韓国最大野党・共に民主党の中央選挙対策委員会は、公職選挙法違反に問われた李在明(イ・ジェミョン)同党大統領選候補に無罪を言い渡した二審判決を破棄し、ソウル高裁に差し戻した大法院(最高裁判所)に対し「曺喜大(チョ・ヒデ)大法院長(最高裁判所長官)が李在明候補の公職選挙法事件について破棄自判を検討した疑惑が浮上している」と6日に主張した。破棄自判とは、破棄後に控訴審または上告審が自ら判決することだ。
これは、共に民主党選挙対策委員会の李建台(イ・ゴンテ)報道担当が同日、党本部で行われたブリーフィングで「事実なら、大法院長が内乱勢力の操り人形であることを自ら認めたことになる」として明らかにしたものだ。
李建台氏は「破棄自判は内乱首謀者を第1号党員とする国民の力が執拗(しつよう)に要求していたことだ。今回の事件は国民の主権を侵害した司法クーデターだ。司法クーデターは明白な弾劾事由だ」と強調した。
(引用ここまで)
韓国の三審制度は日本のそれに似通っていて……というか、日本のものをほぼコピーしているものとなっています。
最高裁に相当する大法院は原則として事実審は行わず、下級審の審判で法理に問題があるかどうかをチェックするのみ。
ただ、最高裁と同様に稀に自判も行います。
稀にではありますが、大法院でも最高裁でもあり得る話です。
ですが、イ・ジェミョンの公職選挙法違反の上告審において「自判を検討した」ことが違憲だと言い出している。
もはやなにを言い出しているのやら、ってところですね。
TV朝鮮の記事には400以上のコメントがついています。
民主「チョ・ヒデ、破棄自判検討疑惑…事実なら内乱の人形を自認したわけだ」(TV朝鮮・朝鮮語)
ほぼすべてが「いや、おまえらなに言ってんだ……」ってなっています。
それと共に民主党の選挙対策委員長が「大統領候補者に対する裁判は違憲・犯罪だ」とか言い出してまして。
共に民主党「大統領選前のイへの判決強行は違憲・犯罪だ…」(聯合ニュース・朝鮮語)
もう司法侵害なんてどうでもいいレベルになっていますね。
「成熟した民主主義国家」である韓国に三権分立は早すぎたかなー。
日本をはじめとした各国にも裁判官弾劾制度はありますが。
裁判官による違法行為があったとかで弾劾されるってパターンがほとんど。
判決を下したことに対しての弾劾ってあまり聞いたことがないというか。
さすが韓国だなぁ……と感心します。
まあ、ハンギョレみたいな左派紙はこうした路線を支持しているのですが、さすがにそれ以外のメディアからは「いや、大概にしておけよ?」って話が出ています。
「法の普遍·一般性原則」が崩れるなら(韓国経済新聞・朝鮮語)
個人的には突き進んでみてほしいですね。
三権分立を無視、侵害した結果としてなにが起こるのかって社会実験ですからね。
ムン・ジェインによる「経済成長をしていないのに最低賃金を増やしたらどうなるのか」ってアレに続く、「やってみたくても普通はできない」行為シリーズといえるでしょう。
現状、「15日の裁判予定を延期しなければ弾劾開始だ!」ってなってますから、裁判所側も徹底的に対抗してほしいものです。
どっちもがんばれー。
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中味は長編記事。最新の記事は「韓国の次期大統領最有力候補、イ・ジェミョンの周辺での連続不審死、すべてピックアップしてみた 」となっています。
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