業だ。 フォックスコンはAIサーバー製造市場のナンバーワンであり、エイスピードはAIサーバーに入る基板管理コントローラー(BMC)市場の80%を占めている。 半導体業界の関係者は「この10年間、AI技術のトレンドをまともに読めなかったため、一枚下と見た台湾に押された」と話した。 (中略)

業界では、韓国がAI時代に押し出された理由の一つとして、政府の無関心を挙げている。 台湾政府は2017年「TSMC保有国」を越えて自主AI生態系構築のために「小さな国のためのAI大戦略」を宣言し、5億1750万ドル投入計画を明らかにしたが、韓国は昨年に入ってAI産業に3兆5000億ウォン投資計画を出した。 一足先の台湾は昨年11月、AI産業に今後3年間、毎年1兆2000億ウォンを投入すると発表した。
(引用ここまで)




 AI業界から台湾は重視され、製造装置や材料等で日本もそこそこ重視されているが、韓国は無視されている、とのニュース。
 まあ、そりゃあねえ。
 AIに必須となるHBMは製造しているものの、それ以外になにがあるんだって話ですし。
 っていうか、もう明日にでもHBM3eの製造をはじめてNVIDIAから認定されるくらいの勢いだったサムスン電子、すっかりしょぼくれてますからね。

 いつまで経ってもHBM3eの認証は得られないし、DRAMの世界シェアでSKハイニクスに1位を譲ってしまう。

SKハイニックス DRAMでサムスン抜き初のトップシェア(KBS WORLD)

 まあ、どこで道を間違ったかって見てみると、財閥が嫌いで嫌いでしかたがないムン・ジェインがイ・ジェヨン会長を逮捕、収監したあたりですかね。
 獄中経営もさせないレベルでしっかり捕らえていたって話ですから。



 「チェ・スンシルの娘に高価な馬術競技の馬を送った」ってことを最後の最後までスティグマのように扱ってましたっけ。
 あれ、いまにして思うと競技団体への寄付でしかないんだよなぁ。
 ムン・ジェイン政権が終わった途端、訴えられていたすべての罪で無罪判決でしたからね。



 まあ、韓国の司法なんてこんなものです。
 そうそう、韓国の司法と言えばなんでも大法官(最高裁判所裁判官に相当)を30人に増やした上で「司法試験に通ってなくても学識や徳望があれば大法官になれる」って法律が発議されたとのことで。

金於俊にも最高裁の裁判官資格? 元法相の共に民主議員が発議した裁判所組織法改正案に法曹界から憂慮の声(朝鮮日報)

 司法試験を通っていない「大法官」を10人にしようとしています。
 ……すげえな。
 まあ、たぶん「ファイヤ&アイス」、「いい警官と悪い警官」、「Door in the face」を狙っているものだとは思うのですけどね。
 極端な提案をして断られるのをコミで交渉している。
 「あれよりはマシ」って思わせるための最初の提案。

 ……だよな?
 そうであってほしいわ。



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 中味は長編記事。最新の記事は「「どんなにめちゃくちゃをやっても復活する」イ・ジェミョンはまるで不死鳥? 」となっています。


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