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カテゴリ:資源開発の記事一覧

韓国メディア「中国のレアアース規制に日本は粛々と対応してきたのに、韓国はなにひとつ手を出していない。中国依存を高めたままだ!」……だって「痛くても覚えない」んだもん、韓国の産業界……

日本が15年間かけて脱中国化を進める間に政治的理由で資源安保を犠牲にし続けた韓国【10月11日付社説】 中国レアアース輸出規制(朝鮮日報)
 米中首脳会談を前に、中国が再びレアアース(希土類)輸出規制という切り札を出してきた。今回は自国のみにとどまらず、海外で生産された製品(レアアース0.1%以上を含む場合)はもちろん、関連技術や装置まで規制する全方位的なレアアース規制だ。米国との関税交渉用カードだろうが、韓国の中核産業である半導体・スマートフォン・防衛産業などがレアアース波動の影響圏に入り、韓国にも警告ランプがともった。中国がレアアースという切り札を出すたびに、韓国が疲弊するのは昨日今日に始まったことではない。

 日本も15年前、韓国と似たような状況に追い込まれたが、今は違う。2010年の「尖閣諸島中国漁船衝突事件」時、中国がレアアース輸出を差し止めて報復すると、日本は政権が数回交代する中でも一貫してレアアースの脱中国化を推進した。日本政府主導でオーストラリア企業に投資するなどして供給先を多角化した結果、2010年に90%を超えていたレアアースの中国への依存度は50%台後半まで下がった。さらに、日本政府主導の研究開発(R&D)でハイブリッド・モーターの重レアアース使用量を50%も減らす技術を商用化したり、レアアースの消費量そのものを40%以上削減したりすることに成功した。「資源安保」という一貫した目標の下、15年間かけて築いた「防波堤」と言える。

 一方、韓国では李明博(イ・ミョンバク)政権時に推進した海外資源開発について、政権が変わった途端、「不良投資」「積弊(前政権の弊害)」という政治的な烙印(らくいん)を押して捜査を始めた。韓国鉱物資源公社のボリビア・リチウム開発事業は暗礁に乗り上げ、韓国石油公社が投資した米テキサスのシェールガス鉱区も半額で売ってしまった。結果的に莫大(ばくだい)な利益を手にしたのは他の株主たちだけだった。マダガスカルのアンバトビー・ニッケル鉱山のように、文在寅(ムン・ジェイン)政権時代の安値売却圧力に最後まで耐えて「電気自動車特需」で大当たりしたケースは、韓国の政治風土において奇跡のような出来事だった。

 5年ごとに政治的理由で国策が覆される国で、数十年かかる資源開発に参入する企業があるだろうか。結局、韓国は自ら「資源安保」の芽を摘み取り、10年という時間を無駄にした。その結果、電気自動車モーターとスマートフォンに必須であるネオジムの中国依存度は15年前と同じ87-88%、高性能永久磁石用の酸化ジスプロシウムの中国依存度は100%だ。 韓国の政治万能・国民分裂・無能と無責任・怠惰を示す恥ずかしい数字だ。
(引用ここまで)




 中国政府によるレアアース輸出規制ですが、日本はかなり備えてきているのですよね。
 記事中にあるようにオーストラリアとの協力体制も整えていますし、ベトナムやブラジルもレアアース産業にだいぶ積極的。
 南鳥島沖のマンガンノジュールはそれなりに期待できそうとのこと。



 マンガンノジュールから採れるニッケルの価格は中国とインドネシアがしかけてて低水準で推移している状況。
 新規潰しであるとのこと。

 でもまあ、住友商事の手がけるアンバトビーのニッケル鉱山がようやく順調に産出をはじめているのでなんとかなるかな。
 このニッケル鉱山が冒頭記事にある韓国と共同所有しているもの。
 ムン・ジェイン政権では売り払おうとしていたものです。



 現状は住友商事が54.17%、韓国鉱害鉱業公団が45.82%をそれぞれ保持。
 ムン・ジェイン政権による売却をなんとか韓国の官僚が押し留めたってニュースを前に見たのだけども見つからない。



 まあ、科学への投資と同様、資源への投資も政権交代で大きく変わってしまいます。
 イ・ミョンバクの資源外交は大半がしょうもないものでした。



 ですが、アンバトビー鉱山のようにたまーに当たりもあったのです。
 その当たりもなにもかも、ほとんどムン・ジェイン政権下(一部はパク・クネ政権下)で売られてしまったのですけどね。

 そうした場当たり的な対応を朝鮮日報は社説で責めたてています。
 「レアアースにしても日本は他国と協力する、あるいは産業開発で使用量を減らすなどしているのに我が国は……」ってなっている。

 韓国の場合は「痛くなくては覚えませぬ」どころか、痛みがあってもすぐに忘れますからね。
 尿素水、アドブルーが市場から消えて大騒ぎしたのが2021年の11月頃。シェア97%だった中国製の車両用尿素水が輸出されなくなったためです。



 輸出中断はその前から予告されていたのに「尿素……肥料か何かだろ、対応できるできる」とか気楽に考えていたってことが暴露されてましたね。  その後、中国からの輸入を71%にまで減らしたのですが、翌々年の23年には91%に戻っているっていうね。



 なにをするにも場当たり。
 戦略とかまったくなし。それでもまあ、そこそこ成長できたのだからそれでいいんじゃないでしょうかね。
 それが韓国ってもんですよ。



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韓国メディア「日韓大陸棚協定は終了させるべきではない。日本は中国と直接対決することになるぞ。韓国の助けが得られなくなるからな!」……別にキミらがいたところでなんになるんだって話なんだよな

カテゴリ:資源開発 コメント:(87)
岐路に立つ「7鉱区」(国際新聞・朝鮮語)
韓国はホルムズが封鎖されれば、大きな打撃を受ける国の一つだ。 韓国が輸入する中東産原油99%がここを通るからだ。 石油が出ない国の悲哀だ。 韓国が産油国を夢見たことがある。 「第7鉱区」の開発だ。 第7鉱区は済州島の南側海域にある8万2000㎢規模の大陸棚(沿岸に分布する海底地形)だ。 1968年国連「エメリー報告書」は7鉱区を含む東シナ海に石油·ガス埋蔵量が72億トンに達すると展望した。

第7鉱区は済州道と日本の九州西側の間にあり、両国の大陸棚が重なる海域だ。 韓国と日本は1978年6月22日、7鉱区をそれぞれ50%の持分で50年間共同開発する協定(JDZ協定)を結んだ。 日本は1986年、経済性が足りないとして一方的に開発を中断した。 協定31条3項によって、一方の当事国の終了通知があれば、3年後に協定は終了する。 (中略)

韓国政府は、今年が韓日国交正常化60周年であることを考慮し、日本が直ちに終了を通知しないものと見ている。 日本では協定を終わらせるか、少なくとも再交渉を通じて自国に有利になるように枠組みを新たに作らなければならないという声が出ている。 しかし、韓日間協定の終了で境界未画定水域になれば、中国がここの管轄権を主張することができる。 韓日中の多国間外交紛争に飛び火し、第7鉱区一帯が火薬庫になる恐れが大きい。
(引用ここまで)




 冒頭記事についてはこれといって新しい情報があるわけでもなく。
 まあ、とりあえず置いてあるだけのものです。

 韓国メディアの日韓大陸棚協定への意見として──

・かつては韓国に有利な国際情勢だった
・現在では日本がEEZの中間線で有利な状況にある
・終了を言い渡せば3年後には協定は終了する
・協定を終了させれば中国が境界線争いに参戦してくる ・対中共同戦線のためにも日本は協定を終わらせるべきではない

 ってところが基本線になっています。
 これ、だいぶ疑問なんですよね。



 特に「中国が境界線争いに入ってくる」って部分がだいぶ眉唾。
 っていうのは中国は現状、日中中間線を守っているんですよ。まあ、断橋(楠)みたいに日本側に微妙にはみ出ている部分もありますが。
 基本、だいぶ大人しい状況が続いています。

 ちなみに中国側が白樺ガス田を共同開発から「日本側は出資」に格下げしろって圧力をかけてきた際、日本は民主党政権でした。
 ……オチは分かりますね。

 ただ、楠以外は日本側に入ってくることもなく、かつ中国側が主張するEEZに大きく入ってくるようなこともなし。
 中国なり韓国なりが「EEZは中間線ではない!」って言い出したら、国際海洋法裁判所に「じゃあ、EEZのラインを策定してくれ」っていえばいいだけの話なので。

 韓国からは「韓国がいなければ中国と直接対決することになるぞ!」「韓国がいたほうがいいだろ」って話も出てますが。
 ……いや、おまえがいたからなんになるんよ。
 むしろいないほうがなんぼかマシだわな。



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ユン・ソンニョル前大統領が発表した「世界最大級の海底ガス田」→イ・ジェミョン政権下での試掘予算、ゼロになってしまう

『大王クジラから政治色を排除』するという政府……専門家「東海を5回は掘削しなければ」(韓国経済新聞・朝鮮語)
政府が「大王クジラプロジェクト」として知られた東海鬱陵盆地ボーリング探査の来年度予算を0ウォンに策定したことが確認された。 一方、日本との海上紛争地域である7鉱区付近の南海盆地探査予算は大幅に増やした。 東海鬱陵盆地は初期探査で有望性が立証されたところなのに、ユン・ソンニョル前大統領が掲げた事業という理由で無視されている分析が出ている。

15日、政府によると、産業通商資源部(産資部)は企画財政部に提出した来年度予算提案書で、東海ボーリング探査関連の政府出資予算は0ウォンとし、南海地域の予算を例年より3倍以上増やした71億5000万ウォンに策定した。 全体油田開発事業の予算は、計109億1000万ウォンに決めた。 2023年301億ウォン、2024年481億ウォンに比べて大幅に減った規模だ。 政府関係者は「東海盆地に対するボーリング探査は必要だが、政治的色彩を消さなければならないと判断した」と話した。

政府はその代わり、南海探査に集中することにした。 日本との「7鉱区共同開発協定」が今年終了する可能性が高く、南海に旗を立てることが重要になったという判断からだ。 1978年に発効されたこの協定は、50年の有効期間が終わる3年前の22日から、両国のうち一つでも希望すれば一方的に終了を通知することができる。 この場合、第7鉱区の管轄権をめぐって韓日間の神経戦が繰り広げられると政府は見ている。 これによって、第7鉱区の境界地域である南海6-2鉱区、第5鉱区の探査予算をまず確保することにしたのだ。

であったとしても東海開発予算は当初申請さえせず論難が避けられない展望だ。持続性が核心の資源開発が政権によって揺れてはならないという指摘が出ている。 (中略)

政府は昨年6月、東海の鬱陵盆地で「大王クジラ」など有望な構造7カ所を発見したと発表した。これは、国内海域で油田やガス田を探すための中長期的な探査計画「広開土プロジェクト」の成果だった。 (中略)

しかし、この結果をユン・ソンニョル大統領(当時)が突然発表したことが問題となった。資源探査が政治的争点化したのだ。共に民主党は「大王クジラはユン政権による国民詐欺劇だ」と批判し、今年の予算に組み込まれていた政府主導の第1次試掘予算497億ウォンを全額削減した。これを受け、産業通商資源部は東海盆地にかかる政治的フレームを薄めるため、来年度の予算を「ゼロ」として編成した。
(引用ここまで)




 「世界最大規模の海底ガス田」があるとされている迎日湾。
 韓国では大王クジラ(シロナガスクジラの韓国名)プロジェクトと呼ばれています。
 ユン・ソンニョル大統領が大々的に発表したことで、もうその当日から「政治案件」になってしまっているんですよね。



 このエントリは翌日のものですが、すでにチョ・グクが「宗教家にたぶらかされた!」ってクレームをつけているっていうね。

 いわく、「ガイアナの海底ガス田を越える規模なのだ」だそうですよ。
 すごいですねー(棒)。



 まあ……がんばってくださいな。



 なお、最初の試掘は失敗に終わっています。



 んで、新年度の国家予算からはすべて試掘予算は削られた状態で可決されています。
 国会(共に民主党)によるユン政権への嫌がらせでしたね。

 イ・ジェミョン政権になってからも同様に迎日湾への試掘予算はゼロのまま。
 だけども、日韓大陸棚協定にほど近い区域への試掘予算はついているそうですわ。
 もちろん、ユン・ソンニョルが大々的に発表したプロジェクトだったからです。

 ……しばらく、このサムネばっかりでいいかもしれない。

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韓国政府「アラスカ産LNG開発に参画したい」→韓国ガス公社「ええっと、あのプロジェクトを47兆ウォンの負債を抱える我々にやらせよう……ってこと?」

アラスカLNG開発?…負債47兆ウォンの韓国ガス公社は困惑(中央日報)
韓国政府が米アラスカ液化天然ガス(LNG)開発プロジェクトに参加する可能性を高めている。米政府による関税などの圧力を低めるのが目的だ。投資をする場合、韓国ガス公社が韓国の「キープレーヤー」となるとみられる。

政府によると、トランプ米大統領は9日、韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行首相と28分間の電話をした直後、自身のSNSに「アラスカ州ガスパイプライン事業などを議論した」と明らかにした。関税交渉のために米国を訪問した鄭仁教(チョン・インギョ)通商交渉本部長も「アラスカLNGと造船を交渉テーブルに載せて十分に協議していくことになるだろう」と話した。 (中略)

政 府は投資をする場合、ガス公社を主軸に事業を進めるという内部方針を立てた。具体的に事業はインフラ(ガス処理工場・パイプライン・液化処理施設など)建設とLNG購買の2つだ。核心は総事業費が440億ドル(約6兆3200億円)と予想されるインフラ建設だ。アラスカの厳しい気候環境などを考慮すると事業費はさらに増える可能性もある。

問題はガス公社の財務構造がこれに対応するのが難しい点だ。昨年末現在の民需用都市ガス料金未収金は14兆ウォン(約1兆4000億円)で、前年比で1兆ウォン増えた。負債総額は47兆ウォンにのぼる。負債比率は400%を超えた。長期間にわたり都市ガス料金が原価を下回る「損する商売」をしてきたからだ。政府の支援が必要だが、大規模な税収欠損のため財政に余裕がない。

コンソーシアムを構成する形でガス公社が民間企業と手を握る方法が代案として言及されている。しかし仁荷大のカン・チョング・エネルギー資源工学科招聘教授は「国内外を問わず民間の業界はアラスカ事業のリスク(危険要因)が非常に大きいとみている」と指摘した。すでにグローバル石油・ガス企業のエクソンモービルなど主要企業が投資を検討して手を引いた状態だ。
(引用ここまで)




 韓国もアラスカ産LNGへの参画を考慮しているとされているのですが。
 その際に最大の問題になるのが韓国ガス公社にまったくもって余裕がないこと。
 ムン・ジェイン政権時代に原価以下でガスの供給を延々とさせられ続けた結果、負債は47兆ウォンを突破。
 負債比率は400%。

 ムン・ジェイン政権時代は物価が安定していたとか言い出しているメディアもあるのですが、公社系が山ほどの赤字を抱えさせることで仮初めの安定を得ていたに過ぎないのですよ。
 あというほど物価安定はしてなかったわな。
 物価安定してたら金利を上げたりしないだろうに。



 その一方でアラスカ産LNGの参画は米韓関係を考えてもなんとかしたいと現政権は思っているのでしょう。
 まあ、イ・ジェミョン政権になったらどうなるか分かりませんが。
 なにしろ「ウォンを国際基軸通貨(ハードカレンシー)にする」とか言い出すレベルの人なので。
 「基軸通貨入り(ハードカレンシーになれたら)できたら負債もすべて解決する」とか言っちゃうくらいには「経済通」なんですよね。

イ・ジェミョン「もっと政府負債を増やすためにウォンを基軸通貨入りさせなければ」→野党代表「国の負債解決のために基軸通貨国とか胸が高鳴るわ」(楽韓Web過去エントリ)

 おまけに反米志向を隠そうともしていませんし……。
 イ・ジェミョンが大統領になったら米韓関係がどうなるかってコラムをnoteで書いているのでそちらもどうぞ。



 まあ、どっちにしても韓国ガス公社、あと韓国電力公社あたりが救われるルートは見つかりそうにないですね。
 ムン・ジェイン政権下でやってきた公社いじめはそのまま継続しそうですし。

韓国人「日本は交通料金が高いよね」……「韓国の交通料金、電気料金が安い理由」の結果、5大公社の負債が320兆ウォン超えで首も回らない状態に(楽韓Web過去エントリ)

 基本、イ・ジェミョンは「大きい政府」の信奉者で、ベーシックインカムをやりたくてしかたがないって方向性。
 政府債務なんていくら膨らんでもいいってくらいの認識しかありません。
 まあ……日本のほうさえ見なければなにやってくれても構わないんですけどね。



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韓国メディア「1回のボーリングが失敗したから『詐欺だ』などと言っていたら資源開発などできない」……韓国では無理、でしょうね

資源開発までもが政争の具となる韓国で何ができるのか【2月8日付社説】 東海深海ガス田探査(朝鮮日報)
「大王クジラ(シロナガスクジラ)プロジェクト」と呼ばれる東海深海ガス田開発事業の第1回ボーリングの結果は失望すべきものだった。 (中略)

 以前開発に成功した東海ガス田も11回目のボーリングの末に成功し、ノルウェーの北海油田は33回目のボーリングで油田を発見した。今回の第1回ボーリングの結果はある程度予想できたものだといえる。よって、その結果をめぐって成功だの失敗だのと言うのは性急すぎる。それにもかかわらず、既に「詐欺だ」という非難の声が上がっている。第1回ボーリングの結果だけで「詐欺だ」と言うなら、世界のほぼ全ての油田が詐欺だったことになる。

 こうなった最大の理由は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がこのボーリングを政治問題化したからだ。 韓国石油公社が物理探査資料を基に石油発見の可能性を期待してきた大王クジラプロジェクトは、同公社と韓国産業資源部(省に相当)の次元でじっくり進めればいいものだった。ところが昨年6月、尹大統領が突然、国民に対してサプライズで発表した。(中略)すると、最大野党・共に民主党は「国会議員総選挙の敗北と支持率下落による局面を切り替えるための切り札だ」と批判した。事実、そうした面があると言わざるを得なかった。

 情けなくて嘆かわしいのは、このようにあらゆることが政治上の争いに帰結する国で何ができるのかということだ。これをやればあの党が反対し、あれをやればこの党が反対する。李明博(イ・ミョンバク)政権が海外資源開発を推進したものの、朴槿恵(パク・クンヘ)政権・文在寅(ムン・ジェイン)政権が突然、「積弊(前政権の弊害)」だとして断罪し、苦労して続けてきた資源開発プロジェクトがほとんど失敗に終わってきたという経緯がある。 その後、レアアース(希土類)の価格が高騰し、後々まで悔やまれた。
(引用ここまで)


 昨日、迎日湾ガス田プロジェクトについて、だいぶひどい社説をざっと羅列しましたが。
 どれもこれも「まるで詐欺じゃないか」とするものばかり。
 特に左派紙からの論評はひどいものでしたね。

 その中でも「試錐は1回で成果が出るわけじゃない」ってものも少ないのですがありました。
 冒頭記事の朝鮮日報の社説と、昨日のだとファイナンシャルニュースが擁護かな。
 あと韓国経済新聞のこちらのコラムも擁護というか、「科学的見地から見守るべきだ」って論調。

【取材手帳】シロナガスクジラ「失敗」と考えれば資源開発の未来はない(韓国経済新聞・朝鮮語)

 一応、こんな話もあるのですよということで。
 少数意見ではありますが。


 でもまあ、当該事業が継続できるかについては無理かな、との感触。
 まず、韓国石油公社は約20兆ウォンの債務超過状態。
 今回もっとも有望だった場所の試掘は単独負担したものの、これ以上は「国外企業との協業で……」とのことですが。
 乗ってくる企業がありますかね?
 一応、「天然ガス、石油自体は存在する」ってことなのでどこかの山師が引っかかるかなぁ。

 もうひとつの理由はまさに政治的なもので。
 ユン大統領がからんだ案件なので徹底的に潰されます。
 先日のLNGカナダの案件がイ・ミョンバクの資源外交がらみだったために潰されたのと同様。
 基礎科学研究院にまともに予算がいかなくなったのと同様。
 政治がからんだ案件は次の政権で必ず潰されるのです。
 韓国では。

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韓国メディアから「海底油田騒動、1を10に膨らませた『ポン菓子詐欺』ではなかったのか」と各社がユン政権を糾弾……資源探査って無駄を積み重ねてなんぼだと思うんだけど……

【社説】むなしく終わった東海ガス田開発事業…当初から「希望拷問」ではなかったのか(中央日報)
東海(トンヘ、日本名・日本海)ガス田開発事業の今回のプロジェクトは事実上経済性がないことが明らかになった。産業通商資源部の関係者は「ボーリング作業でガスの兆候が一部あったことを確認したが、規模が意味のある水準ではない」と説明した。経済性を確保できるほどの炭化水素を確認できなかったということであり、技術的にさらに掘削する必要はなく、事実上、水の泡になったということだ。

当惑するのは、最初から油田発掘の可能性を性急に発表したという事実を政府が打ち明けた点だ。産業部の関係者は「(昨年6月の)1次発表は我々が考えられなかった政務的な影響が大きく介入する過程があった。意図していなかったが、今こういう結果が出て申し訳なく思う」と述べた。まだ「政務的な影響」の具体的な内容と経緯は明らかになっていないが、油田存在の可能性が高くなくても開発プロジェクトが進められた可能性があると解釈され、厳重な真相究明が避けられなくなった。

このプロジェクトは発表当時から釈然としなかった。過去にも油田開発は何度か水の泡となった。蔚山(ウルサン)沖の大陸棚でガス田試錐に成功し、韓国は2004年から2021年まで17年間も産油国地位に名を連ねたが、試錐をしたという象徴的な意味を超えられないほど経済性は微弱だった。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権で昨年6月から推進された東海7カ所の有望構造探査および試錐も可能性自体がないとは予断できないが、冷静に考慮するべきことが多い。

同プロジェクトは実際、尹大統領が国政ブリーフィングでサプライズ発表した時から怪しいという反応が多かった。当時同席した安徳根(アン・ドクグン)産業部長官は「推定埋蔵量は140億バレルで、サムスン電子の時価総額の5倍(当時の基準で2000兆ウォン)と評価される」と期待を膨らませた。4カ月前に韓国石油公社が予測した推定価値11兆ウォン(約1兆1520億円)に比べて根拠もなく膨らんだ金額だった。発表が性急だという実務者の意見を無視して大統領室が強行したという声もあった。試錐技術評価を担当した米国の深海技術評価専門会社アクトジオの実体も明確でなかった。
(引用ここまで)


 昨日お伝えしたガス田の試掘失敗について、韓国メディアが一斉に社説を出しています。
 いわく「政治的な案件だったのではないか」とするもので。
 冒頭記事は中央日報のものですが、これ以外にもけっこうな数の社説が出ています。

 左派紙のハンギョレ、京郷新聞からも。

[社説]「経済性なし」告白した「大鯨」、大統領室の「政務的介入」を明らかにすべきだ(ハンギョレ・朝鮮語)
[社説]「詐欺劇」に他ならない「尹錫悦」の大鯨プロジェクト、真相を徹底的に明らかにすべきだ(京郷新聞・朝鮮語)

 経済紙である毎日経済やファイナンシャルニュースからも。

経済性を確認できなかった大鯨のボーリング、国益·科学だけを見よ[社説](毎日経済・朝鮮語)
[fn社説]座礁の危機、大鯨、それでも資源開発への挑戦は続けなければならない(ファイナンシャルニュース・朝鮮語)

 保守系メディアである中央日報(冒頭記事)、東亞日報からも。

[社説]「サムスン電子の時価総額5倍」8ヵ月ぶりに「大鯨は経済性がない」… 詐欺劇の水準(東亞日報・朝鮮語)

 東亞日報の「大統領と大臣が国民相手に仕組んだ『ポン菓子詐欺』ではないか」ってのもなかなかに面白い表現。
 ポン菓子ってコメから10倍くらいの体積になるらしいので、そこからの連想ですね。


 逆説的にどれだけ韓国国内から期待されていたのかが分かりますね。
 「どうせダメなんでしょ……」って思いつつも、どこかで期待していなければこんな反応にはなりません。
 だいたいにして、ユン大統領がガス田の存在を明かした際のリアクションとかすごかったですからね?
 「これで韓国も一気に資源国だ!!」みたいな希望にあふれていたものです。

 ま、当初から「オーストラリア企業が見捨てた場所だった」とかも言われていたのですけども。
 資源探査、開発って失敗してなんぼの部分があります。
 一時期話題になったINPEXの島根・山口沖の試掘も「ガス、石油は存在するが商業化は難しい」として終了してます。

 パルリパルリ(早く早く)でなによりも結果を求めてしまう韓国人には難しい部分かもしれないですね。
 LNGカナダの権益を産出前に売却し続けたのも、「工事遅延があった」って部分が小さくないですからね。
 他国はそれでも「ここは有望だから」と事業継続していたのですが、韓国だけは20%あった割当分を5%にまで減らしてしまっている。
 たとえ1回の試掘に1000億ウォンかかるとしてもそれで見つかればいうことないし、見つからなくても「ここではダメだった」ってデータが残ると思うんですが。

 まあ、確かにユン政権の支持率回復のための切り札として使われていた部分は少なからずありますが。
 ここまで激しく糾弾されるようなことなのかなぁ……って気もします。

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韓国で「世界最大級の海底ガス田」、試掘するものの結果は……「まだ試掘は4回以上残っている!」とするものの、政府予算はすべて削減されている状況だった……

韓国東海ガス田プロジェクト、水泡に帰す…「経済性不足、ガス不十分」(中央日報)
韓国政府が「シロナガスクジラ」と命名された東海(日本名・日本海)深海のガス田有望構造に経済性はないものと判断された。シロナガスクジラ有望構造に対する探査ボーリングを終えた結果、これ以上掘る必要はないというのが韓国政府の暫定結論だ。

韓国産業通商資源部高位関係者は6日、政府世宗(セジョン)庁舎で取材陣に「今回のシロナガスクジラ構造ボーリング作業でガスの兆候を一部暫定的ながら確認したが、規模は有意味な水準ではなかった。経済性を確保する水準ではなかった」と明らかにした。昨年12月から東海の有望構造海域で探査ボーリング作業を進めたウエストカペラ号は4日に作業を終え韓国を離れた。 (中略)

ガス田事業では実際に価値のある石油・ガスがあるのか経済性を評価されても、採掘費用に対し利益が出るか採算性まで確認できなくては商業生産ができない。しかしシロナガスクジラ構造は最初の経済性評価段階で事実上失敗した状況だ。 (中略)

韓国政府は残る6カ所の有望構造には海外企業の投資誘致を受けて探査ボーリングを進める方針だ。関係者は「海外企業を通じて探査を追加で継続するのが資源開発生態系のために良いという考え。投資誘致条件と予算の必要性、専門家の意見と国民の世論を総合して推進する」と話した。
(引用ここまで)


 「韓国のEEZで世界最大級のガス田が見つかった」とユン・ソンニョル大統領が発表したのが去年の6月でした
 省庁の長官(大臣に相当)が発表するのであってもだいぶ異例ですが、大統領がわざわざ発表するのは異例中の異例。
 まあ、当時から支持率低迷に苦しんでいたこともあって、起死回生の一撃として出したのでしょう。

 当時から「オーストラリアの著名企業が契約を破棄した場所」とかなっていたり、その一方で「日本が嫉妬している」って話にもなってたりしましたね。

韓国、「世界最大級のガス田発見」に気分がうわずってしまう……「日本のEEZは関係ない(韓国外務省談)」「日本のYahooでこんなコメントがついた」「日本はすでに近くで天然ガス生産をしている(してません)」等々……日本、根本的に関係なくない?(楽韓Web過去エントリ)

 夢がめちゃくちゃ広がってて「サウジアラビアクラスの産油国に、俺はなる!」くらいの勢いでした。


 で、その試掘結果第1弾が出まして。

 経済性がありませんでしたー。

 ま、でしょうね。
 試掘1回目から出るわけはないのですが。
 相当に有望な場所でも試掘20回でようやくどうにかなったとか普通にありますからね。

 ちなみに試掘1回につき1000億ウォンが必要だとされていて、最初の試掘には韓国石油公社と韓国政府が出資する予定だったのですが。
 去年の12月に共に民主党が韓国政府負担分の497億ウォンをすべて削減した予算を国会で通してしまいました。
 というわけで、今回の試掘代金は赤字が累積しまくっていて資本蚕食が進んでいる韓国石油公社が全額負担しています。
 自己資金が出せずに銀行からの借り入れでまかなったそうですよ。

 一応、あと4回の試掘が予定されているのですが、こちらは国外企業からの投資を募って行うとのことで。
 ……投資してくれる企業、ありますかね。
 前述のようにオーストラリアの著名関連企業であるウッドサイドエナジーが撤退している場所での試掘ですからね。
 ま、がんばれー。

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韓国メディア「日本を見習って天然ガスを再販売する施設を保有すべきだ!」……やったとしても、次の政権で潰されて終わりなのでは

【コラム】米国産LNGと韓日「エネルギーハブ」競争(中央日報)
米国産LNGはオーストラリア・カタール産などと違い、契約条件が厳しくないのが長所だ。通常、LNG輸出プロジェクトは数十兆ウォン以上の大規模な資本調達が求められる。これに対して債権団は安定的収益保障のために輸出契約に硬直的な条項を入れるように強要する。代表的なものにLNGの最終目的地(港)を特定する「目的地制限条項」がある。この条項のため、引受者は必ず最終目的地まで行って荷下ろしをしなければならず、原油など他の原材料とは違って中間寄着地で中継取引を行うことはできない。幸い、米国産LNGの場合、大抵この条項がない。 (中略)

日本は別の理由で米国産LNGに狙っている。目的地制限条項のない米国産LNGを大量に導入し、最近天然ガスの消費が急速に増加している東南アジアや台湾などに再販売して差益を残そうとする下心だ。日本はすでに世界最大LNG輸入インフラも保有しており、世界2位LNG輸入国という地位を利用した価格交渉力も相当ある。近く東アジアのLNG取引ハブに浮上する可能性がある。

事実、われわれ韓国も「LNGハブ」という名目で蔚山(ウルサン)北港や麗水(ヨス)猫島(ミョド)に構築事業を行ってきた。実状は周辺の発電所などに自家消費用天然ガスを供給する引受ターミナルにすぎない。現在、蔚山南港の敷地に「北東アジアエネルギーハブ」事業構想が進行中だ。日本の事例を参照して米国産LG基盤取引ハブ構築を試みてみるのはどうだろうか。
(引用ここまで)


 トランプ大統領の公約のひとつに「掘って掘って掘りまくれ」がありまして。
 シェールガス、シェールオイルをばんばん掘って、燃料価格を低下させてインフレを抑える。
 ついでにロシアの現金収入も少なくするって方針のようです。

 そこまで価格が下がるとシェールオイル、ガスは生産コスト割れする可能性もあるのでそこまで下げられないとは思いますが。
 現状でWTI先物が1バレル75ドルくらい。
 目先からちょっと下げ気味ですが言うほどでもない感じですかね。

 で、韓国からそのアメリカ産LNGについて「日本がやっているようなLNGハブを構築して東南アジア向けに商売しよう」とか言い出しているのが冒頭記事。


 んーっとね。
 たぶん、そういった方向でやりはじめても政権変わったら潰されるんじゃないかな。
 すでに今日のエントリでそんな話をやりましたが。
 実際、国会でやり玉に挙げられていたんですよね。

 2015年だからパク・クネ政権下ですね。
 「イ・ミョンバクがとんでもなく高い買い物をした」っつーてLNGカナダの権益を5%手放させたんですよ。野党からの突き上げで。
 で、ムン・ジェイン政権になったら「こんな無駄なものをまだ残している」って残り15%のうち、10%を売却させられたっていう。
 ムン・ジェイン政権なんて「石炭火力を廃止して天然ガス火力にする」って政策を推し進めていたのに、イ・ミョンバク政権の成果であったって理由で売却してるんですからね。

 そういう意味で韓国政治に継続性を求めることは無駄なんですよね。
 2015年の日韓合意も同様の運命を辿りました。
 いま、韓国でやっている「韓国企業がお金を供出して勝訴した原告にお金を渡す財団」も次の政権で潰されるでしょうね。
 そういう前提の下で外交しなくちゃいけないんだから、面倒だわ。

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