政府が今年末から慶尚北道浦項の迎日湾沖で石油·ガス探査ボーリングに着手する予定の中で「日本との紛争の素地はない」という立場を示した。
林首席外交部報道官は4日、定例ブリーフィングで関連質問に「政府が最近発表した該当水域は排他的経済水域(EEZ)と大陸棚に含まれる」とし「日本側がこれに対して問題提起をする余地はない」と明らかにした。
EEZは海を挟んでいる国家が経済的主権を行使すると宣言した海域で、国連海洋法上、自国沿岸から200海里(約370.4キロ)までだ。
現在、政府が深海ガス田があると推定する地域は迎日湾から38km~100km離れた地点で韓国のEEZ内にあり、8鉱区と6-1鉱区一帯だ。
これは韓日両国が共同開発協定を結んだ7鉱区とは遠く離れているところだ。
(引用ここまで)
韓国外交部(外務省に相当)が「今回の迎日湾ガス田の掘削予定地点は日本と関わりのない場所だ」とのアナウンス。
第7鉱区とは関係のない場所だとわざわざアナウンスする、しなければならないのがかなり面白い。
先日ピックアップしたように、今回の「韓国のEEZ内で世界最大級のガス田発見」との報道で、第7鉱区──日韓大陸棚協定についてもスポットライトが当たりつつあるのもまた面白い現象といえます。
なんというかこう、韓国人の自尊心の拠り所が「日本との関係性」にしかない(は言いすぎにしても、相当に依存が大きい)のだなぁと。 目盛りに「日本」と刻まれた定規しかないのかっていうね。
日本のYahoo!のニュースでこの「迎日湾ガス田発見」が取り上げられた際に、いつものようにコメントがついているのですが。
そのコメント内容をまた韓国でニュースにしています。
「日本海に石油? 中国に強奪されればいいのに」日本のネットユーザーの反応(ソウル経済・朝鮮語)
この「日本で話題」「日本人がうらやましがっている」って形の記事はひとつだけじゃなくて、ざっくり10はないかなってところ。
それとINPEXが試掘した(そして採算ベースに乗らないとしてやめた)山口沖ガス田についても報道されています。
日本、22年に東海ですでに天然ガスのボーリングを始めた(チャンネルA・朝鮮語)
「韓国のEEZにかかっているのではないかとされる場所で掘削されています」って……そこもう試掘すらしてないけどね。
韓国メディアにありがちな「情報のアップデートができていない」アレです。
ま、こんな感じで「試掘してもダメだった」なんてことはものすごくよくあるので、資源開発は一喜一憂せずに見守るのが吉、なのですが。
この3つの記事だけ見てもどれだけ韓国国内で気分がうわずっているか理解できるのではないでしょうか。
ついついウォッチングにも力が入りますね(笑)。
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