改憲の最大の争点である権力構造改革に関連し、李氏は大統領4年再任制と決選投票制を公約した。大統領と国会の権力関係においては、首相を国会の推薦を受けた人の中からのみ任命する「首相推薦制」の導入を約束した。また、大統領直属の監査院を国会に移管し、独立性を強化し、大統領拒否権を制限するようにして全般的に国会の権限を強化した。李氏は「議論が順調に進むなら2026年地方選挙に、どれほど遅れても2028年には国会議員総選挙で民意を問うことができるだろう」としながら任期内の改憲を約束した。
これに対して金氏は「ひとまず歓迎の意を明らかにする」として自身の改憲構想を公開した。金氏は大統領4年重任制構想を発表した。また、金氏は「2028年4月総選挙周期と大統領選挙を一致させるために今回の大統領選挙で当選する大統領の任期を5年から自ら3年に短縮する決断がなければならない」として任期短縮イシューを取り出した。
(引用ここまで)
イ・ジェミョンは大統領制を4年重任制にする改憲を行うと言明。
ちなみにほぼ同時に「憲法に『改憲時の大統領には新たな任期は適用されない』とされている」と自らの重任を否定。
イ・ジェミョン「大統領4年制・連続再選容認、改憲当時の大統領には適用しない」(中央日報・朝鮮語)
残念ですが重任はない模様。
前任のユン・ソンニョルをあれだけ「違憲大統領!」って激しく糾弾しておいて、自分は憲法違反の適用をするってなったら大騒ぎになるでしょうしね。
……まあ、分かりませんけどね。
5年後に「国民投票をやってみよう」とか言い出しかねない。
で、それに対して国民の力からの大統領候補であるキム・ムンスは「重任制に加えて、今回の大統領選挙で大統領になった者は任期を3年とすべし」と言い出してまして。
要は「途中登板の大統領なので任期を3年としよう」って話ですね。
その主張も分からないでもない。
ただ、こうした公約のエスカレーションは韓国の大統領選挙ではありがちな風景なんですよね。
2002年に大統領になったノ・ムヒョンは、選挙中に公約として「任期中の経済成長率7%!」って言い出していました。
これは対立候補が「経済成長率6%」を公約にしていたから、腹立ちまぎれに言っただけだったって話がのちに判明しています。
イ・ミョンバクの747公約(任期内7%成長、10年以内に国民所得4万ドル、10年以内に7大国入り)なんかもノ・ムヒョンのものを意識したものでしたね。
なのでまあ「話半分に聞いておけ」が韓国の公約を見る際には必要で、傾向だけ見ておくのは必須なんですよって話でした。
ちなみにイ・ジェミョンの公約のトップは「世界を先導する経済強国を作る」で要するになにも言っていないのと同じ。
AI云々の話もしていますが、これといって具体的な方策はなし。
今回は(今回も)「右派と左派どっちを選ぶのか」って選択だけですね。
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中味は長編記事。最新の記事は「「どんなにめちゃくちゃをやっても復活する」イ・ジェミョンはまるで不死鳥? 」となっています。
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