政府が微細粉塵を減らすために、今冬最大16基の石炭発電機を止める計画だ。安定的な電力需給のために石炭発電の空白は液化天然ガス(LNG)発電拡大などで需要を埋める見通しだ。 (中略)
産業部によると、今冬の最大電力需要は基準見通し90.3GW、上限見通し93.5GW内外と推定される。 (中略)
冬季期間、発電機整備最小化などで供給能力は110.2GWを確保した。最低予備力は石炭発電削減案施行後も10.1GW以上を維持していく方針だ。
「微細粉塵季節管理制石炭発電削減案」を見ると、今冬の石炭発電機8~16機が稼動停止する。
産業部関係者は「上限制約を最大46基まで施行し、安定的な電力需給とLNG需給状況なども考慮して推進する」と話した。
(引用ここまで)
韓国がこの冬、8〜16基ていどの石炭火力発電所を止めるとの方策を立てたそうです。
電力不足に対応するのは天然ガス火力だそうですが。
最近になってようやく落ち着きはじめたものの、天然ガスは高騰している状況で本当にLNG火力に頼れるのか。
正直、ちょっと疑問ですね。
先日もマレーシアだったか日本向けの天然ガスを何ユニットか送らせるという通告をしてきたのですが。
石炭そのものがあれば火力発電所の立ち上げはそんなに時間がかかるものでもないので、天然ガスの遅れがあってもそれほど問題はないかも知れませんが。
石炭火力を止める理由は排出される微粒子状物質の問題から、だそうです。
韓国では「空が粒子状物質に覆われて灰色になった」とのニュースがここのところ出るようになりました。
中国が暖房始めるや…PM2.5が韓国全土を覆った(朝鮮日報)
この記事では中国由来の〜となっていますが、韓国から生じているものも大きいとされています。
以前の尿素水騒動の際に「このままではSCR装置を搭載した火力発電所も稼働できなくなる」という報道がありました。
その際に韓国における火力発電所での排煙脱硝装置の装備率が10〜15%ていどであるとされていました。
逆にいえば85〜90%の火力発電所には排煙脱硝装置が装備されていないということで。
……そりゃまあ、ミセモンジ(粒子状物質、PM10・PM2.5などの韓国での総称)も増えるでしょうよ。
それでも中国が原因だと韓国人は言い張りますが、中国から浮遊するものは韓国政府(+NASA)の調査で34%ていど。
グリーンピースの調査では30%といったところだったそうで。
大半は韓国国内で生じたものだった、ということから石炭火力を止めるのが一番だということになった模様。
ちなみに日本での排煙脱硝装置はどうなっているかというと、うちが以前調べた段階では石炭火力の半分以上には装備されていました。
これはだいぶ前(調べたのが10年以上前)の数字なのでその後はどうなっているかなぁ。脱硝装置がついているものは比較的新しい発電所で、古い石炭火力は廃炉になってたりもするので割合は上がっていると思いますが。
とにかく今年の冬は電力事情が厳しいのは間違いないので、できるかぎり電気以外の暖房手段をメインにしたいところですね。
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"韓国政府、粒子状物質対策のために石炭火力発電所を16基停止へ……「天然ガス火力があるので大丈夫」とは言うものの……"へのコメントを書く