ソウル竜山区(ヨンサング)に住むAさんは、2023年から満5歳の双子の子どもを幼児英語教室(英語幼稚園)に通わせている。1人当たり毎月、授業料として210万ウォン(約21万円)、放課後授業料として48万ウォンの支出がある。6カ月ごとに教材費として80万~100万ウォンが追加でかかる。Aさんは「英語に対する抵抗感をなくしたくて果敢に投資している」としつつも「子どもの教育のせいで背骨が曲がるという話を体感している」と話した。
13日、韓国政府が発表した「幼児私教育費試験調査」の結果によると、就学前の乳幼児の親たちは私教育費として月平均33万2000ウォンを支出している。特に、英語幼稚園に通わせる場合、月に154万5000ウォンの支出があることが分かった。 (中略)
乳幼児全体の約半数(47.6%)が私教育を受けていた。1週間の私教育参加時間(平均5.6時間)は、2歳以下が1.8時間、5歳は7.8時間だった。親たちは国語、英語、数学など一般科目に月34万ウォンを支出した。科目別では英語(月41万4000ウォン)、社会・科学(7万9000ウォン)、論述・作文(7万5000ウォン)、数学(7万3000ウォン)の順だった。芸術・体育には17万2000ウォンを使った。
保育園・幼稚園に通う乳幼児の私教育費は月22万8000ウォン、「家庭養育」乳幼児は85万6000ウォンだった。統計上、家庭養育に分類された英語幼稚園は154万5000ウォン、遊び教室は116万7000ウォンと調査された。親たちは子供に一般科目の私教育をする理由として、小学校入学準備(67.6%)、不安心理(41.0%)などを挙げた。
(引用ここまで)
「双子を英語幼稚園に通わせていて、月謝が月210万ウォン。放課後授業費で48万ウォンかかっている」……か。きっつ。
双子だからふたりで516万ウォン。今日のレートで52万5000円くらい。
長期休みを考えると年9ヶ月くらいか。
「幼児期から英語に慣れさせてこそ韓国ではなんとかなる」って感じなんでしょうね。
韓国の一流企業に入るためには学歴を積むだけでは足りなくていわゆる「スペック」を山ほど積まなければならない。
その中でも必須とされているのが英語能力でTOEICでは800点あっても足らない。
800点台後半、できたら900点はほしいとのこと。
で、入れたとしてもそこからまた役員に向けての競争がはじまるっていうね。
その競争に負けたら45歳で肩たたき。
そりゃまあ、優秀とされる誰も彼もが医者になりたがるわけです。大学等で働いた後に開業すれば自分の引退年齢は自分で決められますからね。
韓国の上流層はこうして子供に英語を習わせて自分たちの子孫が地位を失わないように防衛する。
ちなみにそこまで優秀ではなかった場合には、チョ・グクのように大学に入るために書類偽造などに手を染めるわけです。
中流層も子供に投資して上層に食いこもうとする。
子供にろくに投資ができない人々はそもそも子供を産もうとしない。
それ以前に結婚も男女交際も半ば以上諦めている。
基本、社会の考えかたとして「お金がないのなら子供を幸せにできないのだから、子供を作ろうとなんて思うな」ってってなっているのですよね。
というわけで韓国の合計特殊出生率は0.7台になったというわけです。
韓国から日本に帰ってきてほっとしている人や、あるいは日本人と結婚して日本に来て「これであの教育地獄から逃げられる」ってなってる人がけっこういます。
そりゃまあ、英語幼稚園の月謝25万円じゃあなあ……。
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